迷宮姫に仕えているんだが、今日も姫様はポンである。 作:サイキライカ
「手札から【閃刀起動-エンゲージ】を発動!」
【閃刀起動-エンゲージ】
通常魔法
(1):自分のメインモンスターゾーンにモンスターが存在しない場合に発動できる。
デッキから「閃刀起動-エンゲージ」以外の「閃刀」カード1枚を手札に加える。
その後、自分の墓地に魔法カードが3枚以上存在する場合、自分はデッキから1枚ドローできる。
よりにもよって【閃刀エクソシスター】かよ!!??
傾きかけていたアドバンテージが完全にひっくり返る音が聞こえるのに、コチラには止める手段が無い。
……あれ? 本当に無いのか?
「私はデッキから【閃刀機-ホーネットビット】を手札に加え更に1枚ドロー。
そして手札に加えた【閃刀機-ホーネットビット】を発動するわ」
【閃刀機-ホーネットビット】
速攻魔法(制限カード)
(1):自分のメインモンスターゾーンにモンスターが存在しない場合に発動できる。
自分フィールドに「閃刀姫トークン」(戦士族・闇・星1・攻/守0)
1体を守備表示で特殊召喚する。
このトークンはリリースできない。
自分の墓地に魔法カードが3枚以上存在する場合、
そのトークンの攻撃力・守備力は1500になる。
フィールドに銃口を下部に抱えた自立兵器がホバリングしながら待機する。
「リンクサーキット展開。
フィールドの閃刀姫トークンをリンクマーカーにセットし、エクストラデッキから【閃刀姫-カガリ】をリンク召喚!」
「待った!!
トークン召喚時に墓地のトラップカード【トランザクション・ロールバック】発動!!
ライフを半分払ってビッグウェルカム・ラビュリンスをコピーしデッキから【白銀の城のラビュリンス】を召喚してアリアスを手札に戻し姫様の効果で次元の裂け目を破壊!!
姫様の効果にチェーンして墓地のビッグウェルカムを除外してトークンをバウンス!!」
墓地さえ使えるならいくらでも打てる手は有ると俺は思い至る対抗手段を使い切るつもりで発動する。
「更にアリアスをコストに手札から【白銀の城の火吹炉】を墓地に送り【ビッグウェルカム・ラビュリンス】をセット!」
何か詰まって火の出が悪いと火吹炉に言われて調子を確かめたアリアスが詰まっていたものを取り出すなり勢いよく吹き出した火に炙られ煤だらけになり、珍しく憤慨した顔を見せながら爆笑する火吹炉をむんずと掴み引っ張り出した罠を残して何処かへ下がっていく。
これで使える手はドラパニと後は出番が一向に来ない次元障壁の2つ。
懸念は裂け目が無くなったことで閃刀姫が解放されてしまった事。
今更ながらに万が一の際は無限泡影コピーしようとか考えないでトラザクは手札に残して火吹炉のコストに溜めておくほうが正解だったろう。
改めて思い返してもガバが酷い。
無限泡影撃たれた際にトラザク使っておけばビッグウェルカムが一回撃てていた。
ラヴァゴ出された返しのターンもダメージは入れられずともビッグウェルカムで姫様を喚んで手札を破壊しておく事だって出来た。
そもそもアリアスを守備表示で呼ばず攻撃表示で出しておけば姫様に撃たれた泡影無視しても二人掛かりでライフを削りきっていた。
即座に思いつくだけでもこれだけガバが乱立しているのだから、一つ一つ振り返ればもっとガバが出てくるだろう。
「……私は手札から【エクソシスター・マルファ】を通常召喚」
【エクソシスター・マルファ】
効果モンスター
星4/光属性/魔法使い族/攻1600/守 800
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドのモンスターが、存在しない場合またはXモンスターのみの場合に発動できる。
手札のこのカードを特殊召喚し、デッキから「エクソシスター・エリス」1体を特殊召喚する。
この効果を発動するターン、自分は「エクソシスター」モンスターしか特殊召喚できない。
(2):自分・相手のカードが墓地から離れた場合に発動できる。
「エクソシスター」Xモンスター1体を、自分フィールドのこのカードの上に重ねてX召喚扱いとしてEXデッキから特殊召喚する。
「更に手札から幸魂を公開して効果を発動」
「チェーンして伏せカード【ドラグマ・パニッシュメント】を発動。
エクストラデッキから【破戒神王ヤマ】を墓地に送りマルファを破壊する」
【ドラグマ・パニッシュメント】
通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力以上の攻撃力を持つモンスター1体をEXデッキから墓地へ送り、
対象のモンスターを破壊する。
このカードの発動後、次の自分ターンの終了時まで自分はEXデッキからモンスターを特殊召喚できない。
ホーネットビットを使った代償に特殊召喚権を失ったピンクブロンドの女性が何故か安堵の表情を浮かべながら雷撃の光に消える。
今の表情…もしやあのデッキには…いやそれは勝ってから確認すればいい。
「ターンを終了。
エンドフェイズ時に幸魂は手札に戻るわ」
祝福を与える神の側面を表す霊体は終ぞ持ち主に幸を与えること無く場から消えた。
「私のターン。
スタンバイフェイズにラヴァ・ゴーレムのバーンダメージが入りますが、その前に伏せたビッグウェルカム・ラビュリンスを発動し姫様を呼ぶ代わりに貴方の手札に戻してダメージを回避します」
俺を焼き殺そうとマグマの奔流が上空から降り注ぐも、それより早く現れた鎧を着た姫様が出てきた地面の穴に吸い込まれるように流れていき本体諸共マグマは全て穴の中に消えた。
「更に墓地の火吹炉が効果で特殊召喚。それとモンスターが場から離れたので姫様の効果で手札を一枚破壊します」
頭に大きな絆創膏をバッテン型に貼った火吹炉がションボリ顔で現れるのを横目に姫様が勢いよく斧を投げ付け手札を破壊する。
それにより手札から幸魂が墓地へと落ちる。
「ドロー。
バトルフェイズに移行し姫様、【白銀の城のラビュリンス】でダイレクトアタック」
トドメを任され意気揚々と姫様が駆け出し斧を振りかぶるが、グギリと足を捻りすっ転んだ。
その際に斧が手からすっぽ抜けて宙を舞い、運悪く相手の脳天にゴンッとかなり痛い音を立ててぶつかった。
「あうっ!?」LIFE1100→0
そのまま気絶したようで倒れて動かなくなった相手に対し転んだ際に付いた泥にも気づかないで嘲るように高笑いする姫様×2を構わず俺は大きく息を吐いた。
「反省点が多過ぎる」
相手の引きのお陰でなんとか勝てただけで、これがMDだったら何回死んでいたか。
「マスター。大丈夫か?」
「ああ。心配かけたな」
使ったカードをデッキに戻しながらこちらに近づくダルクにそう応え、俺は改めてダルクと一緒に相手の倒れ伏したままの女に近付く。
「ダルク、ちょっと気になる事があるからデッキを見たい。
注意を頼む」
「分かった」
杖に魔力を溜めていつでも攻撃できるよう準備したのを確認してから俺はディスクからデッキを抜きざっと開いてみる。
「やっぱりか」
もしやと思った通り、このデッキは【エクソシスター】と銘打ちながらも【エクソシスター】カテゴリーのモンスターはマルファ以外入っていなかった。
「やっぱりトラブルの始まりなんだと思うか?」
「おそらくは」
同意するダルクと共にフードの奥から露わになった【エクソシスター・マルファ】と同じ
今回はこれで決着としましたが、1番のガバは作者の知識という…
流石に今回はガバしてないよね…?