Fate/kaleid liner knight 作:シャチ猫
第10話です。
今回は主人公の戦闘シーンはありません。
それと、第9話のあとがきを見直しをしていて、凜&ルヴィアの戦闘シーンは省略するみたいな書き方をしてしまいました。
戦闘シーンは次回に書くということを伝えたかったですが、私の書き方で誤解を受けた方大変申し訳ございません。
それでは、どうぞ!
大和side
凜さんとルヴィアさんは、ルビーとサファイアを持っている手の逆の手を腰に当てて仁王立ちしていた。
2人とも魔法少女になったおかげか、脇腹の傷が回復していた。
『いやー・・・しかし相変わらず、いい年こいて恥ずかしい恰好ですねー』
「お前が着させてるんだろ—が——ッ!!」
ルビーが凛さんの魔法少女の格好をバカにした瞬間、凜さんは怒鳴りながらルビーを地面に何度も叩きつけていた。
ちなみに、凛さんとルヴィアさんはイリヤと美遊の時にはない動物の耳と尻尾がついていた。
「ハタから見ると魔法少女って、やっぱり恥ずかしいなあ・・・」
横にイリヤが呟いた。
凛さんとルヴィアさんは別に似合ってないわけじゃないが、年齢もあってかイリヤや美遊よりもコスプレ感が増していた。
「フフフ………この服を着こなすにも品格というものが必要ですわ。この私にように!」
「うわーっ、バカだ。バカがいる!」
『さすがセレブはファッションセンスも斜め上ですか』
凜さんとは対称にルヴィアさんは恥ずかしがるどころか自慢気の様子だった。
あの人、変なところでポジティブなんだな。
そんな時、黒い斬撃が2人に襲い掛かった。
凜さんは横に、ルヴィアさんは上空へ瞬時に回避した。
『ボケーッとしてる暇はありませんよー!今は戦いの真っ最中です!』
「年中ボケ倒しのあんたには言われたくないわ!」
凜さんはルビーとそんなやり取りしながらも、斬撃を回避し続けいた。
「気を付けてください!その斬撃は魔力と剣圧の複合攻撃です!魔術障壁だけでは無効かできません!」
「やっかいね・・・防御に魔力を割きすぎると攻撃が貧弱になるわ」
美遊の黒騎士の攻撃内容に凜さんは舌打ち気味に言った。
「けれど、そんな貧弱な攻撃では・・・あの霧の壁を突破できない………!」
「「ならば!」」
凛さんとルヴィアさんが同時に呟いた。
「いきますわよ・・・!
ルヴィアさんが黒騎士の周りに魔力砲を撃ちこんだ。
その威力はイリヤや美遊のものより遥かに上で、撃ちこんだ際に出来た砂煙が大量に舞った。
「なんて威力………!基本性能がまるで違う!」
「で、でも全然当たってないよ!?」
イリヤがルヴィアさんの魔力砲が黒騎士に当たっていないことを言った。
ルヴィアさんのあの様子だと、あえて黒騎士の周りに撃ち込んでいる。
それを意味することは______
「それでいいのよ」
黒騎士の背後の砂煙から凛さんが現れた。
やっぱりルヴィアさんの魔力砲は黒騎士の足止めと目くらましだったか。
凜さんは黒騎士に向かってルビーを思い切り振り下ろした。
黒騎士は凜さんの攻撃を剣で受け止めた。
凜さんは一度後方へジャンプして、距離を取った。
「かったいわねコイツ・・・!」
凛さんが苦々しく言いながらも、笑みを浮かべていた。
「あれは………
ルビーの先端には刃がつけられていた。
「筋力が足りてないわ、ルビー!身体強化7!物理保護3!」
『こき使ってくれますねー』
凜さんはルビーに指示を出しながら再度黒騎士に斬り込んだ。
凜さんは黒騎士に数回斬り込んで、後ろに距離を取り、また斬り込むというヒット&アウェイ戦法をしていた。
「高密度の魔力で編まれた刃…!あれなら魔力の霧も突破できる上、残りの魔力を防御や強化にまわせる…こんな戦い方があったなんて……!」
美遊は凜さんの戦い方に驚嘆していた。
「てえぇぇぇぇぇいッ!!!」
凜さんが黒騎士に向かっていき、思い切り斬りかかった。
「タアァッ!!」
ガギンッ!!
凜さんの刃と黒騎士の剣がぶつかり、火花が散った。
「あ~ら、凄い声!まるで、動物園から逃げ出したアカホエザルの如しですわね!」
ルヴィアさんがいつの間にか地上に降りていて、凜さんを罵倒しながら凜さんと黒騎士の周りを走りながらサファイアを振るっていた。
「そんなこと言っている暇があるなら・・・ッ!」
「そんな山猿さんにバナナの皮のプレゼントですわ!」
凜さんは黒騎士とやり合いながら後ろに下がっていった。
黒騎士も下がりながら、凜さんに斬りかかっていた。
黒騎士がさらに斬り込もうと一歩踏み出した瞬間、地面が小さな爆発が起こり、黒騎士の体勢が崩れた。
「誰が山猿だ、コラァァァァァッ!!!」
凜さんは黒騎士の体勢が崩れた瞬間、ルビーを両手で持ち、思い切り横一閃に斬り飛ばした。
黒騎士は剣で防御をしたが、威力がデカかったのか数m後退した。
「それにチームワークもいい………!」
「のかな・・・?」
美遊の言葉にイリヤが苦笑いした。
さっきの足場の爆発はルヴィアさんが仕掛けた物、そして凛さんが後ろに下がったのは黒騎士をそこに誘導するため。
おそらくルヴィアさんの指示があって凛さんがそう行動したんだろう。
いがみ合いながらも敵を倒すために協力しているから、美遊の言う通りチームワークはいいんだな。
まるで、ゾロとサンジだな。
『フー、私としてはこの戦い方は主義に反するのですけどー。大和さんみたいな騎士ならともかく魔法少女はもっと派手でキラキラした攻撃をすべきです』
ルビーが凛さんの戦い方に苦言を言った。
「オーホッホッホッ!無理なことを言うものではなくてよ、ルビー。遠坂凜は存在そのものが
「はあっ!?何がエレガントよ!無駄に派手なだけのくせに!」
「負け惜しみを。遠坂凜には大和のような騎士道に沿ったスタイリッシュな戦いではなく、ドブネズミ色の人生を送るあなたそのもののような泥臭い戦いがお似合いなのですわ!」
ルヴィアさんはさっきと同様走りながら凜さんを罵倒していた。
凜さんのことが嫌いだとしても、よくあんな悪口が出るな。
ていうか、ルヴィアさんの中で俺への評価、結構高いんだな。
『そうそう。泥臭いというか魔法少女の絵的にイマイチですしコレ』
ルビーもルビーで自分に付けられている刃を羽で指してさらに苦言を言った。
「うっさい!魔法は砲撃だけが能じゃないし、刃を交えて見えるものもあるのよ!そうよね、大和!」
何でそこで俺に振るんだ?
剣を交えて敵を見定めるのは確かだが、俺は魔法なんて使えないからどう言ったらいいか分からないだが………。
ていうか、戦い方なんて人それぞれだから、凜さんは凜さんのやり方でいいんじゃないか、と俺は思うけど。
「―――!!」
そんなことを言っているのも束の間、黒騎士が咆哮を上げて、凜さんに斬りかかった。
だが、さっきよりも速い斬撃をしてきた。
「だっ・・・ちょっ・・・この・・・!」
凜さんは黒騎士の斬撃を何とか受け止め、ルビーを両手で持ち、振りかぶって斬りかかろうとした。
だが、黒騎士は凛さんの肘を左手で押さえた。
そして、がら空きになった凛さんの体に思い切り斬り込んだ。
「凜さん!?」
イリヤは思わず悲鳴を上げた。
「物理保護全開!!!」
ガドッ!!!
黒騎士の剣は凜さんの体に当たったが、ルビーの物理保護により斬られなかった。
「っ!?」
黒騎士は自分の斬撃を喰らって無傷の状態に驚いて動きが止まった。
その隙に凜さんは黒騎士の剣を掴んだ。
「ようやく捕まえたわ」
凜さんはルビーの先端の刃を消して代わりに魔力砲を生成して、黒騎士の脇腹に押し当てた。
「
零距離で魔力砲を黒騎士に放った。
黒騎士は当てられた脇腹を押さえながら、数m後ろに後退りした。
「いったー・・・さすが、大和以上の剣の力ね。剣士相手に接近戦なんてやるもんじゃないわね」
『両手持ちだったらやばかったですね』
凛さんは剣の衝撃が強かったのか脇腹を押さえていた。
「ま、ひとまず時間稼ぎご苦労様といったところですわね」
ルヴィアさんが凜さんの所に歩いてやって来た。
「準備は出来ているんでしょうね?ルヴィア」
「フン・・・当然ですわ」
黒騎士は体勢を整えて凜さんたちに目を向けた。
目を向けた時、黒騎士は驚いていた。
凜さんとルヴィアさんの背後に6つの魔法陣が円になって展開されていた。
「魔法陣・・・!?」
『なるほど、アイツら最初からこれを狙っていたのか』
美遊は展開されている魔法陣に驚き、ゾルバが凜さんとルヴィアさんの行動を分析した。
普段はいがみ合っているが、こういう時のコンビネーションはいいんだな。
本当にゾロとサンジみたいだ。
『シュート6回分、全てチャージ完了』
「ちょうど先程の敵とは立場が逆ですわね」
凛さんとルヴィアさんは向かい合うように立って、ルビーとサファイアをそれぞれ両手で握りしめた。
まるで、ドリー・ブロギーの覇国、カイドウ・ビッグマムの覇海みたいな構えだ。
「魔力の霧だろうが何だろうが————」
2人とも足に力を入れ、ステッキを野球のバッターのように後ろに引いた。
「まとめて吹っ飛ばしてあげるわ!!!」
そして、思い切り振り抜いた。
「「
ギャドッ!!!
魔法陣から6つ、ルビー・サファイアから2つ、合計8つの極大砲撃が放たれて、黒騎士を飲み込んだ。
魔力砲はそのままの勢いで、地面をえぐり、川に直撃した。
威力が大きすぎたせいで、川が陥没し、滝が出来上がっていた。
「・・・・・・・・・・!」
「すごい・・・何もかも格が違う・・・!」
凛さんとルヴィアさんの攻撃の凄さにイリヤは呆然とし、美遊も座り込んでしまった。
かくいう俺もあまりの攻撃の大きさに言葉が出なかった。
『こいつは予想外だな。まさかアイツらがあんなに強かったとはな』
ゾルバも凛さんとルヴィアさんの強さに驚嘆していた。
これがカレイドの本当の力・・・・・・・・・・!
「ホ————ッホッホッホ!!楽勝!快勝!常勝ですわ!」
「よーやくスカッとしたわ」
凛さんとルヴィアさんは気分爽快といった感じだった。
「ま、意地汚いエセお嬢様も一緒に吹っ飛んでくれたら、もっとスカッとしたんだけどね」
「はぁ?」
凜さんの言葉にルヴィアさんは眉をひそめた。
はぁ………また始まった。
「誰が意地汚いですの?聞き捨てなりませんわね、遠坂凜!」
「あんた以外にいないでしょうが」
「だから、どうして?」
「
「あ~ら。だって働いたのは主に私ですもの。同然でしょ?」
「なっ、よく言うわよ!身を張って時間を稼いだ私に感謝の言葉の一つくらいあっていいんじゃないの!?」
「そんなことを言われましても。私が見たのは単に下品なお猿さんが大暴れしたところだけですし。きっと、ナイスタイミングな縄張り争いだったのですわ!」
ルヴィアさんの言葉に凜さんは歯ぎしりをしていた。
この流れだと凜さんは感情が爆発し、取っ組み合いの喧嘩を始めるな。
「アッハハハハハ!」
だが、凜さんは突然笑い出した。
「いやいや、やっと分かったわ。最初からあんたに恥じらいなんてなかったわね」
凜さんの言葉にルヴィアさんは怪訝な顔をした。
「だって・・・・・縦ロールだもの」
「ちょっと、私の髪型は関係ないでしょ!」
「関係あるわよ!一般人には羞恥プレイでしかない髪型を毎日毎日恥ずかし気もなくワッサワッサ。きっと羞恥心って概念をどっかに置いてきたんでしょうね。
「この
『落ち着いてください。ルヴィア様』
ルヴィアさんはサファイアを凜さんに向けながら、何度目かの猿呼ばわりをした。
「人のことをまた猿呼ばわり……!久しぶりの転身で力が余ってる気がするわ。どこで解消しようかしらね………!」
『オォォォ!凜さん!ギブ、ギブですよ!そんなに曲げられたら………!』
凜さんはルヴィアさんの猿呼ばわりに限界が来たのか、ルビーを八つ当たり気味に捻じ曲げていた。
『全く、最後まで締まらない奴らだな』
ゾルバの呆れた言葉に、イリヤとさすがの美遊も苦笑いを浮かべていた。
ここまでくると、この2人、仲良いのか悪いのか分からなくなってきたな。
俺は溜息をついて、改めて川の方を見た。
凛さんとルヴィアさんの全力攻撃の余波が残っていたのか、蒸気がまだ上がっていた。
ここまで破壊力がある攻撃だとカードは無事なんだろうか?
「しかし、ちょっとやりすぎたかもしれないわね。カードごと蒸発していないといいんだけど」
凜さんも俺と同じ心配をしていた。
まあ川の所に調べれば分かることか。
ひとまずは合流するか。
「とりあえず、2人の所に行くか」
「そうだね」
「うん」
俺たちは凜さんとルヴィアさんの所に合流することにした。
「凜さん!ルヴィアさん!」
「おぉ、3人とも大丈夫?」
「美遊、無事ですの?」
小走りで2人のもとに向かって行った。
だが、その時_______
『っ!?お前ら、気をつけろ!!』
ドバァ!!!
ゾルバの声と同時に川から水柱が立った。
俺たちは思わず立ち止まった。
マジかよ、あんな攻撃を喰らってまだ立っていられるのかよ!?
「嘘っ・・・!?」
「そんな、あれを受けてまだ・・・ありえませんわ!」
凛さんとルヴィアさんも驚愕していた。
川に立っている黒騎士は体に纏っていた鎧は消失しており、頭から血を流しているが、それでも平然と立っていた。
黒騎士は剣に魔力を貯めていたが、それはさっきの斬撃とは比にならないくらい濃い魔力だった。
それは刀身だけでなく持ち手の所まで魔力で覆われていた。
そして黒騎士は剣を振り下ろし、黒い光線が放たれた。
いかがでしょうか。
次回も主人公の戦闘シーンはなく、イリヤの戦闘がメインです。
話は変わりますが、今回初めてフォント機能を使いました。
色々あってどれがいいか、なかなか難しかったです。
次回以降も使ってみようかなと思います。
それとお知らせですが、これから活動報告に今までの話の最初の構想はこうだったというのを書こうかと思います。
興味のある人は、そちらもどうぞ。
それでは、次回!