Fate/kaleid liner knight   作:シャチ猫

16 / 32
大変お持たせいたしました。
第15話です。

暑さでモチベーションが上がらない中、コロナに感染してしまい、さらに執筆が遅れてしまいました。
大変申し訳ございません!

前回の投稿が1か月前と期間が空いてしまったので、クオリティが落ちているかもしれません………。

それでは、どうぞ!


第15話 決戦/最後の夜

大和side

凜さんから最後のクラスカードの場所の指示があり、そこまで歩いて行っている。

さっきまで、内なる魔界で修行をしていた。

素体ホラーの大群をバッサバッサと切り倒して、最後には龍巻きでまとめて一掃した。

ウォーミングアップにはちょうど良かったな。

 

向かっている途中、向かいの道路から物凄いスピードで走行している車とすれ違った。

 

『随分と派手な運転するやつだな』

 

「警察に見つかったらすぐ捕まるぞ」

 

ゾルバとすれ違った車のことで話をしていると、ふと俺は立ち止まった。

 

『どうした?』

 

「いや、あの車見覚えが・・・」

 

俺があの車のことを考えていると、後ろから車の走行音が聞こえてきた。

それと同時に声も聞こえてきた。

 

やーまーとーくーん!!

 

車は俺の隣に停止した。

 

「やっぱり大和君だ!」

 

車の運転席から顔を出して声を掛けてきたのは、まるでイリヤを大人になったような女性だった。

 

「アイリさん?」

 

声を掛けてきたのは、イリヤの母親___アイリさんことアイリスフィール・フォン・アインツベルンさんだった。

 

「うん!おひさー!見ないうちに随分大きくなったねー!」

 

アイリさんはニコニコ笑いながらそう言った。

 

「ありがとうございます、本当に久しぶりですね。・・・あれ?切嗣さんは一緒じゃないんですか?」

 

車の中にはアイリさんだけで、アイリさんの旦那さん___衛宮切嗣さんの姿がなかった。

イリヤが言うにはアイリさんと切嗣さんは仕事で海外を飛び回っているって話

 

「切嗣は海外で仕事中なの。私の方はひと段落ついたから一人で帰って来たってわけ」

 

俺の質問にアイリさんが答えた。

どんな仕事をしているか分からないが、あっちこっち行っていることだからかなり大変な仕事なんだな。

 

「それで大和君はこんな時間にどこに行くの?」

 

今度はアイリさんが質問をしてきた。

今から戦いに行ってくるなんて言えるわけないし、ごまかすか。

 

「ちょっとコンビニに買い物に行ってくるんです」

 

「そう・・・でも、あんまり夜に一人で出歩いちゃだめよ?夜は物騒なんだから」

 

「はい・・・」

 

今リアルに物騒なことが起きているから、俺は思わず苦笑いをしてしまった。

 

「そろそろ行くね。大和君も早めに帰りなよ?」

 

「はい、分かりました」

 

「うん。それじゃねー!」

 

アイリさんは車をUターンさせ、また猛スピードで行ってしまった。

 

『嵐みたいな女だな』

 

「アイリさんは昔からああいう人だからな」

 

いつも明るく天真爛漫な性格で、周りを明るくしてくれる人だった。

たまに天真爛漫すぎて突拍子もないことをしたけどな。

 

「さて、先を急ぐか」

 

思わぬ人と再会してしまったが、気を取り直して最後のカードの場所まで行くとした。

 

冬木市と隣の市をつなぐ橋を越えてたどり着いたのは、とある廃ビル。

この廃ビル最後のカードの場所だ。

凜さんの指示によると廃ビルの屋上で集合とのことだ。

 

俺はビルの中に入り階段を上って屋上に行くと、3人がすでに到着していた。

 

「大和が来たことですし、行きますわよ。覚悟はいいですわね?」

 

「ラストバトル・・・気合入れていくわよ!」

 

「「はい!」」

 

凜さんの言葉に俺は魔戒剣を取り出し鞘から抜刀しながら、美遊はサファイアを握りしめながら、返事をした。

そうして俺たちは鏡面界に接界(ジャンプ)した。

 

 

接界(ジャンプ)した先の鏡面界は、いつも通り現実世界の建物と同じだった。

ただ一つ、明らかに違うのは・・・

 

『また随分と空間が狭くなったな』

 

鏡面界の空間が前回よりも格段に狭くなっていることだ。

フィールドがビルの周りを取り囲むぐらいしかなく、天井なんかジャンプしたら届くんじゃないかというくらい低くなっている。

 

「歪みが減ってきている証拠ですわ。ここのカードを回収したら恐らくは・・・」

 

ゾルバの言ったことにルヴィアさんが答えていた。

 

その時。

 

 

 

 

■■■■■■■■■―――――ッ!!

 

 

 

 

雄叫びが空間に響き渡った。

雄叫びのする方向を見ると、そこには岩のように黒い肌、肩甲骨ぐらいまで伸ばしている無造作な髪、黒い腰巻しか履いていない筋骨隆々な大男がいた。

 

大男はジャンプして、こちらに目掛けて剛腕を振り下ろしてきた。

 

俺たちは四方に散って攻撃を避けた。

大男の剛腕はそのまま地面に直撃し、地面はえぐられた。

あの大男の腕は見かけ通り、いや見かけ以上のバカ力だな!

 

砲射(シュート)

 

美遊は大男に魔力砲を放った。

魔力砲は大男の顔面に直撃したが、効いている様子はなく標的を美遊に変えて突進していった。

 

俺、凜さん、ルヴィアさんはすぐさま美遊の元に走っていった。

その間、美遊は大男の剛腕を避け続けていた。

 

Zeihen(サイン)————!!」

 

Anfang(セット)————!!」

 

凜さんは大男に向けて宝石を投げつけ、宝石から炎が放たれ大男を包みこんだ。

一方、ルヴィアは地面に宝石を投げつけて地面を破壊し、それによってできた岩を大男の上に落とした。

 

「■■■!!」

 

だが、大男は無傷の状態で岩を払いのけた。

 

「はあっ!」

 

俺は背後から大男に近づき、剣を斬り込んだ。

だが、剣は大男の肌に通らず、まるで鉄に弾かれているようだ。

この頑丈さ、まるでハンプティやドゥオクトみたいだな!

 

大男は俺に剛腕を振るってきた。

俺はそれを躱しながら何度か斬り込んだが、結果は変わらず大男に傷を負わせることができなかった。

一旦距離を置くために、剛腕を躱してそのまま数回バク宙で大きく後ろに飛び、凜さんとルヴィアさんのいる所まで行った。

美遊もこちらにジャンプして合流してきた。

 

『とんでもないバカ力だな』

 

『直撃は絶対に避けてください美遊様。物理保護でも守りきれません!』

 

「でも、フィールドが狭すぎる・・・!」

 

美遊の言う通り、鏡面界が狭すぎる。

今回は攻撃を当てるより、攻撃を避けるほうが難しい。

 

「それに剣も通さないあの頑丈さ。厄介すぎる」

 

『魔力砲も効いている様子がありませんでした。身体の表面でかき消されているような・・・』

 

「セイバーのような魔力で防御している感じじゃない。もっと高度な何か・・・?」

 

「まさか・・・宝具!?」

 

美遊の考察に凜さんが答えを導き出した。

あの頑丈さが宝具・・・。

シンプルだけど、かなり強力だな。

 

「逃げ場のないここでの宝具の肉体による突進・・・脅威ですわね・・・!」

 

ルヴィアさんが苦々しく言った。

確かにあの肉体にダメージを与えるのはかなりキツイだろう。

ならば・・・!

 

俺は剣を掲げて空中に円を描き鎧を召喚した。

 

「俺が何とかやってみます。もしダメだったら美遊の槍の宝具で倒してください」

 

俺は3人にそう言って、大男に向かって行った。

大男もこっちに走って来て、右手を握りしめ思い切り振り下ろしてきた。

その拳を弐式と参式で交差させて受け止めた。

 

「グッ!?」

 

大男の力が強く、受け止めた際に踏ん張っていた足元の地面が数センチ陥没した。

実際に受け止めると、本当に重いなッ!

 

「おらあぁぁぁッ!!」

 

交差させていた剣を上に思い切り振り抜き、大男の腕を払いのけた。

払いのけた時、大男の胴体ががら空きになった。

俺は参式を逆手持ちに変え平行にするように構えた。

そして、一気に大男との距離を詰め、弐式と参式を右斜め上に平行に斬り上げた。

 

 

「はあぁっ!!」

 

 

 

 

 

弐斬り 登楼!!!

 

 

 

 

「■■■■■ッ!?」

 

大男は苦悶の声を上げた。

見ると、大男の体には2本の切り傷があり血が流れていた。

 

『やはりソウルメタルに斬れないものはないな!』

 

「ああ!」

 

どんな頑丈な体だろうが、ソウルメタルに貫けないものはない!

一気に決着をつける!

 

一旦後ろに下がり、大男と距離を取った。

壱式を口に咥え、参式を逆手持ちのままにし、前に構えた。

弐式と参式を反時計回りに回転させ、そのまま大男に向かって突進した。

 

「はああぁぁぁああッ!!」

 

 

 

 

三・千・世・界!!!

 

 

 

 

 

ザンッッ!!

 

 

 

 

弐式を後方に、参式を前方に、そして壱式の3本の剣で大男の体を斬り付けた。

 

■■■■■■■―――ッ!!?

 

大男から血が噴き出し、悲鳴を上げた。

大男は片膝をつき、肩で大きく呼吸をしていた。

 

「奥義を喰らわせたのに、まだ倒れないのかよ!」

 

『本当にデタラメな頑丈さだな』

 

だが、奴にでかいダメージは与えた。

 

大男はふらつきながらも立ち上がり、俺に攻撃をしようとこっちに向いた。

振り向いた瞬間、美遊が駆け出しサファイアを朱い槍に変え、大男に向かって突き立てた。

 

 

 

刺し穿つ(ゲイ)死棘の槍(ボルグ)!!!

 

 

 

 

 

ザシュッ!!

 

 

 

 

槍が大男の心臓を貫いた。

大男は膝をついて、そのまま動かなくなった。

 

「やったか?」

 

『生きている気配は消えたみたいだが』

 

なら、終わったのか・・・・。

英霊と言えど心臓を貫かれたんだから生きているはずがないから、当然と言えば当然か。

 

「よくやりましたわ、美遊」

 

ルヴィアさんが美遊に労いの言葉をかけた。

美遊も一息ついた。

 

俺も鎧を解除しようとした。

 

 

その時。

 

 

 

 

 

『っ!?お嬢ちゃん、今すぐ離れろ!!』

 

 

 

 

「え?」

 

 

 

 

 

 

■■■■■■■■――――ッッ!!

 

 

 

 

 

 

 

大男が突然雄叫びを上げながら立ち上がり、背中にいる美遊を吹き飛ばした。

美遊はゾルバの言葉を理解するのに時間が掛かってしまい、反応が遅れてしまった。

 

「かはっ・・・!?」

 

「「美遊!?」」

 

美遊は壁に激突し、少し吐血した。

凜さんとルヴィアさんがすぐに美遊に駆け寄った。

 

「ゾルバどういうことだ!?アイツは死んだはずだろ!?」

 

『生きている気配は完全に消えていた。だが、突然ヤツから気配が復活した』

 

気配が復活した・・・?

まさか!?

俺の頭の中に最悪な考えが浮かんでしまった。

 

大男は体中赤く発光させながら、美遊が刺した傷口から蒸気を出しながら塞がれていく。

傷口が完全に治ると俺じゃなく、美遊たちの方を振り返った。

 

「まずい!!」

 

俺は大男の足元に向かって剣を振るった。

 

「はあっ!!」

 

 

 

 

七十二煩悩鳳!!

 

 

 

 

大男の足元に2本の線状の斬撃を放ち地面を崩した。

そのせいで大男は体勢が崩れた。

その隙に俺はジャンプして3人の元に合流した。

 

「凜さん、ルヴィアさん。アイツのあの力は・・・」

 

「あの英霊の宝具の能力は頑丈な肉体ではありませんわ」

 

「ええ・・・アイツの真の能力は」

 

 

 

「「蘇生能力・・・!!」」

 

 

 

凜さんとルヴィアさんが同時に言った。

ゾルバが気配が復活したと聞いた時、まさかとは思ったが、俺の最悪な考えが当たってしまった。

 

『あんな馬鹿力の上に蘇るなんてデタラメすぎるだろ』

 

「ああ、反則にも程があるだろ・・・!」

 

あんな英霊が過去にいるなんて信じられない。

マジで無茶苦茶だ。

 

「とりあえず撤退よ!あんな相手じゃ勝ち目がないわ!」

 

凜さんが屋上の扉を蹴って開けて、中に入って行った。

ルヴィアさんも美遊を抱きかかえ、凜さんの後に続いた。

俺もルヴィアさんの後に続いた。

 

俺たちは大男が追って来れない所まで走っている。

 

「ビルの中に空間が続いているのはラッキーでしたね」

 

「ええ、あの図体ならここまで入ってこられないはずよ!」

 

確かにあのガタイなら狭くて入れないはずだが………。

 

『いや、そうでもないぞ』

 

「どういうことよ!?」

 

『アイツこっちに向かって来ている』

 

凜さんの疑問にゾルバが答えた。

 

「はあっ!?どうやって・・・まさか!?」

 

『ああ、破壊しながらこっちに来ている』

 

やっぱりか。

そういう事をしそうな感じだからな。

見た目通りの脳筋だな!

 

「ほんっとに、無茶苦茶な獣ね!」

 

「とにかく今は一度退いて、仕切り直すしかないですわね!」

 

俺たちは一度鏡面界から出るために、さらに奥へと走って行った。

しばらく、走って大男からだいぶ距離が離れた。

 

「ここでいいわ、サファイア」

 

美遊がルヴィアさんから降りて、地面にサファイアを置いた。

美遊はまだ少しふらついてはいたが、サファイアの治癒促進のおかげで歩けるまでには回復していた。

 

『限定次元反射路形成。鏡界回廊一部反転』

 

 

俺たちの足元に魔法陣が展開された。

俺は大男の気配を警戒していた。

 

『(大和、美遊のお嬢ちゃんを見てみろ)』

 

すると、ゾルバがテレパシーで話してきた。

何でテレパシーなんだ?

ゾルバに疑問をもちつつ美遊を見ると、美遊は歯ぎしりをして覚悟を決めた表情をしていた。

 

「(何か考えがあるんだな)」

 

『(少なくとも撤退するつもりはないな)』

 

何をするかは分からないが、あの表情からして一人で大男と戦うのは確実だな。

 

『虚数軸を計測変数から排除。中心座標固定。半径二メートルで反射路形成』

 

そんな美遊の様子を気づかずサファイアは詠唱を続けていた。

そして魔法陣の光が増した時、美遊は魔法陣の外に出た。

 

 

 

 

 

美遊side

現実世界に離界(ジャンプ)する直前に、魔法陣の外から出た。

凜さん、ルヴィアさん、大和は現実世界に帰って今この場にいるのは私とサファイアだけになった。

 

『なっ・・・!美遊様!?一体、何を・・・!?』

 

サファイアは私の行動に困惑していた。

 

「これでいい。ようやく・・・一人になれた」

 

今から私のやることは見られるとまずいから、一人だけの状況にしなきゃダメだった。

私は左太ももにあるホルスターからSaberのクラスカードを取り出した。

 

『クラスカード・・・?』

 

「どうしてできたのか分からないけどあの時イリヤがやってみせた・・・カードの本当の使い方!」

 

カードを地面に置こうとした時。

 

「やっぱり何か秘策があったんだな、美遊」

 

突然後ろから声がして、慌てて振り返ったら大和がいた。

 

「や、大和・・・どうしてここに・・・?」

 

大和は凜さんとルヴィアさんと戻ったはず・・・何でここにいるの・・・?

 

「ゾルバが美遊の様子に気付いて、俺も見たら案の定何か考えがある顔をしてるからさ。美遊と一緒に魔法陣の外に出て様子を伺ってんだ」

 

気付かれてたんだ。

やっぱり大和とゾルバはすごいかも。

 

「で、でも何で残ったの?」

 

「前に言っただろ?美遊みたいな可愛い女の子が戦っているのに何もしないのは男が廃るって。それに・・・」

 

 

 

「友達の手助けをするのは、当たり前のことだろ?」

 

 

 

大和が笑いながら言った。

友達・・・。

大和も私のこと友達って思ってくれてたんだ。

私は目頭が熱くなりそうだった。

 

その時、微震がして建物が揺れた。

 

『お嬢ちゃん何か秘策があるなら早くした方がいい。奴がもうすぐそこまで来ているぞ』

 

私は気持ちを切り替えてカードを構えた。

 

「大和、敵が来たら少しだけでいい。時間を稼いで」

 

「ああ、分かった」

 

大和にそう頼んで、私はカードを地面に置いた。

すると、カードを中心に魔法陣が展開された。

 

『これは・・・っ!?』

 

片膝をついてサファイアの持ち手の先端部分でカードを押さえた。

それと同時に敵が数m先の天井から現れ、こちらに走って来た。

 

『来やがったな』

 

「ああ、行くぞ!!」

 

大和も鎧を召喚して突撃して行った。

ごめん大和。

すぐに終わらせるから・・・!

 

———告げる!

 

 

汝の身は我に!

 

 

汝の剣は我が手に!

 

 

聖杯のよるべに従いこの意この理に従うならば応えよ!

 

 

誓いを此処に!

 

 

我は常世総ての善と成る者!

 

 

我は常世総ての悪を敷く者!

 

 

汝 三大の言霊を纏う七天!

 

 

抑止の輪より来たれ天秤の守り手———!

 

 

 

 

夢幻召喚(インストール)!!!

 

 

 

 

 

 

大和side

俺は再度鎧を召喚し壱式を咥え、大男に向かって走って行った。

美遊が秘策を繰り出そうとしてるんだ。

だったら、俺も出し惜しみしてるわけにはいかないよな!

 

「はぁぁぁぁぁ………」

 

俺は走りながら鎧全体に意識を張り巡らすように集中させた。

すると、鎧が光輝き始めた。

 

『大和、とうとう使うか?』

 

「ああ、俺も全力で戦う!!」

 

俺と大男との距離が2,3mの時に、大男は右手を握りしめ腕を後ろに引いてパンチを繰り出そうとしてきた。

俺は集中し続け、さらに鎧の輝きが増していた。

 

距離が1mとなった時、大男は剛腕を振り下ろしてきた。

 

「はぁッッ!!!」

 

そして、俺の鎧の輝きが最大になった。

 

 

 

 

 

ドガッ!!!

 

 

 

 

大男は数十m先まで吹き飛んだ。

さすがに何が起きたか理解できなかったのだろう。

困惑した様子だった。

そして、俺を見た瞬間、今度は驚きの様子を浮かべた。

 

それもそうだろう。

さっきまでと姿が変わっているのだから。

 

今の俺は右腕と左腕から3本の腕が生えており、顔面の左右にそれぞれ顔が増えている。

そして、増えた右腕と左腕にはそれぞれ弐式と参式が握られ、顔面の左右にも壱式が咥えられている。

左右6本、顔面3本。計9本の剛烈剣が俺の手元にはある。

 

その時、後方で光が放ち、フロア全体に輝いた。

そして、俺の隣に美遊が来た。

見ると、美遊も姿が変わっており、青いスカート上の衣装に両太ももには草摺の、両腕には籠手の装甲を纏っていた。

右手には光輝く剣が握られており、それも相まって今の美遊はどこか西洋の騎士に見えた。

 

「待ってたぜ、美遊」

 

「ごめん、遅くなった」

 

俺に謝罪し、すぐに目の前の大男に意識を向けた。

 

「撤退はしない。全ての力をもって———」

 

美遊は剣を両手で握りしめ、大男に剣先を向けた。

 

 

 

今ここで戦いを終わらせる!!

 

 

 

覚悟を決めた眼差しで、声高らかに宣言した。

俺も剛烈剣を構えた。

 

「行くぞ、美遊!」

 

「うん!」

 

俺と美遊は走り出し、大男に向かって行った。

 




いかがでしょうか。

今回初めて主人公の奥の手を披露しました。
最終戦で奥の手を出すのは前々から決めていたので、それをどう出すのが難しかったです。
私的にはこれでいいと思うのですが、不快に思った方は申し訳ございません。

前書きにも言いましたが、私お盆に入る前コロナに感染してしまいました。
コロナが世界中に蔓延して約4年、私初めて感染しました。
あんなに熱が出たなんて数年ぶりでした。
第11波の波にのまれて、つらかったです………。
コロナが5類になったとはいえ、コロナ自体はまだまだ蔓延しています。
みなさん、体調管理は十分に気を付けてください。

それと、遅ればせながらお気に入り150&通算UA15,000突破ありがとうございます!
以前と同じことを言ってしまいますが、これからもみなさんを楽しませるよう邁進してまいりますので、何卒宜しくお願い致します!

それでは、次回!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。