Fate/kaleid liner knight 作:シャチ猫
第17話です。
今回でプリズマ☆イリヤ無印編完結です!
最後の敵、バーサーカーとの戦い楽しんで頂けたら幸いです
それでは、どうぞ!
大和side
「■■■■■■■―――――ッ!!」
俺と美遊が走り出すと同時に、大男も咆哮を上げながら、突っ込んできた。
俺は美遊より前に出て、大男に向かって行った。
「■■■■■!」
大男は勢いそのままにして右腕を後ろに引き、パンチを繰り出してきた。
大男のパンチを増やした左右の4本の剛烈剣で受け止めた。
ドンッ!!
受け止めた衝撃が空間に響いた。
俺は残っている左右の2本の剛烈剣で大男の腕を上へ斬り上げた。
「はあぁぁっ!!」
すかさず大男に近づき、胴体に弐式で斬りかかった。
大男には3本の切り傷ができ、そこから少し血が流れた。
大男は左右の腕でパンチを連続で繰り出した。
それを回避したり剛烈剣で受け止めながら、すれ違いざまに斬り込んだ。
「■■■■ッ!!」
大男は大声を上げながら、両手を握りしめ、俺に向かって振り下ろしてきた。
「はぁッ!!」
今度は左右全ての剛烈剣で受け止めた。
「はぁぁぁぁぁっ!!」
俺の下から美遊が現れ、大男に剣を突き刺した。
美遊は突き刺したまま後ろにある窓まで突進した。
大男は窓に激突し、血を吐いた。
美遊は剣を大男から抜き、俺の所まで下がってきた。
大男は片膝をつき、そのまま動かなくなった。
「はあーっ、はあーっ、はぁーっ」
「ふぅー・・・」
美遊は緊張からか息切れをしていた。
俺も深く深呼吸して、気持ちを落ち着かせた。
『み、美遊様!』
すると、美遊が持っている剣からサファイアの声がした。
どこにいるかと思ったら、剣になっていたのか。
「サファイア?驚いた。その状態になっても喋れるんだね」
『一体何か起こっているのですか!?美遊様のその恰好、その戦闘力は・・・!?』
「これは前にイリヤがやってみせたこと。
「英霊になる。それがカードの本当の力」
なるほど、今までのサファイアを槍にするのは本来のカードの力を発揮していなかったということか。
『で、では、大和様。あなたのその鎧の姿は?』
「もしかして、セイバーの戦いの時に言っていた奥の手?」
さすが、美遊。勘がいいな。
「美遊の言う通り。これが俺の奥の手、狼俱 阿修羅だ」
「阿修羅・・・読んで字のごとくだね」
まあそういう感想になるな。
『話はそれまでだ。敵が起き上がるぞ』
ゾルバの言葉で前を見ると、大男の体が赤く発光し傷が塞がれていた。
『2度目の蘇生か。あいつマジで不死身か?』
『美遊様、大和様、無限に生き返る相手に勝ち目なんてありません!』
「大丈夫、無限じゃない。そんな破格な能力・・・必ず回数に限りがある」
サファイアの言葉を美遊は断言するかのように否定した。
何でそんなに自信があるかは分からないが、今は美遊の言葉を信じて戦うしかない。
「何度蘇ろうと_____」
美遊は剣を構えた。
「その全てを打倒する!!」
美遊は声高らかに言うと、今度は美遊が先行して飛び出していき、大男に剣を斬り付けた。
だが、美遊の剣はさっきとは違って簡単に大男に受け止められてしまった。
「っ!!?」
美遊はそのことに驚き体が固まってしまい、大男の右腕に気付けなかった。
俺はすぐさま美遊と右腕の間に入り、参式で受け止めた。
同時に、弐式の3本で大男の胴体に斬り付けた。
だが、大男の胴体に傷をつけれなかった。
「ちっ!!」
俺は大男に蹴りを入れ、距離を取らせた。
そして、俺は少し考えた。
俺や美遊の斬撃を受けてもダメージがないことで、最悪の結論が浮かんだ。
それを確かめるべく、俺は大男に向かって行った。
大男に近づいた時、剛烈剣を構え、回転した。
「はあぁぁぁぁぁ!!」
阿修羅 魔九閃!!
大男に九本の斬撃を斬り込んだ。
だが、阿修羅の斬撃をしたにもかかわらず、三・千・世・界を打ち込んだ時よりも傷が浅かった。
間違いない、こいつ・・・っ!
『大和、前だ!!』
ゾルバの言葉で前を見ると、大男の足が迫っていた。
咄嗟に腕でガードしたが、威力がでかく、美遊のところまで蹴り飛ばされた。
「『大和(様)!!』」
「俺は大丈夫だ。それより、アイツとんでもない力を隠しもっていやがった」
『とんでもない力?』
『あの男、受けた技で倒される度にその技の耐性をつけていやがる』
『なんですって!!?』
ゾルバの説明にサファイアは驚きを隠せずにいた。
美遊も苦々しく顔を歪ませていた。
『美遊様、大和様、撤退してください!あんな怪物倒しようがありません!このままではいつか必ず・・・』
「撤退はしない!!」
サファイアは撤退するように言ったが、それを美遊は強く拒否した。
それと同時に剣に光輝き始めた。
『美遊様、どうして撤退を拒むのですか!?今日が駄目でもまた次に態勢を整え「次じゃダメ!!」』
今度はサファイアの言葉を遮って拒否をした。
「今ここで終わらせないと絶対にダメ・・・!」
「美遊、どうしてそこまで?」
俺は思わず聞いてしまった。
確かに今日カード回収を終わらせることには越したことはないが、相手は蘇生能力持ちでしかも一度喰らった技は通用しない怪物。
サファイアの言う通り、撤退して策を練り直すのも一手だ。
だだ、今の美遊はいつもの理屈で考えて拒否をしているのではなく、今までとは違って感情的な感じだ。
「今、撤退したら次はきっと・・・!」
「イリヤが呼ばれる!!」
美遊が叫んだ。
「イリヤはもう戦いを望んでいない・・・!」
「初めて・・・・だったんだ・・・」
「私を・・・私を・・・」
「友達って言ってくれたんだ・・・イリヤは・・・」
美遊・・・。
美遊の中でイリヤの存在がそれほどまでに大きくなっていたんだな。
「大和、避けて!!」
そう言って美遊は黄金に輝く剣を振り抜いた。
黄金の斬撃が大男を飲み込み、後ろの壁をも貫通した。
光がおさまると大男の姿がなかった。
斬撃で吹き飛ばされたか?
美遊は剣を地面に突き刺して荒い息遣いをしていた。
すると、突然美遊の胸のあたりからクラスカードが飛び出し、騎士の姿からいつもの魔法少女の衣装に戻り、倒れそうになった。
「美遊!」
俺はとっさに美遊を支えたことによって、倒れずに済んだ。
「大丈夫、魔力切れになっただけ・・・。すぐにサファイアから魔力供給すればもとに戻る」
見ると美遊の手元にサファイアがいなくて、美遊の斬撃によってできた崖の付近まで飛ばされていた。
「サファイア、戻って。すぐに魔力供給をお願い」
『は、はい・・・!』
サファイアが戻ろうとしたその時_____
バキバキッ!!
俺と美遊の足元がひび割れを起こした。
俺はとっさに美遊を向こう側に突き飛ばした。
美遊side
大和が私を飛ばした直後、私がいた足元から敵の腕が現れた。
「グッ!!?」
大和はガードが遅れ体に直撃し、天井に叩きつけられそのまま上に行った。
「『大和(様)!!』」
敵は今度は私の方を見てこっちに向かってきた。
「サファイア早く!」
『はい!』
サファイアが私に向かってくるが、敵とすれ違う瞬間、サファイアは敵に地面に押さえつけられた。
「サファイア!」
まずい・・・まずい・・・まずいッ!
サファイアがいなきゃカードも使えないし、魔力砲も撃てない。
大和を助けなきゃいけないのに・・・!
うそ—————
こんな—————
こんなところで—————
「■■■■■■■―――――ッ!!」
敵が私に向かって腕を振り下ろしてきた。
もう、ダメ—————
私は思わず目を閉じた。
ザシュッ!!!
けど、襲ってくるであろう痛みはなく、代わりに何かを斬り裂く斬撃が聞こえてきた。
目を開けてみると、私は目を見開いて驚いた。
目の前には胴体を斬られ血を流している敵。
そして、私と敵の間にはピンクの衣装に銀髪の女の子がいた。
その女の子を私は知ってる。
その子はこの場に来るはずじゃないのに
もうこの場に来ることを望まなかったはずなのに
何で・・・何でここにいるの?
「イリヤ・・・」
イリヤはもう戦いたくなったはずなのに・・・どうして・・・?
「美遊、大和君は!?」
イリヤは大和のことを聞いてきた。
「大和は敵に・・・」
投げ飛ばされたと言おうとしたその時。
「やってくれたな、この野郎!!」
天井から敵にかかと落としをしながら大和が現れた。
大和side
「やってくれたな、この野郎!!」
思わない不意打ちのせいで、阿修羅が解除してしまった。
その恨みを込めて突き上げられた穴を通って、大男にかかと落としを喰らわせた。
だが、見ると大男の体から血が流れていた。
まさか美遊がやったのか?
『大和、イリヤの嬢ちゃんがいるぞ』
ゾルバの言葉で見ると確かにイリヤがいた。
なぜ、ここに?
「大和、離れなさい!」
疑問に思っていると、ルヴィアさんの声が聞こえてきた。
見ると、凜さんとルヴィアさんが宝石を投げようとしていた。
「
「
大男は帯状の縄に縛られプリズム状の結界に閉じ込められた。
「通った・・・!
「あははははは!!大赤字だわよコンチクショー!!」
冷静に判断しているルヴィアさんと泣きながら笑っていた凜さん。
どうやら、凜さんはやけくそになっていた。
「イリヤ・・・どうして、ここに・・・?」
美遊の声で意識をイリヤに向けた。
っと、そうだった。俺もイリヤが何でここにいるのか疑問に思っていたんだ。
「美遊、大和君・・・ごめんなさい」
イリヤは突然、俺と美遊に頭を下げて謝罪をしてきた。
「私、バカだった。何の覚悟もないまま、ただ言われるままに戦ってた。戦っていてもどこか他人事で2人の強さに甘えてた。こんなウソみたいな戦いは現実じゃないって・・・なのに・・・」
「そのウソみたいな力が自分にもあるって分かったら・・・・・急に全部が怖くなって・・・!」
イリヤは涙を流しながら言った。
「でも・・・本当にバカだったのは逃げ出したことだった」
涙を拭き、伏せていた顔を上げて俺と美遊の方をしっかりと見た。
「大和君。大和君が言ってたこれからどうするかの答え、聞いてもらっていい?」
「ああ」
「正直まだはっきりとした答えは出てないけど・・・でも、これだけは決めたんだ」
「私は絶対に友達を見捨てない!そして、前に進み続ける!!」
イリヤは覚悟を決めた顔をして声を高らかに言った。
「それがイリヤの出した答えなんだな?」
「うん!」
イリヤの顔つきは別人のようになっていた。
『(この短時間で随分見違えたな)』
「(ああ、そうだな)」
イリヤに何があったのか分からないが、本当に勇ましくなったな。
その時、大男を閉じこめていた結界がひび割れを始めた。
『出て来やがるぞ、どうする?』
「大丈夫だよ、ゾルバさん」
イリヤがゾルバに諭すように言った。
「今の私たちなら、絶対に負けないよ!」
その時、ルビーとサファイアが互いに引き寄せられていた。
「これは・・・」
「うん、できるよ。みんなと一緒なら!」
ルビーとサファイア、2つのステッキがセイバーのクラスカードを同時に
ルビーとサファイアはそれぞれ聖剣に変わっており、さらに頭上には同じ聖剣が7本円を描くように展開されていた。
なるほど、あの剣すべてが宝具ってわけか。
なら、俺も!!
「ゾルバ、もう一度やるぞ」
『ああ、俺も最後まで付き合うぜ』
「サンキュー、相棒!」
俺は再び鎧に意識を集中させ、阿修羅を発動させた。
「大和君!?」
『なんか大和さんが増えましたよ!?』
イリヤとルビーが俺の阿修羅を見て驚いていた。
さらに、ここから・・・!
「はぁぁぁぁ・・・はあぁぁっ!!」
全身に力を込めると、体からオレンジ色の炎を発火させ、全身に纏わせた。
「まだ奥の手があったの?」
『大和様、今度はどんな奥の手ですか?』
美遊がイリヤやルビーと同じく驚き、サファイアが俺に質問をしていた。
「これは≪烈火炎装≫。阿修羅とは別の奥義だ」
烈火炎装。
魔導火を全身に纏わせ、攻撃力と防御力を劇的に向上させる必殺奥義。
この技は体力を大幅に消費するので、阿修羅同様あまり多用できない。
俺が烈火炎装すると同時に大男は結界から出て、こっちに向かってくる。
「イリヤ、美遊。今度こそ戦いを終わらせるぞ!!」
俺の言葉に2人は一気に気を引き締めた。
「勝ちに行くぞッ!!」
「「うん!!」」
俺は駆け出し、大男に向かって行った。
「■■■■■■■―――――ッ!!」
大男も咆哮を上げながら、突進してきた。
「俺の全力、喰らいやがれ!!」
俺は魔導火を纏わせた9本の剛烈剣を大男に構えた。
「はああぁぁぁぁぁッッ!!!」
炎装 阿修羅 弌霧銀!!!
ザクシュッ!!!
9本全ての斬撃を大男に放った。
「■■■■■■■!!」
魔界の炎を帯びた斬撃を受けた大男は苦悶の叫びを上げた。
大男の胴体に深く傷が入り、大量の出血をしていた。
苦しみながらも俺に向かってくる大男。
だが、奴は気づいていなかった。
背後にある特大の攻撃が待っていることに。
「今だ!イリヤ、美遊!」
俺は2人にそう言い、横に避けた。
「美遊、いくよ!」
「うん・・・!」
イリヤ、美遊が同時に聖剣を振り下ろすと同時にすべての聖剣から黄金の光が放たれた。
大男は攻撃に気付き振り向くがすでに遅く、光は大男成す術がなく黄金の光に飲まれていった。
そして、大男のいた場所にはBerserkerと書かれたカードがあった。
こうして、俺たちの長い夜が幕を下ろした。
最後のクラスカードを回収して現実に戻った俺たち。
本当なら喜びたいところだが・・・・。
『ちょっとちょっとみなさん。せっかく勝ったというのに何ですか?このだらけムードは』
そう、俺たちは今ぐったりと地面に座り込んでいた。
「ふぅー・・・・疲れた・・・・」
こんなに疲れたのは久しぶりだな………。
『阿修羅の状態で烈火炎装をやったからな。かなり体力も消耗しただろ』
阿修羅や烈火炎装は修行中やったことはあるが、同時にするのは今日が初めてだ。
体力を限界まで使ったから、めちゃくちゃ疲れた。
「イリヤ、大和」
「美遊」
すると、凜さんとルヴィアさんが俺たちに声をかけた。
「勝手に巻き込んでなんだけど、あなたたちがいてくれてよかった。最後まで戦ってくれてありがとう」
「私からもお礼を言わせてもらいますわ。私たちだけでは恐らく勝てなかったでしょう。3人とも本当に感謝いたしますわ」
凜さんとルヴィアさんが微笑みながら俺たちに感謝の言葉をしてきた。
面と向かって言われるとなんかこそばゆいな。
イリヤと美遊も照れている様子だった。
「それじゃあ、このカードは私が
凜さんがカードを片手に言葉を続けようとしたら、カードが凜さんの手元から消えた。
「ホ————ッホッホッホ!!最後の最後まで油断しましたわね遠坂凜!」
なぜかルヴィアさんの声が上空から聞こえてきた。
見ると、どこかで待機していかのようにヘリが飛んでおり、そのヘリから垂れている梯子にルヴィアさんが掴まっていた。
そしてルヴィアさんの手には凜さんがさっきまで持っていたクラスカードが握られていた。
「ご安心なさい!カードはすべてこの私が大師父の元へ届けて差しあげますわーっ!」
「んなああああああッ!?」
ルヴィアさんは勝ち誇った表情をして凜さんに見下していた。
「それではご機嫌よう、遠坂凜!ホ————ッホッホッホ!!」
「ちょ、ちょっと手柄を独り占めに気!?待ちなさいよコラ———ッ!!」
そのままルヴィアさんはいつもの高笑いをしながら怪盗のように飛び去っていった。
そのあとを全力疾走する凜さん。
あんなに疲れていた様子だったのに、すげな。
『本当にアイツらは最後まで締まらないな』
ゾルバの言葉にイリヤと美遊は苦笑いをした。
ま、あの2人らしいと言えばらいしがな。
俺も思わず苦笑いをした。
「さてと」
俺は大分体調が落ち着き、立ち上がってイリヤと美遊に手を差し伸べた。
「そろそろ帰るか」
「「うん」」
イリヤと美遊は微笑みながら頷き、俺の手をそれぞれ握った。
俺は2人を立ち上がらせて、そのまま帰路ついた。
そして、いつもの朝がやって来た。
「ふぅー・・・朝か」
『起きたか、大和』
「ああ、おはようゾルバ」
ゾルバといつも通りにあいさつをし、朝食を食べるためにリビングに降りた。
帰ったあと、シャワーを浴びて朝まで仮眠をするためにベッドに横になったが、自分でもびっくりするくらいにすぐに寝た。
俺が思った以上に疲れていたんだな。
朝食を食べ終え、制服に着替えて、家を出た。
学校へ着き、教室に入ると龍子の声が聞こえてきた。
「俺にも触らせろ!!」
なんだ、そのセクハラ染みた発言は。
「どうしたんだ、朝から?」
「あ、大和君。あれ・・・」
龍子を後ろから押さえている美々に声を掛けた。
美々は視線を前に送った。
俺も前に顔を向けると、驚きで一瞬体が固まってしまった。
目に飛び込んできたのは。
「お、おはよう、大和君」
若干困ったような笑いをしながらあいさつをするイリヤ。そして
「おはよう、大和」
少し頬を赤らめながらあいさつをする美遊。しかもイリヤの腕にぴったりと引っ付きながら。
「私らが教室来た時からこうなんだよ。もうこいつらの仲がどうなっているのか分からないんだけど」
雀花が呆れ気味に説明してくれた。
『(昨日の今日でここまで変わるとは)』
「(昨日の戦いはある意味、友情の再結束みたいなものだったからな)」
だが、ここまで美遊が積極的になったというか、心を開いたというか。
何にせよ、最初にあったころの美遊とはえらい違いだな。
「まーいいや!ミユキチも丸くなったってことで今後とも仲良くしよーぜ!」
今さっきまで禁断症状みたいな状態だった龍子が、いつもの調子に戻り美遊の頭をベシベシ叩きながら陽気に言った。
仲良くしたいなら、人の頭を叩きながら言うな。
俺は龍子に注意しようとしたら。
「は?何であなたと仲良くしなくちゃいけないの?」
美遊は龍子の叩いていた手を弾き、冷たい目を龍子に向けながら言った。
「・・・ほえ?」
突然の美遊の言葉に龍子は呆然としてしまった。
「私の友達はイリヤと大和だけ。あなたたちには関係ないでしょう」
続けて出た美遊の言葉に周りにいた雀花、那奈亀、美々が絶句してしまった。
かく言う俺も固まってしまった。
「う・・・うおおアアアァァァ———ッ!!」
「な、泣かせたぞーッ!!」
美遊の言葉に龍子がついに泣いてしまった。
しかも、本気の涙だ。
「ちょ、ちょっと美遊—ッ!?」
「おい、美遊、今のはどういうことだ?」
イリヤは美遊の両肩を掴んで自分の方に体を向けさせた。
俺も美遊の言った意味を知りたくて、近づいた。
「イリヤも大和も何でそんな顔をするの?私の友達は生涯イリヤと大和だけ。他の人なんてどうでもいいでしょ?」
当の美遊はキョトンとした顔をしながら言った。
「何それ重ッ!?」
「ていうか友達の解釈変じゃないか!?」
美遊の中の友達の定義に那奈亀、雀花がツッコミをいれた。
イリヤも美遊のとんでも発言に頭を抱えこんだ。
「あなたたちは必要ない」
美遊は雀花、那奈亀、美々にそれぞれ見ながら言った
「もうイリヤと大和と私に近づかないで」
そして最後に龍子の方を見た。
「オギャアアアアアァア!!」
龍子はさっきとは比べ物ならないくらいの号泣を始めた。
しかもマジの号泣だ。
「いかん!タッツンがマジ泣きだ!」
「ちょっとイリヤ、大和なんとかしれー!」
「わ、私―!?」
「俺もかよ」
そうしてイリヤと俺で龍子を慰め始めた。
だが、なかなか龍子が泣き止まず朝からそうとう疲れてしまった。
『(やれやれ、騒がしい日常がまた始まるな)』
おまけ
あの後の凛とルヴィアはというと・・・・
「はい・・・?今のはどういう意味ですか?大師父」
凜は今回クラスカード回収任務を自分とルヴィアに命じた張本人、大師父___キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグに電話をしていた。
[どうもこうも言ったままの意味じゃ。此度のカード回収任務ご苦労じゃった。これで冬木市の地脈も安定しよう。約束通りお前たち2人を弟子に迎えるのはやぶさかではないが・・・]
ゼルレッチは一呼吸おいて言葉を続けた。
[魔術を学ぶ以前にお前らには一般常識が足りておらん]
「なっ・・・!?」
ゼルレッチの言葉に凜は絶句した。
[幸い日本は〔和〕を重んじる国じゃ]
[留学期間は1年。喧嘩で講堂をブチ壊すような性格を直してこい。弟子にするのは・・・それからじゃな]
そう言ってゼルレッチは電話を切った。
凜はゼルレッチの言葉にしばらく固まって呆然とした。
だが、ゼルレッチの言った意味を理解していくと、突如携帯電話を片手で握り潰した。
そして。
「ふッッッざけんな—————ッッ!!!」
墜落して燃え盛るヘリ。
頭が地面にめり込んでいるルヴィア。
そんな状況のなか、凜の叫びが響き渡った。
いかがでしょうか。
今回でようやく阿修羅を使えました。
阿修羅を使うにあたって、ゾロの九刀流の戦闘描写を何度も見返しました。
自分的には書けたかなと思うのですが、分かりずらかったら申し訳ございません。
それと、今回初のオリジナル技を出しました。
烈火炎装と阿修羅を同時に使ったらカッコイイと思い、思いきって書きました(笑)
前書きにもある通り、この話で無印編完結となります。
これまで読んでいただき、誠にありがとうございます!
次回から2wei!編となります。
自分のペースではありますが、これからもFate/kaleid liner knightをよろしくお願いいたします!
それでは、次回!