Fate/kaleid liner knight   作:シャチ猫

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お待たせいたしました。
第6話です。

今回はいつもより、短いです。

それでは、どうぞ!


第6話 尋/who you

大和side

「さて・・・それじゃあ尋問を始めましょうか」

 

場所を移し、今はルヴィアさんの屋敷の地下倉庫に来たのだが。

 

「・・・・・・・この扱いはあんまりじゃない?」

 

褐色イリヤはどこかの聖人のように十字架に縛られていた。

 

「せっかく大人しく捕まってあげたのに・・・抗魔布の拘束帯まで持ち出して・・・」

 

褐色イリヤは自分の状態に不満をこぼす。

 

「まったく、ここまでしなくても危害は加えたりしないわよ」

 

ため息を吐きながら、なおを不満を言う褐色イリヤ。

 

「イリヤ以外には」

 

それが問題なんでしょーッ!?

 

褐色イリヤの最後の言葉にイリヤは机を叩き叫んだ。

まあ無理もないな。

自分の命が狙われているんだからな。

 

「残念だけど貴女には弁護士を呼ぶ権利も黙秘をする権利もないわ」

 

凜さんがそう言いながら椅子に座った。

 

「分からないことだらけなの・・・・全部答えてもらうわよ」

 

「全部・・・ねぇ」

 

凜さんは碇ゲンドウのように机の上で手を組み、褐色イリヤに尋問を始めた。

 

「まずはそうね。貴女の名前を教えてもらおうかしら?」

 

「名前?イリヤだけど?イリヤスフィール・フォン・アインツベルン」

 

凜さんの問いに、さも当然のように答える褐色イリヤ。

 

「・・・・・ちなみに嘘をつく権利も認めないわよ?」

 

「心外ね。嘘なんかついてないわ」

 

褐色イリヤは自分の名前はイリヤと言う。

見た目だけじゃなくて名前も一緒・・・・。

からかっている様子じゃないみたいだ。

 

「どうだが・・・貴女の目的は何なの?」

 

「まぁイリヤを殺すことかなー」

 

「・・・・っ!」

 

「美遊、落ち着け」

 

凜さんの次の問いに、また当然のように答える褐色イリヤ。

褐色イリヤの言葉に美遊は褐色イリヤに向かおうとしたのを止めた。

イリヤも胸の前で自分の手首を掴んで警戒していた。

 

「なら自分の首でも絞めればいいでしょ」

 

「私じゃなくてあっちのイリヤだってば」

 

「ああもう!どっちもイリヤじゃ、ややこしい!」

 

凜さんがいら立ったように声を上げた。

確かに同じ名前だと、どっちかどっちか分からなくなるな。

 

「えーと黒・・・クロ!黒いイリヤだからクロでいいわ」

 

「私は猫か・・・」

 

褐色イリヤは凜さんにクロと雑に命名された。

 

「で、イリヤを殺そうとする理由は何?まさかオリジナルを消して私が本物になってやるーとか、そんな陳腐な話じゃないでしょうね」

 

「あれ、よく分かったわね。まあ概ねそんな感じ」

 

あっけらかんとした感じでクロは答えた。

 

「それと付け加えるなら、大和を私の騎士(ナイト)にすることね」

 

クロは妖艶な笑みをしながら、俺に視線を向けた。

 

『(相当お前にご執心だな)』

 

「(どうやらそうみたいだな)」

 

確かにクロは可愛いし正直悪い気はしないが・・・・。

 

「・・・・・・貴女は何者なの?」

 

凜さんは直球にクロに質問した。

 

「核心部分?んー・・・ネタバレはまだちょっと早いんじゃないかなぁ・・・」

 

クロは意味深な笑みを浮かべながら、凜さんの問いをはぐらかした。

クロの様子だと、これ以上は聞けそうにないな。

 

「もういいわ」

 

凜さんも俺と同じ気持ちだったのか、尋問を切り上げて席を立った。

 

「あら?全部聞き出すんじゃなかったの?」

 

「聞き出すわよ、いずれね。でも、その前に・・・イリヤに関する抑止力を作っておきましょうか」

 

「え?」

 

凜さんの言葉にイリヤは驚いた。

すると、ルヴィアさんがイリヤを背後から羽交い締めした。

 

「え?」

 

イリヤは再度驚いた。

凜さんは手に大きめな注射器を手にして、イリヤに近づいた。

 

「えっ・・・・」

 

イリヤは自分が何されるか察したのか顔を青ざめた。

 

 

そして____

 

 

 

 

いあ————————ッッ!!?

 

 

 

 

イリヤの悲鳴が地下倉庫に響いた。

 

「ひ、ひどい・・・」

 

「ちょっと血を抜いただけよ。大げさね」

 

イリヤは血を抜かれた箇所を手で抑えながら涙を浮かべていた。

凜さんは3つ宝石が入れられているシャーレにイリヤの血を入れた。

 

「・・・・・・・何をする気?」

 

「言ったでしょ?抑止力って」

 

凜さんは右手の人差し指にイリヤの血を塗り、クロに近づいた。

その指でクロのへそを中心に模様みたいなものを描いた。

 

எகறபலறமனபுட(血と骨と網 袋と管と皮) புமனமஅதஅல(一の一 二の一 混濁の糸)

 

凜さんは右手に分厚い魔導書を持ち、左手でイリヤの血を地面に垂らながら詠唱を唱え始めた。

すると、ルヴィアさんが後ろからイリヤの右手を掴み、クロの前まで連れて行った。

 

「え?え?」

 

イリヤは自分が何されるか全く理解できず困惑していた。

 

தரொனுமருஉனம(生を実 反を虚 合を観に)

 

凜さんは気にする様子はなく詠唱を唱え続けた。

ルヴィアさんがイリヤをクロの前まで来た時、掴んでいる右手をクロの腹部に当てさせた。

 

ஞழஅனொரும்மனு(強印 死痛の隷属)!!

 

その時、凜さんがクロに描いた文様が輝き始めた。

同時にクロを拘束している十字架の地面に魔法陣が浮かび上がった。

クロの体にも変化が起きていて、体中に別の模様が浮かび上がった。

 

「何?なに!?なに————!?

 

何が起きているか分からないイリヤは叫んだ。

やがて、光が消えてクロの体中に浮かび上がった模様が消えていたが、へその模様がそのまま残っていた。

 

「人体血印・・・・呪術!?何をしたの!?」

 

クロは凜さんに何をしたのか聞いた。

俺も凜さんとルヴィアさんが何をしたのか知りたかった。

どんな魔術をしたんだ?

 

「イリヤ、ちょっとこっち来て」

 

凜さんがクロの問いに答えずに、イリヤを呼んだ。

イリヤはさっきの出来事に困惑した状態で凜さんの元に行った。

 

「なに・・・」

 

イリヤが凜さんに聞こうとした時。

 

 

 

ゴンッ

 

 

 

「「あだっ!?」」

 

イリヤの頭に拳骨をした。

イリヤは痛みで涙が出た。

だが、なぜかクロまでイリヤと同じ反応をした。

 

 

 

ぐにぃぃぃぃ

 

 

 

凜さんは続けて、イリヤの頬をつまんだ。

 

「「いだだだだだだ!?」」

 

 

 

ぎぎぎぎぎぎ

 

 

 

最後にイリヤの腕に関節技をした。

 

「「ギブギブギブ!!」」

 

そうして凜さんはイリヤを離した。

イリヤは凜さんからの突然の暴力に涙目をしながら、困惑していた。

クロも自分の身に何が起きたのか理解できていなかった。

 

イリヤが痛がるとクロも同じように痛がっていた様子だった。

もしかして、凜さんがクロに施した魔術って・・・・。

 

俺は凜さんがやった魔術を考えながら、イリヤに声を掛けた。

 

「イリヤ、大丈夫か?」

 

何の説明もなく突然暴力を振るわれてさぞ痛かったであろうな。

 

「うぅ~、いだかったよ~」

 

イリヤはそのまま俺の胸にうずめてきた。

その状態のまま頭を撫でた。

 

「うぅぅ~」

 

クロは恨めしそうにこっちを見ていた。

 

「クロも大丈夫か?」

 

クロも痛かったであろうから、頭を撫でた。

 

「凜さん、クロに施した魔術って」

 

クロの頭を撫で終え、俺は凜さんに質問をした。

 

「そっ、痛覚共有よ」

 

やっぱり、俺の思った通りだったか。

 

主人(マスター)が感じた肉体的な痛みをそのまま奴隷(サーヴァント)に伝える呪術よ」

 

『なるほど。つまり、イリヤのお嬢ちゃんに死ぬようなダメージを与えれば』

 

「ええ。その≪死≫すらも伝える。シンプルで・・・それ故に強固な呪いよ」

 

これでクロはイリヤにむやみに手を出せれなくなった。

確かにこれ以上ない抑止力だな。

 

「そう・・・つまりこれで貴女は_____」

 

 

 

 

「イリヤスフィールの肉奴隷ということですわ!!」

 

 

 

ルヴィアさんがクロに指を指し、トンデモ発言をして決めていた。

俺たちはその発言に言葉を失ってしまった。

 

『お前さんは何を言ってるんだ?』

 

 

 

 

 

その後、もう夕方ということもあって、解散することになった。

クロは、このままルヴィアさんの地下倉庫で監禁することになった。

 

俺は、今日はイリヤの家に泊まることになっているから、一足早く帰ることにした。

準備が終わった時、インターホンが鳴った。

 

「こんな時間帯に誰だ?」

 

宅配なんて頼んでないし、何だ?

 

『イリヤのお嬢ちゃんの気配がするな』

 

「イリヤの?」

 

まさか、迎えに来てくれたのか?

そんなこと今まで一度もなかったが・・・どうしたんだ急に?

 

疑問に思いながら、荷物を持って玄関のドアを開けた。

 

「どうしたんだ______」

 

イリヤ?と声を掛けようとしたが、俺は固まってしまった。

 

 

 

なぜならば_____

 

 

 

 

「やっほー♪大和♬」

 

 

 

 

監禁されているはずのクロがいたからだ。

な、なんでここに・・・・!?

 




いかがだったでしょうか。

凜がクロに施す所の文字は、原作と同じような外国の言語で探して見つけたやつです。
タミール語という文字です。

それと、最後のクロ脱走の所は、結構苦労しました。
イリヤ邸に待ち構えようか、主人公の家に突撃にしようか悩みました。

イリヤ邸にどう向かわせようか、考え中です。

それでは、次回!
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