Fate/kaleid liner knight 作:シャチ猫
第9話です。
前回の投稿から約3ヶ月・・・大変申し訳ございません!!
色々な事情が重なり、遅れてしまいました。
さて、原作第二巻突入です!
それでは、どうぞ!
イリヤside
チュー騒ぎから1週間たった、ある朝。
私は美遊と並んで登校している。
・・・けど、今日はもう一人いる。
「~~~~♫」
それは、鼻歌を歌いながら私と美遊の前を歩いているクロ。
「はぁ・・・何でこんなことになったんだろう・・・」
思わずため息が出てしまった。
歩いていると、大和君の姿が見えた。
「やま「大和—!!」
私が声を掛ける前に、クロが大和君に向かって走って行った。
「おはよう、大和♪」
クロが大和君に抱きついた。
また、こいつはもう!!
「おっと、おはよう、クロ。イリヤも美遊もおはよう」
大和君はクロを抱き留めて、クロにあいさつをした。
「大和君、おはよう」
「おはよう、大和」
私と美遊もあいさつするけど、クロのせいで余計不機嫌になってしまった。
『お嬢ちゃん、その制服着てるってことは』
「そっ、私も今日から学校に通うわ」
ゾルバさんがクロに着ている制服について質問して、クロが答えた。
「さっ、早く行きましょ、大和♪」
クロが大和君の腕を引っ張って、先に行ってしまった。
ああっ、もう・・・!!
「何でこんなことになったんだろう・・・」
本日、二度目のため息が出てしまった。
大和side
「~~~~~♪」
クロに腕を引っ張られるような形で学校へ向かっている。
クロを見て、1週間のことを思い返す。
_1週間の夕方
「どーゆーことっ!!」
放課後になり、俺とイリヤはルヴィア邸に向かった。
そして、帰宅したばかりのルヴィアさんにイリヤが声を上げた。
「なんでちゃんと閉じ込めておかなかったの!?おかげで私の学校生活が大変なことになったんだよー!?」
「イ、イリヤ・・・冷静に・・・」
「イリヤ、落ち着け」
「な、なんですの?」
ルヴィアさんは状況とイリヤの抗議が理解できずに、困惑していた。
とりあえず俺と美遊はイリヤをひとまずなだめた。
「今日、クロがイリヤの従妹と名乗って学校に現れたんです」
「それにクラスメイトに来週転校してくるって言っちゃいました」
イリヤと落ち着かせている間、俺と美遊で事情を説明した。
「あ、あと、私の友達に片っ端からちゅ・・・ちゅーを・・・!」
イリヤが羞恥で顔を伏せながら、付け加えた。
『これで二度目の脱走だぞ。どうなっている?』
ゾルバの指摘にルヴィアさんは溜息をついた。
「地下倉庫の物理的・魔術的
「なら、どうして!」
「それは私が知りたいですわ。どれほど厳重に閉じ込めてもあの子はそれをたやすく破る。いったいどうやって・・・」
クロの脱走はルヴィアさんでも分からないらしい。
クロの謎がさらに深まったな。
「そもそも監禁なんてする必要ないんじゃない?」
すると、後ろから声が聞こえてきた。
振り返ると、クロが桃を食べていた。
『相変わらず、お前さんは忍びないな』
「褒め言葉として受け取っておくわ、ゾルバ」
ゾルバの言葉を軽く受け流し、桃を食べるクロ。
「話を戻すけど、どうしてわざわざ閉じ込めようとするのかしら?もう私は呪いのせいで、イリヤに手出しができないし、誰かに害意があるわけでもないわ」
「私はただ普通の生活がしてみたいだけ、10歳の女の子として普通に学校に通う・・・そのくらいは叶えてくれてもいいんじゃない?」
確かにクロはイリヤ以外に何かしてもいなし、唯一敵意があるイリヤに攻撃することができない。
「うぬぬぬ・・・おのれ此奴め戯れ言を弄するか!!」
「イリヤ語調がヘン!」
だが、イリヤは全く納得しておらず、口調がおかしくなるくらい怒っていた。
「・・・・・いいでしょう」
その時、ルヴィアさんが口を開いた。
「え、ちょっとルヴィアさん!?」
ルヴィアさんの言葉にイリヤは慌てた。
「許可なく屋敷を出ないこと、他人に危害を加えないこと、あくまでイリヤスフィールの従妹として振る舞うこと。この3つを約束できるのなら望みをかなえてあげてもいいわ。どうかしら?」
「もちろん。それで学校へ行けるのなら」
ルヴィアさんの提示した条件にクロは両手を上げて同意した。
「さて・・・オーギュスト!」
「はい、お嬢様」
「ほわっ!?」
ルヴィアさんの呼びかけにご高齢の執事___オーギュストさんが突然現れた。
「戸籍・身分証のでっち上げと転入手続きを」
「承知しました。14時間で終わらせましょう」
「なっ・・・なんか犯罪臭の会話がっ!?」
ルヴィアさんとオーギュストさんが小声で物騒な会話が聞こえてきた。
だが、二人の会話の中で気になる言葉が聞こえた。
「(美遊の時と同じように・・・?)」
身寄りがないところをルヴィアさんが拾ったらしいが・・・・戸籍のでっち上げ?どういうことだ?
・・・まさか、俺と同じような存在?
俺は美遊を見た。
美遊はまだ納得していないイリヤがルヴィアさんに詰め寄っていて、それをなだめていた。
いや、まさか・・・な。
結局、ルヴィアさんに押し切られ、今日は解散となった。
___現在
学校に着き、クロとは別れ、クロは職員室に行き、俺たちは教室に入り自分の席に着いた。
「はぁ・・・」
イリヤは席に着くなり深くため息を出した。
「イリヤ・・・その・・・一緒にがんばろう」
「ありがとう・・・美遊・・・」
美遊はイリヤに励ましの言葉を言った。
「だから、元気を出して」
「俺も助けるからさ」
俺もイリヤに励ましの言葉を言った。
『(お前もある意味、お嬢ちゃんに狙われているがな)』
いや、まあ確かにな。
「そっ、そうだよね!美遊も大和君も一緒なんだし、前向きに考えよ!」
イリヤが伏せていた顔を上げながら言った。
「大体同じ学校って言っても同じクラスになるとは限らないし、別のクラスなら大丈夫だし!思い出してみれば、うちのクラスは美遊が来たばっかだし!」
イリヤは腕を組みながらクロが別のクラスであると推測していた。
だが・・・・。
「あっ、えっと・・・イリヤ・・・」
美遊が自分の隣の席を横目で見ながら遠慮しがちにイリヤに何かを言おうとした。
「同じクラスに連続で転校生が来るなんてないだろうし!」
最後にイリヤはガッツポーズで確信しながら言った。
「あのね、イリヤ・・・」
美遊がイリヤに言おうとした時。
「おっ、この席誰のだ?さては転校生でも来るんだな!」
龍子が教室に入ってきて、美遊の隣の席にある机を叩きながら言った。
そう、朝この教室に入ってきた時から、美遊の隣にいつの間にか机と椅子が置かれていた。
これを意味することは一つしかない。
「・・・・・そ、それに、もしかしたら転校の手続きに失敗したりとかも!」
『(もう無茶苦茶だな)』
「(認めたくないんだな、やっぱり)」
イリヤは頑なに現実を認めたくないのか、ゾルバの言う通り無茶苦茶なことを言った。
「うん・・・そうだと・・・いいね・・・」
美遊は半ば諦めたかのように、イリヤのフォローをした。
そうしていると、予鈴がなり朝の会が始まった。
美遊side
「クロエ・フォン・アインツベルンです。クロって呼んでね♪」
クロが壇上であいさつをした。
イリヤの願いも虚しく、同じクラスに転校してきた。
何となく最初から分かっていたけど。
「なんとイリヤちゃんの従妹なのです・・・みんな仲良くしてあげてね・・・ちなみに、私の初めての人なの・・・」
「タイガー顔が乙女だし、何言ってんだ!?」
藤村先生が体をもじもじしながらクロの紹介をした。
やっぱり、顔がイリヤとそっくりだから、みんなざわついている。
そんな中、クロが大和に向かってウインクをした。
大和は苦笑いをしながら、手を振った。
大和、別にわざわざ返さなくていいのに・・・。
なんか、ちょっとおもしろくない・・・。
「あ、席は一番後ろの美遊ちゃんの隣ね」
「はーい」
藤村先生の指示にクロは私の隣の席に座った。
「今日からよろしくね、美遊ちゃん♡」
まるで初めて会うかのように挨拶をしてくるクロ。
もう私のことなんて知ってるくせに、よく言う。
「それと前のイケメンのあなたも、これからよろしくね♡」
クロは大和にも初対面の人に言うように挨拶をした。
「まあ・・・よろしくな」
大和はまた苦笑いをしながら返した。
本当に、おもしろくない・・・。
大和side
クロがクラスに転校して時間が経ち、午後の体育の時間。
今日は男女別れてのドッチボールを行う。
「大和—、受け取れ!」
「おう」
外野にいる同じチームになったクラスメイトからボールをもらい、相手に当てようとしたが、相手はこっちを見ずに明後日の方向を見ていた。
「おい、どうした?」
「あれ・・・」
俺が聞くと、クラスメイトは指を指した。
指した方向を見ると、指した方向は女子の方だった。
だが、それは普通のドッチボールではなかった。
ゴババババババババババッ!!!
まるで戦闘が行われているかのような状態だった。
男子はもちろん、他の女子たちもドッチボールを中断してその光景に呆然としていた。
かくいう、俺もそうだ。
なんで、イリヤがあんなことができるんだ?
疑問に思ったが、よく見ると頭に羽のような髪飾りをしていた。
なるほど、ルビーの力か。
しばらく、ボールの攻防が続いたが、イリヤが投げたボールに対し、クロは構えを取らず立ったままだった。
そして、クロは拳を構え、イリヤのボールを殴って跳ね返した。
イリヤは対応できず、顔面に喰らってしまった。
だが、それと同時にクロも倒れてしまった。
もしかして、クロ、呪いのこと忘れていたのか。
その後、美遊、雀花、那奈亀、龍子、美々がイリヤとクロを運んで行き、タイガーが俺たちにそのままドッチボールを続けるように指示を出した後、ダッシュでどこかに行ってしまった。
残った俺たちは指示に従い、授業を続けた。
体育の授業が終わった後、イリヤとクロの様子が気になり、保健室に向かった。
「あっ、大和」
途中で美遊に会った。
手には、2人分の制服があった。
イリヤとクロのだろう。
そのまま美遊と保健室に向かった。
「どうしてあんなことになったんだ?」
「うん、実は・・・」
美遊が事の顛末を話してくれた。
最初は、雀花、那奈亀、龍子が初めてのキスをクロに奪われたということで、その弔い合戦を仕掛けたそうだ。
その途中、イリヤも参戦し、イリヤが負けたら好きにする、クロが負けたら学校から出て行くという賭けをしたそうだ。
それで、ルビーの力を使ったのか。
美遊と話していると、保健室に近づいた。
すると、保健室の扉が開き、鼻に絆創膏しているクロが出てきた。
「クロ、もう大丈夫なのか?」
「ええ、もう何ともないわ」
「そっか。なら良かった」
ひとまず安心だな。
「クロ、これ」
「ああ、ありがとう」
美遊はクロに制服を渡した。
「俺たちはイリヤの様子を見てくるから」
クロにそう言い、保健室に入ろうとした。
その時。
「あの教諭にはあまり近づかない方がいいわよ」
クロがそう言った。
「教諭ってカレン先生のことか?」
「ええ。見透かされたくないことがあるならね」
クロはその場を後にした。
カレン先生と何かあったのか?
疑問に思ったが、俺と美遊は保健室に入った。
「あら、さっきいた子ね。まだ何か?」
「いえ・・・その、イリヤの様子を見に・・・」
カレン先生の言葉に美遊はどこか緊張した様子で答えた。
さっきのクロの言葉に気にかかっているんだろう。
「そこのあなたは?」
今度は俺の方に視線を向けてきた。
「俺もイリヤの様子を見に・・・」
ドドドドドドドドド
その時、地鳴りのような音が響いてきた。
「イリヤちゃん目を覚まして————!!ホラお兄ちゃんも連れてきたから!頑張って!生き返って————!!」
扉が開かれた瞬間、タイガーが士郎さんを連れて入ってきた。
ダッシュでどこかに行ったのは、高等部だったのか。
ていうか、なぜ士郎さんを?
「ちょっ、藤村先生、あんたが先に落ちt」
その時、どこからともなく布が士郎さんを巻き付いた。
「保健室では静かに」
見ると、カレン先生が士郎さんを縛っていた。
その布はどこから出したんだ?
「あっあの・・・っ!イ、イリヤは大丈夫です。ボールが顔に当たっただけで・・・」
美遊が士郎さんに事情を説明した。
その後もタイガーが一人で騒いでいたが、何とか落ち着かせ、俺たちは保健室を後にした。
いかがでしょうか。
楽しんでもらえたら、幸いです。
話は変わりますが、連日の猛暑、みなさん大丈夫ですか?
残暑とは思えない暑さですが、みなさん体調に気を付けていきましょう!
それでは、次回!