ようこそボンゴレⅩ世。実力至上主義の教室へ   作:コーラを愛する弁当屋さん

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原作2巻編 その⑥作戦の全貌

 

 —— 特別棟3F ——

 

 コツ、コツ、コツ。

 (……)

 

 特別棟の階段を石崎君、小宮君、近藤君の3人が登ってくる。

 

「暑っちいな~」

「でもよ~、櫛田ちゃんからの呼び出しって、何の用だろうなぁ~」

「俺への告白に決まってんだろ?」

『それはねぇよ!』

 

 そんな男子学生らしい会話をしながら階段を登る3人に、俺は少し大きめな声で話しかけた。

 

「ごめん、櫛田さんは来ないよ」

『あ?』

 

 俺の声に気づいた3人は階段途中で足を止め、俺のいる上階に視線を向ける。

 

「お前……須藤のパシリだよな? なんで櫛田ちゃんが来ないんだよ」

「私達が櫛田さんに頼んで、あなた達を呼んでもらったからよ」

『!』

 

 俺とは別の声と共に、廊下の暗がりから堀北さんが現れ、俺の隣に立った。

 

「堀北、お前もか」

「ええ。私達が普通に呼び出しても応じないだろうから、櫛田さんにお願いしたのよ」

 

 堀北さんがそう言うと、3人は俺達に背中を向けた。

 

「はっ、てめえらと話す事なんてねえから」

 

 興が醒めたような顔で、3人は階段を降り始める。

 いや、そんなことはさせないよ。

 

「いいの? ここで帰ると、3人とも退学になるというのに」

『!』

 

『退学』というワードで、3人が足を止める。そして、こちらを振り返りながら睨みつけてきた。

 

「俺達が退学だと?」

「ええ、必ずそうなるわ」

「何でだよ!」

「それを聞きたいなら、とりあえずこっちまで来てくれるかしら?」

「ちっ……わかったよ」

 

 さすがに退学と言われて、聞かない選択はできないらしい。

 3人とも階段を登り、俺達が待機していた階段の踊り場にやって来た。

 

 Cクラスの3人と向き合う俺達。

 

 朝早く呼び出された事と、この特別棟がすごく暑い事もあり、イライラしながら石崎君が口を開いた。

 

「で? 何で俺達が退学になるんだよ」

「簡単よ、須藤君があなた達に怪我をさせていない、って証拠を見つけたのよ」

『なっ!』

 

 予期せぬ堀北さんの発言に、石崎君達は驚愕の表情を見せる。

 

「ばかな、そんな証拠あるわけねぇだろうが!」

 

 澱昂する石崎君に、今度は俺が話しかける。

 

「あるんだよ、証拠が」

「ああ!? だったら見せてみろよ!」

「——あれは、何だと思う?」

「は? あれだと?」

 

 踊り場から続いている、特別教室の廊下を指さす。

 

 早朝である事と、特別棟は普段使われていない事もあり、その廊下は電気が消えていて薄暗い。

 

「何もねぇじゃねぇかよ」

 

 廊下を見回しながら、石崎君がそう言った。

 

「よく見てみてよ。黒いから分かりづらいけど、壁側の方に確かにあるから」

「壁側だと? ......なっ!」

 

 目を凝らして壁側を見た石崎君は、日を見開いて驚愕した。

 

「ビデオカメラ?」

 

 石崎君の言う通り。

 本体も三脚も真っ黒な、ビデオカメラが設置されているのだ。

 

「あれは、映画同好会の撮影用カメラだよ」

 

 そう言うと、石崎君は慌てているのを押し隠しながら、俺に喰ってかかってきた。

 

「......それがなんだよ!? あのビデオカメラが、俺達が須藤をボコってるところを撮ってた、とでもいうのかよ!」

「その通りだよ。あのカメラは、ちょうどあの事件の起きた日の昼から録画を続けていて、踊り場の窓から見える太陽が、敷地内の建物の後ろで昇り沈みをする様子を撮ってたらしいんだ。それでね、昨日佐倉さんの写真に写ってた君達は——踊り場の窓際で、須藤君に殴りかかってたよね?」

「!」

「つまり……暴行の現場がバッチリ録画できてる、という訳なんだよ」

 

 証拠を突きつけられた石崎君は、怒鳴りながら反論を始める。そんな石崎君に感化されたのか、小宮君と近藤君も怒鳴り始めた。

 

「ふざけんな! あの時にあんなカメラはなかった! そうだろお前ら!」

「そうだ! あんなカメラは絶対になかった!」

「俺達を騙そうったって、そうはいかねえぞ!」

 

 自分から罪を認めるかの様な発言をする3人。本来ならこんな発言はしないだろうが、退学になるかもしれない恐怖、暑さから来る苛立ち。

 そして、格下の俺達に言われたい放題という現状。これらが積み重なって、3人の正常な思考力を奪っているのだ。

 

 そんな彼らに、俺はもっと攻めていくことにした。

 

「へー。なんで嘘だって言い切れるのさ」

「ああっ!? 調べたからに決まってんだろ!」

「あの日の3F廊下に、ビデオカメラなんてセットされていなかった!」

「下らねぇ嘘ついてんじゃねえぞ?」

 

 またも自白と取れる発言をする彼らに、堀北さんが呆れたような顔で口を開く。

 

「はい、あなた達が須藤君にわざと暴力を振わせようとしていた証拠。その言質を取ったわ。お疲れ様」

『なっ!?』

 

 やっと自分達の不用意な発言に気づいたのか、3人は苦虫を噛み潰した様な顔になる。

 

「これで、もう言い逃れはできないわね」

「ぐ……」

 

 この場を乗り切る為の言い訳を考え始めたのか、視線をキョロキョロさせている3人。

 すると石崎君が何かを思いついたのか、急にニヤニヤ顔になって口を開いた。

 

 

「……おい。そんな完璧な証拠を持ってんなら、俺達に言わずに、放課後の審議で証拠として出せばいいじゃねぇか? なのに、それをしないって事は……やっぱり、そのビデオカメラはお前らが準備したもんだろ!  違うか!?」

「……」

 

 石崎君の発言に返答せずに黙っていると、図星だと思ったのか、さらにニヤニヤしながらこちらを煽ってきた。

 

「どうした? 図星だったのか? はははw ほら、何か言ってみろよ!」

 

 石崎君の煽りを受けて、俺は顔を下に向けた。石崎君はグウの音も出ないんだと思っているだろうが、それは違う。ここまで予想通りの行動をしてくれるとは思わなかったから、思わず顔がニヤついてしまったのを、見られないようにしたかったんだ。

 

 気持ちを落ち着けて、作戦の第2段階に移ろう。

 話をする相手を、石崎君から小宮君に切り替える。

 

「……ねぇ、小宮君。その腕は誰にやられたの?」

 

 3人の内、唯一腕を包帯で固定している小宮君。

 その怪我をしている腕を指さしながらそう聞いた。

 

「あ? 須藤に決まってんだろ」

 

 小宮君は「何を当たり前のことを」と、言いたげな顔でそう返して来た。そんな小宮君に、俺は首を横に振ってみせた。

 

「——ううん、違うよね。須藤君はボディしか殴ってないって言ってたよ」

「ああ? そんなの須藤の嘘に決まってんだろ?」

 

 苦し紛れの嘘だとぼやきながら、小宮君はやれやれと首を振った。なので俺は、佐倉さんにもらっておいた、事件現場の画像を学生証端末に表示して小宮君に見せる。

 

「いや、昨日の写真を見れば分かるけど、君達は怪我をしてない状態で、須藤君に暴力を振おうとしているよね? つまり、須藤君が君達に暴力を振ったのは、その後だって事だ。そして須藤君は『ボディに2、3発入れただけ』と、言っている。……なのに、君達は顔や腕にも怪我をしているよね。つまりそれってさ……Cクラスの誰かに、後から殴られて出来た傷なんじゃないの?」

『っ!』

 

 3人が明らかに動揺している。これはもう、俺の推測は当たりだったという証拠だろう。

 そう判断して、動揺している3人に更に畳み掛ける。

 

「俺の推測だけど、須藤君がボディにしか攻撃しないから、あんまり被害者っぽい見た目になれなかったんじゃない? それで、Cクラスの誰かに追加で怪我するまで殴られたんだろう?」

「......」

「全然怪我してないのに、須藤君に暴行されたって騒いでも、学校が介入する問題にしてはもらえないもんね?」

「……」

「で、だけど。さっきの君達の発言を証拠として、君達を怪我させたのは須藤君じゃない、って証明はできるよね?」

「! ......そ、そんな事したら、須藤の暴力も問題にされるぞ!」

「うん、そうかもね。でもさ、嘘の証言で学校を巻き込んでまで、須藤君を退学にしようとした君達の方が……確実に重い罪になるとは思わない?」

「うっ……」

 

 畳みかけた事により、小宮君と近藤君は何も喋ろうとしなくなった。しかし。唯一俺に反論していた石崎君が、またも何かに気づいたらしく、少し元気を取り戻して口を開いた。

 

「はっ、お前らが聞いた所で、審議でその証拠を示せなければ何の意味もない!」

 

 そう言って嬉しそうにする石崎君を、俺は笑顔で否定する。

 

「残念! ちゃんと証拠はあるんだ!」

「……は?」

 

 嬉しそうな顔から一変、またも動揺した顔になる石崎君。

 俺は石崎君から視線を外し、上の階に続いている階段へと視線を向ける。

 

「綾小路君、撮れてるよね?」

「ああ、ばっちり撮れたぞ。こいつらの自白映像」

『なっ、綾小路!?』

 

 またも驚愕する石崎君達。それはそうだろう、今までいなかった綾小路君が、いきなり階段を降りてきたのだから。

 

 階段を降りながら、綾小路君は学生証端末をブレザーのポケットにしまい込む。

 

「悪いな。お前達がここに来た時から、ずっと階段に隠れて撮影してたんだ」

「ぐっ……そんな」

 

 証拠の映像を撮られた事が分かった3人は、どうするのかを3人で話し合い始めた。

 

「お、おい石崎。どうすんだよ!」

「やべえよ石崎! 龍園さんにバレたら、どうなんだよ俺達!」

「うるせえな! 騒いでないで、お前らも何か考えろよ!

 

 味方同士で言い合いを始め、龍園という名前を口にした3人。

 これで、3人を須藤君に仕向けたのは、やはり龍園君だと言う事が分かった。

 

 そろそろ、1番大事な第3段階に入ろう。

 

「......」

 

 罵り合う3人にゆっくりと近付きながら、俺は口を開いた。

 

「ねぇ小宮君、近藤君。君達はさぁ……恥ずかしくないの?」

『ああっ!?』

 

 仲間と罵り合ってる最中に差し込まれる、敵からの悪口。

 これは普通に言われるよりも苛立つだろう。

 

「いくらバスケの実力で須藤君に勝てないからってさ。練習の邪魔をしたり、龍園君の作戦に乗じて、須藤君にバスケが出来なくなるような怪我をさせようとしたりさあ。……恥ずかしくないの?」

 

 嫌味たっぷりの俺の言い方もあるだろうけど、積もり積もった須藤君へのフラストレーションが、俺の発言でぐつぐつと煮え始める。

 

「うるせぇよ! 不良品のDクラスでも、指折りのクズである須藤だぞ! そんなクズが、俺達より早くレギュラーになるなんて許せねぇんだよ!」

「そうだ! 須藤なんてただの不良品なのによ!」

 

 完全に自己中な論理を並べる2人に、俺は呆れたように首を振った。

 

「いやいや、この学校は実力主義だよ? そんな学校の部活がさ、実力以外でどうやって選手を図るの? 部活では運動能力が重要視されて当然でしょ? だったら、純粋に君達の運動能力が須藤君に及んでいないだけだと思うよ。何を勘違いしているの?」

『なっ……なんだとお!』

 

 爆発寸前まで怒りを溜めている2人を尻目に、今度は石崎君に話しかける。

 

「石崎君。君は通っていた中学で、不良達の頭を張ってたらしいね。あれ? それなのに、今は龍園君の言いなりなの? 龍園君の言いように使われる道具で満足しているの?」

「っ! うるせえ! なんも知らないくせに、勝手な事言ってんな!」

「う~ん。確かに知らないけど、なんとなく分かるよ? ......結局さ、喧嘩で勝てないから、大人しく従ってるんでしょ? 中学では周りの不良が弱かったから頭を張れただけなのかな?」

「ふざけんな。お前は知らねえから、好き勝手に言えんだよ! ……あいつらは、龍園とボディガードのアルベルトは、とんでもなく強いんだよ!」

「——へ~。じゃあその傷も、その龍園君とアルベルト君が付けたの?」

「そうだよ! そんな奴らに、反抗できるわけねぇだろうが!」

「……ただ、戦うことから逃げただけでしょ?」

「なっ!?」

「1回負けたくらいでもう諦めるなんて、君の不良達の頭であるという覚悟が、その程度しかなかっただけだよ。覚悟があれば、1回負けたくらいで諦めたりしないと思うよ? 結局、君はその程度の人間でしかな——」

「くそがあああっ!」

 

 つらつらと嫌味を言い続ける俺の顔に、石崎君の拳が打ち込まれる。

 その衝撃が原因に見えるように床に倒れ込むと、石崎君が馬乗りになって俺の顔を殴り始める。

 

「この野郎!」

「舐めやがってぇ!」

 

 石崎君が殴り始めたのが引き金となり、小宮君と近藤君のフラストレーションも爆発する!

 

 2人は俺のボディに、蹴りを打ち込み始めた。

 

「さ、沢田君!」

「……だめだ、堀北」

「!  綾小路君……」

 

 俺が一方的に暴行されているのを見て、慌てて堀北さんが3人を止めようとする。しかし、綾小路君に止められて、止めに入る事ができなかった。

 

(ありがとう、綾小路君)

 

 その後も、しばらく俺に暴力を振い続けた3人。

 数分後、ようやく怒りが収まったのか、息を切らしながら俺から離れた。

 

「はっ、雑魚のくせに。粋がってんじゃねぇよ!」

「本当だぜ! もうあんな口聞くんじゃねえぞ?」

「はははっ、こいつ気絶してんじゃね? だっせえ!」

 

 暴力事件についての話をしていたのも忘れたかの様に、3人が俺を見下ろしながら高笑いをしている。

 

(作戦、大成功だな)

 

 意味深な笑い声を上げながら、俺はゆっくりと立ち上がる。

 

「……ふふふふふ」

「! な、何だこいつ」

「まだ動けんのかよ」

「おい、何を笑ってやがる!」

 

 気味悪がる3人に、俺は笑いながら話始めた。

 

「ふふ……これで、おあいこだね」

「は? おあいこ?」

「ああ。わざと須藤君に暴力を振わせて、逆に俺に暴力を振った君達がいるCクラスと——煽られて暴力を振った須藤君と、逆にわざと君達に暴力を振われた俺がいるDクラス。これで立場は全く同じでしょう? あ、でももし審議にかけられたら……嘘をついて学校まで巻き込んで、更に1人に対して3人で暴行した君達の方が罪は重くなるかもね」

「なっ!?」

「わざとだったのか!?」

「くそ……で、でも! もう綾小路は学生証端末で撮影してねぇぞ! だから証拠はないはずだ!」

 

 ようやく、俺がわざと煽っていた事に気づいたらしい3人。

 そんな3人を無視して、廊下に設置してあるビデオカメラの所に歩いていく。そして、撮影終了ボタンをポチっと押した。

 

「ふふっ、石崎君の予想通り。このビデオカメラは俺達が準備したんだけどさ、君達が階段を昇り始めてから、ずっと撮影してたんだよね」

「!」

「つまり、君達が俺に暴力を振っている様子は、バッチリと録画されてるってことだ」

「く、くそっ……」

 

 全部録画されている事が分かり、3人は床に崩れ落ちる。

 

「.......やべえ。やべえよ」

「退学したくねえよ……」

「くそお、くそお!」

 

 絶望する3人に、俺は救いの糸を垂らす。

 

「安心しなよ、CクラスとDクラス。どっちも救えるいい方法があるから」

「……は?」

「そんな方法があるかよ!」

 

 諦めモードの小宮君と近藤君。そんな2人に、堀北さんが話しかけた。

 

「訴えを取り下げてくれればいいのよ」

「え?」

「お前達が訴えを取り下げてくれれば、こちらもお前達の沢田に対する暴力を水に流す、って言ってるんだ」

 

 堀北さんの発言に綾小路君が捕捉した。

 

「......ま、まじか!?」

「本当か!?」

「ええ。あなた達が訴えを取り下げてくれればね」

 

 目の前に垂らされた蜘蛛の糸に、小宮君と近藤君は飛びついた。しかし、石崎君はすぐに受け入れる事が出来ないらしい。

 

「……ちょっと、1本電話をかけさせてくれ」

 

 勝手な判断は出来ないと思ったのか、石崎君はどこかに電話をかけ始める。おそらく、龍園君の判断を仰ごうと思ったのだろう。

 

 しかし、それをさせる訳にはいかないので、俺は石崎君の学生証端末を奪った。

 

「な、何しやがる!」

「龍園君には言わない方がいいんじゃない?」

「は? 何でだよ!」

「ビデオカメラにはさ、さっき俺が煽ってた時に君がこぼした、自分達の傷を付けたのは龍園君とアルベルト君だって言ってる証言が保存されてるんだよ?」

「だからなんだよ!」

「もし君が龍園君に相談するなら、さっきの提案は無しにする。そして君の証言を学校に報告して、審議の場に龍園君を引き摺り出す」

「......は?」

 

 石崎君の顔が恐怖に染まっていく。

 

「そうなったら……自分の事と、手駒でしかない君達の事。どっちを優先すると思う?」

「……あ、あ……」

「悪いのこいつらだけで、自分は関係ない。とか言って、君達を退学にして、自分は逃げようとするんじゃないかな?」

「……」

 

 もう何も言えなくなって俯く石崎君に、再度提案を持ちかける。

 

「今この提案を受け入れて、須藤君に対する訴えを取り下げると言うなら……今回の件でお互いに受けるダメージは同じ。俺と君達の受けた、肉体的ダメージのみで済むけど——どうする?」

 

 石崎君は俯いたまま頷いたので、その場で学校のトラブル等を取り扱っている部署に電話をかけさせる。そして俺達の目の前で訴えを取り下げさせた。

 

 ちゃんと訴えを取り下げた事を確認すると、俺達は3人を開放した。

 ずっと俯いている石崎君と、退学にならずに済んで喜んでいる小宮君と近藤君。

 

 俺は1つ言い忘れている事を思い出し、階段を下りている3人に声をかけた。

 

「ねぇ!」

「……なんだよ」

「もう1つ、言っておきたい事があったんだ!」

「……なんだ?」

「うん。今回は須藤君の完全無実にする為に痛み分けにしておくけど——次に須藤君、いや、Dクラスの誰かに直接手を出したらその時は……死ぬ気で反撃するからな。それを覚えとけ」

「……ひっ!」

 

 言いたかった事を聞き終えた3人は、なぜか怯えたような顔で、走って逃げて行ったのだった……。




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