魔法少女リリカルなのは Goddess Was Fallen   作:ルル・ヨザミ

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うおおお、クライマックス!でもまだ終わらない、あと少し!
段々フェイトちゃんの性格がわからなくなってきたけど気にしない(((殴




第20話 終焉

一体…どうなっているんだ。”隷属の影”の中ではなのはが普通に存在している。

てっきりなのはの精神的な部分に入り込み洗脳のような形で操っているのだと思っていたけど…中に入れるというところから、どうやらそうではないみたいだ。

「フェイトちゃん?どうしたの?」

「ああ、ごめんね、考え事してたんだ」

「考え事?」

今、目の前にいるなのはが本物の肉体を持ったなのはであるならば、ここから一緒に脱出できるし、”影”との戦いも有利に進められる!

「ねぇ、なのは…今、なのは肉体を持っているの?」

「えっとね……」

なのはは黙ってしまった。どうしよう、”影”がここに来ないとも限らないし…ん?ていうか”影”自身が自らの中に入ってこれるのか?どうなんだろう…。でも自分を切り離しそれを遠隔操作できるのだから、自分の中にだって入ってこれそうだなぁ…。

…遠隔操作?なんで私そんな事覚えているんだろう。さっきまで直前のこと忘れてたのに…。

どうもここにきてからの私は変だ、それにさっきからなのはと私以外の気配、恐らく”影”であろうがそれも気になるし、目の前のなのはは黙ったままだし、どうしたものか、このままでは何も進まないぞ…。

「今ここにいる私は、肉体は持っているよ…」

「っ!肉体を持っているんだね!じゃあここから脱出することを考えよう!そうすればあとは”影”を倒すだけだ!」

「それは無理だよ」

「えっ、なんで…?」

「ここからは出られないんだ、私も試したけどダメだった…」

「ひ、一人でダメだったとしても二人なら!」

「仮に脱出口を見つけるなり作るなりしても、”影”がやってきてこちらの魔力を根こそぎ奪って意識を奪われてしまうんだ」

「二人でもダメかな…?」

「どちらか一人が囮になればいけるかもね」

「なら、私が囮になるよ」

「フェイトちゃんが?でも私は今ほとんど魔力がないから私だけ脱出しても”影”と戦えるかは…」

「はやてがいるから多分大丈夫!多分…」

「はやてちゃんは、ヴィータちゃんたちと戦ってるんだよね?なら、期待はできないんじゃないのかな、二対一だし」

「ぐぬぬ…」

今のなのはは少しネガティブだな…何回もチャレンジして失敗したんだろうな。

でも、なのはを囮にしたんじゃ結局”影”との戦いはこちらに不利だ。どうにか、なのはと一緒に脱出できないかな?

「まだ、考えているの?今のフェイトちゃんすごく前向きだね」

「な、なのはが後ろ向きすぎるだけだよ…」

なんとなく上を見上げてみる。白い。白い天井のようなものが広がっている。これは決して空ではないということはわかる。なぜならそこは見るからに物質的なのだ。胎動するように小刻みに動いている。ここが”影”の体内ということが否が応でもわかる。

あの天井がどのくらいの厚みなのか…それがわからない…。

「ねえ、あの天井の厚みってどのくらいかわかる?」

「あそこはそこまで厚くなかったよ、アクセルシューターで穴が開いたからね」

「ならあそこから脱出するか…」

「じゃあ行こうか」

「…なのはは自分が囮になればいいって思ってるでしょう?」

「うん」

「やっぱり…それだとここに来た意味がないんだよ!」

「別に望んでここに来たわけではないでしょう?」

「でも、本物のなのはに会えたんだ!助けたいんだよ!」

「フェイトちゃん…」

「ナら、一緒二我ガお前らヲ地獄二叩き落としてやル」

「!?お前は!」

「い、いつの間に…」

「お前ラが悠長に話してイたかラ、ゆっくリと中に入ル準備ができタヨ…」

「ちっ!やはり時間を与えてしまっていたか…!」

このままだとなのはがピンチだ!どうにかして切り抜けなきゃ…。

「フ、フェイトちゃん…どうする?」

「どうするも何も…強引にでも脱出させてもらう!!」

バルディッシュを構え、なのはの腕もつかんだ。

ここを突破すれば…!!

「そう簡単二逃がスと思ウカッ!」

”影”は自身の腕を伸ばしこちらに飛ばしてきた。

「フォトンランサー!!」

≪Fire≫

フォトンランサーが当たり、あたりが煙に包まれた。この隙に天井へ行けば!

「行こう、なのは」

「う、うん…」

なのはの腕をしっかりと掴み天井へ向かう。急がなきゃ…!

「逃がさナイ」

「!」

気付いた時には”影”が目の前にいた。くっ!どうする…!どうにかして振り切らなければ!

「ここカラ出スワケにはイカンのダ!」

「貴方の中にずっといるだなんてお断りだ!!」

「ドウあがコウトここからハ出られヌ我ガイル限りナ!!」

「フェイトちゃん…!」

「大丈夫だよ、絶対にここから脱出してみせるとも!」

振り切るぞ!バルディッシュをハーケンにして、”影”に斬りかかる。

「アタルとデモ?」

”影”は難なく避けた。しかし、そのおかげで道は開けた!

「フォトンランサー!!」

≪Fire≫

「サッキの攻撃はソレが目当テノ牽制ダッタのカ!」

「まったく…頭がいいのか悪いのか、よくわからない子だ、貴方は」

さっきのフォトンランサーは天井に大きな穴を開けた。確かにそこまで厚い穴ではなかったようだ。

「フェイトちゃん、ここからが大変なんだ…」

「えっ」

目の前の穴から無数の黒い物質が現れた。”隷属の影”だ。

なのはが言っていた”影”が来てというのはこのことだったのか!

パッと見て、200はいる…どう突破するか…。

「逃がさナイと言ったロウ!」

後ろにまわっていた”影”もこちらに向かってくる、どうする…このままじゃ…!

「フェイトちゃん!」

「っ!?しまった!」

気付いたら足に”影”の分身が絡みついていた。

すごい力で私を下へ下ろそうとしてくる。

「はあぁぁぁ!!」

”影”を斬り、穴めがけて一気に上昇する。

しかし、それも唐突に引っ張られ止まってしまう。

「また足を…!?」

足元を確認するとなのはが”影”とその分身に腰元までがっちりと掴まれていた。

「なのはぁ!!」

バルディッシュを振ろうとすると、"影"たちはなのはを前に持ってきて、盾にする。

「卑怯な!」

「フははハは!!コチラの作戦勝チだァ!!」

こんな単純な手に...!

「フェイトちゃん!私の事はいいから!フェイトちゃんだけでも...!」

「そんなのダメだ!なのはを連れて帰らなきゃ...そうじゃなきゃダメなんだ!」

「でも、このままじゃ二人とも...」

この手を離したら...またなのははあの場所で一人になってしまう...!そんなのダメだ!絶対に!

でも...どうしたら...。

「無駄無駄無駄ァ!二人仲良ク、我の中デ生キそのまマ果テヨ!!」

「諦めるわけにはぁ...!」

その時、私の後ろから紫の光が"影"を貫いた。

 

―KANRIKYOKU SIDE―

上記より数分前、クロノとエイミィは突如次元空間に現れた高エネルギー物質の解析に追われていた。

「フェイトのこともあるというのに...!エイミィ、どうだ、何かわかったか!」

「何かはわからないけど、この座標は時の庭園があった場所って事がわかったんだ」

「時の...庭園...だと...!?」

「そう、その座標の中心部に高エネルギー物質があるんだ。でもそれが何なのかは...」

「くそっ!一体あれは何なんだ!」

アラーム音が鳴る、警告音だ。

「どうした!」

「高エネルギー物質が次元干渉魔法を展開しました!」

「何!?狙いはどこだ!」

「狙いは...第97管理外世界地球の海鳴市!」

「海鳴市だと!?」

そして次元干渉魔法は海鳴市の臨海公園へ放たれた。

それは”影”に直撃し、辺り一帯を光の中に包み込んだ。

「フェイト…!!」

クロノの声は直撃の際の爆音で無情にもかき消されてしまっていた…。

―SIDE OUT―

 

「諦めるわけにはぁ…!」

そう言った直後に、背後から突如来た紫色の光が”影”だけを攻撃している…。

「何ィィィィぃィぃィ!?」

これは一体…。紫色の光…というより紫の雷…?

「っ!今だあぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

思い切りなのはの腕を引っ張り”影”を引き剝がす。

「なのはぁぁぁぁ!!」

そして、そのまま天井の穴めがけて加速する。さっきの雷で穴がさらに大きくなっている。

「このまま!!」

「逃ガスモノかァァ!何ナノだコノ魔法ハァァぁァァァァ!!!」

”影”も何かわからない様子…クロノたちが助けてくれたのかな…?

そして、私となのはは、無事穴を抜け外の世界へ脱出できた。

「穴を抜けたよ!フェイトちゃん!」

「うん!」

よかった…なのはを助けることができた…本当によかった…。

『フェイト!大丈夫か!無事なら返事をするんだ!』

クロノの声がする。あぁ、通信が来ていたんだ。

「クロノ?私もなのはも無事だよ…ちゃんと生きてる!」

『なのはも?それは一体』

「”影”の中に閉じ込められていたんだ、それで今どうにか一緒に脱出できたんだ」

「クロノ君、色々ごめんね…」

『そういうことだったのか…なのはは心配するな責任も感じることはない、こちらがうまくやるから』

「ありがとう、クロノ君…」

「なのはは、ちょっと離れたところにいて」

そう言いながらなのはを地上に降ろす。

「うん、フェイトちゃんも気を付けて」

「もちろん!なのはの分までアイツを痛めつけてくるよ!」

「フェイトちゃんちょっと過激かも…」

そう言ってなのはは離れた場所にいる局員さんに保護された。

とりあえず、これで一安心だ。

「お前ラァァ…」

「”影”…もう貴方に手加減する理由は私にはない、いくら貴方がなのはに似ていようとも今は身体ごと偽物だとわかっているからね」

「ドんな二本気を出シタトコロで我を打ち消スコトハでキヌのだヨ!」

その身をインストールすることで対象の意識と身体を乗っ取り、記憶、魔法技術をもコピーする”隷属の影”…貴方についてわからないことはまだたくさんあるけれど――

「――終わりにしよう」




今回はいつものと比べて長くなりました。
それでも説明不足なところがある気がしてびくびくしております。
次回、決着!かも…
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