クローン戦争末期、とある一人のテンプル・ガードは銀河共和国軍ジェダイ将軍として起用され、各星系を転戦していた。
そしてBBY19…運命の時を迎えようとしていた。

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テンプル・ガードは護るべき物の為に戦えり

遠い昔…遥か彼方の銀河系で…銀河中を巻き込んだ戦争があった…。

 

銀河統治していた銀河共和国は分裂し、分離主義者がドロイドと呼ばれる機械の人形で主に構成された軍を創設し、戦いを挑んだ。

対する共和国は、彼方昔より銀河共和国を守護してきたフォースと呼ばれる全ての存在に宿るエネルギーを信奉し、操る剣士の騎士団、ジェダイ・オーダーと、ジェダイ・マスター・オビ=ワン・ケノービが水と嵐の惑星カミーノで見つけたとある賞金稼ぎのクローンで編成された軍隊を発見、最高評議会議長シーヴ・パルパティーンにより銀河共和国グランド・アーミーとして軍隊が創設され対抗した。

 

クローン戦争と呼ばれる戦いの始まりだった。

 

平和の守護者であったジェダイ達は、本来の任務、争いの調停を行う外交官としてでは無く優れた戦士としてクローン軍を率いる将軍として徴兵されていき、戦争が激しさを増すに連れ、ジェダイの中でも役割を持つものにも影響が出た…。

 

この私、アラン・カイもまた、ジェダイ騎士団の本拠、銀河共和国首都惑星コルサントにあるジェダイ・テンプルを守る騎士、テンプル・ガードだったが、人手不足と殉職した騎士が増えてきた為一年前よりクローン軍一個大隊を率いて戦う羽目になった

 

アラン『どう考えてもおかしいだろ?俺は留守番が仕事だぜ?』

 

俺は頭を掻きながらホット・ブルーミルクの入ったカップを傾けながら机に置かれた機械で投影されたホログラムの画面に文字を書き連ねていた。

 

自分の置かれた状況を整理する為だ。

 

もう一度言うが、俺はテンプル・ガード、守るのが仕事で攻めるのは専門外だ‼︎

 

そりゃあ、俺のライトセーバーはデュアルフェイズ・スタイル(ライト・セーバーの動力源カイバークリスタルが複数入っている為レーザーの刀身伸ばせるライトセーバーの事)のダブル・ライトセーバーパイクだから大立ち回りは得意だが…だからといって…。

何も知らないテンプル・ガードを騙して、ヴェネター級スターデストロイヤー(銀河共和国の主力戦艦、楔型の船体と並列された二つのブリッジが特徴、全長1100メートルで重武装の戦艦と多数の艦載機を運用する空母の面を持つ万能戦艦。)に放り投げるかね⁉︎

 

アラン『ハァ…キャッシークね…ウーキーの故郷、星全体がバカでっかいジャングルに覆われた星に手伝えに行けとは…マスター・ヨーダにマスター・ルミナーラ・アンドゥーリにマスター・クィンラン・ヴォスまで居るんだろう?俺行く必要あるか?』

 

ドアをノックする音が聞こえたから俺はどうぞと言って通すと一人の男が入ってきた。

 

クローン兵、CT1071クローン・キャプテン・パーチバル、俺の直属の副官だ。

 

俺が率いることになった第603大隊の指揮官だ、彼とは一年共に過ごしたが、軍律に厳しいがそれだけじゃない、物事を正しく公平に見定め正しい判断が出来る優れた男だ。

 

その男が今ヘルメットを抱えて俺の部屋の前にいる。

 

パーチバル『カイ将軍、お時間です。』

アラン『時間?もうキャッシークに着いたのか?』

パーチバル『いえ、予約していたホログラム通信です。コルサントのスカイウォーカー将軍との通信を予約していたでしょう?スカイウォーカー将軍は既にお待ちです。』

アラン『マズイ!アイツ怒ったら根に持つからな!』

 

すっかり忘れていた、友人のアナキン・スカイウォーカーとの交信をする事を忘れていた。

 

アナキン・スカイウォーカーはジェダイの騎士だ、最強と言っても良い。

 

マスター・ケノービに師事し、今じゃクローン戦争の英雄、少し前にコルサントに攻め寄せた分離主義者の指導者の一人、グリーヴァス将軍が艦隊を率いてコルサントに乗り込んで最高評議会議長を拐ったのを助けたから当に救世主だ。

 

選ばれしもの…他のジェダイは懐疑的だが、少なくとも俺はそう信じている。

 

アラン『すまないアナキン、時間を失念していた。』

アナキン『遅いぞアラン、自分から連絡しておいて遅れるとはな信じられないぞ?』

アラン『仕事詰めだったんだ、それより労わせてくれよ、議長を助けんだろう?どうだマスターになれたんじゃないか?』

 

俺の言葉を聞いたアナキンは少し引き攣った顔をしたが、軽く笑みを浮かべながら首を横に振った。

 

アラン『おいおい、嘘だろ?』

アナキン『評議会は認めてくれなかった…だけどその代わり評議会のメンバーには入れてもらった。』

アラン『凄いじゃないか!前代未聞だ!もうマスターみたいなもんだよ‼︎』

 

アナキンはそれでも何処か微妙な顔をしていた…複雑なんだ…分かる。

 

アナキンはそもそも最初訓練すら評議会は認めなかった、だけどアイツを連れてきたマスター・クワイガン・ジンは何が何でも弟子にすると引かず、そしてアナキンの凄まじいフォースの強さから評議会は折れた。

 

そう言うこともあってかアナキンはどうもお偉方とは微妙な関係だった、勿論そう言ったジェダイは結構多いから珍しいことでも無かったが…。

 

アラン『なぁ、アナキン。俺はもう直ぐキャッシークに着く、そしたらマスター・ヨーダと一緒に戦うから終わったら談判してみる。お前の実力は認められて良い筈だ。みんな言わないけどお前に助けられた、仇で返す事を良しとは思わないよ、なんならキットとアイラと俺の3人で座り込みしたって…』

アナキン『辞めてくれ!そんなみっともない真似をしないでくれ、僕の為に3人がそんなことする必要なんて無い、大丈夫だ。』

アラン『アナキン…。』

アナキン『我慢だ…ここはね。もうそろそろ着くだろ?通信を切るよ、フォースと共に有れ…。』

アラン『そちらもな、フォースと共に有れ…。』

 

アナキンとの通信を終えた俺は妙な胸騒ぎというか…そう疑問を感じた…腑に落ちない…何かを…。

 

パーチバル『どうかなさいましたか?』

アラン『いや、大丈夫…。それよりパーチバル、義眼の調子はどうだ?あの時は死んでしまったと焦ったぞ?』

 

パーチバルは右目の義眼を光らせながら答えた。

 

パーチバル『順調です、一時は脳のデータチップへの影響が疑われましたが、なんとか。』

アラン『クローン達が命令に従うようにするプログラムチップか?確か全員に埋め込まれているって?』

パーチバル『はい。』

アラン『そんな物不要だと仰いますがね、私としても同感ですが、抜き取る事は禁止されておりますので。だろ?』

パーチバル『全くもってその通りです将軍。』

アラン『よし、じゃあみんなを作戦室に集めてくれ。』

パーチバル『はい将軍。』

 

程なくしてトルーパー達は集まった。全員この作戦にやる気満々だ…俺以外は…どうもさっきから落ち着かない…さっきまでぼやいていたのもそうだが.そう何か…。

 

パーチバル『これから将軍が作戦を説明する、よく聞け野郎ども!』

アラン『よし、みんなおはよう。今回の作戦は俺達は騎兵隊だ。現在マスター・ヨーダ率いる友軍と分離主義者の軍勢がウーキー達の首都ティポカシティで交戦中だ、俺達は少し主戦場から離れた場所に降下、敵陣に一挙に迫り、敵司令部を落として、戦ってるドロイドを廃品回収待ちのガラクタにするのが今回の仕事だ。』

パーチバル『バカのお前達にも分かる分かりやすい作戦だ、何か質問は?』

陽気なクローン・トルーパー『カイ将軍、そういえば御自慢のライト・セーバーは改造し終えたんですか?良ければ見せてくださいよ〜。』

パーチバル『チョコチップ、仕事前に褒美が貰えると思ったら大間違いだぞ。』

アラン『良いよ見せてやるよ。』

チョコチップ『流石俺たちのボス!』

 

他のクローン達も口笛や指笛を吹きはしゃぎ出した。

俺のちょっとした趣味はライトセーバーの改造だった、光の波長を変えてライトセーバーの刀身の色を変える程度から今じゃ様々なフォームをマスターする為に訓練して、そのためのライトセーバーにする為の最適な改造を模索するようになっていた。

 

アラン『それじゃあ見てろよ。』

 

俺はセーバーを起動すると黄色のレーザーの刀身が現れた。

それを俺はスイッチで調整すると刀身は少し伸びた、普通のライトセーバーで考えたら長めになったくらいだろう。

元々柄、つまりヒルトが長い所為で刀身が短くなってしまうことに俺は不満があったんだ、こう見えて距離を取りたいタイプなのさ。

だから死んだマスターのカイバー・クリスタルを使って出力を上げて刀身を伸ばせるようにしたんだ。

これをメインで使うジェダイはかなりトリッキーな戦い方をするが、確かに戦ってる最中に刀身を変えられたら驚くだろうな。

 

チョコチップ『それだけじゃ無いでしょ?』

アラン『勿論。』

 

俺はそう言うとライトセーバーを捻る、そうすると長い柄が分割されて二振りのライトセーバーになった。

実を言うとさっきからライトセーバーの機能を披露しながら幾つかの型も合わせてやっているからクローン達は拍手喝采でこのショーを見ている。

 

アラン『そして最後は‼︎』

 

俺は一方のセーバー止め、元のパイクに戻すと別のスイッチを押して片方だけ刃を起動した。

実はレーザー発振機の一つをクロスガード(通常のレーザーとは別に数センチ程のレーザーの鍔を出す発振機を使うスタイル)式にしている。

セーバー二本分の出力を回せるようにしてあるから、刀身は長くなり、磁場が凄いから重くなるが凄まじい威力を発揮できるレーザーの大剣になる。

古の共和国の時代では流行ってたスタイルなんだそうだ。

 

クローン達は拍手喝采雨霰と言わんばかり大はしゃぎだ。

 

チョコチップ『スゲェ!早く実戦で戦っているところを見てみてぇよ!』

剛毅なクローントルーパー『おい、チョコチップ。見惚れて死ぬから辞めとけよ?』

チョコチップ『五月蝿えぞTボーン!お前こそ装備が重過ぎて泥濘から出れなくなるとか言うヘマすんなよ。』

Tボーン『言ってくれるぜ、今日もどっちがブリキ野郎(バトルドロイド)を多く倒したかで酒を奢る勝負をやるぞ‼︎』

チョコチップ『へっ、望むとこだぜ!』

パーチバル『良い加減にしろ!ショーは終わりだ、全員LAATガンシップに乗り込め‼︎』

ヴェネター級の船体の半分を占めるハンガーハッチが開き、そこから十数機のガンシップが飛び立っていく、視界に見える海を挟んで向こう側の岸では戦火が広がっている。

もう既に友軍とウーキー達がドロイド軍と戦っているんだ。

 

アラン『ここで良いぞ!これ以上近づくとバレる‼︎』

パーチバル『全機降下、降下だ‼︎スピーダー(反重力を使って高速で動く乗り物、様々な種類が有る)バイク準備‼︎』

 

全てのガンシップが地表に降り立ち、ハッチが開くと、全身白色の装甲服に緑と青のラインが入った人の群れが出てきた。

そしてその中で茶色のローブに白い装甲を付けた装いが俺だ。

俺はライトセーバーをパイクモードで起動しするとスピーダーバイクに乗った連中に早速指図した。

 

アラン『お前らは敵の基地を偵察しろ、偵察完了次第スナイパーとして見張っててくれ、俺達が雪崩れ込んだら援護してくれよ。』

クローントルーパー『了解しました!』

アラン『行け!』

 

スピーダーバイクに乗ったトルーパー達を見送ると俺達は歩き出した。

 

パーチバル『流石にこっちに兵を割いてるとは思えませんが…。』

アラン『だが、用心に越した事は無い、そうでなくともキャッシークは危険な星だ。』

パーチバル『ええ、連中地の利を使って罠を張ってるかも知れません。』

 

噂をすればなんとやら…急に赤いブラスター(この世界の武器、レーザーでボルトを作り撃ち放つ銃)の光弾が飛んできた。

俺はセーバーパイクで光弾を弾き返し、他のクローン達は倒木や地面に伏して身を隠しながら青いボルトを放ち撃ち返した。

 

アラン『パーチバル‼︎相手の数が分からない、何体だ!』

パーチバル『偵察兵!調べろ‼︎』

 

偵察兵がサーマルによる熱探知で調べた所そんなに多くは無いが完全に身を隠している為、こちらから撃っても決定打が与えられそうに無かった。

だがそれは向こうも同じであり、お互いに損害を出せずに撃ち合っていた。

 

アラン『パーチバル‼︎半分連れていく、側面の丘から撃つ!敵を引きつけろ!』

パーチバル『はい将軍‼︎チョコチップ、Tボーン援護しろ‼︎』

チョコチップ『了解‼︎』

Tボーン『ブリキ野郎共、ローターブラスターキャノン(ガトリング式の手持ちブラスターキャノン)を喰らえ!』

 

俺達はみんなが引き付けてくれている間に側面に回り込めた。

俺は何人かにドロイドホッパーイオン爆弾を投げ込ませるように言った。

この距離からじゃ全員はダウンさせられないと言われたが問題無いと言って投げさせた。

 

アラン『よし見てろよー!』

 

俺はフォースで爆弾を押して、全弾をドロイドの足元に転がした。

次の瞬間凄まじい電流が爆弾から流れ、ドロイド達は全員ショートして倒れた。

部隊の皆んなは鬨の声を上げ喜んだ。

 

パーチバル『まだ終わってないぞ!将軍お怪我は?』

アラン『無い。パーチバル、このまま部隊を二分して別ルートを進もう、司令部を二方向から叩く。どちらかが伏兵に捕まって進めなくなっても一方は司令部に着くし、今の伏兵の戦力を見ても、敵はかなりの量をティポカシティに集中してる。一方だけでも容易く落とせる。』

パーチバル『分かりました!定期的に連絡を取り合いましょう。互いの状況が分かるように。』

アラン『よし決まりだ、行くぞ。』

 

再び別れた俺達はジャングルを進んだ。途中伏兵にあったがもう殆ど問題にならない程度だった。

パーチバルの方も問題は無いらしい。

伏兵に合わなかったからかパーチバルの部隊は敵の司令部に先に攻撃を仕掛けた、殆ど敵が居ないらしいからすぐに片付くらしい。

 

アラン『先越されたな、よしじゃあ後は堂々と入城するか!』

クローントルーパー『終わったな、早く一杯やりてぇ。』

クローントルーパー『楽な仕事だった。』

アラン『直に起動停止ボタンかなんかも見つかるだろう。この星での戦いは終わりだ。』

 

安心した俺達は基地への道を急いだ、さっきの胸騒ぎはもう感じない。

取り越し苦労だ、きっとそうだ。

アラン『ハッ…⁉︎⁉︎』

 

なんだ⁉︎

この感触は…フォースの乱れが…なんだ、恐れ、怒り、恐怖…闇が満ちる…。何か恐ろしい事が起きたのだろう…何処かで…。

次の瞬間自分の頭をブラスターが掠めた。

青い光弾…味方のブラスターだった。

咄嗟に振り返るとさっきまで一緒に戦っていたクローン達が俺に撃ってきた。

 

アラン『やめろ!なんでそんな事をするんだ‼︎』

 

俺はパイクを起動すると刀身を伸ばして弾き返しやすくした。

だが他勢に無勢だ、弾き返し切れない‼︎

俺はフォースを使って俺とクローンの間に巨木を倒した。

俺はその隙に一気にその場を離れた。

 

クローントルーパー『追え‼︎逃すな!共和国を裏切った事を後悔させてやれ‼︎』

 

俺が!?共和国を裏切る!?

何を言っているんだ‼︎そんなわけ無い‼︎何故だ…何故なんだ‼︎

しばらく俺は走り回って、朽ちた大木に出来た穴に身を潜めた。

辺りはもう夜で暗くなっていた。

電波妨害でもされているのか他のジェダイ達にも通信が取れない…。

何故クローン達が襲ってきたのか分からない…。

むしろ生き残ったのは奇跡に近かった。

あの頭を掠めた一発は予知が出来なかった…撃ってくる訳がないと意識をしなかった…だがあの殺気は…。

襲いかかってきたトルーパー全員が凄まじい殺気を放って俺を撃ってきた、その狙いは正確だ…まるでドロイドのようだ、そしてドロイドと違うのはパターンが無いからいつ弾が放たれるかも分からないのだ。

その為に意識を集中させる、フォースを使っても見分けるのだ。

 

アラン『だがドロイドなんかよりも彼らは強い…次に襲われたら…。』

 

そう言った瞬間、俺は気配を感じた。

フォースの力を使って木の上に飛んで上から見下ろした。

明かりが六つ、そして二つずつ一緒に動いている。

クローンのヘルメットに備え付けられているフラッシュライトの光だ…つまり相手は三人。

真下に来たら一気に仕留めよう。

そう考えた俺は少しでも夜の闇に紛れるようにローブのフードを目深に被った。

3人はこっちに気づかず歩いてきた。

俺は飛び降りた。

俺に乗し掛かられたクローンは悲鳴をあげた。

 

クローントルーパー『待って…待ってください!』

アラン『待つと思うか?勝手に裏切り者にしてくれた癖に!』

チョコチップ『将軍‼︎俺達は違うんです‼︎キャプテンを離してください‼︎』

 

俺が上から襲ったのはパーチバルだったのだ、そして他の二人はチョコチップとTボーンだ。

3人とも他のクローンのように撃ってこない。

3人から感じるのは安堵と不安だ、彼ら三人も何が起こった分からず彷徨っていたのだと言う。

 

パーチバル『自分らが敵の司令部を落とした時にある通信が来たんです。最高評議会議長から。』

アラン『議長から…それで?』

パーチバル『ホログラムで出てきたのはパルパティーン議長とは似つかない…なんと言うか嗄れた…そう恐ろしい風体をしていた老人でした、でも声はパルパティーン議長の物でした。議長はこう言ったんです、オーダー66を実行せよと。』

アラン『オーダー66…。』

Tボーン『俺達も全員同じ声を聞いたんです、何の事か何も分からなかったんですが、周りの奴らはみんなジェダイを殺せ、裏切り者を殺せって騒ぎ出して…。』

チョコチップ『おいTボーン‼︎』

Tボーン『あっ…すいません将軍…。』

アラン『良いさ、んでパーチバルはどうしたんだ、何もしないわけには行かなかった筈だ。』

パーチバル『兎も角、疑われない様に部隊の半分を多くても五人のチームに部隊を分割し、散らせて捜索させ、残りは基地復旧命令を出しました、そうしたら訳がわからず浮いていたチョコチップとTボーンを見つけたので、酔ってる事にして営巣に連れていき、二人が俺と同じ様に影響が出てない事を確認しました。』

チョコチップ『そんで俺達は三人で将軍を探しに来たって訳です。』

 

俺は今までの話を聞いている間彼らを流れるフォースを読み取っていた。

嘘は言っていない、寧ろ突然豹変した兄弟達に恐れすら抱いている…。

 

アラン『分かった、俺は三人を信じる、皆んなが俺を信じて探してくれた様に…今日から俺達は逸れ者のスクワッドだ。』

パーチバル&チョコチップ&Tボーン『サー・イエス・サー‼︎』

アラン『ところで愛すべき分隊員諸君、他のジェダイの話は何か聞いてないか…?』

 

そう言った瞬間三人の顔は険しく、気まずくなっていった。

この表情で理解した、何も知らないか、知っているが聞かない方が良い事なのだろうと。

 

パーチバル『…良い、と言って良いか分からないニュースが一つ、悪いニュースが二つ有りますが…』

アラン『悪いニュースから。』

パーチバル『マスター・ヴォスはどうやら戦死された様です、死体は発見されていませんが、クローンの攻撃を消息不明との事、ただ場所が場所だったので生きてはいまいと。マスターアンドゥリーは戦闘の末捕虜に、既に移送されました、何処に移送されたかは不明です。』

アラン『クソッ…。良いニュースは?』

パーチバル『マスター・ヨーダは自分を殺害しようとしたコマンダー・グリーとトルーパー一名を返り討ちにしてウーキー達の助けを借りて脱出された可能性があるとの事です。司令部には在らず、痕跡も残っていないと。』

アラン『マスター・ヨーダが生きておいでなら何とかなるかもしれん…他のジェダイは…特にコルサントに居た皆んなはどうしただろうか…。』

パーチバル『将軍、何にしてもここから抜け出しませんと、俺達にここで生活するのは無理です。』

アラン『その通りだ、船を奪わないと…だがその前にどうして三人はオーダーの影響を受けない?』

 

俺の言葉を聞いて三人とも首を捻るだけだった、丸っ切り分からなかったのだ…。

兎も角俺たち四人は夜明け前まで休み、奪い取ったドロイド軍の司令部まで行く事にした。

 

朝靄に紛れて俺たちは基地に近づきつつあった。

 

パーチバル『何とか基地まで辿り着けたとしても星を出る為にはヴェネターに戻りませんと、そこでハイパードライブ付きのファイターかシャトルを奪わないといけません。』

 

アラン『それに関しては考えがある、所でだ、俺はどうやってあの基地に入れば良いと思う、捕まえたと言う事にするのはこの際危険が大きい。』

チョコチップ『将軍あれを!』

 

チョコチップが俺に見せたのは死んだトルーパー達だ、当然だ殺したのは俺だからだ、俺はここで撃たれた。

必死にブラスターを跳ね返している内に何人か倒したんだろう。

 

アラン『そうだ…気が向かないがやるしかない。』

 

俺達は死んだトルーパーのアーマーを剥がし、被弾していない部分だけを取り揃え、そして集まったアーマーを俺は着た。

幸い背格好は似ていたから違和感が無くなった。

俺は来ていたジェダイ装束とアーマー、そしてライトセーバーを死んだトルーパーの持っていたバックパックに入れてブラスターライフルを持った。

 

アラン『このライフルとカービンは気に入っているんだが…コイツちゃんと整備していたのか?錆とかコイルとか整備が甘いな…。』

パーチバル『申し訳ありません、整備は欠かすなと日頃言っておいたのですが…。おい、お前達は大丈夫だろうな?』

チョコチップ『問題ありません!』

Tボーン『オールオッケーです!』

 

二人は少し慌てて行っていたから怪しさ満点だが…この際は良い。

パーチバル『それと二人とも、後将軍も聞いておいて欲しいのですが宜しいですか?』

アラン『分かった。』

パーチバル『チョコチップ、Tボーン、俺達の身に危険が迫るのは間違いない、その時は躊躇なく兄弟達を撃て、スタンモードでもどうしようもなくなったらその時は実弾を使え。』

 

チョコチップとTボーンは一瞬俯いた、だが次の瞬間力強く頷いた。

彼らにとって兄弟だ…こんな事させたく無い、だが彼らは間違いなく俺の味方をする三人を容赦無く撃ち殺すだろう…。 

そうならない様にするには…俺がしくじらない事だ…。

 

俺達は基地に少しずつ近づいていたが、そこでスカウトトルーパーが一人バイクを弄っていた、故障したらしい。

 

アラン『良し…物は試しだ。チョコチップ、彼に声を掛けろ。』

チョコチップ『どうするんですか?』

アラン『まぁ、見てなよ。』

 

チョコチップはどうするのかまるで分からないと言った仕草だったが言う通りにスカウトトルーパーに声を掛けた。

やはりスピーダーバイクが故障したらしい…。

二人がスピーダーを弄り出した瞬間だった。

俺はブラスターライフルをスタンモードにしたスカウトに放った。

スカウトトルーパーは気を失ってその場に倒れた。

 

チョコチップ『荒っぽく無いですか⁉︎』

アラン『大人しく着いてきてくれるとは思わなくてな…。緊急用担架を出せ、負傷したスカウトを連れて船に戻るという体を装うんだ。』

パーチバル『成る程、ではここからは。』

アラン『君の仕事だ、パーチバル。この辺りの指揮官は君だ、然もグリーが死んでる今はコマンダーは居ないとなるとキャプテンが指揮をとっている筈、戦時階級で誰かが昇進する前にカタを付けないと面倒だ。』

 

俺達は基地に潜り込んだ。

パーチバルの芝居がうまくいって何とか俺たちはガンシップに乗り込んでヴェネターに潜り込んだ、さて問題は…。

 

アラン『これからやろうとしている事を誰にも気づかれては行けない、このスカウトの体を調べてみないと、お前達三人と何が違うのか。』

Tボーン『酒の好みだったりしてな?』

アラン『そら良いな、だったら楽なんだが…。』

俺達四人はこの哀れなスカウトトルーパーを医務室に連れていった。

中には到着の医療ドロイドが居た。

医療ドロイド『どうしましたか、キャプテン?』

パーチバル『ああ、そのなんだ…ジェダイを探してる最中にジェダイにやられたトルーパーが居たんでな、放っておけないからここに連れてきたんだ。』

医療ドロイド『見せて下さい。…ああ気絶してるだけですね、直ぐに起きますよ。』

アラン『そうか、それなら急ごう。おや?ドクター、どうやらバッテリーが切れそうだぞ休んだ方が良い。』

医療ドロイド『えっ?何を…』

 

俺にスイッチを切られた医療ドロイドはそこで折り畳まれて動かなくなった。

 

アラン『ごめんな〜ドクター?』

パーチバル『早速調べましょう、誰かがコイツの隣の診察台に寝そべらないと比較出来ない。』

Tボーン『んじゃあそっちは任せるぜ。』

 

とTボーンは寝そべった。

チョコチップが端末を操作してこのスカウトとTボーンの違いを探した。

 

チョコチップ『ひょっとしてこれか?』

アラン『見つけたか?』

チョコチップ『はい、スカウトは脳内に埋め込まれたチップが作動していますがTボーンのやつは動いていません。恐らくこのチップが他のクローンにジェダイ殺しをさせているんでしょう。俺達は…そうか、俺達は三人とも頭に怪我作った事がありますから、それが偶々チップをダメにしたんだ!』

アラン『成る程…って事はこのスカウトもチップを抜けば元に戻せる?』

パーチバル『やってみましょう!Tボーンお前は動くな、チョコチップ、Tボーンのチップを抜け、それが終わったら俺たちだ。』

Tボーン『変なとこやんなよ…?』

チョコチップ『大丈夫だって、診察台のドロイドアームが勝手にやってくれるよ。』

 

こうしてパーチバルたちはチップを抜いた。

三人は元より影響を受けてなかったからただ頭に何かされてむず痒い思いをしただけだが、目を覚ましたこのスカウトは深刻だった。

 

スカウト・トルーパー『俺は…なんて事を…。』

アラン『お前が悪いわけじゃ無い、気にするな。仕方が無かったんだよティースプーン。』

 

ティースプーン、それがこのスカウトの名前だ。

俺やパーチバルがティースプーンを励ましているとTボーンとチョコチップは銀河ネットで情報を集めてくれていた。

どうやらパルパティーンはジェダイが自分を襲ったと元老院に言い、ジェダイこそ共和国の敵と定めた。

そして自身は皇帝になり銀河帝国を宣言したようだ。

 

Tボーン『クソ野郎だな。』

チョコチップ『こんな奴のために戦ってたのかよ…クソ。』

アラン『なぁ、ティースプーン。俺達はここから逃げる、勿論チップを抜いたお前もな、もし良かったらそのまま俺たちと来ないか?』

ティースプーン『行きます!俺は帝国の為に戦ってたんじゃ無い!』

アラン『よし、五人で仲良くやろう。』

 

と言った瞬間だ、一人のトルーパーが入ってきた。

俺たちはその場で凍りついた。

先に動いたのは入ってきたトルーパーだ。

 

クローントルーパー『お前は!何してやがる!』

 

次に動いたのは俺達五人だ。

俺たちは一斉にスタンビームを浴びせた。

恐らくアイツは明日まで目を覚まさないだろう、そして更に運の悪い事に俺達がトルーパーを気絶させたのを警備ドロイドに見られた。

艦内に警報が鳴る、最早ドンパチは避けられない。

 

アラン『しょうがないやるか、お前達、狙うはニュー級アタックシャトルだ、俺は自分のイータ2ジェダイスターファイターを狙う。ドロイドに連絡を取って機体は準備してもらうさ。』

パーチバル『?でもジェダイ・ファイターはハイパードライブを積んでいないからハイパースペース・ジャンプ(光速からそれ以上の速度で飛び超空間を使って通常よりも速いスピードで別の場所に移動する飛行方法)は出来ませんよ?』

アラン『ああ、分かってる。ハイパースペースリングが必要だが、ロックされたら使えない、だからお前達が奪うシャトルに張り付く、イータ2にジェダイが乗れば凄まじい戦闘能力を持った戦闘機になるし、おそらくこいつの希少性は増すから売れば金になる。』

パーチバル『成る程、では?』

アラン『作戦開始だ!』

俺達五人は逃げ回りながらハンガーを目指した、俺がライトセーバーでトルーパーの攻撃を防ぎながら、他の四人がスタンビームでトルーパーを倒していった。

それでもキツイ仕事に変わりはない。

俺たちは管制室に入り、ハッチを固定して飛び立てるようにした。

アラン『良し、まずみんながシャトルで脱出しろ、時間を稼ぐ。みんなが出たら直ぐ俺も後を追う。』

パーチバル『大丈夫ですか?』

アラン『大丈夫さ。』

 

俺は手元にあった小型通信端末コムリンクを使って呼び掛けた。

 

アラン『R3、管制室まで来た、スターファイターは準備出来てるか?』

 

すると明るい電子音、ドロイド語が返ってきた、どうやら問題ないらしいがトルーパー達が待ち構えているらしい、そりゃあそうだ。この船を奪わない限り逃げ出すなら脱出ポットかココしかない。

 

 

アラン『さぁ、荒っぽく行こうか?』

 

俺達はトルーパーを倒しながら何とかシャトルまで辿り着いた、大半のトルーパーがキャッシークに居たことが幸いした。

四人を先にシャトルに乗せ、俺はスターファイター迄走った。

 

アラン『R3!行くぞ!』

 

電子音はこのまま行くのかと言ってきた。

 

アラン『ハイパースペースリングは使えない!シャトルにくっ付く!』

 

俺はスターファイターに飛び乗ると直ぐにキャノピーを閉めた。

 

アラン『行け行け行けいけ‼︎』

パーチバル『将軍、早く!』

アラン『底面にドッキングする、速度を合わせろ!』

チョコチップ『ウヒャアアア⁉︎あいつらターボレーザー(艦載レーザー砲、主砲クラスの大口径高威力レーザー砲)撃ってきましたよ⁉︎』

アラン『こっちの方が早い!ドッキング完了‼︎飛べ‼︎‼︎』

 

俺たちを乗せたシャトルは光の彼方に向かって飛んでいった、逃げ切ったんだ…。

 

Tボーン『助かったのか?』

ティースプーン『信じられねぇ…。』

 

そう言っている束の間、俺達はリアルスペース(通常の宇宙空間)に戻ってきた。

 

アラン『この辺は…何処だ?』

パーチバル『どうやらムスタファー(溶岩の惑星)とボリス・マサ(医療施設やら研究機関が設けられている小惑星。)の間ですね、どちらに向かいますか将軍?』

 

俺はムスタファーには行ってはいけない…という本能を感じた…恐ろしい事が起こっていると…俺はボリス・マサを選んだ。

俺達はボリス・マサで燃料や物資の補給を済ませ、何処かの惑星に逃げようと決めた。

そんな時だR3O1(これが俺のドロイドの名前だ)が俺に有るものを渡した。

ホロクロンだ…。ジェダイのみが扱える情報媒体だ、フォースで稼働する。

俺はみんなの前でホロクランを起動した。

ホロクロンにはメッセージが入っていた。

ジェダイ聖堂から送られたそれはマスター・オビ=ワン・ケノービからだった。

マスター・ケノービが言うには共和国とジェダイは敗れた、多くのジェダイが粛清され、強大な闇の存在がこの宇宙に誕生してしまったが、希望はある、それまで何処かに身を隠し、時が来るのを待てという。

 

アラン『大勢殺されたのだろう…だから急にフォースの繋がりが揺らいだのか…。』

パーチバル『どうなさいます?』

アラン『このメッセージが事実上最後の評議会からの命令だ。これに従うよ。兎も角ここを出よう。』

 

俺達はボリス・マサから出て、直ぐ有る通信を受け取った、生き残っているジェダイがいたら応えて欲しいというものだ。

罠の可能性もある…だがもし生き残りが助けを求めているなら…。

俺達は通信の出元に向かうことにした。

通信を出していたのは一隻のCR70外交船だ…。

そしてこの船には見覚えがある、誰が乗っているかも。

 

アラン『こちらジェダイ将軍アラン・カイです、ベイル・オーガナ議員応答して下さい。』

ベイル『こちらベイル・オーガナ、君は本当にアラン・カイなのか?』

アラン『はい、私を助けてくれたクローン達のお陰で逃げられました、一緒に来てますが大丈夫、安全です。着艦許可を。』

 

俺達はベイル・オーガナ議員に拾われた。

オーガナ議員は俺がもう少し早く来てくればと残念がった。

 

ベイル『後もう少し早ければな…実はこの船にさっき迄マスター・ヨーダと、マスター・ケノービが乗っていたんだ。』

アラン『何ですって⁉︎彼らは何処に…。』

ベイル『済まないが、それは明かせない。マスター・ヨーダは時が来るまで隠遁する事を決め、行き先を告げず、マスター・ケノービは有る特別任務の為に有る惑星に行った。君が来る1時間前だ…。』

アラン『そうですか…。』

ベイル『君と、君の部下はこれからどうする?』

アラン『何処かに身を隠そうと思っていますが…帝国を許す訳には行けません…。でもどうすれば良いのか…。』

ベイル『なら私と共に来ないか、実はな、私とシャンドリラ(銀河中心に存在する美しい都市惑星)のモン・モスマ議員はこうなることを予見して有る組織を立ち上げようとしているんだ。』

アラン『ある組織…まさか軍隊ですか⁉︎』

ベイル『ああ、皇帝の治世をもう既に快く思わない連中は大勢居る。彼らと結託して我々は共和国を建て直したいんだ!』

アラン『その力に私になれと?』

ベイル『頼めないか…?』

 

俺は少し考えた、身を潜めなければならない、だがこのまま隠れていても良いわけがない。

 

アラン『一緒に行きます、みんなはどうする?』

パーチバル『当然ついて行きます。』

チョコチップ『自分も。』

Tボーン『自分も。』

ティースプーン『自分も最期までお供します!』

 

俺達はそのままオルデランに向かう事になったが、その前に俺はとんでもない事実を知る事になった。

 

ベイル『マスター・アラン、少し良いか?』

アラン『はい議員。何か?』

ベイル『私と来てくれ、そしてこれから見るものを一切他言しないでくれ。』

 

俺は妙な物を感じたが、ついて行った。

 

着いて行った先は貨物室だが、霊安室に改造されていた、そしてそこに置かれた一つの棺…。

 

ベイル『少しショックだと思うが…。』

 

オーガナ議員が棺のロックを外すと中に居る遺体が顕になった…。

俺は言葉を失った…。

そこにいたのは…パドメ・アミダラ。

かつてナブーという美しい自然の星を治める美しく若き女王にして後進に王位を譲位して退位後は銀河共和国の元老院議員だった…。

 

ベイル『彼女は…愛すべき者の手によって弱り…生きる希望を失い…死んでしまった。』

アラン『そんな…なんて事だ…。』

 

するとベイルは立ち去ると何処から赤子を連れてきた女の子だ。

俺はその子とアミダラ議員の繋がりを感じ取った…。

この子の母親は産んで死んだのだと…。

 

ベイル『この子は養子にする、きっと母親のように高潔な強い子に育つだろう。』

アラン『ええ、きっと。』

ベイル『ナブーには知らせた、このまま葬儀が行われるが、君は来ない方がいい。もう既にナブーにはトルーパー達が派遣されている。』

アラン『わかりました。ここでお待ちしております。』

 

暫くしてナブーでアミダラ議員の葬儀が行われた、国を挙げての葬儀だ。

星全体が悲しみに沈むのを俺は感じた。

 

チョコチップ『信じられねぇよ…まさかアミダラ議員が死んじまうなんて…。』

パーチバル『立派な方だった…。』

Tボーン『アミダラ議員に!』

 

そう言うとTボーンは盃に注いだ酒を呷った。

それを見た俺達はみんなで真似た。

 

俺達は酒が無ければ…きっとこの場で号泣していたろう。

 

葬儀が終わろうとしていた時、俺は僅かにフォースを感じ取った、懐かしく強いフォースを…。

だがそれは直ぐにこの星から消えた、立ち去ったのだろう。

 

その後すぐにオーガナ議員も帰ってきた。

 

ベイル『終わったよ、全てな。』

アラン『議員、葬儀の時に誰かに会いませんでしたか?』

ベイル『いや…会っていないが…何故そんなことを?』

アラン『いえ、そんな気がしただけです。』

 

俺達はこの後オルデランに辿り着いた。

しばらくそこで平和に暮らしていたが、遂に動く時が来た。

俺達は密かにオルデラン王城に招かれ、そこでオーガナ議員からブリーフィングを受けた。

これから組織される反乱軍の為に多くの物資が必要になる。

特にスタークルーザーの様な物は特に。

 

ベイル『君に依頼するのはとある宙域にて廃棄処分される分離主義者の艦艇を強奪して欲しい、密かにな。』

アラン『請け負いましたが、我々だけでは小型船が精一杯ですよ?どうするんです?』

ベイル『実は解体業者達が帝国の離反を考えている、その為の支援をする代わりに艦隊の強奪を手伝ってくれる事になっている。彼らと合流してくれ。』

アラン『分かりました、ところで頼んでいた物は?』

ベイル『用意して有る、この話を聞いた時は驚いたぞ。まさか君の出身があそことは。』

アラン『だからこそ世間から出ることのないテンプル・ガードになったんですよ。』

ベイル『話には聞いていたが、ボ・カターン・クライズを説得するのは大変だったぞ?』

アラン『その苦労に見合った成果を、お約束します。』

 

オーガナ議員は俺の注文を全て守ってくれた。

ライトセーバーすら弾き返す合金、ベスカー。

そのベスカーで作られた全身に武器を隠し持つ銀河最強の鎧、マンダロリアン・アーマー。

着ることは無いと思っていた…だがジェダイ・オーダーが無くなった今、俺は唯のアラン・カイだ…マンダロリアンのアラン・カイ。

 

俺はこの鎧を身につけると部隊のみんなに見せびらかした。

 

パーチバル『見事な鎧です、完全なマンダロリアンアーマーですよ。』

チョコチップ『まさか将軍がマンダロリアンだったなんて知りもしませんでしたよ。』

Tボーン『然し凄い武器の数だな。』

ティースプーン『ブラスターピストルに、リスト・ロケット、グラップルワイヤーにダート、ニーブラスターに火炎放射器!一体何個武器あるんですか?それにしてもマンダロリアンのジェダイなんて聞いたことありませんよ?』

アラン『マンダロリアンはかつてジェダイの不倶戴天の敵だった。それ故に相性が悪いのかマンダロリアンのジェダイは凄く珍しいんだ。マンダロリアンの文化とジェダイの文化は相反してるからな。物事への執着を捨てるジェダイの教えと武具を常に身につけるマンダロリアンの教えではね。諸君、これからは俺の事はジェダイとしてではなく、マンダロリアンとして見てくれ、君達の遺伝子の元になったジャンゴ・フェット(銀河でも腕利きの賞金稼ぎでマンダロリアンだった。第一次ジオノーシスの戦いで死亡した。因みにジャンゴは惑星マンダロリアン出身では無い、マンダロリアンの教義に従って生きる者をマンダロリアンと呼ぶ為種族や生まれは関係無い。)もマンダロリアンだ。俺達はマンダロリアンの仲間だ。これから将軍ではなくアランと呼んでくれ。』

パーチバル『わかりました、しょ…アラン。』

アラン『みんなは?』

チョコチップ『よろしくお願いしますよアラン。』

Tボーン『あんたが何だろうと関係ねぇ俺たちのボスはアンタだアラン!』

ティースプーン『さぁ、ご指示をアラン。』

 

俺達はこの後直ぐにニュー級シャトルに乗り込み目的の場所を目指した。

俺達の狙いは分離主義者の船、この宙域ではプロヴィデンス級重クルーザー(分離主義者の戦艦、主に艦隊旗艦を務めていた。全長1088メートルの小型タイプと2177メートルの大型タイプが居る。小型タイプは恐るべき戦艦で分離主義者艦隊の主力を担ったが、全てにおいての性能を拡大した大型タイプはそれすら凌駕する凄まじい戦艦であり、名だたる提督を乗せていた、その為大型タイプは小型タイプに比べそこまで数は建造されていない。)一隻、ミュニファスント級フリゲート六隻(全長825メートルの重武装フリゲート艦、分離主義者の艦隊において最も戦場で多く使われた艦艇で主戦力を担っていた。強力な艦首二連装重ターボレーザー砲等豊富な武装が装備されていたが、生きた乗員よりドロイドのみで運用される事が多い為、時折生命維持装置が外された艦もあった。)

で構成されたちょっとした艦隊を解体作業をしようとしていたのだが、そのまま破壊されるのは惜しいとオーガナ議員は俺達に艦隊の奪取を依頼してきたという訳だ。

 

ベイル『では諸君、作戦を説明しよう。任務は単純、この宙域にて爆破解体予定の分離主義者の艦隊を奪取して欲しい。』

 

ホログラム通信を使ってオーガナ議員は作戦を説明してきた、そこに俺も内容を付け加えた。 

 

アラン『議員が事前に入手した情報によると、ここにクローン・コマンダーが視察に来るそうだ、我々はこれに乗じる、コマンダーが来るより早く我々が視察に来たと侵入するんだ、視察は抜き打ちになったとな。パーチバル、チョコチップ、Tボーンは視察に来たクローンと護衛として艦隊に侵入し、協力者を探してくれ、俺はコマンダーに雇われたマンダロリアンの傭兵として一緒について行く、ティースプーンとR3は、今回の任務で最も重要な任務を任す。実はこの解体現場は一隻のヴェネター級とアーキテンス級軽クルーザー(楔型の船体が特徴の小型艦。戦艦程の重武装ではないが高い機動力を持って艦隊の足を担当する。このアーキテンス級はジェダイが乗り込んで指揮を執る事が多かった為ジェダイ軽クルーザーと呼ばれていた。)二隻が警備している、アーキテンスの方は兎も角、ヴェネターに絡まれたら事だ。』

 

他のみんなは深刻そうな顔で頷いた。

 

アラン『そこで二人には、俺達が抜き打ち視察の挨拶をヴェネターのブリッジにしている間に、シャトルからコッソリ降りて、二人でヴェネター級の武装システムを無力化、可能なら艦載機にも細工してくれると助かる。』

ティースプーン『了解しました、自分らはエンジニアかなんかに変装して作業します。完了次第ファイターか脱出ポットを奪って逃走します。』

アラン『良し、ティースプーンが潜入したら俺達は各解体予定の艦を全て回る。蜂起を促す準備は俺がやっておく、最終視察目標のプロヴィデンス級のブリッジに着いたら行動開始だ。』

 

シャトルがハイパースペースを抜けた。

ここからが作戦だ、チェーンコード(身分証明に必要なコード)は偽装した、後は上手く侵入するだけだ。

ティースプーンとR3は物陰に隠れた。

俺はヘルメットを被り、パーチバルは軍服姿になった、最前線への視察なら兎も角、後方の解体現場の視察に来たのにアーマーを着ていては不自然だからな。

まぁ、不自然の塊のような奴はここにいるがな。

マンダロリアンの傭兵を雇うクローンコマンダーというのが1番腑に落ちないだろうが、今や共和国は無く、帝国へ変わろうとする黎明期、そして我々共和国は分離主義者との戦いで多大な損害を出しながら戦っていた。

その穴埋めという事にすればある程度は上手くいくだろうというものだ。

ヴェネターから所属と用件を聞かれたので、パーチバルが事前に決まっていたシナリオ通りに話すとヴェネターはあっさりハッチを開いた。

シャトルがハンガーに着陸する時にはもう既に歓待役の時間とクローンが一個分隊程が整列して待っていた。

士官はどうやらクローンでは無く、人間のようだ、オルデラニアンとかクワットニアンとかコレラニアンとかは兎も角。

 

士官『お待ちしておりましたコマンダー、艦長がブリッジでお待ちです、ブリッジにてこの度の視察の予定をご説明させて頂きます。』

パーチバル『了解した、宜しく頼む。』

士官『ところで…其方の.…。』

パーチバル『コイツは現在我が軍が新兵教育の為に雇った傭兵だ。新兵教育カリキュラムの都合上警備任務を実際見てみたいと要請があったのとこの視察を狙う海賊から俺を守るためのボディガードだ。心配するな身元は保証する。』

士官『そういう事であれば…こちらへ。』

 

俺たち四人は特段疑われる事なく艦内に入った。

幸いな事にシャトルの周りは誰もいない様だ。

俺は隠し持っていたビーコンを作動した。

このビーコンが起動するとシャトルの中に隠れているR3とティースプーンが艦内に侵入出来る隙があるという合図になる。

二人がうまく事を運んでくれる事を祈りながら、俺達はブリッジに通された。

ブリッジで艦長から歓待の言葉と視察の予定を教えてもらうと俺達はシャトルに戻った。

当然だがもう既にR3とティースプーンは居ない。

シャトルに俺たち以外にさっきの出迎えた士官と数人のクローンが乗り込んだ。

案内役兼ボディガードだそうだ、曰くここの解体作業員達は一回ちょっとした暴動を起こして失敗しているらしくそれ以来、監視を強めているのだという。

シャトル越しに見えたのは船体に描かれた分離主義者のマークや青いラインを消している作業員だ。

最初に見に行ったらミュニファスント級で俺はトイレを装って作業員の一人に接触することに成功した。

助けが来たと思った作業員は知りたいことを教えてくれた、どうやら首謀者はプロヴィデンス級に移されたらしい、そして自分達の置かれた状況も話してくれた。

 

作業員『一回目の暴動が失敗して以来、俺たちはこの爆弾付きの首輪をつけられて対抗できないようにされてる。』

アラン『遠隔起爆式の首輪か酷いことをするな。その首輪は何処でコントロールしてるんだ?』

作業員『ヴェネター級のコンピューターとプロヴィデンス級に乗ってる警備士官が持ってるコムリンクだ、どちらかがダメになっても片方が生きていれば起爆する。だから両方とも無力化しないと意味が無い。』

アラン『分かった、首輪が外れたその時が決起の合図だ、その時が来たら仲間と一緒に立ち上がってくれ!ところで警備兵はあまり居ない様だな。』

作業員『この首輪が有るからって油断してるんだ、だけど何かあったら直ぐに増援が来るようにヴェネター級は準備してるって聞いた。』

アラン『…。ティースプーン、今何処だ。』

俺はヴェネター級に忍び込んだティースプーンに連絡を取った。

ティースプーン『今エンジニアクルーに化けてます、そう言えばアラン、ハンガーにトルーパーを乗せたガンシップが二機、待機しています。』

アラン『その事だティースプーン。そのガンシップは何かあった時の増援のトルーパーを乗せたガンシップだ。そいつを飛べない様にしてくれないか?』

ティースプーン『燃料を抜いてみます、そうすればそもそもエンジンが掛からない。』

アラン『もう一つ、作業員は遠隔起爆式の爆弾付き首輪を付けられて放棄できない様にされている。コントロールはヴェネター級とプロヴィデンス級に乗ってる警備主任が持ってるコムリンクで機能している。両方とも潰さない限り作業員達は危険だ。そっちはR3にどうにかさせてくれ。』

ティースプーン『…なんだって⁉︎…アラン問題発生です。』

アラン『どうした?』

 

コムリンク越しに電子音が聞こえてくる、どうやらR3が何か見つけた様だ。

 

ティースプーン『このヴェネター級、相当警備システムが硬く設定された様ですな、全艦武装システムや防犯システムがブリッジ以外から切られると警報がなる様に設定されてます。作業員の爆弾も対象内です、R3が言うには作業員かヴェネターを無力化するかどちらかを選ぶしか無いと。』

アラン『なら選ぶのは作業員だ、いつでも備えられる様にしておいてくれ、もう戦闘は避けられない、また連絡する。』

 

俺は作業員に隠れている様に伝えると他のメンバーに状況を伝えるべく個人回線を開いた。

 

アラン『全員そのまま聞け、この船の作業員とティースプーン達から情報を得た。まず解体作業員の親方は旗艦のプロヴィデンスに監禁されている。更に作業員達の首には遠隔式の爆弾首輪が付いている、ヴェネター級のコンピューターとプロヴィデンスに乗り込んでいる保安士官のコムリンクの二重コントロールになっていて両方とも無力化しないと作業員は全員死ぬ、然もヴェネター級のコンピューターは厳重なシステムロックが掛かっていて、艦の武装や作業員の首輪のロックが外されると警報が鳴る様にセッティングされている、作業員達の安全を考えるとヴェネター級の無力化は諦めざるを得ない。艦隊戦をやるぞ、プランBだ。静かにコイツらをやるぞ。』

パーチバル『了解。』

チョコチップ『了解。』

Tボーン『了解。』

 

プランBは作業員の蜂起前に自力で艦を頂くプランだ、緊急時と作業員の蜂起を支援するのが役目だ。

プランBが実行された場合、他の奴らはブリッジを、俺は武装システム周りの警備トルーパーを倒す役目がある。

帝国の連中はブリッジと武装システムにしか警備兵を置いて居ない、後は巡回のトルーパーだが、その程度なら作業員達でどうにかなる。

 

アラン『俺達がまずこの船のみんなを自由にする、ブリッジと武装システムを抑えるからあんたは仲間に彷徨いてる敵兵を襲わせてくれ。』

 

俺は作業員と別れるとシャトルの中に積んでおいた妨害装置を起動した。

 

アラン『総員、そのまま聞け。定時連絡まで後30分、30分以内に艦を制御下に置くぞ。』

 

俺は武装システムコントロールがある区画に走った、道中のトルーパーはブラスターで片付けた。

流石にライトセーバーを抜く訳にはいかない。

そして今の俺は全身武器人間だ、程なくして艦内の掃除は終わった。

 

アラン『終わったな、後はブリッジか…。喧騒の声がありとあらゆるところから聞こえる、蜂起したんだな。後10分、急がないと…うん?アレはマグナガード(要人警護用の高性能バトルドロイド、エレクトロスタッフを装備し、ジェダイとすら渡り合える性能を持つ。)のエレクトロスタッフか?貰っておこう。』

 

ライトセーバーの代わりになる格闘武器は欲しい。使う主人も居ないから貰っておこう、廃品再利用だ。

 

ブリッジに着く頃には艦を制圧したらしい、ブリッジで艦を操作出来る作業員達を連れてきた時にはパーチバル達はブリッジを押さえていた。

 

パーチバル『ご要望通り、士官は生かしておきました。』

士官『お前達何者だ⁉︎海賊か⁉︎』

アラン『まぁ、そんなとこだ。…時間だ、電波妨害解除。』

 

俺は士官の顔の前に手を翳した。

 

アラン『定時連絡に応えろ、問題無い。』

士官『定時連絡に答える…何も問題無い…。』

 

士官はコムリンクを取り出すとヴェネター級に予定通り進行している、問題無いと答えた。

 

アラン『よし二隻目を襲うぞ、みんなは合図が来るまで待ってくれ。外で作業してる作業員達は可能な限り仕事をして悟らせない様にしてくれ。』

 

そこからは同じ事の繰り返しだ、ミュニファンスト級は全部制圧した、敵は気が付いていない。

ティースプーンの報告も問題無い。

ここからが正念場、最後の獲物だ。

 

アラン『通常のプロヴィデンスと聞いていたが…。』

パーチバル『大型モデル…艦隊旗艦級ですよ。』

アラン『士官をフォースマインドを使って喋らせたがこれでは意味が無いな。ミュニファンストより人員は居るそうだが、これじゃ何人居るか解らん。全員倒し切る前に電波妨害装置のバッテリーは切れるぞ。』

チョコチップ『暴れるにしても無作為に暴れる訳には行きませんよ?』

アラン『こうしよう、作戦は一緒だ。みんなはブリッジに行き保安士官をどうにかしてくれ、俺は捕えられた作業員の親方を探し出して助け出す、それで作業員達の蜂起を促す。促すと同時に保安士官のコムリンクをどうにかしてくれ。タイミングが大事だ、ティースプーン達も良いな?』

パーチバル『イエス・サー!』

ティースプーン『いつでもどうぞ。』

アラン『よし、俺はここから降りる。ジェットパックを使ってプロヴィデンスのエアロックから個別に入る。懲罰房区画へ乗り込む。』

パーチバル『よしチョコチップ、Tボーン座席に座ってシートベルトを付けろ。ヘルメットの酸素は大丈夫だな?キャビンを減圧するぞ。』

Tボーン『宇宙遊泳とは楽しそうだなボス?』

 

Tボーンは揶揄ってきた、俺はこう返した。

 

アラン『泳ぐならナブーの湖とかリゾートが良いな?』

Tボーン『違ねぇ!』

 

俺はジェットパックで飛び、エアロックを目指した。後ろではシャトルがハンガーに入っていく。

 

俺はエアロックに辿り着いた。

フォースを使ってエアロックを開けて、酸素で満たされた艦内に入った。

気配はあまり無いが…用心しないといけない。

敵の目を掻い潜りながら、懲罰房を目指していると通信が来た。

 

チョコチップ『アラン、今どの辺で?』

アラン『懲罰房へ向かってる。そちらの状況は?』

チョコチップ『ブリッジに向かってます、確かに敵の数は多いですね、それなりの数が巡回してます。こっちの船にも作業員は首輪がされてますね。』

アラン『こっちは作業員に一人も会っていない、近づかない様にしてる様だな。…妨害装置のバッテリーは後30分しか持たない、定時連絡まで持たないな、仕方ない敵も以上に気づくかもしれないがやるしか無い。ミュニファンスト級を全艦集結させよう、爆破処理が完成したからプロヴィデンスに集合するってことにしてな。』

チョコチップ『ヴェネター級が説明を求めてきたら?』

アラン『尋問官がこの解体作業を見に来るからと言え、作業員達は見せしめに全員処刑するとついさっき決まったってな!』

 

とんだ出まかせだ。

尋問官…かつてはジェダイだった者たちだ…。

暗黒面に落ちて帝国の為にかつての仲間であるジェダイやフォース感応者を狩っているこの連中は帝国においてそれなりの権力者になっている。

そんな連中が来るとなればこの指示も納得はするだろうが、そもそも尋問官が観に来るというのも異例だろう。

だがジェダイを狩る為に噂話ですら調べに来る執念深さを持っているという話だ。

向こうとしても出来れば関わりたく無い連中だろう。

 

アラン『パーチバルにこう言ってやれ、働き次第ではお越しにならなくても済むこともできる。尋問官が来るのはこの解体作業の遅延に皇帝がお怒りになっているからだってな。戦後処理で暴動が起きる程度しか帝国は権威を持っていないと考える愚か者が増え、それを取り締まる貴官らの能力をお疑いだとな。』

チョコチップ『えげつねぇ…まぁ伝えて起きます。』

 

そう言っているうちに懲罰房区画に辿り着いたから、角から様子を窺うと、さも囚人を見張ってると言わんばかりに見張りのトルーパーが二人立っている。

 

アラン『よし、ここは。』

 

俺はフォースを使ってマインド・トリックを二人のトルーパーに仕掛けた。

マインド・コントロールされたトルーパーは互いを撃ち抜いて絶命した。

 

アラン『すまんね、鍵は頂いていくか。』

 

俺は鍵を奪うと独房のハッチに突き刺した。

この中にいる人物がカギだ、この中の者を助け出した時、この元分離主義者の艦隊は帝国に対して反旗を翻した最初期の集団になる、最もここで敵を全滅させるから記録に残るかどうかは分からないし、何より上手く成功させないと意味がない。

 

ハッチが開くと中に居たのはトワイレック(人間によく似た種族、違うのは突起物状の耳と頭に大きな触覚が1本から2本、ないしは数本生えている。惑星ライロスを母星とし、奴隷文化で発展して来た種族で、特に女性はその美しい見た目から娼婦や妾として有力者達が好んだ。)の若い女性だ。

二十代半ばくらいか?俺と同い年くらいだな。

 

トワイレックの女

『マンダロリアンの知り合いなんて居ないけど?』

アラン

『だがオルデランには知り合いがいるだろう?その知り合いの使いだ。作業員の親方はどこ行った?』

トワイレックの女『親方は…父さんはこの前の暴動で見せしめに殺された…。』

アラン『そうか…すまない。では君が代理か?』

トワイレックの女『そんなとこね。』

アラン『親父さんの仇を取らないか?』

トワイレックの女『討ちたいさ、でも仇よりみんなを家に帰してやりたい、私の勤めを第一に果たす。』

アラン『やる事は変わらないさ、よし出よう。出口にトルーパーの死体が転がってるからそこからブラスターを奪って使うんだ。』

言い終わった瞬間通信が飛んできた。

チョコチップからだ、どうやら囚人を助けにきたのがバレたらしい、取り押さえにトルーパーの部隊が向かっているそうだ。

 

アラン『こうなれば仕方が無い、ブリッジチーム、ロックンロールだ制圧しろ!』

トワイレックの女『バレたって?』

アラン『ああ、ここからドンパチだ。首輪に関しては心配するな、仲間がこの艦のブリッジにいる奴と、ヴェネターはどうにかしてくれる。』

トルーパー『居たぞ!撃て‼︎』

 

もう既にトルーパーの部隊が来ていた。

アーマーに何発か食らったがヴェスカーアーマーはブラスターのボルトなんか効かない。

だが流石に数が多い、セーバーを出すか?いやまだ隠しておかないと…。

俺とトワイレックの女は部隊に向けて応射してると女が叫んだ。

 

トワイレックの女『マンドー!(マンダロリアンの事)反対から来る!』

 

反対からも敵がきた。

これじゃあ、自分は兎も角彼女が危ない。

仕方ない、死人に口なしだ!

 

アラン『ええい、ままよ‼︎』

 

俺はセーバーを起動した。

ライトセーバー・パイクを見たトルーパー達は驚いた、そしてすぐにこう叫んだ『ジェダイだ‼︎』ってな。

俺はまず最初に来たグループを虎の子のリストロケットをお見舞いして吹き飛ばしてやると、後から来たグループの攻撃をライトセーバーで弾き返した。

彼女は呆気に取られたみたいだが、直ぐに敵に撃ち始めた。

 

アラン『援護頼む‼︎』

 

俺は黄色の光刃を放つセーバーの回しながら敵に突っ込んだ!

切り伏せながら道を開いた。

そう掛からない内にトルーパーは片付いた。

 

アラン『ああ…やっちまった…バレなきゃ良いが。』

トワイレックの女『あんた…ジェダイだったの?』

アラン『ジェダイは滅亡した、俺は元ジェダイだ。もっと言えばあれは生まれはマンダロアだが、マンダロリアンの教えは何一つ教わってない。この鎧もオーガナ議員に用立てて貰っただけ。俺は何者でも無い、唯のアラン・カイだ。』

トワイレックの女

『アンタは何者でも無い、でも違う。アンタは私の命の恩人だ。』

アラン

『…君の名前は?』

トワイレックの女

『ローナ、ローナ・パチャーム。よろしく、アラン。』

 

俺とローナは握手を交わすと通信が入って来た。

パーチバル『アラン、ブリッジは制圧しました。保安主任からコムリンクも奪ってあります。』

アラン『よし、パーチバル、そのコムリンクは破壊しろ。ティースプーン、R3いよいよだ。』

 

通信越しでブラスターが機械を射抜く音が聞こえ、そしてその後にヴェネターの警報とクルー達の喧騒が聞こえて来た。

 

アラン『これで何が起きていたか相手にバレたな、他の艦は?』

パーチバル『後もう少しで到着します。』

アラン『よし、ここからは君の仕事だローナ。この船に、いやこれから破壊される艦隊に乗っている全作業員に呼び掛けるんだ、蜂起の時だってな。』

 

ローナは俺からコムリンクを受け取ると全艦放送で呼び掛けた。

 

ローナ『みんな待たせたね、ウチに帰るよ!トルーパー共をやっちまいな‼︎』

 

するとプロヴィデンス級中から喧騒の声がするようになった。

自分達を縛る首輪も無い。

全員が立ち上がったのだ。

 

アラン『チョコチップ、Tボーン、みんなを助けてやれ!ティースプーンとR3はどうにか脱出しろ。』

ローナ『ヴェネターが向かってくる、後緊急即応のトルーパーが来るはずだよ。』

アラン『前者はそうだが、後者は問題ない。仲間がガンシップに細工をしてくれたからな。それよりもローナ、敵のヴェネターの艦載機をどうにかしないといけない、艦の不足は使えるな?』

ローナ『勿論、全部使えるよ。後この船はドロイドスターファイターが積んである。そいつらも起動しよう。』

 

俺達はブリッジに向かうと既にパーチバルと何人かの作業員が戦闘準備を整えてくれていた。

 

パーチバル『全艦攻撃準備完了、本艦も掌握完了しました。投降した者は全員営巣に。』

アラン『よし、全艦ウィング隊形迎え撃つぞ。一隻も残して置けない、アーキテンス級の撃破を優先、その後ヴェネターを沈めるぞ!』

ローナ『ドロイド・スターファイター準備完了、いつでも飛ばせる!』

アラン『ティースプーン、今どこだ?ティースプーン、R3応答しろ。』

 

返事が無い、何かあったのか?

もしやバレたのか?もしそうならヴェネターを破壊したら…。

 

するとティースプーンから応答が返って来た。

 

ティースプーン『すいません、パイロットに痛い目を見て貰ってました。自分の事は気にしないで下さい!パイロットに変装しましたので適当な戦闘機に乗って脱出します!』

アラン『ティースプーン、こっちはドロイドスターファイターで対抗する、識別信号をR3に送るから時が来たら変更しろ。』

ティースプーン『了解!』

 

作業員『ヴェネター級射程に入る!』

アラン『全艦ターボレーザー発射!容赦するな!』

3対5の艦隊戦だ、数の上で優っているがもし敵に応援を呼ばれたら事だ、手早く終わらせねばならない。

 

ローナ『敵、艦載機来るよ!』

アラン『ドロイドスターファイター発進!各艦に注意、敵艦載機の内一機は味方だ。』

 

敵の艦載機が向かってくる、どうやら内訳はVウィング制空戦闘機(共和国の制空戦闘機、横から見た翼の形状がV字に見えるのでそう呼ばれる、後の銀河帝国の主力戦闘機TIEファイターシリーズの前身になる。)とYウィング爆撃機(共和国の対艦、対地攻撃を得意とする爆撃機、主な用途は爆撃機だが実質マルチロール機であり、頑丈な装甲を持つ高性能機である。機体名の由来はY字のようなボディを持つから。後に多数の機体が各反帝国組織に渡り、装甲を外したり、武装を変えたりと独自の改造で運用され続けることになる。)だ。

人が乗っているVウィングや、Yウィングに比べてこっちはドロイドのスターファイターだ。

無茶な機動を出来る上機動性も有る、やりようは全然有る。

 

作業員『マンドー!敵艦載機の内一機が後ろから何機か撃墜してこっちに向かってる。これが味方か⁈』

アラン『ティースプーン、お前か?』

ティースプーン『そうです、邪魔だったので落ちて貰いました、ただお陰で狙われています。援護を!』

ローナ『ドロイドスターファイターの一個分隊援護に回すよ。』

パーチバル『対空砲各位、識別信号をしっかり確認しろ!』

作業員『右翼側アーキテンスを沈めました!』

 

俺はブリッジの窓越しからアーキテンスが一隻沈んでいく様子を確認した。

 

アラン『よし、右二隻のミュニファンストは右にスライド移動しろ!ヴェネターのエンジンをやるんだ!左翼側はまだ片付かないか?』

作業員『敵艦載機の抵抗が激しい!』

アラン『援護が必要だな、ローナ、パーチバル。船を任せる、俺はシャトルに積んでおいたイーターⅡで出る。』

パーチバル『分かりました!』

アラン『ティースプーン、後どのくらいで着く?』

ティースプーン『荒っぽいですが今着きますよ!少し被弾してるんで火が点いてますが!』

アラン『持ち堪えろよ、R3、ティースプーンと無事に着いたら俺ともう一度飛ぶぞ!』

R3『Beeep‼︎(不満そうな声を上げる)』

アラン『文句言うなよ!俺一人で行けってか‼︎』

 

そうこう言ってるうちにティースプーンが乗って来たVウィングはハンガーに不時着した。

すかさず作業員達が消火剤を撒いてくれている。

 

ティースプーン『お待たせしましたアラン!』

アラン『よく帰ってきた、悪いがそのまま艦首のターボレーザーに向かってくれ。射撃の腕を見せてくれよ?』

ティースプーン『何を撃ちましょう?』

アラン『敵艦ブリッジ、シールドが消えたら叩き込んでやれ。』

ティースプーン『了解、それでは!』

アラン『行くぞR3!』

 

俺とR3はスターファイターで出撃した。

手始めに参加のYウィングを撃ち落としてやった。

すると何機かのVウィングが追いかけてきた。

 

アラン『よし、相手になってやる。左翼側ミュニファンスト級はアーキテンスを沈めたな、全艦ヴェネターに攻撃集中!』

 

俺は艦隊に指揮を送りながら敵の戦闘機を交わしていた。

俺は敵を翻弄する為にフォースの助けを借りて敵と味方の砲撃をすり抜け、沈んだアーキテンスの残骸の間を縫って飛んだ。

小回りの効くジェダイ用のインターセプター機だから出来る芸当だ。

可哀想に、追っ手は残骸や敵や味方の砲撃で数を減らしてしまった。

急カーブをして後ろに回り込んだ俺は残りの敵を撃ち落とした。

どうやら敵の艦載機も片付いたようだ。

 

アラン『一度帰還する。』

 

俺はプロヴィデンス級のハンガーに戻るべく機体を飛ばした。

ブリッジに戻ると敵艦のシールドを消えていた様で船体から火の手が上がっていた。

 

ティースプーン『こちらティースプーン、アランは戻ったか?』

アラン『こちらブリッジ、戻ったぞティースプーン。ショーを見せて貰おうか?』

ティースプーン『一撃で当ててやりますよ。』

 

そう言ってティースプーンが放ったであろう砲弾はヴェネターの艦橋を射抜き、制御を失ったヴェネターは爆沈した。

艦隊は歓声の声を挙げて大盛り上がりだ。

 

パーチバル『喜ぶのは早いぞ、追っ手が来る前に逃げよう。全艦オルデランの月にジャンプだ。』

 

こうして俺たちの任務は終わった。

奪ったミュニファンストは反乱組織の戦力として秘匿される事になり、俺達は引き続き戦力確保の任務に就く事になった。

その為の拠点として俺たちはこのプロヴィデンスを貰った、この大型タイプのプロヴィデンスはオーガナ議員によって『フリーダム・オブ・アルカディア』と名付けられる事になった。つまり俺たちはこのアルカディア号に乗る海賊として活動する事になる。

 

ベイル『アルカディア号の船員はどうする?』

アラン『捕虜として捕らえたクローン達のチップを抜いて説得したらみんなこのまま残ってくれる事になりました、ローナを始め何十人かの作業員もこのまま活動に参加すると。』

ベイル『そうか、ところで次の目標は決まっているのか?』

アラン『当面は派手にやらない様にしますので暫くは補給船団を狙って各反乱組織に届けながら戦力を大きくしたいと思っています、いずれ時が来るまで。』

ベイル『何かあれば君に頼る事になる。』

アラン『可能な限り答えられる様に努力はしますよ、但し我々は公では海賊だ、答えられる物とそうでない物がある、事の大きさ次第によっては頼る人物を変える事ですな。』

ベイル『そうする。それではまた仕事を依頼するまで。』

アラン『しばしの別れです議員、フォースと共に有れ。』

 

俺を乗せたアルカディア号が惑星オルデランを離れていく、濃緑色に塗装された俺たちの新たな家だ。

 

アラン『よし、それじゃあ行くか、帝国の奴らに一泡吹かせてやろう!』

 


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