「ねえかや子、非モテの言ってることって頭おかしいと思わない?」
「そうねもよ子、非モテは頭おかしいわ。」
「モテたいのにオシャレしたくないんですってよ。」
「おかしいわね。オシャレが一番モテへの近道なのにね。」
「誰もブランド品に身を固めろとは言ってないのよ。自分なりに考えたコーディネートをしろと言っているだけなのよ。」
「それは女でも難しいわね。」
「そうね。でも女は大抵若いうちにオシャレに目覚めるわ。そして失敗を繰り返すの。そのうち自分に相応のファッションが何なのかが見えてくるのよ。」
「男も同じ道筋を辿ればいいだけなのにね。」
「そうよ。でも非モテは『俺はイケメンじゃないから』の一点張りよ。」
「イケメンかどうかはどうでもいいのよ。ファッションをどうにかしろと言っているのよ。」
「ダサくてもいいから自分で選んで欲しいのよ。そして自分に自信を持って欲しいの。『自分はそんなに悪くないな』って。」
「自信が無い男なんて駄目よ。何をしても周りのせいにして自分を変えようとしないもの。」
「それに自信が無い奴は実際ダサいしね。」
「ええ、服を仕方なく着てるのが丸わかりよ。好きでも無い服を着て無難に仕上げる。無難ではなく自分がどういう人間かをファッションを通じて教えて欲しいのよ。」
「ダサくてもいいのよ。青色が好きなら全身青色の服を着ればいいのよ。無難な服を着ても無難だなとしか思えないのよ。」
「あなたのことが知りたいのにあなたが見えてこないのよ。」
「ダサくなっても彼女にコーディネートしてもらえばいいのよ。」
「それで生まれ変わる男なんてザラだしね。」
「でも正直服なんてどうでもいいわ。大事なのは髪型よ。」
「そうね。髪型が良ければ大体どうにかなるわね。」
「ダサい男はほとんど前髪無いのよ。」
「本当になんでなの?」
「みんな髪型がのび太なのよ。メガネかけてたらまんまのび太よ。」
「最近はちーうしって言うらしいわよ。」
「ちーぎゅうじゃないの?」
「どっちでもいいわよ。どっちにしろのび太よ。」
「のび太だって結婚前夜は髪が伸びてるのよ。でも非モテは大きくなっても小学生ののび太なのよ。」
「服装もポロシャツだから似てるのよ。」
「非モテは大抵ポロシャツよ。」
「ポロシャツ捨てなさいよ。」
「なぜポロシャツなの?」
「ポロシャツが似合うのはテニスプレイヤーかゴルフプレイヤーだけよ。」
「非モテはポロシャツ禁止条例出して欲しいわ。」
「また服の話になっちゃったわ。髪型の話よ。」
「そうよ。髪型よ。なぜ非モテはのび太と同じ髪型を好むの?」
「非モテだからよ。」
「前髪あるだけで違うわよ。よくオールバックキャラが髪を垂らしただけでイケメンになるけど、あれと同じよ。前髪ある奴がモテるのよ。」
「非モテはなぜ前髪が無いの?」
「非モテだからよ。」
「前髪が無くてもモテる人はいるわ。でもよっぽど顔がいい人よ。顔に自信が無いなら前髪伸ばしなさいよ。」
「伸びすぎは駄目よ。」
「そうね。伸びすぎもダメね。前髪については女も同じだと思ってるわ。」
「あとね、非モテはモテの基準がおかしいのよ。」
「え?」
「モテる人は自然と美少女に告白されると思っているのよ。」
「夢のまた夢よ、それは。」
「そうよ。モテるっていうのは自分から告白して受け入れてもらえる可能性が高いという話よ。でも非モテは自分が何もしなくても自然と理想的な女性が近寄ってくるのがモテることだと思っているのよ。」
「おかしいわよそれ。」
「おかしいのよ。でも非モテはそう思っているのよ。」
「それにモテる時ってやってくる奴は大体ブスよ。」
「そうよ。自然と近寄ってくる奴なんて大抵はブスよ。」
「だから好きな人に自分からアタックするのよ。」
「それがわからないのよ非モテは。」
「非モテだからね。」