後にあらすじにも書きましたが、当作品は「オブジェクト召喚装置」とかいう重要なオリジナル設定があります。頭の片隅に入れておいてください
ブライトは神秘的な風景が移る車窓がある電車の中で目覚めた。目の前には白を基調とした服を着た謎の少女が座っており、そっと口を開いた。
「私のミスでした。私の選択、そしてそれによって招かれた全ての状況。結局、この結果にたどり着いて初めて、あなたの方が正しかったと悟るなんて……今さら図々しいですが、お願いします。ブライト先生」
いきなりの情報量で全く飲み込めていないブライトは相手の話に割り込む。
「なんの話? 何故私の名前を知っている」
「……きっと私の話は忘れてしまうでしょうが、それでも構いません」
「おいおい、無視かよ」
ブライトは腕を組み、少々不貞腐れたような顔をして少女の話を聞く。
その内容は懇願であった。まるで死んだ者が生きる者に託すようなそんな願い。
「だから先生、どうか……」
突然、ブライトの意識が暗くなっていく。目の前がぼやけていく。ブライトは立ち上がり、少女に話しかける
「待て。君はいった……い」
意識を完全に失い、ブライトは倒れてしまった。
「…………い」
鋭い声がブライトの耳を貫く。
「…………先生、起きてください。ブライト博士!」
目が覚めると、そこは何処かのオフィスのようであった。目の前には眼鏡をかけた黒髪長髪の、内側が青い少女が一人。そして、その頭上には天使の輪のような、円に二本の縦線が入った何かが浮かんでいる。
「ええっと…………誰?」
「……記憶を失う程の疲労だったみたいですね。中々起きない程熟睡されるとは」
ブライトはオフィスのど真ん中で寝ていたということで、首飾りやオブジェクト召喚装置が盗まれていないかを焦って確認した。
「大丈夫です。ここには私とあなたしかおりませんので。もう一度、改めて今の状況をお伝えします。私は七神リン、学園都市『キヴォトス』の連邦生徒会所属の幹部です。」
ブライトはその名前を耳に入れるとあることを思い出した。自分が財団が募集していたSCP-████からの人員要請を利用した調査に立候補し、見事に当選したことを。
「そしてあなたはおそらく、私達がここに呼び出した先生……のようですが」
「はいはーい! そうです!」
「そ、そうですか。ですが、私は先生がここに来た経緯を詳しく知りません…………混乱されてますよね。分かります。こんな状況になってしまったこと、遺憾におもいます。でも今は取り敢えず、私に着いてきてください。どうしても、先生にやっていただかなくてはいけない事があります」
リンは唐突に真剣な雰囲気を孕んだ笑みをブライトに見せる。
「学園都市の命運をかけた大事なこと……ということにしておきましょう」
「……それって、私が死ぬ確率はある?」
「……ええ。少しは」
ブライトはその言葉を聞き、少し喜ぶ。
そんなブライトとは関係無しに、リンは廊下へと歩いていった。ブライトは遅れて着いていく。暫くあるいていると、いつの間にかエレベーターに乗っており、巨大な窓から都市が一望できる。
「『キヴォトス』へようこそ。先生。キヴォトスは数千の学園が集まってできている巨大な学園都市です。これから先生が働くところでもあります」
ブライトは都市を一望してあることに気が付く。異常存在がいることに。いや、異常存在しかいないことにだ。とはいってもちょっとした、Anomalousのような存在である。
「きっと先生がいらっしゃったところとは色々な事が違っていて、最初は慣れるのに苦労するかもしれませんが……」
「いや、大丈夫大丈夫。私の前の職場もこんな感じだし」
「そ、そうですか」
エレベーターから到着を知らせるベルが響く。扉が開き、二人が歩き出すと、やけにその部屋は騒がしかった。そして、リンを見るや否や一人の、青い髪をした黒いスーツの少女が話しかけてきた。
「……君がユウカか」
「え……どちら様でしょうか? 何故私の名前を……」
「覚えた」
「え……」
ブライトはここに来る前、財団がなんとかして集めた全生徒の名簿を丸々暗記していたのだ。
「あとハスミとチナツ、そしてスズミ。初めまして、新たに来た君達の先生だよ」
「せ……先生ですか?」
「丁度良かった! 今数千もの学園の自治区が混乱に陥ってるんです! なんとかしてください!」
その後も生徒達から話されるのは信じられない治安の低さと不満であった。
「こんな状況で連邦生徒会長は何してるの!?」
「行方不明……だったよね? リン」
「はい。そうです」
目の前の四人は驚いたような顔をして二人を見つめる。
「結論から言うと、『サンクトゥムタワー』の最終管理者が居なくなったため、今の連邦生徒会は行政権を失った状態です」
「お、私がキーパーソン?」
「……そうです」
目の前の四人はブライトを品定めするように見つめる。
「こんな、装飾品を沢山着けた人で大丈夫なの?」
「……はい。恐らく」
「恐らくじゃないよ?」
ブライトはリンの方向を向き、軽く背中を叩いた。
「そんなことより、早く私の説明を。リン」
「……先生は元々、連邦生徒会が立ち上げた、ある部活の担当顧問としてこちらに来ることになりました」
「その名も連邦捜査部『シャーレ』」
「……はい。単なる部活ではなく一種の超法規的機関」
「キヴォトス全生徒無制限の加入、無制約戦闘。チートだよねぇ」
「シャーレの部室はここから約30kmのところに離れた外郭地区にあります」
「知ってる」
リンはそれを聞き、耳元の通信機器で何処かへと通話する。そして、その機器から聞こえてきたのは、部室周辺の騒動の発生であった。
「……鎮圧しにいく?」
「はい。ちょうどここに各学園を代表する、立派で強そうな方々がいるので私は心強いです」
「了解。じゃ、『酔わない時計式瞬間移動』」
装置にそう囁くと、その装置から時計のような物が現れた。ブライトはそれを腕に装着、操作すると、ほか全員の手を握ってそれを起動させた。すると、ブライトを含めた全員が消えた。
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