ブライトはキヴォトス某所にあるゲヘナ学園へと足を運んでいた。目的は最高の戦力補強を行うため。そして、都合よくその目的への近道となりそうな人、イオリがブライトの目の前に立ち塞がった。
「よう、イオリ。ヒナに会いたいのだがどうすればいいか、聞かせてもらえるか?」
「はぁ? 風紀委員長に会いたい? ゲヘナの風紀委員長に、そんな容易く会えるとでも思っているのか?」
「やっぱそうか……代償か?」
「そうなるな、じゃあ土下座して足でも舐めたら……」
「……はっは! そんなんで良いのか? 私ならもっといいもの出せるがな!」
そう叫びながら、ブライトはポケットの中に入れていたハンドガン、基SCP-1727-JPをイオリの足に向けて何度も放つ。すると、キヴォトスの住人であるイオリの体に傷がつくことはなく、ただの布や革である靴と靴下は次第に破れ始め、素足が晒され始めてきた。
「悪魔ならばさ……約束は守ってね?」
そう呟き、ブライトはハンドガンを投げ捨て、晒されたイオリの素足に飛びかかり、その小麦色をした肌に舌を絡ませた。その瞬間、イオリの少々情けない叫び声が近辺に響き渡った。
「ちょっ、まだ話の途中……」
「大丈夫! 話の先は予測できるからさ!」
「そうじゃなくてな……! というか大人としてのプライドとか」
「そんなもん、あった方が自由にできないからとっくに一部捨ててるわ!」
「だから話は最後まで聞け! このヘンタイが! こんなヘンタイな大人に━」
「何だか楽しそうね」
静かで、少し恐怖も感じさせる声が二人の間を割り込んだ。声の主は、特徴的な長い銀髪を靡かせ、他を圧倒する程の巨大な羽を引き摺るようにしてゆっくりと歩くヒナであった。イオリは一瞬気まずそうな表情をヒナに向けるが、ブライトは対照的に、足を舐めながら笑顔となっていた。その笑顔とは、勿論目的を果たせることへの歓喜である。
「……自分の欲望のために膝をつく姿なら、これまで何度も見てきた。でも、生徒のために跪く先生を見たのは初めて」
「はは、観察が甘いね。見なさいな、私の行動をね」
ヒナは疑問を浮かべながら、ブライトの言われた通りにじっくりと観察を始めた。そこには変わらず跪き、イオリに対して頭を下げているブライト……ふと、ヒナの目にあるものが写った。いや、写されてしまった。口より出されているそれは、間違いなく舌そのものである。
それに気がついて途端、ヒナはブライトのしている行動を理解してしまい、顔を真っ赤に染め上げた。
「気づいたようだね、空崎ヒナ。私が君に会いたいと言ったらイオリがこうしろと言ったのさ。悪魔との契約の影響によるものだから怒らないでくれよ?」
ヒナは必死に脳内を整理し、冷静になろうとしている。とりあえず後でイオリには説教、先生にも少し躊躇を教えよう、と整理していくと、やがていつものように冷静な表情へと戻っていった。
「……それで、私に何の用? そんなことしてまで……」
「簡潔に言おう。手を貸してくれ。アビドス高等学校の小鳥遊ホシノという生徒が誘拐されてしまったんだ」
ホシノという名前が出た瞬間、ヒナは驚きの顔をしたが、小さく深呼吸をした後、すぐさま平然となった。
「良いわ。そこまでするあなたのためなら」
ゲヘナでの用事が終わり、アビドスに戻ると、校門の前にはホシノを除く銃弾や鞄などを持った対策委員会の皆がブライトを待っていた。
「ん、準備完了」
「補給も十分、おやつもたっぷり入れておきました!」
「こっちも準備できたわ! 睡眠もしっかり取ったし、お腹もいっぱい! どっからでもかかってきなさい!」
「私の方も、アビドスの古い地図を全て最新化しておきました。先生にいただいた情報ですと、ホシノ先輩はカイザーPMCの第51区の中央あたりにいるはずです。一番安全なルートで案内します、行きましょう!」
「……みんな、準備お疲れ様。私がいない間も準備をしてもらっちゃって申し訳ないね。それじゃあ、行こうか!」
「はい! ホシノ先輩救出作戦……開始です!」
砂漠をオートマターを破壊しながら進んでいき、どんどんと目的地に近づいてゆく。遠くの方向ではヒナの愛銃のものである銃声が聞こえて来ている。目的地まではもうすぐである。
ちなみに、ブライトのいう「もっといいもの」は自分の体(比喩なしr-18なし)だったりします
登場SCP
sugoitakaiBILL作
SCP-1727-JP - 宅配されるものは
http://scp-jp.wikidot.com/scp-1727-jp
2018
CC BY-SA 3.0
会話について
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もう少しブライトの台詞を増やして欲しい
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このまま