ブライト博士と学園都市   作:架空柿

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今回から機械しかけの花のパヴァーヌです


機械仕掛けの花のパヴァーヌ編
ロマン、それは素晴らしきもの


「先生!」

 ブライトは目を覚ます。目覚めた場所はブライトの知らない場所で、乱雑に置かれたゲームソフトとゲーム機、壁にかけられたホワイトボードには大雑把な計画のようなものが書かれており、棚には大量のソフトとハードが置かれていた。記憶にもやがかかったようにブライトはここに至る経緯を思い出せない。

「いったぁ……二日酔いかぁ?」

「あっ、目覚めた!?」

 声を聞き、見渡せば二人のよく似た少女、かろうじて無事だった生徒の記憶をブライトが辿ると二人はモモイとミドリであることに気がついた。

「気がついたか? 君は運がいいな!」

「まあね。ギャンブルでもあまり負けないし」

「先生、あまりお姉ちゃんの言葉は真に受けない方が良いですよ」

「酷くない? 私だってちゃんとするときはするよ!」

 普通であればここから軽い口論に発展するだろうが、二人の場合そうではなかった。そもそもモモイは笑顔で受け答えをしていたためあまり気にしてはいないと思われる。

「先生、大丈夫? このまま目を覚まさないのかと思ったよ」

「私を舐めてもらっちゃぁ困るってものだ。何度でも蘇るさ」

「本当に良かったです。お姉ちゃんが窓の外に投げたプライステーションが、偶然とはいえ先生の頭に命中したときは……」

「……成る程……だからここ一時間の記憶が無いのか……」

「申し訳ありません先生!」

 ミドリはブライトの前に全力で土下座をした。モモイの頭を抑え、同じような体勢をとらせながら。ブライトは慌てて、その体勢を辞めさせようと必死になるが、その土下座を維持する力は凄まじく手も足も出なかった。

 ミドリを何とか落ち着かせ、楽な体勢で床に座らせると、ミドリはふと口を開いた。

「先生は、あのシャーレから来たんですよね?」

「あぁ。そうだね。なんか面白そうな懇願が君達から来ていたからちょっとさぼ…………何事かと思って来てみたんだ」

 ブライトにはもう一つ目的がある。装置の修理が上手くいったかどうかを試すためである。キヴォトスに来てから、ブライトの有する装置はある機能が使えなくなっていた。その機能を、先日ようやく修理できたのだ。

 機能の名は「異常性憑依」。対象に指定したオブジェクトの異常性を一時的に付与するものだ。

「改めて……ゲーム開発部へようこそ、先生!」

「先生に来ていただけて、嬉しいです」

「私も、こんな面白そうな……いや興味深い部活の視察をできて嬉しいよ。して、役割はどんな感じかな?」

 ブライトがそう聞くと、モモイが手を挙げ、ブライトに向けて比較的大きな声で伝える。

「私がシナリオ! 世界を作るの!」

 次いでミドリがモモイより少し前に出て、モモイよりかは少しボリュームを抑えた声で話し出す。

「私がイラスト。ゲームに深みを与えてます」

「後今はここにいないけど、企画周りを担当している私たちの部長、ユズを含めて……」

「「私たちが、ミレニアムサイエンススクールのゲーム開発部だよ!」」

 息のあった名乗りに思わずブライトは手を叩いた。双子の絆は素晴らしいものだと、少し感嘆したことによるものだ。

「で、私には何をして欲しいんだい?」

「ちょっと『廃墟』に行く手伝いをしてほしいの!」

 ブライトは耳を疑った。何故ゲーム開発するのに廃墟へ行く必要があるのだと、脳が疑惑を掴んで離さなかった。やがてブライトの脳はゲーム開発と廃墟、二つの関連性を全力で模索し、到達した。

「……ダンジョンの参考にするの……?」

「違うよ~! 最初から説明するね……えっとね、まず私たちゲーム開発部は今までずっと、平和に十六ビットのゲームとかを作ってたんだけど……ある日、急に生徒会から襲撃されたの!」

「それは酷い」

「一昨日には、生徒会四天王の一人であるユウカから最後通牒を突きつけられて」

「何故そんなことに…………何か、嫌な予感するけど」

「それについては私から説明させていただきます」

 その瞬間、ブライトの背後から扉の開く音がし、一人の声が耳に響いてきた。振り返ればそこには声の主、早瀬ユウカが立っており、二人に向けて冷徹な目を向けていた。

「おおユウカ! 久し振り!」




少し短めで区切ります。眠いからです

会話について

  • もう少しブライトの台詞を増やして欲しい
  • このまま
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