・根底概念を覆すようなチート悪魔の実
・ロリっ子のオリキャラ(オリキャラ)
※今回鬱っぽいので注意。
……むむむ。
「……どうするか」
目の前にあるコレの始末だ。
悪魔の実、占めて17個。
マリージョアの天竜人の邸宅。それも住人すら知らなかっただろう隠し扉の先にある埃の溜まった通路を抜けた先、地下室で厳重に封印されていたモノが四個ある。
同じくマリージョアの天竜人邸宅から、一生借りることにした悪魔の実の図鑑には乗っていない。
……ということは、きっと世の中に出回ったらマズイんじゃなかろうか。
能力吸収の出来るヤミヤミの実が図鑑に載っていたくらいだというのに、四個の記述は一つもない。
……でもこれって神様転生でよくある俺TUEEEオリジナル悪魔の実レベルで強くなれるようなモノじゃにゃい?
他の悪魔の実も、天竜人の趣味の一環で大金払って手に入れたモノだろうから相当だった。……なんとか四個の詳細が判らないかな。
「うむぅ……詳細、仔細、把握。いや」
万物の声……見聞……うっ! 頭が…!
……まぁ、なんとなくやってみればいいかなぁ~とは思ってたけども。
「……まさかな、とは思っていたが、そのまさかだったわけだ」
凄いよね、わかっちゃうんだもんね。
で調べた結果、名前は人間がつけるものだから分かんなかったけど、大体の能力はわかった。
……一つは案の定、ロギア。海に愛された悪魔の実の能力だ。
後三つは、それぞれ名づけるとしたら
正直な所、悪魔の実を売ってしまおうかとも考えたがこの四つだけは駄目だ。
この世の次の次くらいに警備が厳重な天竜人の住む場所に隠されていただけの事はある。
他の実は……取っておこう。
ほら、仲間に渡すこととかあるかもしれないし(白目)
……いや、そろそろ一人旅が寂しくなってきた(切実)
寂しいなら九蛇の国にいけばいいじゃない、とは思ったけど、嫌な予感がするから却下。
あの国での自分への評価はおそらくとんでもない。
良かったとしても悪かったとしても、自分にとってはよろしくない評価なのは確か。
皇帝とそのお付きに惚れられてるって、ルフィ君のような鈍感&コミュ力のない自分には難易度高杉なわけで。
じゃあこの切ない気持ちをどうするかっていうと、……とりあえず天竜人掃除に行こうか。
「お前は奴隷を殺した事があるか?」
「ひ、ヒェエエエエエッ!」
「残念だったな、電伝虫は使えない。さあ私の問いに答えてみせろ。答える奴は良い天竜人だ! 答えない奴は悪い天竜人だ!」
「こ、こ! ――殺したぞえぇ!」
「答えたお前は良い天竜人だったようだな。……だが、天竜人は皆総じてゴミだッ!」
「は!? は、話が――」
電流がゴミの身体を駆け巡り、失神させる。
ゴミはゴミ箱に仕舞っちゃおうね~
というわけで船にあった二つの水樽の中身を捨てて、上半身と下半身に被せて放置した。
「……さて、海兵の天竜人に関する記憶は消した、と。――これは奴隷か?」
レーダーには購入したらしい奴隷の姿が。
おっと、これは――
「女の幼子か。……虫唾が走るな、殺せば良かったか」
イライラがふつふつと湧いてくる。
ロリっ子を攫った人間もだが、買った奴らも許せん。子どもは守るべき存在だろうが。勝手にモノ扱いしてんじゃねーぞ畜生どもめ。
あーホントに許すまじ、奴隷売買。
と、いっても仕方ない。自分一人が言ったってなにもかわらない。
……この世界への不満もとりあえず。奴隷になってしまった子には会ってみないとだな。
Ξ-Ξ-Ξ-Ξ
みんな、みんな殺されちゃった。
おじいちゃんも、おばあちゃんも。お母さんもお父さんも。
お姉ちゃんと友だちもいっしょだったけど、とちゅうで泣いてうるさいからって、友だちは殺されちゃった。
お姉ちゃんはくさいおじさんたちに連れられていったあと、はだかになって帰ってきた。
おしっこするところから白いおしっこみたいなのをおもらしして、ごめんねってわたしに言ってじぶんで死んじゃった。
わたしはさいご、一人ぼっち。
たいした金にならねぇなって、気持ちわるい人に連れてかれた。
犬みたいに首輪をつけられた。
おもくてしんどい。
とろうとしたら死んじゃうんだって。
だからとりたくてもとれなくて。
わたしの番号がよばれて、たくさんの人の前に連れてかれた。
お金をたくさんの人が言って、変な髪がたのおじさんが一番多いお金の数字をいった。
わたしはそのおじさんに犬みたいに連れてかれて、きたときみたいに船にのせられた。
鉄のにおいのするくさいへやに入れられて、わたしはじっとしていた。
じっとしてないと殺されちゃうから。
友だちみたいに殺されちゃうから。
お父さん、お母さんみたいに殺されちゃうから。
殺されちゃったらお話できない。なにもしゃべれない。
殺されちゃうのはいやだけど、かなしくなって。
あの変なおじさんに声がきこえないように泣いてた。
……とびらのひらく音がする。
きっと泣いてるのがばれてわたしは殺されちゃうんだ。
Ξ-Ξ-Ξ-Ξ
「大丈夫か?」
「――殺すの?」
「……」
え、なにそれ絶句。
目が死んでいる以外はとても可愛らしいこの幼女。君はいったいどんな経験をしてきたというのか。
「いや、殺すものか……好き好んで殺人をやる馬鹿がどこにいる」
「お母さんも、お父さんも……友だちも殺されちゃった。いっしょにいたお姉ちゃんもじぶんで死んじゃった。……ううん。きっと殺されたんだ、あのくさい人たちに。だっておしっこの色が変だったから。きっと毒をうたれちゃったんだ」
「…………そうか」
ちょっと過酷すぎじゃねぇ?(困惑)
この子のお姉ちゃんは、おそらくそいうことがあったんだろう。口にするのも憚られるようなことをされてしまったんだろう。
……歳若い娘ならそういう事をされてしまってもおかしくない。
むしろロリコンという変態すらいるこの時勢、この子も――されていたかもしれないことを考えると人間という生き物にぞっとする。
「あとで話は聞いてやる。船員たちが目を覚ます前にここから逃げるぞ。……その首輪もはずせるから死ぬことはない。……だから心配するな」
「……」
……そしていつの間にか自分に幼女が泣きつき、自分は抱いて慰めているという危ない構図が出来ていた。
ろろろロリコンじゃねーし(震え声)
>>鳩「ゾオン系こそが悪魔の実最強の種だ」クルッポー
>>ただし大体凄惨な過去がある。
原作も同じような展開あるし大丈夫だろ(震え声)
ひらがな表記、読みにくかったらすみませんでした。
次回にもありますが、同時にロリっ子とはお別れです。
9/13 ひらがな表記が見にくい、との事で一部漢字に変更。
字が読めなければ書き物として本末転倒になってしまうので。