それは4.6〜5.9フィート程の生物だ。人間に擬態している。   作:極道師

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うちの子紹介その3
原作キャラとの会話
これで主人公のパーソナルは語れた、はず


金剛フニのプロローグ(3)/あなたの目の前には一人の少女が立っている。

「貴女、大丈夫……?」

 

「……………………?」

 

 黒髪で、赤い目の、少女。

 返事を、しないと、

 

「…………こんにちは。」

「……どうか、しましたか?」

 

「それは、こちらの台詞なのだけれど……。」

「全く動かないから、誰かが勝手に設置した人形かと思ったわ。」

 

「……んー?あー、……ちょっと、ボーッとしてたんだ。」

「危うく夜中まで眠りこけるとこだった……。」

「声かけてくれて助かった、ありがとな。」

 

 歳は中学生ぐらいか?……高校生でもおかしく無さそうだ。

 ……つまり、セミナー所属の可能性アリ?

 何を怪しまれた?…………まだ違法行為はしていない、はず、キヴォトスやミレニアム的にアウトだった?

 ともかく、落ち着いて会話を続けるんだ。

 こちらに向けられる怪訝そうな瞳、私の杞憂か?それとも──

 

「……そう。ところで貴女、此処には何時間いたの?出来れば具体的に教えて欲しいのだけれど。」

 

「えーっと、ぼんやりしてたのが一時間いかないぐらいかな?」

「だから、二時間ほどはスマホいじってたのか、私。」

「……ちなみに、君はセミナーあたりの子だったり?それなら喜んで目撃情報なりなんなり提供するけれども……。」

 

 不要なクセしてしっかり緊張に連動する心臓が、今は何より恨めしい……。

 不自然な会話になって無いか?声は震えて無かったか?視線は?表情は?

 ……というか、推定女子高生の、子供に詰問されるのって、とっっっても心がイタイッ!!

 そりゃあ、不審者なのは本当に今更だし……、でも、大人に詰められるのとは違って、こう、自身の罪悪感が際立つというか、何と言うか……。

 

「…………私、まだ小学生だけど?」

「そう、貴女からはセミナーに所属していてもおかしく無さそうに見えるのね……。」

 

「……えー、うん、大人っぽい雰囲気、というか、こう、立ちふるまいが立派、って言えば伝わるかな?」

「だから、立場の有る人なのかなーって、気に障ったのなら、ごめんね?」

 

「!?…………んんっ!いえ、むしろ光栄よ。」

「……そうなの、私がセミナーに見えた、と、そう、………………ふふっ。」

 

 なんか、一気にチョロそうな雰囲気になったな?

 こう、早く大人になりたくて背伸びしてる子が、褒め言葉を素直に受け止めて喜んでいる感じだな。

 纏っている空気も、剣呑なものから微笑ましいものに変わった。

 表情は乏しいが、ドヤ顔に見えてくるのは私だけではないはずだ。

 切れ長の目やシャキッと伸びた背筋、きっちりかっちりという言葉が相応しい所作、それらは見る者に威圧感すら覚えさせるだろう。

 けれども、今は年相応の雰囲気で、外見とのギャップによりその可愛いさは天井知らずだ。

 

 内心で少女を愛でつつ、体内で二台目のスマホを組み上げる、足りないパーツは私が擬態する。

 そうして学生証の偽造とトリニティ自治区内への転入学をこっそりと遂行だ。

 

「それで、将来のセミナー役員さんが何の捜査をしているのか、って云うのは聞いても大丈夫?」

 

「……!ええ、勿論いいわ、飽く迄も個人的な調査だから、何の問題は無いもの。」

「……ところで、わざわざそれを聞くということは、質問には答えてくれる、ってことね?……いいのね、ありがとう。」

「とはいえ、大した話ではないの、此処の区画から不審なアクセスが有った、それだけよ。」

「……そういえば、時間帯はちょうど貴女がスマホを使っていた頃ね。」

 

 ……やっべ。

 いや、まだ、まだだ、まだ問題は無い、掲示板とかを閲覧してただけだし……。

 まあ、現在進行形で違法行為に励んでいるけれども……。

 子供っぽさはすっかり鳴りを潜め、第一印象そのままの威圧感たっぷりに戻ってしまった……、流石にそれは私の思い込みか、……思い込み、だと、良いなぁ……。

 

 後ろめたさが一拍の間に過剰反応しただけなのか、少女は変わらぬ調子で続ける。

 

「…………だから、さっきの回答だけでも十分といえば十分なの、わざわざこの公園まで来たのは別に、犯罪者を見つけてやる、といった思惑ではないもの。」

 

「じゃあ、どうして?」

 

「知的好奇心を満たすため、かしらね?」

「……そもそも件のアクセスを"不審な"としたのは私個人の主観的評価であって、不審である根拠は一切無いの。」

「…………端的に言えば、勘、よ。」

 

 勘、と来たか……。

 きっとミレニアム潜入が失敗する要素の一つはこの子なんだろうなと悟る。

 流石に声を掛けて来たのは偶然、というか純粋に私を心配しての声掛けだった。

 それでも偶然を必然とする様な、あるいは必然であると思わせる様な素質。

 

「IPアドレス等に違和感は無かった、複数のサーバーを経由するだとかの小細工なんてない、極々普通の記録。」

「閲覧内容も今の時期には珍しくも無い、学園紹介や掲示板、校風や治安を確かめる程度のものだった。」

「それでも、私はソレが気になった、だから、確かめに来たの、私自身の目で、ね。」

「根拠が無いのなら、仮説を立て、検証と反証を繰り返して、不確かな現象も確かな事実とする。」

「でなければ合理なんて語れない、そうは思わない?」

 

 きっと、生まれ持った才覚を明確なビジョンの下に磨き上げる、それが出来る子なのだろう。

 しかも、王の器というか、統治者の素質も感じる、あるいはそれすら自ら積み上げたのかも知れない。

 技量で及ばず、戦略も詰めが甘い事で定評のあるのが私だ。

 唯一勝るだろう経験すらどれほど通用するのか……。

 彼女の琴線に触れる何かがあったのか、最初からそのつもりだったのか、自己アピールの様な言葉で締め括られてしまった。

 駒を求めていて誰でも良いのか、それとも気づかぬうちにボロを出していて此方の素性を把握されたのか。

 偽造と書類上の転入学は終えた、なら、まずは──

 

「……そういえば、セミナーで無く、セキュリティの担当でも無いんだよな?……無いんだ。」

「なら、アクセス記録とかどうやって手に入れたんだ?」

 

「……今日は良い天気ね。」

 

 下手くそな話題反らしの言葉、けれども目線はそのまま、真っ直ぐ私を射貫いている、なるほど、なるほど?

 一先ず、偽造は見逃してくれる、んだ?

 そのうえ、不正な手段を匂わせたのは、お互い様って言うだけ、か?

 ギブアンドテイクのお誘い、って捉えるのは希望的観測が過ぎる、んだけども……。

 わからん、頭いい人との会話むずかしい……。

 しかも、コレ明言したら無意味な提案だよね、……多分、……きっと。

 とりあえず──

 

「あー、一先ずありがとうって言っとこうかな?もしかしたら勘違いかも知れないけど……。」

「こんな時、ジュースなりなんなり奢れれば格好もつくんだろうけど……、生憎と無一文なんだ、コレも貰い物だし……。」

 

「何の事かは知らないけど、お礼は受け取っておくわ、貴女がどう捉えたのか、それが一番重要なの。」

「…………それにしても、浮浪者、いえ物乞かしら。」

 

「否定出来ないのが辛いなぁっ……!!」

「……ごほんっ、それはともかく、この借りは何時か返す、で良いのか?」

 

「ええ、何時か、で構わないの、……なんなら返って来なくても問題無いわ。」

「そもそも貴女に何が出来るのかも把握していないもの、……この程度は出来る、という事は見せてもらったけどね。」

 

「そもそも、なんで私なのか、ってのは聞いても良いのか?とりあえず、返って来たら儲け物、程度の期待感なのは伝わったけど……。」

 

「…………手を伸ばせば届きそうだった、だから手を伸ばして掴んでみた、それだけね。」

「それに、イレギュラーに頼るほど計画性が無いように見える?」

 

「そう言うわけではないけど……。」

 

 なにか誤魔化された?

 あと、なんとなくママ味を感じてしまった……。

 …………もしかして、また、迷子認定、か?

 流石に、それは、……無い、と思うんです、けど…………。

 か、会話の内容も、ほら、うん、思い返す限りは、そんな迷子扱いされてたりも無かったし……。

 それはそれで、私が勝手に小学生の女の子に有りもしないママ味を見出すヤバい奴、ってことになってしまう…………。

 

 二の句を継げずにいると、少女はこれ以上質問は無いと判断したようだ。

 一番聞きたかった事をはぐらかされてしまったので、確かに問答は終わらせて良いだろう。

 

「当然よ、既にセミナー、それも会長就任までの計画は完璧だもの。」

「だから、貴女の言う貸しを返して貰うとしても、少なくとも十年以上は先の話ね。」

 

「……気の長い話だ。」

 

「確かに産まれてからの年月よりも遠い未来の話かしら。」

「それでも、私自身が決めた事よ。」

「私が好きなミレニアムは、きっと歴代の会長たちが、様々な人が、守り育み形づくって来たの。」

「私も会長になってミレニアムをより良い未来へ導く、私にはそれが実現出来るだけの能力があるわ。」

「……そうして、一人でも多くのミレニアム生を笑顔に出来たなら、それは素敵な事だとは思わないかしら?」

 

 

 

 

 

□□□□□

 

 

 

 

 ──それから少女の連絡先を別れ際に教えて貰い、今の私は目的地へ歩みを進めている最中だ。

 胸の内には、少女の語っていた夢の熱が、まだ、残っているようだ。

 先程のように心体が動きを停める気配は、すでに無い。

 我ながら単純というか、現金なもので、彼女の語る未来に魅せられてしまったのだ。

 来たるその時に備えて、一人の大人として、子供の助けになる為には、立ち止まっている暇など何処にも有りはしないのだ。

 これからの行動はもう決めた。

 

 私、金剛フニ!小学一年生(偽装)!ごく普通の不定形生物な女の子!変わった所と言えば、人類に擬態しているってだけかな?

 ある日突然、キヴォトスに流れ着いて無一文になっちゃった!

 そんな私に親切にしてくれた人達、その人達に早く恩返しする為にも生活基盤を整えなきゃ!

 だから、手っ取り早くブラックマーケットで暴れ回るね!!

 

 

 

 

 

「金剛フニ、か……、あの見た目で同い年だったのね。」

「……まあ、人の事は言えないけれど……。」




多分、超天才清楚系病弱美少女はお昼寝中

将来のビッグシスターを明言しないのは、パヴァーヌ2章に参戦させるかどうか迷っていたから

アレもコレもと書いても面白くならないだろうなぁ、と書き始める前は思っていたけれど……
いざ書いて見ると当然というか、自分で思っていたより面白くは書けない
どうせ面白く無いならケイのボディも作るし、プレ先の遺体も地上に下ろして荼毘に付すし、先生の全裸も阻止する事に

ただし、そもそものアビドス編すら未定の有り様
捕らぬ狸のなんとやら、アニメの終わる頃には書けると良いなぁ、なんて夢想するばかり

あと、筆者の語彙が貧弱過ぎて口調のエミュもままならぬ
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