一度地に墜ちた天馬は、再び翼を広げ、青空を駆ける。 作:桐山たかふみ
展開は予想できるけど燃えちゃうよね、小宇宙が。
「…んで、具体的にはどうサポートしてくれるんだ?」
「よくぞ聞いてくれました!!それは…これですっ!!」
「…っ!?」
一瞬脳に痺れを感じて、足や手が少しの間痺れる。
その痺れが収まったのを感じて、目を開くと、そこには機械的というより、聞いたことでしかないがゲームの画面のような世界が広がっていた。
敵が遮蔽物に隠れているはずだが、位置がはっきりと見えていてどこに居るかが一目で分かる。それに加えて相手がどれくらいで倒れるかの体力ゲージに苦手とする戦い方、更に相手からの攻撃も予測線が表示されていて、あくまで予測なものの攻撃を躱しやすくなっている。また天気や風の有無に地形の特徴等が全て目に情報として入ってくる。
「…これがアロナのサポートか!」
「その通り!今は先生だけですが、アビドスの皆さんにも掛けれますよ!」
「なら指揮は?指揮はどうするんだ?」
「指揮もこのアロナにお任せを!この戦術支援に合わせて思考等を共有出来るようになっています!」
なるほど、共有が出来るならもしかして言葉で言わなくとも伝わる、ということかな?
「合ってますよ〜、先生!」
この状態だとアロナに考えてること筒抜けなのか…ってことは他のみんなとも共有出来るのか。ならありがてぇ、俺は言葉では上手く指示が出せないかもしれねぇからな…
と、星矢は考えている。当然アロナには筒抜けなので、アロナは上手く星矢の考えを伝えれるようにしようと思っていた。
「それでは行きましょうか、先生!」
「おう、アビドスのみんなを助けて、カタカタヘルメット団だかなんだか知らねぇが、ブッ飛ばしてやるぜ!!」
▲
アビドス校舎の校門付近では、対策委員会とカタカタヘルメット団の銃撃戦が展開されていた。お互いに銃を撃ち合い、相手を倒さんと息巻いている。
だが、対策委員会側の方が明らかに撃ち返す弾数が少ない。
それを見てヘルメット団の長らしき者がこう叫ぶ。
「はっ!やっぱりあいつら補給が切れてやがるぜ!!このまま校舎ごと奪い取ってしまおうか!野郎共!!」
それを聞いたセリカは、怒りが感じられる口調で叫ぶ。
「もうっっ!!ほんっっとしつこいわねこいつら!!」
「ん、弾薬さえあれば…」
「私のこれで、一掃出来るのに…」
次にシロコ、そしてノノミが憂う。弾薬は先生が来たからすぐ補充出来るわけではなく、今しばし時間を要する。その隙を突かれた形になったため、そう積極的には弾を使えないのだ。
そんな状況下でも、小鳥遊ホシノは冷静に敵味方の戦力を判断している。
(大体敵は20~25くらいかな、いつも通りの数…だけど、今は弾薬があまりにも少ないから手短に一人一人を片付けたい。でもその為には危険を覚悟して、捨て身で行かないと厳しいかな〜…どれ、それじゃあここは私が…)
と、ホシノが覚悟を決めた、丁度その時。
「いっっ…!?」
突然脳、いや、ヘイローに光が一瞬弾けたかに感じると同時に痛みが襲い掛かり、それが止んだと思って目を開くと、そこにはさっきまであくまで予想に過ぎなかった相手の位置、そして銃から放たれる弾道やその後の動きの予想に地形や風の有無、相手の苦手とする戦い方までもが情報としてホシノの目に入ってくる。そしてそれは他の三人も同じ状態のようで、
「なっ、なにこれ!?」
「相手の位置が見える…?それに弾道がスローで…」
「わぁ!これなら対等以上に戦えます〜☆」
謎の力によって一気に状況が良くなったことに勢いづくシロコら三人。だがホシノだけはこの状況を何かの罠ではないかと疑っていたものの、直後に後ろから響いてきた声を聞いて、その可能性を除外したのだった…
「みんな!遅れてすまねぇ!!」
後ろから本来この戦場にいるべきではない者の声が聞こえてきたことに、アビドスの皆は各々驚きを口にする。ただ一人を除いて。
「「「先生!?」」」
その反応は自然なものだろう。何せキヴォトスの外の世界の者はキヴォトスの人間に比べて脆く、銃弾一発で致命傷になりうる。なのに何故戦場に姿を表したのか。その答えはすぐさま本人の口から飛び出てきた。
「助けに来たぞ!!」
「助けなんて…」とセリカが言いかけるものの、完全に要らなかったかと言えばそうも言えないため、途中で口を噤む。
助けとはどういうものなのか、わざわざ戦場に立ってまで何が出来るのか。それを最初に聞いたのはシロコだった。
「先生が出来る助けって…一体どんなことが?」
そう問うと、二つ返事で素早く返答が返ってくる。
「今みんなにも見えてるよな?この目に映ってる相手の情報が。」
「うん、見えてるよ。もしかしてこれって…」
「ああ、俺が…近くにいる間に出来るサポートなんだ。あまり離れすぎない限り、この支援は適応出来る…」
少し言葉に詰まりながらも、星矢は話し続ける。
「それと、これからは俺も戦う。だから…」
「ちょ──っと待った!!」
セリカが声を張り上げて待ったをかける。
「先生が戦う?それってどういうこと!?第一先生は外の人だし、聞いた話だと生徒達の指揮をしてたって話よ!!もし戦わせて重症にさせたり、その……とにかく!戦わせるなんて言語道断よ!先生は後ろで…!」
「…生徒を、戦ってる"仲間"を前にして、大人しくしていろと…?」
「ッ…!?」
その言葉を発した途端に、先生から立ち昇る気…と言うべきものがセリカには見えた、それに加え先程まで目には優しく純粋な好青年の目をしていたのが、何時の間にか目にはメラメラとした炎が宿り、燃え上がるような闘志がその目には浮かんでいた。
その目を見て、セリカは少し怯んだように見えたものの、また口を動かそうとしたが、何かを言う前に誰かが肩にポンと手を置くのを感じ、セリカは口を噤む。
「まあまあセリカちゃん、先生がこんなに言うんだし、やらせてあげたら〜?それに先生がこんなに戦いたいって言ってるんだから大丈夫じゃない〜?」
「…あのね、ホシノ先輩!先生は外の人間って分かってるよね!?なら尚更危険でしょ!戦わせて怪我でもしたら…!」
セリカは当たり前の事実を言っているだけで、外の世界の人とキヴォトスの人とでは、余りにも耐久力や身体の面での違いが有り過ぎる。戦いになるかどうかの話ではなく生き死にの話になってくる。
そんな中、もし先生が死にでもしたら。と考えてしまうセリカ。だが他の三人は思いのほか先生の参戦に比較的好意的なため、おそらくこのままでは先生と共に戦うことになると思ったセリカ。アヤネちゃんが止めてくれるか…との淡い希望を抱くものの、直後に聞こえてきた
「…先生、本当に戦うんですか…?」
という声を聞いて、ああ、これは一緒に戦う感じなんだろうなぁ…と、セリカは悟った。
「先生、肩を組んだ時に結構がっしりしてたから行けるはず」
「それに弾薬も不安ですし…先生は…拳で戦うんですか!?」
「それはちょっと不安だけど、先生なら何か策があるんでしょ〜?」
「…ああ。」
「ならいいんじゃない〜?アヤネちゃんが振り切られたってのもおじさんびっくりだし、止めるなら私達全員で覆いかぶさって止めるしか無いと思うけど〜?」
「…もう!!」
先輩や後輩からの様々な言葉を聞いて、もう分かったとばかりにセリカが声を上げる。
「わかった!分かったから!!けど、あんまりにも馬鹿なことしたら引き摺ってでも止めるからね!!」
「…ありがとな、セリカ。」
こうして、このアビドスでの戦いに星矢が参戦することが決定した。砂漠に埋もれたこの学区に、
三週間も空けて!!!申し訳ありませんでした!!!!
ほんとに戦闘描写がどうとかの話じゃなくて、リアルの問題で書く暇すら無かったんですよ〜!(無駄な弁解)
あまりにも空けすぎだろってなったんで、戦闘は一回切り離して、星矢参戦のところまでにしました。
セリカが感じた好青年?ってなる人もいるかもしれませんが、13や15にしてはあの漫画のキャラ達は大人過ぎてるので問題ないでしょう。
さ〜あ次は待ちに待った戦闘回だ!描ききれるかな……
パヴァーヌかエデン、どっちを先に見たい?
-
パヴァーヌ編(2章は後で)
-
エデン条約(やるならフルで4章まで)
-
普通にパヴァーヌ1章→エデン条約フル
-
アビドスの後にミニストとか挟んでほしい