一度地に墜ちた天馬は、再び翼を広げ、青空を駆ける。   作:桐山たかふみ

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 前書きって何を書けばよろしいんでしょうか。
わたくしにはわかりませんわ〜!!!

 あらちんぽぽ、かわいいですわね。
…………ちんぽぽ?わたくしが今見たのはたんぽぽな…は…ず…ッ!?
おっ、おかしいですわ!わたくしの目には、確かにちんぽぽが…ちんぽぽが、映っていたのですわッ!
これはもしや…わたくしに向けて、精神攻撃ッ…!?
ッ!このようなお下品な言葉を言わせようとしたこと、わたくしは許しませんわッ!!

 茶番はこの程度にして、本編へどうぞ。



その狐面に隠された、真の想いとは。

 

 皆でシャーレの部室に向かっている最中、リンの声が耳に響く。

 

「今、この騒ぎを起こした生徒の正体が判明しました。」

「そいつはどんなやつなんだ!?」

 

 星矢が少し急かすように問うと、リンは直ぐ様に答える。

 

「狐坂ワカモ。百鬼夜行連合学院で停学になった後、矯正局を脱獄した生徒です…似たような前科が多々ある危険な生徒なので、先生もみなさんも、気を付けて下さい。」

 

 そう告げて、リンの声は聞こえなくなった。

星矢はその狐坂ワカモ、彼女についての疑問をユウカ達にぶつける。

 

「そのワカモってやつは、今までどんなことをしてるんだ?」

「狐坂ワカモ。先程リンさんも言われていたように、キヴォトスでも名高い問題事を起こしている生徒で、SRTのFOX小隊の活躍によって矯正局送りにされたと聞きましたが…」

 

 ワカモのことについて、ハスミが説明してくれる。

SRTのFOX小隊…?また聞いたことがない言葉が飛び出してきたが、治安維持の組織なのだろう。

 

「それにしても、そんな危険人物が脱走できちまう程、連邦生徒会長がいなくなった混乱は酷かったんだな…」

 有能な一個人に権力を集中させすぎたが故の弊害、居なくなった際、一体誰が権力を継いで舵を手に取るのか。

 そしてその権力を握ろうとする争いが必ず起こる。

聖域でもかつて、教皇シオンが老いによる衰えから、アイオロスに跡を継がせようとした際にサガがシオン、そしてアイオロスを殺害し、自らが教皇に成り代わったように…

 ただこの世界がなんとかなっているのは、おそらく自分が居るからであろう。連邦生徒会長が直々に指名した人物。

その肩書きがあるから、自分はここで信頼されているのだろう。

 忘れるな。己がここにいるのは、実力があるからでも、人柄が良いからでもない。

 連邦生徒会長が存在を保証してくれているから。もっとも、その存在を保証してくれる人は、もうとっくにいないのだが。

 


 

 とある橋の上。

狐面のお面を被った少女が、銃剣を背中に抱えながら、こちらに向かってくる一行に目を向ける。

 

「あら…連邦生徒会ではなく、他の学園の方々が来たみたいですね…それも、寄せ集めのような方々が。」

 

 その一行の中に、ヘイローがない者が居ることにワカモは気付く。

 

「ヘイローがない者がいますね…外の人間のようですね、何故ここに…まあ、構いません。あの建物の地下にあるもの、連邦生徒会が大事にしているものを壊す……うふふ♡久しぶりに楽しくなりそうです♡」

 


 

 部室を目指して進んでいた時、再びチンピラやヘルメットを被った不良達が、まるで行く手を阻むように現れたため、

また交戦している…と言っても、交戦しているのはユウカ達で、自分は先程の件もあり、最後尾のチナツの横で座らされていた。

 

「う〜…じっとしてるのは性に合わないな…」

と呟けば、隣から息を吐く声が聞こえて、次は声が聞こえてくる。

「先生…本来の目的をお忘れではないですよね?私達は先生をシャーレの部室に連れて行くのが目的です。ここで先生が自ら戦って、万が一倒れたりされてはキヴォトスの存続に関わるということ、リン代行からお聞きになりましたよね?」

「わかってる…わかってるんだが…」

「…なら、ここで大人しくしておいてください。」

 

 そう釘を刺されてしまえば、動くことは無論出来ない。

なので言う通りにして、大人しく座っていようかな…と思った、その時だった。

 

 何処からか、駆動音が聞こえてくる。

訝しむ間もなく、その音の持ち主が大きな身体と共に姿を表す。

 戦車。鋼鉄の塊のそれは、砲塔をこちらに向けて、今まさにユウカ達に砲弾を打ち放たんとしていた…

 

 一発目が放たれる。轟音と共に射出された砲弾は、速度を増しながら、数秒足らずで地面を揺らす。

 幸い彼女達に直撃こそしなかったものの、数歩位置が違っていれば一撃で意識を刈り取られて戦闘不能にされていただろう。

 

「トリニティの巡航戦車…!?なんであいつらが持ってんのよ!!」

「恐らくブラックマーケットで手に入れたのでしょう…それにしても厄介なことになりましたね…」

 彼女達は口を動かすだけではなかった。

手に持つ愛銃を、目一杯撃ち込む。だが、聞こえてくるのは無慈悲に弾丸が弾かれて地面に転がる音だけ。

それらより1つ遅れて撃ち込まれた弾丸は、装甲に傷を付けたものの、傷を付けた止まりであり、何度も撃ち込んでどうかといった程度のものだった。

 

 「ユウカさん、スズミさん、しばらく耐えれますか?弱点を見つけて撃ち抜きますので、それまで…」

「言われなくても…!」

「やり方でどうこう言えるような相手ではないですから…頼みましたよ、ハスミさん」

 

 ハスミの言葉に応じて、ユウカはシールドを展開しながら、機動力を活かした撹乱を始める。 

スズミも愛銃を握りしめながら、閃光弾を投擲しようと腕を振る。

ハスミは集中して、一発一発を装甲の薄い所に撃ち込むために目を凝らしている。

 

 しかし…

明らかに、スズミとユウカの損耗が激しい。

少しずつ動きが鈍くなりはじめ、このままでは、後数発で直撃してしまう光景が目に見える。

ハスミも撃ってはいるのだが、装甲を完全に貫くのにはまだ時間がかかりそうであり、このままでは2人が…というのも、時間の問題であった。

 

「…先生!?」

 気付けば、身体が勝手に動いていた。

チナツの声が少しずつ遠くなり、代わりに戦車の駆動音と、ユウカ達のささやかな抵抗の音が近づいて来るにつれ、大きくなって来る。

「先生!?なんでここに!?」

「先生…ここは危険です…下がってください…」

 2人が下がるように促してくる。

ここまで来て逃げ帰るなんて出来るものか。

そして2人がボロボロになっているのを間近で確認して、その思いは尚更強くなる。

「…俺も足止めをする、いいな?」

「…もう!」

「わかりました…無理だけはしないでくださいね、先生…!」

 

 何を言っても無駄だと悟った2人、そしてそれを後ろで聞いていたハスミとチナツも、無言ながら援護を約束してくれる。

 ここで戦わねば、何が先生だ、何が聖闘士だ。

 思慮深いことは結構だが、目の前で仲間が傷付けられ、死にゆく様を見て何も出来ない、何も動けないような奴は…もはや男として認めん!!

と、アイオリアが言っていたことを思い出す。

 

 そうだ、目の前で傷付いているものを、助けずに立ち去る者など…聖闘士にはいない!

ましてや先生が、ここで立たねば何時立つのだ!!

星矢はそう心の中で、熱く。意志を、闘志を、小宇宙(コスモ)を燃やしていた…

 


 

 戦車の砲塔がこちらに向いたかと思うと、数秒の間を空けて砲弾が放たれる。

放たれる直前に回避行動を取って、横っ飛びで横に避ける。

横に避けた瞬間、先程まで居た場所には、砲弾の力を誇示するかのように穴が空いていた。

 

 もう1発を撃ち込まれる直前、声が聞こえてくる。

「先生ばかりを撃たせないわよ…!!」

ユウカだ。シールドを貼って、右へ左へと動き回りながら銃を撃ち放しながら、戦車の気を引いている。

 

 そしてユウカに砲塔を向け、今まさに撃とうとしたその時。

戦車の周りに、目を無意識に覆ってしまうほどの光が巻き起こる。

 

スズミの閃光弾だ。それを何度も受けている戦車は車体をスズミの方に向けて、また砲塔を発射のために回転させる。

 

 今まさに砲弾が放たれん。と言ったそんな時に、運転手は奇妙な音を聞く。今まで聞いたことのない、装甲を揺らす音。音の鳴る方向に目を向けると、そこには拳をこちらに向けて、腕を突き出している、外の人間がいた。

 

 何をしているんだ。こいつは。

そう思った矢先、更に予想外の行動に出てくる。

 

「…なっ!?」

身をグッと屈めたと思ったら、跳び上がって戦車に貼り付いて来たのだ。

 

 これには周りを囲んでいたユウカ達も

「先生っ!?そんな無茶をしては…!!」

と、その行動に出た訳を問い質したくなる気持ちになる。

だが先生は暇をくれない。そのまま、拳を振りかぶって、戦車に拳を叩きつけようとしているのが目に入る。

 

 いくらなんでも、生身の、それも外から来た人間が拳で戦車に殴りかかるなど、普通に考えても刃が立たない。そう、思っていた筈なのだったが。

 

「拳が…青く…!?」

 先生の拳が、殴りかかる寸前、青みを帯びて一瞬だけ、速度が増したように見えた。

そのまま拳が叩き付けられた時、まるで地面が揺れたような、そんな感覚が地面を伝って、ユウカ達にも感じられる。

直撃した戦車は、何が起こったかよく分からない。そんな搭乗員達の心情を表したかのように、沈黙していた。

…戦車の装甲には、小さい、ほんの小さい穴が空いていた。

 

 その後、戦車はハスミの狙撃を受けて行動不能になり、搭乗員達は全員引き出されて、気絶させられて一塊に放置された。戦車はユウカがドラム缶を周りに大量に置いて、大爆発させて処理してしまった。

 


 

「周り、クリア!もう部室は目の前です!」

「奪還完了、私もすぐ着きますので、建物の地下でお会い致しましょう。」

「それでは先生、私達も…」

同行します。そう言おうとしているのが分かったため、手を出して口を止めさせて、こう告げる。

 

「気遣い、ありがとうな、でもみんなは俺に着いてくる義務はないし、ここは俺一人で行くよ。それに、連邦生徒会の根幹に関わること…?らしいから、何かあった時のために、待っていてくれないか?」

と言ったら、納得して待っていてくれるようなので、建物内に入って行き、そのまま地下に連なる階段を降りていく。

 

 

「う〜ん、これが何なのか分からない以上、これでは壊そうにも壊せませんね…」 

 そう呟く声が聞こえたので、音を立てぬようにして階段を降りていく。

 

「あら…?」

 しまった、気付かれてしまった。こうなったらもう開き直って目の前に出た方が良い、そう感じて階段を降り切って、その声の持ち主の目の前に躍り出る。

狐面を付けた、雅な服を来て長い銃を抱えている、そんな彼女がシャーレの地下にいた。

…恐らくこの娘が狐坂ワカモだろう。そう断定して、挨拶をする。

 

「…やあ、始めまして。君が狐坂ワカモ…かい?」

あまりにもぎこちない挨拶に笑顔。

しまった…これでは怪しまれてしまう…と思った直後、彼女と狐面越しに、目が合ったような気がした。その後だった。

 

「あら、あらららら………あ、ああ…」

何か言葉にならないような、言葉を発していたため、気を遣って手を差し伸べようと、手を伸ばした…のだが。

 

「し、し……」

「…し?」

「…失礼いたしましたー!!」

と言い残して、彼女は風のような速度で去って行った。

「…何だったんだ…あの娘…」

彼女に何があったのだろうか、その真実を星矢が知ることは、この先暫くの間まで、知る由は無かった…

 


 

 この心の臓が熱く、鼓動を増しているのは、果たして今、激しく動いているからでしょうか、いいえ…違います。

私は、あの方に…見惚れてしまったのでしょうか…?

今まで何処に行っても除け者にされ、優しく対応されたことなど、ありませんでした。

 

 そんな私を、ぎこちない挨拶で、笑顔で迎えてくれて、しかも手まで差し伸べようとしてくれました。

 

 そして、あの目。

真っ直ぐに透き通っていながら、熱く、優しさを含んだ意志の強い目。

あの目を思い浮かべると……はぁぁ♡もう堪りませんわ♡

 

 お優しくて、強いお方。されども、どこか寂しそうな、苦しそうな目をしていたのは、何故でしょうか…?

それもいつか、お聞きに参りますね…私の、貴方様♡

 

 

 




 はいどうも、また1週間近く空いたこと、申し訳無く思っています。えっ?その間何してたかって?
漫画読んだりゲームしたり、この世の終わりみたいな生活してました。言い訳も何もできません。罰してください

 ところで今回、ハッキリと原作の人物の名前とセリフ出してみたのですが、どうだったでしょうか。

 聖闘士星矢の中では主人公組に次いで自分はアイオリアが好きなんです。獅子座というのも少しありますが。

 いや〜ライトニングプラズマの描写が好きすぎて。ほんともう漫画版もアニメ版も両方最高。おまけに本人は主人公の
要素てんこ盛りで、お前が主人公でもいいじゃないかと思う始末。まあ外伝で主人公でしたが。

 そんな彼の言葉を借りさせてもらいました。星矢本人も境遇が似てたことから可愛がられてたみたいですし、ありかな〜と。

 ブルアカの話をすると、次でプロローグは終わります。
その後に、ちょっと2話程度。ユウカのメモロビの話とか入れようかな〜と思っています。
 ワカモが言っていた目に潜む苦しみの正体、目次のあらすじの箇所に長々と書いてあるのもそこでしっかりさせます。

 乞うご期待を。…さて、次が何時になるかなぁ…(遠い目)


 

パヴァーヌかエデン、どっちを先に見たい?

  • パヴァーヌ編(2章は後で)
  • エデン条約(やるならフルで4章まで)
  • 普通にパヴァーヌ1章→エデン条約フル
  • アビドスの後にミニストとか挟んでほしい
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