リュウジン「前回の仮面ライダー妖魔は!
ギュウキとヌレオンナの出現によって大ピンチに陥った時雨と汰月、賢昇の三人!
逆転の鍵を得るべく“聖獣”ホウオウの力を借りようとする時雨だったが、一度照羅巣高校に戻ると雪音に止められてしまう。
制止を振り切って照羅巣高校を抜け出した時雨は無事にホウオウの力を得ることに成功し、妖魔 鳳凰ヨロイへと変身を果たすと圧倒的な力でギュウキとヌレオンナを撃破するのだった…」
⭐︎⭐︎⭐︎
凪桜「鳳凰アヤダマ…今までのアヤダマと比べても遥かに高い力を持ってるってことか」
時雨「そうだね。実際、凄い力だったよ」
リュウジン「まあ、仮にも聖獣の力だからな。相応のものがあるということさ」
咲穂「それにしても、よく認めてもらえましたね」
調「流石時雨部長!凄いです!」
時雨「そんなことは…」
歴史研究部の仲間からホウオウの力を得たことについて褒められた時雨だったが、時雨は謙遜した姿勢を見せる。
すると、眩い光を放つ
時雨「うわっ!?何っ!?」
調「ええっ!?」
咲穂「!?」
凪桜「これは…!?」
???「…晴河時雨は…お主だな」
時雨「えっと…あなたは…?」
???「…我が名はキリン。聖獣、と言えば分かるか?」
「「「「!」」」」
部室に現れた光の正体は黄色の鱗の付いて角の生えた馬のようなモノノケ・キリンだった。
⭐︎⭐︎⭐︎
第拾参話「聖獣来訪!ハイテンション・パニック!?」
調「キリン…って首の長いアフリカの…?」
凪桜「それにしては首が短くないか…?」
咲穂「えっと…恐らくそのキリンではなく、伝説上の生き物とされている方のキリンかと…」
キリン「そうだ。そのキリンだ」
時雨「えっと、そのキリンさんが一体何の用で…?」
キリン「フン、お前の持つ聖獣之書についてだ」
キリン違いをしている調と凪桜だったが、そんな二人に咲穂は優しく訂正し、一方時雨は何故キリンが自身の前に現れたのか疑問に思う。
時雨「これですか…?」
キリン「うむ。そもそもその聖獣之書は吾輩とホウオウが共同で管理しているものでな。それをアイツが勝手にお前に渡したと聞いてどんな奴か見に来たのだ」
時雨「な、成る程…」
リュウジン「誰かと思えばお前か、キリン」
キリン「お前は…リュウジンか。久しいな」
キリンが来訪した理由は聖獣之書が時雨の手に渡ったことを知り、時雨を見定めるためだった。
時雨「やっぱりリュウジンさんとも知り合いなんですね…」
咲穂「ホウオウさんもそうだったそうですものね」
リュウジン「まあな。…確かに、お前がそう思うのも無理はないか」
キリン「お前やホウオウが認めたというが、やはり吾輩自身の目で見なければ納得できなくてな。…しかし、こんなへなちょこで本当に大丈夫なのか?」
時雨「へ、へなちょこ…」
凪桜「…時雨先輩はへなちょこじゃない」
咲穂「そうですね。今のは聞き捨てなりません」
調「し、時雨部長は凄いんですよ…!」
時雨「皆…」
キリン「…ふむ、仲間からは慕われておるようだな」
キリンは時雨に対してあまり好感を抱いていない様子だが、その言葉に歴史研究部の三人は反論する。
すると、リュウジンが両者を仲裁し、とある提案を持ち出す。
リュウジン「まあ、こやつの気持ちも分からんでもない。そこでだ、一つ提案をしようじゃないか」
キリン「…何だ?」
リュウジン「暫く時雨と共に過ごし、間近で見極めてみるといい」
時雨「え!?」
キリン「……成る程、悪くないな。良いだろう」
時雨「あ、アヤダマになった…」
リュウジンの提案を聞いた時雨は驚くが、それに賛同したキリンは自ら檸檬色の“麒麟アヤダマ”となり時雨の手元に渡る。
キリン『お前を正式に認めた暁には、お前の力になると約束しよう。それまでは暫く、こうしてお前のことを見極めさせてもらうぞ』
時雨「わ、分かりました…」
凪桜「時雨先輩ならきっと認めてもらえる」
咲穂「私達も協力しますので、一緒に頑張りましょう」
調「俺も頑張って手伝います!」
時雨「皆…ありがとう!」
かくして、時雨はキリンに認めてもらうべく暫く行動を共にすることとなるのだった…。
そして一息吐く…間もなく開けっぱなしの部室の扉から声を掛ける者達が。
「あの…」
「…失礼するぞ」
時雨「えっと…ご依頼でしょうか?」
咲穂「このお二人は…学級委員長の
「はい。学級委員長を務めさせていただいております樫崎
「風紀委員長の榎田
やって来た二人組はそれぞれ照羅巣高校の学級委員長である穏やかそうな雰囲気の二年生、樫崎希。そして風紀委員長である強面で寡黙な二年生、榎田弘毅だった。
凪桜「そんな二人がどうしてここに?」
希「私の方からお話ししますね」
調「はい…」
希「実は、ここのところこの照羅巣内で妙な動きが流行っているのです」
時雨「妙な動き…ですか」
希「はい。普通の生徒が突然…その、反抗的になるといいますか、異常に興奮して我の強い状態になる…といいますか」
咲穂「…そういえば、ここのところやたら騒がしい生徒がいると思いましたが…」
調「あっ、俺も見ました。照羅巣では珍しいタイプだな、って思ったんですが…」
弘毅「そんな奴が今週に入ってから続出してるんだ。そして連み出して他の生徒に迷惑をかけることも増えてきてな…」
困ったように告げる二人。どうやら依頼のためにやって来たようだった。
希「学級委員は各クラスの統括を行なってますし、風紀委員会は照羅巣高校内の風紀を整えるのが役割です。そんなわけでこの状況には頭を悩ませておりまして…そんな時に保健委員長の柚木さんから不可解なことで困ってるのならここを頼るの良いと紹介されまして」
時雨「柚木さんがそんなことを…」
弘毅「どうだろう、この依頼、受けてくれないか?」
凪桜「時雨先輩」
時雨「うん。…その依頼、是非ともお受けします!」
かつてカッパの一件で関わった保健委員長の智由からの推薦だと知った時雨達。
依頼を引き受けることに決める。
希「でしたら、すみませんがよろしくお願いします」
弘毅「…直接手伝えないのはすまない。こちらも忙しくてな」
時雨「いえいえ!お二人とも委員長ですもんね」
凪桜「その件については私達に任せて」
希「頼もしいですね。それでは、失礼します」
弘毅「ありがとう。…頼んだ」
⭐︎⭐︎⭐︎
汰月「うーん…埃凄いな…」
克真「ケホケホッ!こっちもだぁ…」
由香里「仕方ありません。去年は大掃除してなかったみたいですし」
愛菜「あはは…丁度忙しい時期だったので後回しにしちゃって、やらなかったんですよね」
治安維持委員会の部屋にて、何やら掃除をしている四人。すると、そこに星海がやって来る。
星海「こんにちは…って、皆さん一体どうしたのですか?」
汰月「あ、星海。実は今ちょっと大掃除をね」
星海「大掃除でしたか。もう年末ですもんね…でしたら私も手伝いますよ」
汰月「じゃあ、頼もうかな」
やって来た星海も加わり五人で治安維持委員会室の片付けを行っていく。
克真「副委員長、これは?」
愛菜「それはあちらにお願いします」
克真「りょーかい」
由香里「おっとと…あわわっ!?」
星海「だ、大丈夫ですか!?手伝います!」
由香里「斜馬さん、ありがとうございます」
それぞれが順調に片付けを進める中、棚を動かした汰月はその裏の壁に妙な扉のようなものがついていることに気付く。
汰月「ん?…これは……何だ?」
星海「扉…でしょうか?」
克真「いかにも隠し扉って感じだけど」
汰月「あ、開いた。……これは…────アヤダマ?」
現れた謎の扉を開けると、そこには煤けた蒼色のアヤダマと思わしき物が入っていた。
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時雨「こうして探すと中々見つかりませんね」
凪桜「この学校はそもそもの面積も広いから仕方ない」
<ワーッ!
咲穂「ん?今あちらの方から声が聞こえませんでした?」
<ワーッ!
調「…確かに聞こえるかも」
時雨「行ってみよう」
まずはおかしくなった生徒を探そうとしていた時雨達だったが、意外と見付からずに歩き回っていた。すると、どこからか騒ぐ声が聞こえ、そちらの方へと向かう。
時雨「あれだね」
「お前等ぁぁぁっ!このまま良い子ちゃんで終わって良いのか!?」
「嫌だーっ!」
「大暴れしたいーっ!」
「そうだよなぁ!?うおおおおおっ!」
咲穂「どう見てもあれですね」
調「今時照羅巣どころか佐乃緒にもいないでしょ、あんな人達」
凪桜「確かに異様な興奮具合だ」
時雨「あの…」
「ああ?何だ?」
時雨「えっと、こちらで何を…?」
「俺達はな、ルールなどに縛られずに己が道を突き進むと決めたんだ!」
「例えばそう!夜でも気にせず大声で歌ってみたり!」
「お寿司を食べる時にネタとシャリを分離して食べたり!」
「消しゴム借りたら敢えて角を使ってみたり!」
「そういうこと、しちゃうって決めたんだぁぁぁ!」
凪桜「何か…みみっちいな」
時雨「!?ちょっ、凪桜ちゃん…!」
咲穂「あ、あの…」
調「言っちゃった!?」
騒いでる生徒達の主張を聞いた末にポロっと零れた凪桜の本音。残る三人も同じようなことを思ってこそいたが、敢えて口にはしなかったことを
「お前今俺達がみみっちいって言ったな!?」
「何がみみっちいってんだよ!」
「そうだぞ!極悪だろ!?」
凪桜「いや、どんなに頑張っても極悪ではないな。ちょい悪にも届かない」
時雨「凪桜ちゃんんんっ!?」
「お前…言わせておけば…っ!」
リュウジン「……時雨、妖気がするぞ。こいつ等モノノケの術にかかってる」
時雨「!…なら、リュウジンさん、この子と一緒に見付けてください」
《グリップコネクト!ラクーンモード!》
リュウジン「任せろ」
しょうもない言い争いが勃発した隣で、リュウジンは密かに出て来て時雨にモノノケが近くにいることを告げる。すると時雨は姿の小さいリュウジンとラクーンモードのブンプクブラストフォンでそのモノノケを引き摺り出すよう頼む。
「良いか!俺達はなぁ、ワルなんだよ!」
「そうだ!敷かれたレールから外れに外れたワルワルのワルだぞ!」
凪桜「自分でワルだって言ってる奴って大したことないって漫画で見たぞ」
──街中
賢昇「っくしゅんっ!!」
千瀬「賢ちゃん先輩、風邪ー?」
圭佑「大丈夫っすか?」
賢昇「…リーダーな。いや、突然くしゃみが出てな…」
結佳「まあ、もう冬だし体調には気を付けなよ」
賢昇「…だな」
生徒の言葉に対する凪桜が辛辣に返答した頃、街を歩いていた賢昇が派手なくしゃみをし、仲間に心配されていた。
???「キッキッキッ…妖魔も釣れたようだな…結構結構」
リュウジン「オラアッ!」
???「うわあっ!?なんだお前等!」
リュウジン「陰からこそこそなんて、良い趣味してるな!」
???「くぅ…こうなったら、逃亡だ!」
生徒達と時雨達が揉めてる様子を陰から見ている袈裟を着たネズミのモノノケをリュウジンとブンプクブラストフォンは発見し、一斉に突撃して物陰から弾き出すが、モノノケは逃亡しだす。
時雨「あっ!モノノケ!」
「おい!話は終わってねえぞ!」
凪桜「こいつ等は私が引き受ける。皆はあいつを追って」
咲穂「まあ…火を付けたの、凪桜ちゃんですけどね」
調「兎に角追いかけないと!」
???「くっ!来るなぁ!」
時雨「待ってくださいー!」
一目散に逃亡するモノノケを、殿で残った凪桜を除く三人で追いかける。
⭐︎⭐︎⭐︎
──貴真賀地区内
汰月「何か分かれば良いんだけど…ん?あれは…降谷賢昇達か」
賢昇「あ?霊魂じゃねえか。何してんだ?んなとこで」
汰月「ちょっとした用で。…そっちは?」
賢昇「俺達もちょっとした用でな。…おい、あれ…」
汰月「ん?…!白石真黒…!」
賢昇「それに、暗夜丸の奴もいやがるな」
貴真賀地区に行っていた汰月は、偶然にも賢昇達バスターズの面々と出会う。
そして、そこで連れ立って歩く真黒と都黎の姿を目撃する。
汰月「あっちは照羅巣…時雨が狙いか」
賢昇「…あいつのアヤダマか…?」
照羅巣方面に向かっているのを見た二人は狙いが鳳凰アヤダマを手にした時雨なのではないかと推測し、どちらともなく駆け出す。
⭐︎⭐︎⭐︎
???「くっ…しつけえな…!」
時雨「あのモノノケは…“テッソ”ですか」
《猫又!》
時雨「鼠には猫で!」
《装填!》
時雨「変身!」
《憑依装着!変化!
俊敏鉤爪!猫又ヨロイ!》
妖魔「はああっ!」
テッソ「くっ!猫かよっ!」
モノノケを追いかけつつ妖之書でその正体がテッソであると確認した時雨は妖魔 猫又ヨロイへと変身すると大きく跳躍して先回りする。
妖魔「はあっ!」
テッソ「ふっ!」
妖魔「たあっ!」
テッソ「うわっ!」
妖魔「何で皆をおかしくしてたんですか!」
テッソ「キッキッキッ…お前に答える義理はなあーい!」
妖魔「くっ…!」
妖魔は爪を活かしての連撃を放ってテッソを攻撃しつつ、その目的を問うが、テッソはその理由を明かそうとはしない。
テッソ「!キッキッキッ…飛び入り参加のようだな」
真黒「やあ、晴河君」
都黎「……」
妖魔「!あなた達は…!」
都黎「相手になってやる。…変幻」
《居合変化…!暗夜丸!》
真黒「新たな力を得たんだって?試させてくれよ」
《着火!》
《八咫烏!》
《餓者髑髏!》
《イグニッション!》
《イグニッション!》
真黒「変身!」
《焼却装着!ヘンゲ…
黒翼!白骨!仮面ライダー禍炎!》
妖魔「…!」
乱入して来たのは都黎と真黒。それぞれ暗夜丸と禍炎 八咫烏餓者髑髏ヨロイに変身すると、構える。
汰月「そうはさせるか!」
《大蛇!》
賢昇「禍炎!お前とは俺達が遊んでやるよ」
《鬼!》
妖魔「日島君!降谷君!」
《装填!》
「「変身!」」
《憑依装着!変化!》
《蛇行咬合!大蛇ヨロイ!》
《鬼気粉砕!鬼ヨロイ!》
霊魂「はああっ!」
幽冥「ダアアアッ!」
禍炎「着けられてたか。まあ良いや」
霊魂「はあっ!」
幽冥「ふんっ!」
禍炎が妖魔に攻撃しようとしたタイミングで、駆け付けた汰月と賢昇がそれぞれ霊魂 大蛇ヨロイと幽冥 鬼ヨロイに変身し、禍炎に飛び掛かる。
暗夜丸「お前の相手は俺だ!」
妖魔「はあっ!」
テッソ「キッキッキッ!!」
暗夜丸「ふっ!」
妖魔「くっ…!」
咲穂「時雨君…!」
調「二対一じゃ不利だよ…」
テッソ「キッキッキッ…これでも喰らうと良い!“色即是空”!」
妖魔「!?」
調「うわっ!?こっちにも来た!」
咲穂「きゃっ!」
妖魔「…?何も起こらない…?」
テッソ「チッ、やはり妖魔には効かないか…だが、お前の仲間はどうかな?」
妖魔「!まさか…」
咲穂「……悪いことバンザイ!」
調「廊下を走破してやるぜ!」
妖魔「二人ともやられてる…!」
テッソが唱えた途端、文字の羅列が飛来して妖魔と咲穂、調を襲う。妖魔には効果が出なかったものの、咲穂と調はその影響をモロに受けてしまう。
妖魔「二人を元に戻してください!!」
テッソ「ぐっ!」
暗夜丸「あいつに効かない以上、これ以上は無駄だ。下がっていろ」
テッソ「キッキッキッ…そうさせてもらうよ。“心頭滅却”」
妖魔「!うっ…。!逃げられた…!」
妖魔はテッソに爪による斬撃を叩き込むが、暗夜丸の言葉を受けたテッソは先程とは別種の文字の羅列を飛ばし、今度は炸裂させることで妖魔に直接ダメージを与え、その隙に撤退する。
暗夜丸「さあ、一騎討ちといこうか」
妖魔「…だったら」
《聖獣之書!》
《鳳凰!》
《聖獣装填!》
暗夜丸「…きたか」
《聖獣装着!変化!
聖炎復活!鳳凰ヨロイ!》
テッソが逃げ去り、それでも尚目の前に立ちはだかる暗夜丸を前にした妖魔は鳳凰ヨロイへと姿を変える。
妖魔「はああっ!」
暗夜丸「…!む…ぐっ…!」
妖魔は飛行しつつ妖之流星刀で暗夜丸へと斬りかかり、暗夜丸を押し込む。
霊魂「はああっ!」
幽冥「オラアッ!」
禍炎「成る程、多少は頑張るじゃないか。なら、こっちも本気でお返ししよう」
《陰摩羅鬼!》
《イグニッション!武装!陰摩羅鬼!》
《白山坊!》
《イグニッション!召喚!白山坊!》
幽冥「増えやがった!?」
霊魂「これは…!」
《オーバーブースト!》
禍炎「これで…ゲームセットだ」
《禍炎カタストロフ!》
「「うああああっ!」」
禍炎は三人に増えると、三方から霊魂と幽冥に魂魄之弓による強力な射撃を浴びせて変身解除に追い込む。
妖魔「はあっ!」
暗夜丸「ぐああっ!」
禍炎「おや、情けないな。手を貸してあげよう」
妖魔「!…お二人が…!」
妖魔が暗夜丸を蹴り飛ばしたのを見た禍炎は暗夜丸に加勢する。
妖魔「はああっ!」
禍炎「これは…中々だな」
妖魔「一気に決めます!」
《装填!超回転!一・撃・必・殺!》
禍炎「マズそうだね。昏時君、いこうか」
《ブースト!》
暗夜丸「…ふん」
《提灯御化!》
《アヤダマ装填!》
《禍炎デストロイ!》
禍炎「はっ!」
《アヤダマ一閃!》
暗夜丸「ふっ!」
《聖炎流星閃撃!》
妖魔「はああっ!」
禍炎「これは…」
暗夜丸「…!」
「「うぐあああっ!」」
妖魔の放った鳳凰の形の燃え盛る斬撃に対し、禍炎は分裂する矢で、暗夜丸は橙色の光の斬撃を放つことで迎え撃つが、押し切られてその場で変身解除に追い込まれる。
汰月「あの二人を纏めて…!」
賢昇「マジか…!」
真黒「流石だね。…さて、ここは一旦退こうか」
《アヤダマブラスト!》
汰月「!…逃げたか」
賢昇「今度は何を企んでやがる…」
時雨「何とか追い払えましたね」
汰月「時雨、流石だ──」
賢昇「チッ、強くなりやがっ──」
時雨「ん?」
「対象物、没収いたしました」
時雨「え?」
真黒は八咫烏アヤダマをブンプクブラストフォンにセットして鴉の羽根を撒き散らすと、それに紛れて姿を消す。
そして汰月と賢昇が時雨の実力を褒めようとしていたその時、変身を解いた時雨が外して手に持った聖獣之書を何者かがその手から奪い取る。
時雨「ちょっ、僕のドライバー返してください!?」
「それはできません。…回収完了いたしました。楓山生徒会長」
雪音「ご苦労様です。下がって良いですよ」
「はい」
時雨から奪い取られた聖獣之書を男子生徒から受け取ったのは雪音だった。雪音は男子生徒を下がらせると、時雨達と対峙する。
汰月「!…照羅巣の生徒会長…」
賢昇「…?何のつもりだ、アイツ」
時雨「雪音さん…どうして僕のドライバーを…?」
雪音「簡単です。生徒会権限により、
時雨「……えええ!?!?」
⭐︎⭐︎⭐︎
雪音「生徒会権限により、歴史研究部の備品を没収したのです」
時雨「……えええ!?!?」
汰月「なっ…」
賢昇「マジかよ…!」
時雨「な、何でそんなこと…!」
雪音「時雨君が悪いのですよ?私の言うことを聞かずに勝手に他の学園に出入りし、戦闘を繰り返した。これは著しい背任行為です。…よって、備品没収の措置を取った…という話です」
時雨「そんな…!咲穂さんや調君までおかしくされたんです!それがないと…戦えません!」
雪音「…ご心配なく、これは私が使います」
時雨「な、何を言ってるんですか…!?」
汰月「それはおかしな話だ。妖之書…妖書ドライバーはその力の守り手に選ばれた者でなければ使えないはず。あなたにそれは使えない」
雪音「…ふふっ、甘いですね。そのルールには一つ抜け道があるのですよ?そう、あなたが話しているのは、
賢昇「あ?何だよ、自分は人間じゃねえとでも言うつもりか?」
雪音「ええ。私は…人間とモノノケのハーフですから」
時雨「え…!?」
汰月「…!」
賢昇「は!?」
没収した聖獣之書…並びに妖之書は自分が使うと言い出した雪音に、汰月はそれは出来ないと言い放つも、雪音は柔らかく笑うと、自身が純粋な人間ではないことを明かす。
雪音「私の母はユキオンナ、というモノノケなのです。そして、妖之書は元来モノノケが作り出した代物。…モノノケならば誰でも使えるのですよ」
時雨「雪音さんが…モノノケ…?」
雪音「正確には半分、ですけどね。ですので御安心を。さて…時雨君、あなたの持つアヤダマをこちらに」
時雨「!…それは…出来ません」
雪音「…何故ですか?」
時雨「アヤダマは…皆が僕を認めて、力を貸してくれた証なんです。それを、他の誰かにホイホイあげるなんてこと、出来ません」
キリン『!ほう…』
雪音「……そうですか、仕方ありませんね。力づく、というのはあまり好きではないので自主的に渡してほしかったのですが。…まあ良いです。気が変わったらいつでも生徒会室にお越しください。……お仲間を助けたいのなら、何が最善か考えてみると良いでしょう」
アヤダマも渡してほしいという雪音に、時雨は毅然と断る。その様子にポケットに入っていた麒麟アヤダマも反応する。
しかし、雪音は飽くまで頑なな態度を貫き、去っていく。
時雨「雪音さん…」
⭐︎⭐︎⭐︎
次回!仮面ライダー妖魔!
時雨「雪音さんが、ああいう決断をするに至った理由があるはず」
凪桜「取り戻さないと変身出来ないぞ」
雪音「正直に話します」
時雨は雪音の心を溶かせるのか…!?
時雨「これ使ってください!」
汰月「…ありがたく使わせてもらおう!」
賢昇「フッ、良いぜ!乗った!」
麒麟ヨロイの力で立ち向かえ!
キリン「吾輩の力を貸すに相応しい!」
時雨「皆を元に戻させてもらいます!」
第拾肆話「友情再結!二人の約束!」
日曜午後9時!
第十三話ご覧いただきありがとうございます。
さて、今回はキリンの来訪に照羅巣高校で起きた騒動と色々ありましたが、ラストでは雪音が時雨のドライバーを取り上げてしまう事態にまで発展してしまいました。
そして同時に雪音が半分人間、半分モノノケであることも判明しましたね。
「雪音」という名前自体雪女から逆算してつけたものですし、第一話の時点でモノノケについてよく知っていたりといった部分が伏線となっておりました。
麒麟ヨロイ登場、雪音の真意や時雨との関係の行方などなど次回も見どころマシマシでいきますので、是非ともよろしくお願いします。