リュウジン「前回の仮面ライダー妖魔は!
時雨の元に現れたキリンは、時雨を見定めるべく共に行動することとなる。
そんな中起きた照羅巣の生徒がおかしくなってしまう事件の調査の中で、時雨は妖書ドライバーを雪音に没収されてしまい…!?」
⭐︎⭐︎⭐︎
時雨「まさか、雪音さんがモノノケだったなんて…」
リュウジン「妖気を感じるとは思ったが…まさか半人半妖の者だったとはな…」
汰月「やっぱり珍しいの?」
リュウジン「我も滅多に見たことはないな。やはり人とモノノケは違う種族…その壁を超えて結ばれることは稀というわけだ。少なくとも、半人半妖よりも人間でありながら妖気を保有し、その力を操る素質を持った人間の方が遥かに多い。あの雪音という少女もその類だと思っておったわ」
長年の友人が半分モノノケであったことを知った時雨は動揺し、リュウジンはその希少さを語る。
賢昇「まあ、それはさておき…どうすんだよ、お前」
時雨「…どう、しましょうか」
咲穂「悪いことしちゃえー!」
調「心を解き放つぞー!」
時雨「…本当にどうしましょう」
汰月「…こうなった原因の一端は俺にある…だから、暫くは時雨の代わりに俺が戦うよ」
時雨「!日島君のせいじゃないですよ!……ですが、本当に良いんですか?日島君」
汰月「ああ。時雨には津久代を助けてもらった恩があるから」
賢昇「俺は知らねーぞ。…用事があるから失礼するぜ」
汰月「あっ、おい。…何だよ用事って」
賢昇「あ?…コイツを使えるようにするために夜御哉のおっさんのとこに行くんだよ」
時雨「それって、牛鬼アヤダマですよね」
汰月「使えなかったのか」
賢昇「てんで駄目だな。ドライバーに挿そうにも、反発しちまう」
汰月「…そういえば俺も今日アヤダマを見つけたんだけど、起動出来なかったから田貫教授に預けてきたんだ」
時雨「そんなことがあったんですね。…お二人とも、上手くいくと良いですね」
賢昇「こんな時にも他人の心配なんて、変わらずお人好しだなお前」
時雨「あはは…」
牛鬼アヤダマを使えない賢昇や、不思議なアヤダマを見つけた汰月に上手くいくよう願う時雨の姿を見た賢昇は呆れ交じりの言葉を残しその場を去る。
汰月「…取り敢えず、俺も今日はもう帰るよ。明日授業が終わったら急いで向かう」
時雨「すみません。お願いします」
汰月「大丈夫。…じゃあまた明日」
時雨「はい」
汰月も帰ると、時雨は未だ騒いでいる咲穂と調の二人を見て頭を抱えるのだった。
⭐︎⭐︎⭐︎
第拾肆話「友情再結!二人の約束!」
凪桜「…成る程、それでこんなことに……」
咲穂「敢えて100円を10円10枚で払う!」
聖「これは…呪詛を掛けられたようだね」
調「図書室の本の返却期限を過ぎてから返す!」
時雨「どうしよう…。──って、図書室の本はちゃんと期限内に返してね!?」
凪桜「そうだそうだ。督促しに行かなきゃいけなくなるだろ」
聖「そういえば二人は図書委員だったね。…しかし、楓山君がそこまで極端な手に出るなんてね…」
翌日、時雨は昨日の一部始終を凪桜や聖に教えていた。
凪桜「しかしどうしたものか。妖之書を取り戻さないと変身出来ないぞ」
聖「…そうだね。とはいえ、彼女の声にちゃんと耳を傾けなかった私の責任でもある。こちらからも交渉してみよう」
時雨「……いや、僕が話します。雪音さんが、ああいう決断をするに至った理由がきっと…あるはずなので」
雪音と話してみるという聖に、自分が話すべきだと制止する時雨。
聖「…そうか。確かに、これは君達の関係の問題でもあるからね。そういうことならば、君に任せるよ」
凪桜「私も時雨先輩に任せる。私達がここで咲穂先輩と調を見てるから、安心して」
時雨「…うん。ありがとう。それじゃあ、行ってきます」
聖「ああ、行ってらっしゃい」
凪桜「行ってらっしゃい。時雨先輩」
咲穂と調を凪桜達に任せた時雨は雪音の元へと向かう。
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コンコンコン
雪音「どうぞ」
時雨「…失礼します」
遠くに生徒達の静寂を受けながら、時雨は生徒会室の戸をノックする。
数瞬を置いてかけられた入室許可の声に、時雨は返答を返して引き戸を開ける。
生徒会室には、ただ一人がいた。最奥に位置する生徒会長席に座りアルカイックスマイルを浮かべた──雪音が。
雪音「思ったより早かったですね。さあ、こちらにアヤダマを」
時雨「…今日は、アヤダマを渡しに来たんじゃありません」
雪音「…?では、何をしに来たのですか?」
時雨「僕は話をしに来たんです。雪音さんと」
雪音「!」
アヤダマを渡すよう告げる雪音に、自分の目的はそうではないと答える時雨。
それを聞いた雪音の表情が僅かに崩れる。
時雨「……どうして、こんな真似をしたんですか?」
雪音「それは昨日言ったはずですよ。あなたの行動で他二校との関係が悪化する可能性があったから、と。ただでさえこの街においてこの布留杜学園三校は強い力を持っているんです。この街の基盤ですから当然ですが。だからこそ、仮面ライダーという武力をそれぞれが得てしまった今、細心の注意を払う必要があるのです」
時雨「それは確かにそうかもしれません。…けど、それだけじゃないですよね。確かに雪音さんは合理的な判断を下す人だけど…僕は知ってます。本当はあなたが温かみのある人だって」
雪音「!…ユキオンナに向かって温かみとは、冗談のつもりですか?」
時雨の雪音に向けた言葉に、雪音は皮肉っぽく笑う。
時雨「小学生の時、同じクラスだったのは小5と小6の二年間だけでしたけど、それでも僕は雪音さんと関わってきて、感じてきました。雪音さんの優しさを。授業が分からない人がいたら積極的に教えたり、クラスで飼ってたメダカを誰よりも可愛がってたり、朝誰よりも早く学校に来て花に水をあげたり…あ、後は──」
雪音「そ、その辺で十分です」
時雨「そ、そうですか?…兎に角、僕はそんな優しさや愛情深さを持ってる雪音さんだから…皆信じて生徒会長に選んだんだと思ってます」
雪音「…!」
時雨「教えてください。どうして…僕から妖之書を取り上げたりしたんですか?」
雪音「……それは…」
<ピー…ガガガガガ
時雨「放送…?」
雪音「…何か聞こえますね」
<“色即是空”
時雨「!!これは…!?」
雪音「今のは…」
時雨の問いに、雪音が重い口を開こうとしたその時、不快なノイズ音と共に校内放送が流れ始める。時雨と雪音が不思議に思っていると、時雨には聞き覚えのある呪詛がスピーカーから流れる。
放送はそれで終わり、そして次の瞬間。
「うああああっ!!」
「この野郎!」
「悪いことしちゃうぜー!」
時雨「!?皆が暴れてる…」
雪音「今のはまさか、呪詛…!」
外での喧騒に、時雨と雪音が窓から校庭を見下ろすと、そこでは乱闘騒ぎになっている生徒や叫んでいる生徒の姿が。
時雨「雪音さんには効いてないんですね」
雪音「…ええ、半分とはいえモノノケですから。時雨君は妖之書に選ばれたお陰で護られているようですね」
凪桜『大変だ、時雨先輩。咲穂先輩と調が悪化して…外も騒がしい』
時雨「凪桜ちゃん!凪桜ちゃん達は大丈夫!?」
聖『私達は何とかね。私はちょっと強力な御守りを持ってるから』
時雨(御守り…)
聖『暁君はよく分からないが…術式が効きにくい体質の人間もいるようだし、そういうことかもしれないね』
時雨「分かりました!何とかします!」
聖『頼んだよ』
それぞれの特殊な要因もあって被害を免れた時雨達。その中で時雨は聖の言う「強力な御守り」、というのはホウオウの元に向かった時に使ったあの御札のことだろうかと考えながらも、聖に事態解決は任せるよう告げる。
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汰月「これは…テッソが動き出した…!さては放送室だな。…時雨は説得に向かってるって言ってたし…行かないと!」
照羅巣に来て警戒中だった汰月はテッソが動き出したことを悟り、止めるべく放送室へ向かう。
テッソ「キッキッキッ…これで大混乱…最初からこうすれば良かったな」
汰月「見付けたぞ」
テッソ「!おやおや、霊魂のお出ましか」
《大蛇!》
汰月「ふざけた真似してくれたな…変身!」
《大蛇ヨロイ!》
霊魂「はああっ!!」
テッソ「チッ、今度は蛇か…!」
霊魂「ここは狭い…表に出てもらおう…か!」
テッソ「ぬわああっ!!」
汰月は霊魂 大蛇ヨロイに変身すると、放送室内でテッソと戦闘に突入するが、器物を壊す前にテッソの攻撃を受け止めつつ後ろ手で窓を開け放ち、斧状態の妖之斧火縄で斬撃を叩き込むことで外へと放り出す。
《銃之刻!》
霊魂「お前は俺が倒す」
テッソ「キッキッキッ…ならば、こちらも切り札を切るとしようか!」
霊魂「アヤダマを食べた…!?」
テッソ「ウヌアアアアッ!!…ふん!」
霊魂「!?速っ──ガハッ!!」
テッソを追って校庭へと飛び降りた霊魂は妖之斧火縄を銃状態にしてテッソを狙うが、テッソはブランクのアヤダマを幾つか喰らうことでパワーアップを果たすと、高速で接近して攻撃を仕掛ける。
テッソ「キッキッキッ…どうした?そんなものか?」
禍炎「楽しそうだね、僕も混ぜてくれよ」
霊魂「白石真黒…!」
強化されたテッソに、禍炎の乱入という事態に霊魂は不利を悟る。
禍炎「はっ!」
霊魂「くっ…この…!」
テッソ「キッキッキッ!」
霊魂「ぐあっ!!…マズい、手強いな」
禍炎の蹴りをなんとか腕で受けた霊魂が反撃しようと妖之斧火縄を構えたところにテッソが高速で追撃を喰らわせて吹き飛ばす。
禍炎「ふふっ…!」
テッソ「キッキッキッ!」
霊魂「…っ」
幽冥「どりゃあっ!!」
禍炎「…おっと」
テッソ「お前は…!?」
霊魂「降谷賢昇…どうして」
幽冥「よう、予定が早く終わったんで見にきたらこのザマだ。大丈夫か?」
霊魂「……力を貸してくれ」
幽冥「フッ…良いぜ?足引っ張んなよ」
霊魂「こっちのセリフだ!」
霊魂の元へ駆け付けたのは幽冥だった。槍状態の妖之盾槍で禍炎とテッソを牽制した幽冥の横に、立ち上がった霊魂が並び立つ。
⭐︎⭐︎⭐︎
時雨「行かないと…。雪音さん。妖之書を、返してくれませんか?」
雪音「……それは…」
時雨「雪音さんは…何を不安に思っているんですか?」
雪音「!……はぁ、分かりました。なら、正直に話します。…私は、傷付いてほしくないんです。時雨君に」
時雨「!僕の、為なんですか?」
テッソが出現したことを受け、時雨は急いで向かおうとするが、雪音は未だ返すことを渋る。
その理由を時雨が問うと、雪音は漸く己の胸の内を語り始める。
雪音「……人でも、モノノケでもない半端者の私が心を許せる人間は多くありません。秘密を知られたらそばにいられなくなると思ったからです。こんな私と一緒にいてくれたのは夢華さんくらいのものでしょうか?それでも、あなたと出会って、私は変わったんです」
時雨「僕と出会って、ですか?」
雪音「初めて話した時のこと、覚えていますか?」
時雨「ええ、まあ…」
時雨『大丈夫?雪音ちゃん』
雪音『あなたは…』
雪音の問いかけに、時雨は初めて出会った小学五年生の時のことを思い出す。
困ったような顔で立ち竦む幼い雪音と、そこに声を掛ける幼い時雨。そんな、かつてあった光景を。
雪音「…誰にでも優しくできる。それは才能です。仲の良い相手は勿論、話したこともないような人まで困っていたら迷わず助けられる。そういう才能を、あなたは持っています。だから私も、色々と頑張ってきました。こうして生徒会長にまでなったのも…こうして出来ることを頑張り続ければいつかは…時雨君のようになれるかと思ったからです」
時雨「僕のように…」
雪音「私には、理想があります。人と、モノノケとが共存できる、そんな世界。そんな世界を、叶えてみたい。だからこそ、妖之書の力が必要でした。しかし、私がその在処を発見したのは、あなたが仮面ライダーになったあの時です」
時雨「夏休みの最終日…」
雪音はポツリポツリと自身の思いの丈を語っていき、時雨もそれに耳を傾ける。
雪音「…最初は、嬉しかったのですよ。時雨君ならばきっと、力を正しい方向に使ってくれると思っていました。だからこそ、歴史研究部という場所も用意しました。ですが、他校のライダーと対立していたり、強力な力を持った敵の仮面ライダーが現れたりして、怖くなったのです。もし…仮面ライダーとなったことが理由で、時雨君が死んでしまったら…と」
時雨「それは…」
ない、とは時雨には言えなかった。賢昇との戦いの時はさておいても、禍炎との戦い、そして…ギュウキとの戦い。もし何かが少しでも違ってれば、時雨も汰月も賢昇も、死んでいたとしてもなんらおかしくなかった。それくらいに紙一重の中を駆け抜けてきたのだという自覚が、時雨にはあった。
雪音「…津久代での一件の時、実は私も情報を手に入れてたんです。そこで、凄まじい強さのモノノケが現れたのを見て、いよいよ私の恐れていたことが現実となってしまうのではないかと思い、あなたの行手を阻みました」
時雨「…そう、だったんですね」
雪音「…今だって、怖いのです。時雨君に万が一のことがあったら、私は私が許せないのです」
時雨「………ふぅ。…
雪音「!今…」
雪音の見せた本心に、深く呼吸して覚悟を決めた時雨も長らく使っていなかった呼び方と話し方で返す。
時雨「正直、雪音ちゃんがそんなに僕のことを想っていてくれたなんて、知らなかった。優秀で、優しい凄い人だと思ってた。強い生徒会長なんだと思ってた。いつしか子供の頃みたいに気軽に話しかけられなくなっちゃうくらいには。僕はそんな雪音ちゃんに──憧れてたんだ。僕も、あなたのようになりたかった。だからこそ、雪音ちゃんの弱さに気付けなかった。ごめん」
雪音「そんな…時雨君が謝ることじゃ…」
時雨「…その上で、雪音ちゃん。僕を信じてほしい。僕はいなくならないよ。ちゃんと、ここにいるから。それに、雪音ちゃんの『人とモノノケの共存』っていう夢、凄く素敵だと思ったよ。叶うなら、僕にも一緒に同じ夢を見させてほしいんだ。どうせ見るなら、そういう物語がいいからね。…どうかな?」
雪音「!……ふふっ」
時雨「え!?なんで笑うの!?僕何か変なこと言っちゃった!?」
雪音「…いえ、狡いですね、時雨君は。そんな風に言われてしまっては…止められませんよ」
時雨「ず、狡い…?」
雪音「はぁ、なんだか小さなことでウジウジしてたのが馬鹿らしく思えてきました。…はい」
時雨「!雪音ちゃん…」
時雨の心からの言葉を聞いた雪音は、照れ笑いを浮かべると、時雨に聖獣之書を差し出す。
雪音「…行ってきてください。頼みましたよ…仮面ライダーさん」
時雨「…うん。任せて!」
時雨は雪音から聖獣之書を受け取ると、戦いの場へと向かう。
夢華「ふーん。やるじゃん晴っち。そうこなくっちゃ…面白味がないもんね」
陰からその様子を窺っていた夢華は、そう呟くと意味深な笑みを浮かべる。
⭐︎⭐︎⭐︎
禍炎「ふん!」
霊魂「はあっ!」
幽冥「だあっ!」
禍炎は辻風之鎌を手に霊魂と幽冥相手に斬りかかるが、霊魂と幽冥もその攻撃をそれぞれの武器で受け止め、弾き返す。
禍炎「フフフ…!」
テッソ「“心頭滅却”」
霊魂「うあっ!!」
幽冥「くっ…!」
テッソ「キッキッキッ…もうお終いかぁ?」
霊魂「この…!」
幽冥「舐めんな!」
禍炎がふと横に動いた次の瞬間、その後ろからテッソが放った呪詛による攻撃を受けてしまった霊魂と幽冥は全身から火花を散らして吹き飛ばされる。
テッソ「キッキッキッ…これで終わりだ…!」
霊魂「っ…!」
幽冥「厄介だな…!」
時雨「そうはさせません!」
テッソ「!妖魔…!」
霊魂「時雨!」
幽冥「来たか…!」
時雨「あなたの相手は…僕です!皆は元に戻させてもらいます!」
霊魂「…聖獣之書…返してもらえたのか」
時雨「はい!」
幽冥「ったく、世話がかかる奴等だな…」
テッソが二人にトドメを刺そうとしたところに、聖獣之書を携えた時雨が駆け付ける。
キリン『ふっ、時雨。仲間を信じ、友を信じるその姿勢、気に入った。良いだろう。吾輩の力を貸すに相応しい!』
時雨「!キリンさん…」
キリン『吾輩の力、存分に使え!』
時雨「ありがとうございます!…いきましょう!」
《麒麟!》
テッソ「何ぃ〜!?」
《聖獣装填!》
時雨「…変身!」
《聖獣装着!変化!
キリンに認められた時雨は麒麟アヤダマを装填し、その身体に鳳凰ヨロイと同様の黒を基調として金と銀のラインが刻まれた素体を身に纏うと、出現していた黄色の麒麟が装甲に変化し、装着される。
明るい黄色を基調とし、四肢には蹄と雲を模した装甲が、腰には尾を模した黄色の布が装着され、聖獣・麒麟の顔を模した頭部装甲に蒼色の複眼を持つ妖魔 麒麟ヨロイが誕生する。
テッソ「…マジかよ…!」
霊魂「新たな聖獣の力…」
幽冥「麒麟の力か…!」
キリン『吾輩の力は浄化の力。奴の呪詛も解呪出来るはずだ』
妖魔「成る程…ならまずは皆を戻させてもらいます!」
テッソ「な、何…!?」
《装填!超回転!一・撃・必・殺!》
妖魔「ふっ!」
《聖音流星閃撃!》
妖魔「はああっ!」
妖魔は麒麟アヤダマを妖之流星刀に装填すると、八芒回転星を回転させる。そして妖之流星刀を振るうことで金色のオーラを纏った麒麟を召喚する。
呼び出された麒麟は
「あれ…?」
「何して…」
「な、何だ…?」
咲穂「あれっ?私は…」
調「俺今、何してたんだっけ…?」
凪桜「治った…」
聖「成る程、キリンの聖なる音か。流石だよ、晴河君」
雪音「治った…やっぱりあなたは凄いですよ。時雨君」
麒麟の嗎によって呪詛の影響は無効化され、おかしくなった人々は元に戻る。
テッソ「おのれ…よくも!いけ!」
妖魔「はあっ!やっ!たああっ!!」
自身の技を無効化されたことに怒るテッソは餓鬼を嗾け、対する妖魔は向かってくる餓鬼達を次々に斬り伏せ、蹴り飛ばす。
禍炎「これは凄いな…試させてもらおう…!」
幽冥「させるか!」
霊魂「お前の相手は俺達だ!」
禍炎「おっと…元気だなぁ、君達も」
禍炎がテッソに加勢しようとしたところを、霊魂と幽冥の二人が妨害して相手取る。
妖魔「!…二人とも、これ使ってください!」
霊魂「ん?これは…河童アヤダマ」
幽冥「こっちは天狗アヤダマか」
禍炎の相手を霊魂と幽冥が受け持ってくれていることに気付いた妖魔は、二人にそれぞれ河童アヤダマと天狗アヤダマを投げ渡す。
霊魂「…ありがたく使わせてもらおう!」
《河童!》
《装填!》
幽冥「フッ、良いぜ!乗った!」
《天狗!》
《装填!》
《憑依装着!変化!》
《水勢怪力!河童ヨロイ!》
《疾風神通!天狗ヨロイ!》
禍炎「ほう…これは中々…興味深いね!」
霊魂 河童ヨロイと幽冥 天狗ヨロイの登場に、禍炎は興味深そうにしながら辻風之鎌を構えて向かっていく。
《回転選択!》
妖魔「一気にいきますよ!」
《回転!》
《三星!一・撃・必・殺!》
妖魔「はあっ!」
《三星閃撃!》
妖魔は妖之流星刀の八芒回転星を一度押し込んでから一回転させ、稲妻を纏った黄色の星と、水流を纏った青色の星と、火炎を纏った赤色の星を同時に放ち、餓鬼達を一掃する。
テッソ「くっ…だったら!“心頭滅却”!」
妖魔「もう、通用しませんよ!」
テッソ「け、消された…!?」
手下を失ったテッソは自棄になって呪詛をぶつけるが、妖魔が一声上げると放たれた聖なる音によって無力化されてしまう。
禍炎「ふん!はあっ!」
霊魂「負けない…!」
幽冥「俺達も…強くなってんの忘れんなよ!」
禍炎「くっ…!やるじゃないか」
霊魂は高圧水流弾を放って禍炎の動きを牽制し、その隙に幽冥が接近し、風を纏った巧みな槍術で禍炎を追い詰める。
霊魂「一気に決めよう」
幽冥「だな!」
《装填!一・撃・必・殺!》
霊魂「まずは俺から…!」
《水勢銃撃!》
霊魂「はああああっ!!」
禍炎「っ…!」
幽冥「お次は俺だ!」
《疾風槍撃!》
幽冥「オラッ!ダァッ!ソリャアアッ!」
禍炎「ぐあっ!」
霊魂は妖之斧火縄に河童アヤダマを装填して鉄砲水を発射して禍炎を追い詰め、続けて妖之盾槍に天狗アヤダマを装填した幽冥が暴風を帯びた妖之盾槍による連続攻撃を放つことで禍炎を吹き飛ばす。
霊魂「これで…トドメだ!」
幽冥「いくぜ!」
禍炎「…!」
「「はあーッ!!!」」
禍炎「なら…!」
《塗壁!》
霊魂はより強力な鉄砲水を、幽冥はより勢いの増した暴風を纏った刺突を同時に放つことで禍炎を狙い撃ち、危険を察した禍炎は咄嗟に塗壁アヤダマを起動する。
妖魔「エピローグといきますよ!」
《一・撃・必・殺!》
テッソ「!」
《聖音聖撃!》
妖魔「はああ…はあーっ!はーっ!!」
テッソ「ぐふっ…うがあああああっ!!」
妖魔は妖書ドライバーを操作すると、両脚に黄色のエネルギーを纏わせ、助走を付けて左脚での跳び蹴りをテッソに叩き込む。
そして続けて左脚と入れ替えで右脚を突き出すことで追撃を喰らわせ、テッソを爆散させる。
禍炎「回収…と」
妖魔「!白石さん…!」
霊魂「!?あの攻撃で倒せてなかったのか…!」
幽冥「しぶてぇ野郎だな…」
禍炎「まあね。今日の仕事はこれでおしまいさ。じゃあね」
妖魔「待ってくださ──いなくなってる…」
倒されたテッソを禍炎が回収して鼠色のアヤダマに変えると、禍炎はそのまま翼を広げて飛び去っていく。
⭐︎⭐︎⭐︎
希「この度は本当にありがとうございました」
弘毅「お前達のお陰だな。ありがとう」
時雨「いえいえ、無事に解決して何よりです」
希「報酬の代わり…と言ってはなんですが、もし何かありましたら、我々学級委員会も協力いたします」
弘毅「俺達風紀委員会も力を貸すと約束しよう」
咲穂「そんな…良いんですか?」
希「ええ。それくらいのことを、あなた達はしてくれました。これは私達からの感謝の証だと思っていただければ」
時雨「ありがとうございます!」
無事に希と弘毅からの依頼を成し遂げ、時雨達歴史研究部は学級委員会と風紀委員会の協力を受けられるようになったのだった。
⭐︎⭐︎⭐︎
夜御哉「…完成した。聖獣之書の戦闘データを手に入れられたのが大きかったな。時雨君には感謝せねば…」
そう言って夜御哉は、完成した銀色のタブレット端末型の新たなドライバーに触れる。
夜御哉「さて、もう一基も早く完成させねばな」
まだ未完成のもう一つのドライバーに目をやった夜御哉は、気合いを入れ直して作業に戻るのだった…。
⭐︎⭐︎⭐︎
次回!仮面ライダー妖魔!
凪桜「もうクリスマスか…」
時雨「クリスマス会でもしようか!」
歴史研究部でクリスマス会を企画中…?
星海「日島さんは何故、仮面ライダーになったのですか?」
汰月「……託されたからだよ」
明かされる、汰月の過去…そして爆誕!霊魂 ミズチヨロイ!
汰月「俺の新たなステージ…ここで見せてあげるよ」
第拾伍話「生生流転の新パワー!」
日曜午後9時!
第十四話ご覧いただきましてありがとうございます!
今回は妖魔が新たな聖獣の力…麒麟ヨロイを入手し、更にはサブライダー二人も妖魔のアヤダマによる友情フォームになりました!
麒麟ヨロイについては、鳳凰の対になる存在として選出し、嗎のイメージから音属性のフォームとなりました!
そして、友情フォームに関してはせっかく同系列のベルトを使うライダー達なので、どこかに入れてみたいと思い、この機会に出すことといたしました!
盛り上がっていればいいな、と思います。
さて、次回は霊魂のパワーアップということで、そちらもぜひご注目いただけると幸いです!