仮面ライダー妖魔   作:玲音考人

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第肆拾捌話「不屈闘魂で立ち向かえ!」

 

リュウジン「前回の仮面ライダー妖魔は!

 

ヌラリヒョンの計画が進んでいることを感じながらも、僅かな平穏な時の間に夏の思い出を作っていく。

 

そんな最中、遂に動き出したヌラリヒョンはイザナミのものを複製したという禁書ドライバーを使い、五行の力を集めた最悪の仮面ライダー、伏魔へと変身し、その猛威を振るうのだった…」

 

⭐︎⭐︎⭐︎

 

凪桜「そっか。ヌラリヒョンが禁書ドライバーを使って仮面ライダーに…」

 

時雨「うん。…いよいよヌラリヒョンも本腰を入れて動き出したんだと思う」

 

 ヌラリヒョンが仮面ライダー伏魔となり、本格的に動き出したことを共有する時雨。

 

咲穂「しかし、そこまでして、ヌラリヒョンは一体何をしようとしているのでしょうか…」

 

調「確かに…」

 

リュウジン「少なくとも五行の力を振るえるということはとんでもないことをやろうとしているのではないかと思うが…」

 

都黎「何であれ止める以外に選択肢はないだろう」

 

雪音「…そうですね。野放しには出来ませんから」

 

夢華「そうなってくると、いよいよ私達も覚悟を決めないとだね」

 

時雨「…そうだね。……その、それで…皆にお願いがあるんだ」

 

凪桜「…お願い?珍しいね、時雨先輩がそんなこと言うなんて」

 

時雨「うん。…その…最後まで、僕と一緒に戦ってほしいなって」

 

都黎「…なんだ。そんなことか。答えるまでもない」

 

雪音「そうですよ。…私達は“仲間”ですから」

 

夢華「とーぜん最後まで付き合うよ」

 

咲穂「まあ、そういうことです」

 

調「俺だって、時雨部長達の力になりたいですから!」

 

リュウジン「当然我も一緒に戦うぞ。何といっても時雨の相棒だからな!」

 

凪桜「…皆が言う通り、当たり前でしょ、時雨先輩。最後まで一緒に戦うよ。……私も」

 

時雨「…皆…ありがとう」

 

 時雨は最後まで共に戦ってくれるという仲間達に感謝の想いを伝える。

 

⭐︎⭐︎⭐︎

 

第肆拾捌話「不屈闘魂で立ち向かえ!」

 

一茶「う…うう…!」

 

 暗い路地裏を這いずり回るように歩き回る一茶。その瞳には仄暗い悪意が宿っていた。

 

一茶「…力…力が欲しい…。力さえあれば…俺は…うっ…うあああっ!!」

 

 やがて、その身からはドス黒い妖気が溢れ出始めるのだった…。

 

⭐︎⭐︎⭐︎

 

汰月「……ヌラリヒョンとの決戦も近い…。気を引き締めないと…」

 

雹介「これはこれは。精が出るね」

 

汰月「ヌラリヒョン…!?」

 

雹介「私の計画のため、欲しいものがあってね」

 

汰月「…?…よく分からないけど、倒すだけだ…!」

 

 津久代高校にて、険しい顔で気を引き締めていた汰月の元に嫌味な笑顔を浮かべた雹介が現れる。

 そんな雹介警戒心を露わにしつつ、汰月はクサナギガトリンガーを装着させた妖之書を取り出す。

 

《激怒!》

 

《五行…!》

 

《大蛇装填!》

 

《装填…!》

 

汰月「変身…!」

 

雹介「ククク…変身」

 

《編纂装着!変化!

 

八重展開!八岐大蛇ヨロイ!》

 

《支配装着…変化…!

 

邪智全能…五行ヨロイ…!》

 

 汰月は霊魂 八岐大蛇ヨロイへ、雹介は伏魔 五行ヨロイへと変身すると、一触即発の空気を生む。

 

伏魔「フッ…!」

 

霊魂「はあっ!!…っ…!?ぐあっ…!」

 

 伏魔は手を翳すと霊魂目掛けて黄色のレーザー光線を放つ。対する霊魂は地面を隆起させて防ごうとするが、あまりの威力に突き破られてしまい、ダメージを負う。

 

伏魔「君のその力…術式とは違う八岐大蛇の持つ権能…。実に興味深いものだよ。さて、次はこれでいこうかな」

 

霊魂「…!オオタケマルの…!くっ…!」

 

伏魔「良いね、それじゃあここで一工夫!」

 

霊魂「ぐっ…あああっ!!」

 

 伏魔はオオタケマルの用いていた斧を生成すると力任せに振るい、咄嗟に妖之斧火縄を構えた霊魂と鍔迫り合いに持ち込むと強力な電撃を浴びせ、霊魂を追い詰める。

 

伏魔「それ!ククク、早く脱しないと倒れちゃうよ?」

 

霊魂「この…っ!はああっ!!」

 

伏魔「!…やるじゃないか」

 

 霊魂の全身を地面から伸ばした蔦で絡め取り、尚も電撃を浴びせ続ける伏魔だったが、霊魂は気合を入れて鋭い岩石を乱舞させることで蔦を斬り裂き、窮地を脱する。

 

霊魂「はあっ!!」

 

伏魔「おっと、そんなの…。!ぐあっ!」

 

霊魂「時雨程じゃないかもしれないけど…舐めてもらっちゃ困るな…!」

 

伏魔「成る程…確かに」

 

 霊魂はオロチキャノンから高圧縮水流の砲撃を放とうとし、それを見た伏魔は避けようとするが、その身体を鋭利に伸びた岩が押さえつけ、その隙に高威力の砲撃を叩き込む。

 そして腰のオロチスラスターから水流を放って一気に距離を詰めると、妖之斧火縄で重い斬撃を浴びせる。

 

伏魔「それなら…こうしようかな!」

 

霊魂「分身…だったら纏めて薙ぎ払うだけだ!」

 

《機関砲之刻!》

 

《大蛇!》

《装填!》

 

伏魔「……」

 

《一撃!必殺!》

《超!弾丸装填!》

 

霊魂「はああっ!!」

 

《蛇行爆撃!》

 

 霊魂はクサナギガトリンガーに大蛇アヤダマを装填し、巨大な蛇型の水流エネルギー弾を放つことで自身を取り囲む伏魔の分身体を一掃する。

 

伏魔「それを待ってたんだよ」

 

霊魂「!?ぐああっ!!」

 

伏魔「漸く私のものとなったか…大蛇石」

 

《熱狂爆走!火車ヨロイ!》

 

霊魂「…それが目的か…!」

 

 霊魂の攻撃の隙、伏魔はいつの間にやら霊魂のすぐ近くまで距離を詰めると衝撃波で霊魂を攻撃しつつその手からクサナギガトリンガーを奪う。

 そして、クサナギガトリンガーを奪われてしまったことで変身が解けそうになった霊魂は咄嗟に火車ヨロイに変身して変身解除を防ぐが、そんな霊魂に伏魔は特に興味はなさげな反応を見せる。

 

伏魔「これは…要らないな。さて、もう君に用はない。じゃあね」

 

霊魂「待てっ!…くっ!」

 

 クサナギガトリンガーに装填されたままだった大蛇アヤダマを適当に投げ捨てると、霊魂の銃撃を透かしつつ、伏魔はぬらりとその姿を消してしまう。

 まんまと伏魔に出し抜かれてしまったことを悟った霊魂は悔しげに拳を握りしめるのだった…。

 

⭐︎⭐︎⭐︎

 

時雨「クサナギガトリンガーが奪われた!?」

 

賢昇「…ヌラリヒョンの野郎…それが狙いだったのか…!」

 

汰月「…ごめん、俺の失敗だ」

 

 汰月からクサナギガトリンガーがヌラリヒョンに奪われたことを知った時雨と賢昇は驚きの声を上げ、汰月は申し訳なさそうに自身の非を認める。

 

時雨「いや、汰月君のせいじゃないよ」

 

賢昇「まあ、俺達だって読めてなかったしな。無理ねえよ」

 

星海「そうですよ。汰月さんのせいじゃありません」

 

汰月「……ありがとう」

 

時雨「けど、クサナギガトリンガーを手に入れて何をするつもりなんだろう」

 

汰月「…クサナギガトリンガーは大蛇石を組み込んである。…そして、大蛇石はヌラリヒョン達が狙ってた代物だ。恐らくそこに理由があるのだろう」

 

星海「やっぱりそうですよね…」

 

賢昇「オオガマが倒されてから狙われなくなったから何となく油断してたけど、そういやそうだったな」

 

 落ち込み気味な汰月のフォローをしつつ、何故今更クサナギガトリンガーを奪いに来たのかについて四人は考える。

 

時雨「…けど、一旦狙うのは落ち着いていた大蛇石を狙ってきたってことは、きっとヌラリヒョンの計画に必要ってことなのかな」

 

汰月「…恐らくな」

 

賢昇「…って待てよ。それじゃあ次狙われんのって…」

 

汰月「…!…星海が……」

 

星海「私…ですか」

 

時雨「…その可能性はあるかも」

 

汰月「……っ…星海には絶対、手を出させない…!」

 

星海「わ、私は大丈夫ですから、落ち着いてください。まだ何かされたわけではないですし」

 

賢昇「…取り敢えず、斜馬を守る方向で考えるか」

 

 クサナギガトリンガーをわざわざ奪いに来たという事実から、もしかするともう一度星海が狙われるのではないかと考えた時雨達は、星海を守ろうと考える。

 

⭐︎⭐︎⭐︎

 

雹介「間違いない。これがあれば私の望みは叶う。さて…器を貰いにいくとしようかな」

 

 上機嫌にクサナギガトリンガーを調べていた雹介はこれこそが自身の計画の最後の一ピースを埋める存在たりえるものだと確信すると、その力を引き出すべく動き出す。

 

⭐︎⭐︎⭐︎

 

凪桜「…田貫教授」

 

夜御哉「おや?…君一人で来るのは珍しいな」

 

凪桜「…頼みたいことがあって。…ところでそれは…?」

 

夜御哉「…妖力で作った花火を打ち上げるための装置だ。…それで、頼みというのは?」

 

 夜御哉の元に一人でやって来た凪桜。

 珍しい来客に夜御哉が不思議そうにしていると、凪桜は夜御哉に頼みがあると告げつつ傍にあった謎の機械に興味を示す。

 夜御哉はそんな凪桜の質問に素直に答えつつ、話を戻す。

 

凪桜「…イザナミが使ってた禁書ドライバーと伊邪那美アヤダマ、私にちょうだい」

 

夜御哉「…何…!?」

 

 イザナミが凪桜の身体を乗っ取っていた頃に使っていたオリジナルの禁断之書と伊邪那美アヤダマをくれないかと頼む凪桜に、流石の夜御哉も驚きを露わにする。

 

⭐︎⭐︎⭐︎

 

雹介「……おやおや、流石に読まれていたか」

 

時雨「ヌラリヒョン…あなたが何を企んでいるかは知りませんが…そのために斜馬さんを利用させたりはしません!」

 

賢昇「お前は俺達が止める!」

 

雹介「…仕方ない。遊ぶとしよう」

 

《五行…!》

《装填…》

 

雹介「…変身…!」

 

《五行ヨロイ…!》

 

 津久代高校の前までやって来た雹介は自身の狙いが読まれていたことに気付くと、啖呵を切ってくる時雨と賢昇に対し、特段危機感を抱く様子もなく、寧ろ楽しげに伏魔 五行ヨロイへと変身してみせる。

 

《無双!》

《装填!無双!》

 

《地獄!》

《装填!》

 

「「変身!」」

 

《憑依装着!超変化!

 

超絶最強!無双ヨロイ!オォー!》

 

《憑依装着!変化!

 

閻魔裁決!地獄ヨロイ!》

 

妖魔「はああっ!!」

 

幽冥「ダアッ!!」

 

伏魔「クク…楽しませてもらうよ」

 

 時雨は妖魔 無双ヨロイへ、賢昇は幽冥 地獄ヨロイへと同時変身すると伏魔へと攻撃を仕掛ける。

 

妖魔「はっ!はあっ!!」

 

伏魔「っと…流石に強いな」

 

幽冥「忘れてんじゃねえ!!だあッ!」

 

伏魔「ぐっ…ハハ、成る程ね。君も君で舐めてかかっていけるほどではないようだ」

 

 妖魔は黄金の粒子を発生させながら強烈な横蹴りとブンプクブラストフォンによる至近距離からの射撃を組み合わせて伏魔にダメージを与え、入れ替わりで飛び出した幽冥が冷気を帯びた跳び蹴りを叩き込みつつ、両腕から針を伸ばして刺突を浴びせる。

 二人の連携攻撃に伏魔は感心した様子を見せると、その手を構える。

 

伏魔「…こちらも少し本気で遊んであげよう」

 

妖魔「…!これは…」

 

幽冥「また五行か…!」

 

伏魔「ククッ。さあ、私の従順な手下である彼等全員に勝てるかな?」

 

妖魔「…僕達には、仲間がいます」

 

伏魔「…ほう?」

 

禍炎「はああっ!!」

 

氷雪「はっ!」

 

夢幻「たあっ!!」

 

暗夜「ふん!」

 

神羅「はあっ!」

 

オオタケマル「くっ…」

 

オオガマ「ぐあっ!」

 

シュテンドウジ「っ…」

 

 五行を呼び出して妖魔達に嗾けようとする伏魔だったが、そこに突如蒼炎の塊が出現し、中から暗夜 ヤギョウヨロイ、禍炎・零 八咫烏餓者髑髏ヨロイ、氷雪 ユキオンナヨロイ、夢幻 キュウビヨロイ、神羅 伊邪那岐ヨロイの五人が飛び出して五行に攻撃を仕掛ける。

 

伏魔「おっと、そう来たか」

 

暗夜「五行は俺達に任せろ…!」

 

妖魔「ありがとう!はあっ!!」

 

伏魔「良いね。試し甲斐があるよ」

 

 五人が五行と交戦を始め、妖魔と幽冥は変わらず伏魔の相手に専念する。

 

幽冥「何ごちゃごちゃ言ってやがんだ!」

 

伏魔「おっと…」

 

妖魔「はあっ!!」

 

伏魔「っ…流石に強いなぁ。なら、こういうのはどうかなあ!」

 

妖魔「はっ!」

 

幽冥「っと…」

 

 幽冥は勢いよく回し蹴りを叩き込み、それを伏魔が右腕で受け止めた隙に妖魔が飛び出し、強力なワンツーパンチを浴びせる。

 対する伏魔は二人を薙ぎ払うように結晶体を生成してレーザー光線を放たせるが、妖魔と幽冥はなんとかその攻撃を回避する。

 

シュテンドウジ「ふん…!」

 

暗夜「くっ…弱体化していても五行は五行か…!」

 

ツチグモ「ふっ!」

 

氷雪「…流石に強いですね…!」

 

ヌエ「はっ!」

 

夢幻「けど…負けてられないよね!」

 

オオガマ「はあ…!」

 

禍炎「そうだね。…いくよ!」

 

オオタケマル「ふん!」

 

神羅「晴河君達の頑張りに…応えるためにも!」

 

 復活した偽物とはいえ厄介な五行に苦戦する五人。

 しかし、妖魔と幽冥のためにも負けられないと奮起し、押し返す。

 

伏魔「ふむ…ここは一つやってみよう」

 

妖魔「…?」

 

幽冥「あ?」

 

伏魔「ふんっ!」

 

妖魔「岩…!?」

 

幽冥「っ…だあっ!」

 

伏魔「更にいくよ!」

 

妖魔「!爆発…!?」

 

幽冥「うっ…!」

 

伏魔「私の爆発術式を岩に打ち込んで岩爆弾にしたのさ。五行の力を手にした私なら容易い芸当さ!」

 

 伏魔は虚空から岩を生み出すと妖魔と幽冥目掛けて発射する。

 妖魔は何とか回避するも背後で岩が爆発したことで驚き、幽冥は回避が間に合わず針を全方位に伸ばして防御姿勢を取るが、尚もダメージを受けてしまう。

 そして今の芸当が土の力で生み出した岩に自身の持つ感情術式・怒気爆を打ち込んで放った岩爆弾であることを伏魔は楽しそうに明かす。

 

妖魔「ヌラリヒョン…あなたは一体何を企んでるんですか…!」

 

伏魔「…私の企み?…私はね。確かめたいんだ。私の知識が合っているのか否かを。この世界の裏側を見に行きたいのさ」

 

妖魔「世界の…裏側…?」

 

伏魔「そうさ!私はね、知るということが大好きなんだよ。…だから私はこの世界の裏側へ行き、この世界の閲覧者になる。…そのための術式だって考えた。けれど…元の私では流石に扱い切れなくてね」

 

妖魔「だから…ここまで策を弄して仮面ライダーに…!」

 

伏魔「そうさ。この力があれば叶えられる!…この私の願いをね!…まあ、その過程でこの世界にも致命的な被害が出るだろうけど…そんなことは瑣末な問題さ」

 

幽冥「んだとこの野郎…!」

 

妖魔「…致命的な被害が出るのが瑣末な問題…?…絶対にあなたの思い通りにはさせない…!」

 

伏魔「はあ。…やはり理解してもらえないか。私は知りたい。純粋な知識欲さ!何故分からないんだろうねえ」

 

 鍔迫り合いに持ち込んだ妖魔が伏魔に何を企んでいるのかを問うと、返って来た答えは「世界の裏側を見てみたい」というものだった。

 しかし、その過程で致命的な被害が生まれることを分かっていながらそれでも自分の欲を優先するその姿勢に妖魔達は憤る。

 

伏魔「ま、理解してもらわなくて結構!」

 

妖魔「その手は喰らわな…っ!?うああっ!!」

 

幽冥「時雨…!なっ、曲がって…ぐあっ!!」

 

伏魔「ククク、さっきまでの威勢はどうしたんだい?」

 

 伏魔は喜悦光による黄色い光線を無数に放ち、妖魔と幽冥はその光線の軌道を読んで回避を図るが、直後に虚空に生み出された水鏡や水塊が光線を反射したり拡散させたりすることで軌道が複雑化し、妖魔と幽冥は次々と被弾してしまう。

 

伏魔「さーて、今度はこれだ。…はあっ!!」

 

妖魔「っ!?な…これは…!?」

 

幽冥「やべぇ…引っ張られる…!…助かった」

 

妖魔「気にしないで…!」

 

伏魔「擬似的に生み出した極小のブラックホールさ」

 

妖魔「ぶ、ブラックホール…!?」

 

 伏魔は両手の間から黒い塊を生み出すとそれを投げ付ける。途端にその黒い塊…擬似ブラックホールに吸い込まれそうになる妖魔と幽冥。しかし、妖魔は何とか無双ゴールドマントを構えて対抗し、吸い込まれそうになる幽冥の腕を掴んで助ける。

 

妖魔「…負けない…っ!はあっ!!」

 

幽冥「っとと…楽になった」

 

伏魔「!…新たな術式を生み出してブラックホールを消したか…やるじゃないか」

 

ピシ…!

 

 ジリジリと追い詰められる妖魔だったが、その額の白い結晶体が輝くと、無双ゴールドマントに白い波動が付与され、それを妖魔が翻すことで放つとブラックホールは消滅し、妖魔と幽冥は解放される。

 …しかし、その一方で密かに無双アヤダマに小さなヒビが入っていた。

 

伏魔「…なら、こういうのも試してみるか。ふん!」

 

妖魔「今何が…──」

 

幽冥「何だ──」

 

伏魔「ふむ。実に静かだね。…やはり、今の私であれば時間さえも操れるわけだ。…ふん!」

 

「「うああああっ!!」」

 

 伏魔は全身から黒っぽいオーラを発すると、次の瞬間周辺の時が止まってしまう。

 そしてその中を余裕綽々といった様子で歩む伏魔は妖魔と幽冥の二人に向かって外道丸による斬撃を叩き込み、そして時間停止を解除することでダメージを与える。

 

伏魔「いいね…中々愉快だ」

 

妖魔「今…何が…!?」

 

幽冥「分かんねえ…!」

 

伏魔「もう一度、やってみようか!」

 

「「!」」

 

伏魔「どこまで耐えれるか…なっ!…!?」

 

妖魔「…っ…これは…一体…。皆が止まって…」

 

伏魔「…ハ、ハハハ!成る程ねえ。流石としか言いようがないな」

 

妖魔「はあっ!!…一体何をしたんですか!?」

 

伏魔「…っ。…簡単さ。時間を止めた。それだけの術式も、今の私なら操れる。しかし凄いものだね、君の力は。まさか自分自身の時間を守る術式まで発動出来るとは…!」

 

妖魔「時間を…!?」

 

幽冥「っとと…またかよ。って…時雨?」

 

 伏魔は再度時間を止めると妖魔に接近してハイキックを叩き込もうとするが、その蹴りが直撃する直前に、妖魔は突如として動き出しその蹴りを左手で掴み、確かに受け止める。

 時間停止すらも打ち破る妖魔のポテンシャルに驚く伏魔に妖魔は痛烈なボディーブローを浴びせつつ距離を取り、その直後に時間停止自体が解ける。

 

幽冥「何が起きてやがんだ…?」

 

妖魔「…時間を止められるみたい」

 

幽冥「はあ!?んなのアリかよ!」

 

伏魔「ま、妖魔には通じなかったけどね」

 

幽冥「…んなのアリかよ」

 

…ピシリ

 

 状況を全く理解出来ていない幽冥に何が起きていたのかを端的に教える妖魔。しかし、時間停止すらも妖魔には破られたと知り、流石の幽冥も困惑する。

 しかし、そんな会話を交わしている間にも、無双アヤダマに生じたヒビは少しずつ大きくなっていたことに、まだ誰も気付いていなかった…。

 

⭐︎⭐︎⭐︎

 

氷雪「はあっ!!」

 

夢幻「やっ!」

 

暗夜「ふんっ!」

 

シュテンドウジ「…!」

 

ツチグモ「…っ」

 

ヌエ「ぐっ…」

 

 氷雪は冷気を帯びた銃撃を仕掛け、続けて夢幻と暗夜が同時斬撃を叩き込んでシュテンドウジ、ツチグモ、ヌエの三人を相手に何とか喰らいつく。

 

ツチグモ「はっ!」

 

氷雪「蜘蛛の巣…!?」

 

夢幻「う、動けない…!」

 

暗夜「くっ…!」

 

シュテンドウジ「ふん!」

 

ヌエ「はあっ!」

 

暗夜「…マズい…!うあああっ!!」

 

氷雪「きゃあああっ!」

 

夢幻「ひゃああっ!」

 

 ツチグモが放った蜘蛛の巣によって身動きを制限された三人に、シュテンドウジの火炎斬撃とヌエの雷撃が直撃し、三人は変身解除されてしまう。

 

妖魔「皆!」

 

伏魔「そっちに気を取られてる場合かな?」

 

妖魔「っ…!」

 

幽冥「っ…この!」

 

 仲間がやられて一瞬そちらに気を取られる妖魔に伏魔は横蹴りを叩き込む。

 

禍炎「!マズい…くっ…!藍羽先生!」

 

神羅「っ…分かった!」

 

禍炎「あっちに…行ってろ!」

 

オオガマ「うう…!」

 

《海坊主!》

 

シュテンドウジ「ふん…!」

 

禍炎「させるかっ!!」

 

《イグニッション!武装!海坊主!》

 

禍炎「はああっ!!」

 

シュテンドウジ「くっ…!」

 

ツチグモ「っ…」

 

ヌエ「ぐあっ!」

 

禍炎「皆は一旦下がるんだ!」

 

都黎「すまない…助かる…」

 

雪音「ありがとうございます…」

 

夢華「ごめんなさい…」

 

 都黎達を助けるべく、禍炎はオオガマを蹴り飛ばして神羅に任せると、自身は蒼炎に身を包んでシュテンドウジ達の前に現れ、同時に海坊主アヤダマを用いて蛸の触手が絡み付いた瑠璃色の大きな拳型の“海原之拳(うなばらのこぶし)”を両手に装備し、水流を発しながら重い拳を叩き込んでシュテンドウジ達を退け、触手を伸ばして都黎達を避難させる。

 

禍炎「はああっ!」

 

シュテンドウジ「ふん!」

 

禍炎「っ…はあっ!」

 

ツチグモ「ぐっ!」

 

ヌエ「はっ!」

 

禍炎「うああっ……流石に三対一じゃキツいかな…!」

 

都黎「…白石真黒…!」

 

 何とかシュテンドウジ、ツチグモ、ヌエの三人を相手に挑み掛かる禍炎。

 シュテンドウジに拳を叩き込むのと同時に斬撃を喰らってしまうが、何とか触手を振り回してツチグモを打ちのめす。

 しかし、ヌエからの咆哮を喰らって後退させられてしまう。

 

凪桜「選手交代だよ、真黒さん」

 

禍炎「…!凪桜ちゃん…!?」

 

都黎「なっ…凪桜…!?」

 

妖魔「!?…凪桜ちゃん…何で…!?」

 

伏魔「おや?」

 

 じわじわ追い詰められ始めていた禍炎の元にやって来たのは凪桜。

 意外な人物の参戦にその場の面々は思わず面食らってしまう。

 

凪桜「…ここからは、私も戦う。時雨先輩が望む…ハッピーエンドのために!」

 

《伊邪那美…!》

 

雪音「それは…まさか」

 

《装填…》

 

凪桜「変身!」

 

《支配装着…変化…!

 

冥界姫君…伊邪那美ヨロイ…!》

 

黄泉「今からは…私が仮面ライダー黄泉。この力は…私が未来を作るために使う!」

 

禍炎「黄泉に変身した…!」

 

幽冥「マジかよ…」

 

都黎「凪桜…!」

 

夢華「凪桜ちゃん…」

 

妖魔「凪桜ちゃんが…黄泉に…!?」

 

伏魔「成る程…形代たる彼女ならイザナミが消えても使えるか。…これは面白いものが見れたなぁ」

 

 凪桜は決意を固め、黄泉 伊邪那美ヨロイへと変身する。

 その際に生じた桜は以前イザナミが使っていた時の赤みがかったものから、儚げながらも美しい綺麗な桜色のものに変わる。

 

黄泉「…真黒さん、藍羽先生の方をお願い。…この三人は私が倒す」

 

禍炎「…分かった」

 

黄泉「さあ…いくよ」

 

《終滅之薙刀…!》

 

 黄泉は禍炎と変わる形でシュテンドウジ達の相手を買って出ると、禍炎は再び神羅の元に戻る。

 そして黄泉は終滅之薙刀を召喚し、構える。

 

⭐︎⭐︎⭐︎

 

妖魔「…凪桜ちゃんも覚悟を決めたんだ」

 

幽冥「俺達も負けられねえなぁ!!」

 

「「はああっ!」」

 

伏魔「ふっ…ぐあっ!!」

 

妖魔「はっ!」

 

伏魔「く…!」

 

幽冥「うおらあっ!!」

 

伏魔「うあっ!」

 

 黄泉…凪桜の頑張りを見たことで勢いづいた妖魔と幽冥は同時に拳を叩き込んで伏魔を吹き飛ばすと、妖魔はその先に先回りして回し蹴りを叩き込んで追撃し、更に幽冥が妖之盾槍で刺突を叩き込んで伏魔に着実にダメージを与える。

 

伏魔「だったら…こういうのでいってみようか…!」

 

妖魔「…!そう来るなら」

 

《守護之刻!》

《一・撃・必・殺!》

 

伏魔「ふんっ!!」

 

《無双守護剛撃!》

 

妖魔「はああっ!!」

 

 伏魔は黄色の光線を放って妖魔と幽冥を狙うが、妖魔が展開した紫色の防御フィールドに全てを防がれる。

 

妖魔「お返しです!」

 

伏魔「おっと…その手は食わないよ。…!」

 

《無間地獄!判決之刻!》

《一撃・必殺!》

 

幽冥「逃がすかよ…!」

 

《無間刑撃!》

 

伏魔「…成る程…だが、意味がないねえ…!」

 

幽冥「!」

 

 妖魔は受け止めた攻撃のダメージを紫色のエネルギー球に集めると伏魔目掛けて発射するが、伏魔には軌道を読まれて回避される。しかし、逃すまいと幽冥が伏魔の背後に闇のフィールドを展開し、中に紫色のエネルギー球を留めると黒い手を伸ばして引き摺り込もうとするが、オオタケマルの斧を振るう伏魔には打ち破られてしまい、逃げられそうになってしまう。

 

妖魔「今だよ!」

 

幽冥「いけ!汰月!」

 

《激情剛撃!》

 

霊魂「はあああっ!!」

 

伏魔「!くっ…うあああっ!!」

 

妖魔「よし…取り戻せた!」

 

 伏魔が幽冥の拘束を脱しようとしたその時、物陰から飛び出した霊魂 激怒ヨロイの青色のエネルギーを帯びた飛び蹴りが炸裂し、伏魔を闇のフィールド内に強引に押し込むとそのまま無数の黒い手が伸びて伏魔を押し潰し、同時に妖魔の紫色のエネルギー球も爆発を起こして伏魔に大きなダメージを与え、クサナギガトリンガーを取り落とさせる。

 

伏魔「へえ…!策だったわけだ…一本取られちゃったねえ」

 

妖魔「これが…僕達の絆の力です…!」

 

幽冥「余裕ぶってられんのも今のうちだ!」

 

《編纂之刻!》

 

霊魂「ここで倒す…!」

 

《激怒!》

《大蛇装填!》

 

《八岐大蛇ヨロイ!》

 

伏魔「全く…それがないと困るんだけどなぁ…」

 

 妖魔は取り返したクサナギガトリンガーを霊魂に手渡すと、八岐大蛇ヨロイへとパワーアップした霊魂、そして幽冥と並び立ち伏魔と対峙する。

 

妖魔「一気に仕掛ける!」

 

《無双!》

《読取装填!神業!一撃必殺!》

 

霊魂「ああ」

 

《一撃!必殺!》

《超!弾丸装填!》

 

幽冥「おう」

 

《極寒地獄!判決之刻!》

《一撃・必殺!》

 

伏魔「…!」

 

幽冥「喰らえっ!!」

 

《極寒刑撃!》

 

伏魔「っ…その程度…!」

 

《神業斬撃!》

 

《八重憤怒爆撃!》

 

「「はあああっ!!」」

 

伏魔「くっ…うぐあああっ!!」

 

 幽冥は氷の槍を投擲し、伏魔はそれを片手で受け止めるが、砕け散ると同時に伏魔の身体の各所に付着した氷はその身を凍結させて身動きを封じる。

 そしてその隙に妖魔は突進してすれ違いざまに黄金のオーラを帯びた龍神之大砲剣で斬撃を、霊魂は強力な青色のエネルギー弾の連射を同時に叩き込み、伏魔を吹き飛ばす。

 

伏魔「成る程…ここまでとは」

 

霊魂「はああっ!!時雨!」

 

幽冥「オラアッ!決めろ!」

 

伏魔「おっと…そう来たか…!」

 

妖魔「…うん!」

 

《究極之刻!》

 

《一・撃・必・殺!》

 

 すかさず霊魂は斧状態の妖之斧火縄で、幽冥は腕の針を伸ばしたブレードで伏魔に斬りかかりつつその動きを止めると、その隙に妖魔は黄金のエネルギーと白色の稲妻を右脚に集めていく。

 

妖魔「はあっ!…!?」

 

バギンッ!

 

妖魔「なっ…痛…っ!」

 

霊魂「な…!?」

 

幽冥「何だ…!?」

 

伏魔「フッ…成る程ねえ」

 

妖魔「無双アヤダマが…砕けた…!?」

 

 跳躍し、蹴りの姿勢に移ろうとした瞬間、嫌な音を立てながら無双アヤダマが砕け散ってしまう。

 攻撃が不発に終わり地面に着地した妖魔は困惑しながら無双アヤダマの破片を拾い集めるが、その身が段々維持出来なくなってしまう。

 

妖魔「っ…マズい!」

 

《龍神!》《真打!》

《『真価覚醒!』》

《装填!》

 

《憑依装着!変化!

 

『画竜点睛!龍神ヨロイ!真!』》

 

伏魔「これは…傑作だねえ。ふんっ!!」

 

妖魔「っ…うあああっ!!」

 

霊魂「うぐっ…!」

 

幽冥「ぐっ…ああっ!!」

 

 妖魔は咄嗟に龍神ヨロイ・真に姿を変えてその場を繋ぐが、伏魔の放った黒いエネルギー波によって霊魂、幽冥共々吹き飛ばされてしまう。

 

妖魔「くっ…まさか無双アヤダマが壊れるなんて…なんで…!」

 

伏魔「ふふ、以前無双アヤダマが私の手元に渡った時に破壊を試みたからね。その時は壊れなかったが、多少ダメージは与えられていたようだ。…それが、今回の戦いで急激な進化を見せたからね。耐え切れなくなったのだろう。…まあ、いずれにせよ…天は私に味方しているようだ」

 

霊魂「マズいな…!」

 

幽冥「どうすんだよ…!」

 

妖魔「…やるしかない…!」

 

 無双ヨロイが使えなくなってしまったことで途端に立場を覆されてしまう妖魔、霊魂、幽冥の三人。

 窮地に陥りつつも何とか伏魔へ立ち向かう。

 

神羅「マズいことになったな…!」

 

《多重段階解放!》

 

《神羅エレメント!》

 

神羅「はああ…はあーっ!!」

 

オオタケマル「くっ…うぐあああっ!!」

 

 伊邪那岐ヨロイ・雷獣犬神憑身へと姿を変えていた神羅は妖魔達三人の現状を見て助けに向かうべく、稲妻の斬撃と呪いのエネルギー砲を連続で放ってオオタケマルを爆散させる。

 

禍炎「そろそろ終わりにしようか!」

 

《オーバーブースト!》

 

《禍炎インフェルノ!》

 

禍炎「はっ!…はああっ!!」

 

オオガマ「ぐ…ぐうあああっ!!」

 

 禍炎は触手を伸ばしてオオガマを拘束すると、そのまま両手の海原之拳に渦潮状のエネルギーを纏わせつつオオガマを引き寄せて渾身のダブルパンチを叩き込んで打破する。

 

黄泉「時雨先輩がピンチ…!…さっさと片付けるよ。千本桜!」

 

「「「うあああっ!!」」」

 

黄泉「まずはあなたから」

 

《アヤダマ!》

 

黄泉「はあっ!!」

 

《アヤダマブラスト!》

 

ヌエ「くっ…うぐあああっ!!」

 

 黄泉は大量に美しい桜の花弁を飛ばして炸裂させるとシュテンドウジ、ヌエ、ツチグモの三人を爆破する。

 そして生じた隙を突いてブンプクブラストフォンに伊邪那美アヤダマを読み込ませ、桜色のビームを発射してヌエを消し飛ばす。

 

シュテンドウジ「ふん…!」

 

ツチグモ「はっ!」

 

黄泉「ほっ…はあっ!!」

 

「「うああっ!」」

 

黄泉「悪いけど…私も多少は鍛えてるの。そんな簡単にはやられないよ」

 

《装填…一撃…必殺!》

 

《冥界薙撃!》

 

黄泉「は!はっ!はあっ!!」

 

ツチグモ「くっ…う…ぐああっ!!」

 

 黄泉はシュテンドウジとツチグモの攻撃を見切りつつ終滅之薙刀で斬り裂くと、伊邪那美アヤダマを終滅之薙刀に装填し、桜色のエネルギーを刀身に集めて三連続でツチグモに斬撃を叩き込んで撃ち倒す。

 

シュテンドウジ「くっ…ふん!」

 

黄泉「…ふっ…これで終わり!」

 

《一撃…必殺!》

 

《冥界滅撃…!》

 

黄泉「はああっ!!」

 

シュテンドウジ「くっ…ぐ…うあああっ!!」

 

 シュテンドウジの斬撃を黄泉は終滅之薙刀で受け止めると、ブンプクブラストフォンを至近から連射して怯ませる。そしてそのまま禁書ドライバーを操作して右脚に桜色のエネルギーと桜の花弁のエフェクトを纏わせ、シュテンドウジ目掛けて跳び蹴りを叩き込んで撃破する。

 

伏魔「おっと…みんなやられてしまったか。意外とやるじゃないか。…ん?」

 

一茶「……仮面…ライダー…。藍羽…聖…!」

 

神羅「淀川一茶…?」

 

一茶「お前さえ…お前達さえ…いなければァァ…!うああああっ!!」

 

禍炎「何だ…!?」

 

「うっ…うう…はああ…!ふんっ!!」

 

禍炎「藍羽先生…!うああああっ!!」

 

神羅「ぐ…あああっ!!…白石君…!」

 

 戦いの場にフラフラと乱入して来たのは一茶。突如としてドス黒いオーラを撒き散らし始めると、その身を怪物が集まって一つの怪物を生み出したかのような異形に変えると、赤黒い爆風を放って神羅、そして神羅を守ろうとした禍炎を追い詰める。

 

黄泉「…!?…怪物になった…!」

 

伏魔「おお…!」

 

妖魔「一体何が起きて…」

 

リュウジン『あの人間、人間を辞めたぞ…。あれはもはや…人間ではない。そしてモノノケでもない。…両面宿儺等と同じ…怪異と呼ぶべき存在だ…!』

 

妖魔「怪異…!?」

 

伏魔「ふふ…ハハハ…流石にしぶといね君は。良いだろう。君に魑魅魍魎(ちみもうりょう)の名を贈ろう」

 

魑魅魍魎「藍羽…聖ィ…!」

 

神羅「っ…!身体が…!」

 

禍炎「何て力だ…!」

 

魑魅魍魎「許さんぞ…。っ…うぐ…!」

 

伏魔「おや。…いきなり人を超えたから限界が来たらしい。…仕方ない。君達とのお遊びは切り上げさせてもらうよ」

 

《一撃…必殺!》

 

妖魔「!これは…」

 

霊魂「マズい…!」

 

《邪智滅撃…!》

 

伏魔「ふん」

 

「「「うああああっ!!」」」

 

 伏魔は変異した一茶…魑魅魍魎が急激にパワーアップしたことで力に慣れていないことに気付くと、戦いを切り上げるために右脚に五芒星のエフェクトを通じて木葉、火炎、土石、鉄鋼、水泡を集めると、それを回し蹴りの形で解き放って妖魔、霊魂、幽冥の三人を霊魂の岩の防壁すら突き破って蹴り飛ばし、変身解除に追い込む。

 

黄泉「時雨先輩!」

 

伏魔「さて…明日。最後の実験を始める。是非とも楽しんでいってくれたまえ」

 

魑魅魍魎「うう…!」

 

黄泉「…!」

 

 三人を文字通り一蹴した伏魔は魑魅魍魎を連れ、姿を消すのだった…。

 

⭐︎⭐︎⭐︎

 

時雨「痛て…」

 

智由「…派手にやられましたね」

 

時雨「まあ、ね。ありがとう、柚木さん」

 

智由「いえ、偶々学校にいる時で良かったです。…何か大変なことが起きていそうですね」

 

時雨「まあ、うん。…けど、絶対に何とかするよ。…何とかしてみせる」

 

智由「…頼もしいですが、無理はなさらないでくださいね」

 

時雨「…ありがとう」

 

 保健室で智由に手当てをしてもらった時雨は礼を言うと歴史研究部の部室に戻る。

 

時雨「お待たせ」

 

咲穂「…つまり、時雨君の無双アヤダマが壊れて、凪桜ちゃんが仮面ライダー黄泉になった…ということですか?」

 

凪桜「そういうこと」

 

調「色々起きすぎだよ…ってかいつの間にかいなくなってて心配したんだからね!」

 

咲穂「そうですよ。それがまさかイザナミの置き土産で変身してたなんて…」

 

凪桜「心配かけてごめん。…でも、私も戦いたかった。時雨先輩を助けたかったの」

 

時雨「…ありがとう」

 

 時雨が戻って来ると、丁度凪桜から咲穂と調が状況の説明を受けているところだった。

 凪桜を心配したという咲穂の言葉に謝る凪桜。しかし、そんな凪桜も時雨を助けたい一心での行動だったと知り、時雨は凪桜に感謝の思いを告げる。

 

咲穂「しかし、無双アヤダマが無くなったとなると…かなり痛手ですね」

 

調「…一体どうすれば…」

 

時雨「そう…だね。…でも、負けられないよ。何が何でも止めなくちゃ」

 

凪桜「…そうだね。…頑張ろう、時雨先輩」

 

時雨「…うん」

 

 無双アヤダマの破片を見つつ、その喪失が非常に大きな痛手であることを改めて感じる四人。しかし、それでもヌラリヒョンの計画を何としてでも止めなければと改めて覚悟を決めるのだった…。

 

⭐︎⭐︎⭐︎

 

次回!仮面ライダー妖魔!

 

凪桜「…花火をやろう」

 

時雨「そうだね。花火…花火!?」

 

最終決戦!…その前に花火!?

 

透「君達には助けられてきたからね。こんな時こそ助けになるよ」

 

聖「あなたと真っ向から向き合う!」

 

一茶「…望む、ところだァァ!!」

 

真黒「僕も負けてられないんだよねえ…!!」

 

雪音「多少危険な賭けですが…やるしかないかと」

 

夢華「雪ちがそう言うのなら…乗るよ、その賭けに!」

 

都黎「この命に変えても、世界の平和を…絶対に守ってみせる!」

 

世界を守るために立ち上がれ!

 

第肆拾玖話「最終決戦!それぞれの大一番!」

 

日曜午後9時!




第四十八話をご覧いただきありがとうございます。

今回は最終決戦に向けての助走を付ける回となりましたが、その中で無双ヨロイが使えなくなってしまうという事件が起きてしまっています。
最強フォームを封じられた妖魔が最後の戦いにどう臨むのか、是非ともお見逃しなく!

そして今回は更に凪桜の黄泉への変身というビッグイベントがありました!(劇場版では既に出てますが)
例え呪われた力であっても、それを他がために振るう凪桜の活躍、是非とも見届けていただけると幸いです。
因みに変身ポーズは時雨と共通のものとなります。
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