仮面ライダー妖魔   作:玲音考人

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第肆拾玖話「最終決戦!それぞれの大一番!」

 

リュウジン「前回の仮面ライダー妖魔は!

 

汰月の持つクサナギガトリンガーを狙って襲撃を仕掛けて来たヌラリヒョン。

 

今度は星海が狙われると予想した時雨達は協力して待ち構え、黄泉に変身を遂げた凪桜の協力もありクサナギガトリンガーを取り戻すが…無双アヤダマを失ってしまう。

 

更には淀川一茶が魑魅魍魎に変異してしまい、ヌラリヒョンの計画が遂に最終段階へと動き出す…」

 

⭐︎⭐︎⭐︎

 

時雨「…あの時、ヌラリヒョンはクサナギガトリンガーを諦めて淀川さんを連れて行った…ってことは」

 

凪桜「…多分、あの人が魑魅魍魎になったことでクサナギガトリンガーが必要無くなったんだ」

 

咲穂「…ということは敵の計画も本格的に動き出す…ということですよね」

 

調「そうなるよね…。皆で何か作戦を考えた方が良いんじゃ…」

 

時雨「…そうだね。…まずは何から手を付ければ…」

 

凪桜「…花火をやろう」

 

時雨「そうだね。花火…花火!?な、何言ってるのさ凪桜ちゃん」

 

 今にでもヌラリヒョンは動き出すかもしれない。そんな状況下で突如として花火をやろうと言い出した凪桜に時雨達は驚く。

 

咲穂「そ、そうですよ凪桜ちゃん。流石にそれどころじゃ…」

 

凪桜「…皆、ずっと険しい顔してるよ。気を抜きすぎるのも良くないけど…張り続けるのも良くない」

 

時雨「それは…」

 

凪桜「…作戦会議もした方が良いし…だったら皆を呼んで花火でもしながら作戦会議もしちゃえばいい」

 

時雨「ええ…良いのかな」

 

雪音「良いじゃないですか。花火」

 

時雨「雪音ちゃん」

 

雪音「…もしかしたら、これが最後になるかもしれません。…勿論、そうならないように全力を尽くす必要はありますが…それでも、覚悟は決めた方がいいでしょう。なら、今僅かにでも時間があるうちに少しでも楽しい時間を過ごしておくのも良いかと」

 

時雨「な、成る程…」

 

夢華「そうそう!凪桜ちゃんの言う通り少しはリラックスしないと」

 

時雨「…そう、だよね。…うん。皆、ありがとう」

 

咲穂「そうなると場所と機材はどうしましょうか…」

 

凪桜「機材なら心当たりがある」

 

雪音「場所はここで良いでしょう。私が許可を出してしまいます」

 

夢華「お、雪音生徒会長の最後の一仕事だ」

 

雪音「そういうことです」

 

 凪桜の説得や雪音の擁護もあり、時雨達は花火をすることとなる。

 

時雨「じゃあまあ…皆を呼んでみようか」

 

夢華「よろしく〜。私も都黎達に声を掛けとくよ」

 

凪桜「あ、そうだ。雪音先輩。頼みがあるんだけど…」

 

雪音「?」

 

⭐︎⭐︎⭐︎

 

第肆拾玖話「最終決戦!それぞれの大一番!」

 

聖「さて、そうしたら作戦会議といこうか」

 

清那「私なりに色々調べてみたんだけど…晴河君の話ではヌラリヒョンの目的は世界の裏側へ行くこと、なんでしょ?」

 

時雨「はい。そう言ってました」

 

清那「そう。それで、そんな術式が本当に可能なのか、田貫教授や斜馬ちゃんにも手伝ってもらって調べたんだ。そして…これは推測になるけど、この町で今のヌラリヒョンの力と、材料が揃っていれば恐らく可能っていう結論が出たの」

 

賢昇「…材料?」

 

清那「…強力な負の妖力の塊…言い換えれば両面宿儺や淀川って人が変異したらしい魑魅魍魎って存在を始めとした…所謂“怪異”」

 

汰月「怪異…」

 

星海「ある程度力の釣り合うそういう存在をこの街の三ヶ所に配置し、膨大な妖力を注ぎ込めばそれだけの術式を生み出すことが可能という結論になりました。…そして、今のヌラリヒョンならそれを実行出来るだけの妖力があります」

 

夜御哉「少なくとも理論上は可能だ。…しかも、その世界の裏側にアクセスするためのゲートが開き切れば、その衝撃で現世、幽世共に壊滅的な被害を受ける」

 

都黎「…!」

 

 作戦会議の時間。歴史研究部、治安維持委員会、バスターズ、世模継正屠会を始めとしたメンバーが集まる。

 そしてまずは星海と清那、夜御哉の三人はヌラリヒョンが実行しようしている術式について調べて来たことを共有する。

 

真黒「つまり…ヌラリヒョンの計画を止めなきゃ…」

 

時雨「……明日、世界が終わる…」

 

清那「…そういう、ことになるね」

 

 ヌラリヒョンの実行しようとしている術式について、調べたことを語る。そして、その中で影響によって現世と幽世のどちらも壊滅してしまうということを聞いた時雨達は覚悟こそしていても事の大きさに緊張感を漂わせる。

 

雪音「それで、その術式を止める方法はないのですか?」

 

夜御哉「勿論ある。…が、かなり厳しい。…というのも、まず怪異が三ヶ所で柱となり、術式の支点を作り出す。そしてその支点間の中心で術者本人が術を行使する事で発動すると思われるんだが…まず支点となる怪異を倒さなくちゃいけない。…だが、それは飽くまで止めるための前提条件であって、それだけで成し得るわけではないんだ」

 

星海「…つまり、一度発動してしまったこの術式を止めるためには術者を倒さなければいけない、ということです」

 

時雨「……ヌラリヒョンの撃破が必要…」

 

夜御哉「そうなる。おまけにいつ仕掛けてくるかも分からない以上、未然に防ぐのも難しい」

 

夢華「出たとこ勝負になるってわけかー」

 

清那「で、ここからがこっちの対策になるんだけど…正直出来ることは柱になる怪異の撃破とヌラリヒョンの撃破の二つしかない」

 

真黒「まあ、それはそうか」

 

汰月「…そういえば怪異の方は両面宿儺と淀川一茶だとして…後一体は何だ?」

 

星海「…恐らく、四凶が出てくるかと」

 

都黎「…そうか、奴等の呪符もヌラリヒョンが持っている…」

 

賢昇「一体一体じゃ両面宿儺達には及ばなくても…四体集まれば同等になるってことか」

 

清那「そういうことだね。…だから、少なくともヌラリヒョン撃破と怪異達の撃破で合計四組に分かれる必要があるの」

 

咲穂「…四組…。戦闘に関しては仮面ライダーの皆さんに任せるしかありませんからね…」

 

調「…確かに」

 

夜御哉「そういう意味では凪桜君が黄泉になる道を選んでくれたのも幸いではあるんだ。…戦力は少しでも欲しいからな」

 

 計画を止めるためにはヌラリヒョンに両面宿儺、四凶に魑魅魍魎という難敵を倒さなければならないという結論に行き着き、夜御哉は凪桜が黄泉として戦う道を選んだことはせめてもの救いでもあることを語る。

 

⭐︎⭐︎⭐︎

 

時雨「こうして皆で手持ち花火っていうのも良いよね」

 

凪桜「うん。…私、手持ち花火なんてやるの初めて…」

 

時雨「そっか。楽しそうで良かった。…それにしても、よく花火の許可降りましたね」

 

聖「まあ…ちょっと無理は言ったけどね…」

 

時雨「…ありがとうございます」

 

聖「良いんだよ。これも大人の役割だからね」

 

 時雨は色とりどりの手持ち花火を楽しみながら、そのために尽力してくれたらしい聖に礼を告げる。

 

夜御哉「よーし、皆いくぞー!」

 

時雨「え?あれって…」

 

凪桜「ああ、あれは…」

 

ヒュ〜

 

凪桜「打ち上げ花火だよ」

 

ドオオオン!

 

時雨「打ち上げ花火…!?…流石にお祭りとかに使うやつより規模は小さいけど…え、本当によく許可降りましたね…」

 

聖「…まあ、ね。夜御哉さんが開発した環境に優しい妖力花火なので火事の心配はないですって説明したんだ」

 

時雨「いや、本当にありがとうございます…。って、あれも田貫教授が作ったんですか…!?」

 

夜御哉「まだまだいくぞ!」

 

聖「まあ、君達が楽しめるのが一番だからね」

 

 自作の装置で打ち上げ花火まで始めた夜御哉に、聖は若干遠い目をしながら事の経緯を説明し、時雨は思った以上の聖の頑張りに改めて感謝の意を伝える。

 

時雨「線香花火…心が安らぐ感じがするよね」

 

凪桜「うん。…時雨先輩。さっき話してた明日の作戦だけど…」

 

時雨「…うん。あれしかないかなって。僕と汰月君と賢昇君の三人でヌラリヒョンを倒して、その他の敵を残りの皆で手分けして倒す…。今僕達が取れる手段の中じゃ一番確実だから」

 

凪桜「…明日、私も速攻で片付けて時雨先輩の所に加勢するから」

 

時雨「凪桜ちゃん…。うん。ありがとう」

 

 明日の決戦でヌラリヒョンに挑むことに決めた時雨。

 そんな時雨を案ずる凪桜は、何としてでも時雨の加勢に向かうと約束する。

 

時雨「…それにしても、随分と遠いところまで来たよね」

 

凪桜「…そうだね」

 

時雨「…その、さ。凪桜ちゃん」

 

凪桜「?」

 

時雨「凪桜ちゃんと出会ってからの一年ちょっと、すっごく楽しかった。ありがとね」

 

凪桜「…うん。私も…時雨先輩と出会ってから沢山楽しい思い出が出来た。…ありがとう」

 

 時雨と凪桜は互いへの感謝を告げ、笑い合うのだった…。

 

⭐︎⭐︎⭐︎

 

雹介「さて…計画はいよいよ最後の段階に進む。仮面ライダー諸君…無意味に抗う君達の姿も最後まで楽しませてもらおう」

 

《五行…!》

《装填…》

 

雹介「変身…!」

 

《支配装着…変化…!

 

邪智全能…五行ヨロイ…!》

 

伏魔「さあ…始めようか。ふんっ!!」

 

両面宿儺「ああ…哀しいな。この世界が終焉を迎えるなど。ああ…憎いな。決まった終焉に抗おう者がいるなど」

 

一茶「俺が全てを終わらせる…!これこそが俺の力なんだ…。うおおお…!!」

 

檮杌「うぐおお…!」

 

渾沌「ぐふぉふぉ…?」

 

饕餮「ガグルルァ…」

 

窮奇「キヒヒヒッ…!」

 

 布留杜市の中央…貴真賀地区に姿を現した雹介は伏魔 五行ヨロイへと変身し、照羅巣地区にいる両面宿儺、津久代地区にいる一茶が変貌した魑魅魍魎、佐乃緒地区にいる檮杌、渾沌、饕餮、窮奇…四凶の四体を三つの柱とし、貴真賀地区の上空に巨大な(ひず)みを生み出す。

 

夜御哉「…始まったみたいだ。照羅巣地区に両面宿儺、津久代地区に魑魅魍魎、佐乃緒地区に四凶が現れ…貴真賀地区の上空に強力なエネルギー反応が生まれている」

 

時雨「…分かりました。…皆、いこう!」

 

《龍!》

 

《大蛇!》

 

《鬼!》

 

《ヤギョウ!》

 

《ユキオンナ!》

 

《キュウビ!》

 

《着火!》

《八咫烏!》

《餓者髑髏!》

 

《最終段階解放!》

《伊邪那岐!》

 

《伊邪那美…!》

 

《装填!》

 

《インストール!》

 

《イグニッション!》

《イグニッション!》

 

《装填…》

 

《ワーニング!ワーニング!アウェイクニング!》

 

「「「「「「「「「変身!」」」」」」」」」

 

《憑依装着!変化!》

 

《デンシソウチャク!ヘンゲ!》

 

《焼却装着!ヘンゲ…》

 

《神格装着!ヘンゲ!》

 

《支配装着…変化…!》

 

《登竜大成!龍ヨロイ!》

 

《蛇行咬合!大蛇ヨロイ!》

 

《鬼気粉砕!鬼ヨロイ!》

 

《常闇Darkness…!ヤギョウヨロイ!》

 

《凍結Blizzard!ユキオンナヨロイ!》

 

《幻影Illusion!キュウビヨロイ!》

 

《黒翼!白骨!仮面ライダー禍炎!》

 

《天界君主!仮面ライダー神羅!伊邪那岐ヨロイ!》

 

《冥界姫君…伊邪那美ヨロイ…!》

 

 伏魔が動き出したことを夜御哉が検知すると、それを聞いた時雨達九人は最後の戦いに臨むべく立ち上がる。

 時雨は妖魔 龍ヨロイへ、汰月は霊魂 大蛇ヨロイへ、賢昇は幽冥 鬼ヨロイへ、都黎は暗夜 ヤギョウヨロイへ、雪音は氷雪 ユキオンナヨロイへ、夢華は夢幻 キュウビヨロイへ、真黒は禍炎 八咫烏餓者髑髏ヨロイへ、聖は神羅 伊邪那岐ヨロイへ、凪桜は黄泉 伊邪那美ヨロイへと一斉に変身すると、それぞれの決戦の場へと動き出すのだった…。

 

⭐︎⭐︎⭐︎

 

妖魔「はああっ!!」

 

霊魂「はっ!!」

 

幽冥「オラッ!」

 

妖魔「……こんな沢山の敵を街に放ってくるなんて…!」

 

霊魂「やりたい放題…ってわけか…!」

 

幽冥「…それでも、ぶっ潰すだけだ…!」

 

 ヌラリヒョン討伐のために貴真賀地区を目指す妖魔、霊魂、幽冥の三人は道中に立ち塞がる餓鬼の軍団を蹴散らしながら突き進む。

 

玲「俺達が加勢する!」

 

双葉「ここはお任せください…!」

 

妖魔「世模継の…!」

 

瑠李子「あなた達三人には助けられたし…今度は私達が助ける番。それに、私達だけじゃない」

 

妖魔「え?」

 

瑠璃子「今、田貫教授があなた達に助けられて来た三校の生徒達にオンミョウブラストチェンジャーを配ってるの」

 

 敵の多さに道を阻まれていた妖魔達の元に、世模継正屠会の瑠璃子、玲、双葉の三人が駆け付け、加勢すると言い出す。

 更には夜御哉の尽力によって、かつて関わった人達が街中でオンミョウトルーパーとして戦い始め、餓鬼の侵攻を食い止めていることを明かす。

 

調「皆さん、逃げてください!」

 

咲穂「こっちに…!」

 

調「っ…こんなに敵が…!」

 

弘毅「大変そうだな!」

 

沢彦「加勢するぜ!」

 

咲穂「榎田君、波佐見君、それに皆さん…どうして」

 

希「…皆さんの助けになりたいのです」

 

智由「怪我人は私にお任せください」

 

夏希「少しでも、やれることやらないとだよね」

 

透「ま、そういうことだね。さあ、皆いくよ!」

 

《アヤダマ!》

 

【変身!】

 

《陰陽変化!オンミョウトルーパー!》

 

オンミョウY「いくぜ!」

 

オンミョウY「うおおおっ!!」

 

透「君達には助けられてきたからね。こんな時こそ助けになるよ」

 

智由「右に同じというところでしょうか。佐乃緒や津久代でも生徒会長達が指揮を執っているそうですよ」

 

調「ありがとうございます…!」

 

咲穂「…人と人との繋がりの力、ですかね」

 

 餓鬼達から逃げる人達を照羅巣高校の校舎へ避難誘導していた咲穂と調。その前に現れたのはかつて関わって来た人達を含む照羅巣高校の生徒の集団だった。照羅巣高校の生徒達は一斉にオンミョウトルーパー(黄)へと変身し、透の指揮で餓鬼と激突し始める。

 

愛菜「こちらに避難してください!」

 

由香里「こっちです!」

 

克真「っ…!食い止めきれない…!」

 

朔「いけ!」

 

オンミョウB「はっ!!」

 

オンミョウB「だあっ!」

 

克真「オンミョウトルーパー…!?」

 

亜実「皆久しぶり〜」

 

愛菜「椚田君に藤崎先輩…これは一体」

 

朔「田貫という方からオンミョウブラストチェンジャーが支給されてね。事情は聞いてる。…俺達も手伝うよ」

 

亜実「そういうこと!」

 

 津久代地区にて、津久代高校に入ってこようとしてくる餓鬼をブンプクブラストフォンで何とか妨害していた克真だったが、一人では対応しきれず限界を迎えそうになってしまう。

 しかし、そこにオンミョウトルーパー(青)へと変身した津久代高校の生徒達が朔や亜実の指揮によって加勢する。

 

由香里「そういえば斜馬さんは…」

 

星海「こっちです!…っ…!」

 

朔「斜馬ッ!」

 

ゴズ「ふんっ!!」

 

メズ「はっ!!」

 

星海「ゴズさん、メズさん…ありがとうございます…!」

 

ゴズ「エンマ様から命があってな」

 

メズ「助太刀いたそう…!」

 

「も、モノノケが助けてくれたのか…!?」

 

「ありがとう!」

 

ゴズ「…ふん」

 

メズ「いくぞ!」

 

 仲間から少し離れたところで避難誘導をしていた星海。

 そんな星海を餓鬼達が襲おうとするが、そこにゴズとメズが駆け付け、餓鬼達を吹き飛ばす。

 

圭佑「はあっ!…ヤバっ…」

 

千瀬「ばーん!…だいじょぶ?」

 

圭佑「助かったっす…」

 

結佳「とはいえこの数…流石に守り抜くのも限界かも…!」

 

拓矢「ハハハ!かかれぇ!!」

 

オンミョウR「オラアッ!」

 

オンミョウR「はああっ!」

 

実衣「ここまで持ち堪えてくれてありがとう。ここからは私達も加わるよ」

 

結佳「皆…どうして」

 

拓矢「ふふん、生徒会長である俺がこの学校を守るのは当然だろう!それに…お前達には借りもあるしな」

 

実衣「そういうこと」

 

 何とか佐乃緒高校内に餓鬼達を入れまいと粘るバスターズの三人の前に拓矢や実衣が率いる佐乃緒高校の生徒達が変身したオンミョウトルーパー(赤)が援軍に駆けつける。

 

アリス「炎の加護を与えたまえ!」

 

千瀬「あ、アリスちゃんじゃん!」

 

圭佑「な、何でここに…?」

 

アリス「折角の夏休みだからサプライズで賢昇に会いに来たんだけど…大変なことになってるみたいだからね、手を貸してあげるよ」

 

結佳「…頼もしいね」

 

 突然横手から放たれた業火が餓鬼達を焼き払う。その攻撃を放ったのは弥城市に住む賢昇の幼馴染のアリスだった。

 賢昇に会いに来たところだったというアリスだが、事態の収拾に手を貸すことに。

 

清那「朱井式浄化術・清浄弾!」

 

澄香「こっちです!」

 

オンミョウR「おらっ!」

 

オンミョウB「はあっ!」

 

オンミョウY「たあっ!」

 

オンミョウP「ふんっ!」

 

清那「各校の皆が来てくれて助かったけど…」

 

澄香「中心部だからか敵が多いね」

 

アマノジャク「ふん!」

 

清那「!…モノノケ…!?」

 

澄香「これって…白石君の…?」

 

アメフリコゾウ「ふん!」

 

オンミョウR「モノノケが助けてくれた…」

 

テッソ「キキキ…!」

 

オンミョウY「あ、ありがとう…」

 

清那「…全く、心配性なんだから」

 

 貴真賀地区にて、歪みに近いが故に大量の餓鬼が現れたことで清那、澄香は各校の生徒が変身したオンミョウトルーパー達と協力してなお苦戦を強いられていたものの、そこにアマノジャク、アメフリコゾウ、テッソの三体のモノノケが加勢し、それが禍炎の召喚によるものだと気付いた清那と澄香は若干心配性な真黒に苦笑しつつその優しさに勇気づけられる。

 

霊魂「…そうか…皆が」

 

幽冥「…俺たちも負けてられねえな」

 

妖魔「そうだね。…皆の頑張りに応えよう!」

 

瑠璃子「じゃあ私達も…いくよ!」

 

《アヤダマ!》

 

「「「変身!」」」

 

《陰陽変化!オンミョウトルーパー!》

 

 各地で仲間が戦っていることを伝えると、瑠璃子達もオンミョウトルーパー(紫)へと変身して餓鬼達と戦い始める。

 

霊魂「よし、今のうちに…!」

 

《火車!》

《装填!》

 

《憑依装着!変化!

 

熱狂爆走!火車ヨロイ!》

 

幽冥「だな!」

 

《雲外鏡!》

《装填!》

 

《憑依装着!変化!

 

白日反射!雲外鏡ヨロイ!》

 

《熱狂剛撃!》

 

《白日剛撃!》

 

「「はあああっ!!」」

 

妖魔「おお…!」

 

霊魂「よし…突破口は開けた。…賢昇、乗れ」

 

幽冥「おう!頼んだぜ!」

 

妖魔「よーし、僕も…ツクモブースターさん!」

 

 霊魂と幽冥は同時に火車ヨロイと雲外鏡ヨロイに姿を変えると、同時に炎の車輪型のエネルギー弾と全身の鏡面からのレーザー光乱射によって近くの餓鬼達を一掃して道を開き、その隙に幽冥は高速移動のために車輪を巨大化させた霊魂に乗り、妖魔はツクモブースターを呼び出して道中の餓鬼達を撥ね飛ばさせつつ、同時に貴真賀地区へと急ぐ。

 

⭐︎⭐︎⭐︎

 

魑魅魍魎「待っていたぞ…藍羽聖…!」

 

神羅「…同じ道を歩んだ者として、道を踏み外したあなたを止める」

 

魑魅魍魎「黙れ…!俺は間違ってなんかない…!はあっ!!」

 

神羅「ふ…はああっ!!」

 

 津久代地区にて魑魅魍魎と対峙する神羅。

 神羅の決意表明を聞いて神経を逆撫でされた魑魅魍魎は邪悪な波動を放ち、神羅はそれを黄金の波動で防ぐ。

 

両面宿儺「哀しいな…。人の命を奪って来た力でこの世界を守ろうなどと自惚れるとは…。憎いな…。自分の呪われた力から目を背けて何者かになろうだなどは…」

 

黄泉「…勘違いしないで。私は目を背けてなんてない。例え呪われた力でも…その力で人を救えるのなら私は振るう…それだけ」

 

両面宿儺「ふんっ!!」

 

黄泉「はっ!!」

 

 両面宿儺は黄泉を煽るが、反論されると呪いのエネルギー弾を発射して攻撃を仕掛ける。対する黄泉はそのエネルギー弾を終滅之薙刀で真っ二つに斬り裂く。

 

禍炎「さて…朱井さん達の所にも増援を送ったし…ここからは本気でいこうかな」

 

《焼却装着!ヘンゲ…

 

黒翼!白骨!蒼炎!仮面ライダー禍炎!零!》

 

檮杌「うおおっ!!」

 

禍炎「中々乱暴だなぁ…まあいいや。クリスマスのお返しさせてもらおうかな」

 

 禍炎は禍炎・零 八咫烏餓者髑髏ヨロイへと強化変身すると、檮杌の突進を去なしつつ蹴り飛ばしてかつてのクリスマスの時に死に追いやられた際のことを思い返しつつ反撃に出る。

 

暗夜「…そうだな。お前達は倒させてもらう」

 

窮奇「キヒヒヒ…!」

 

暗夜「その手には乗らない…ふん!」

 

 禍炎の言葉に同意しつつ窮奇を相手取る暗夜。窮奇は大鎌・漱石枕流を振るって空間を切り裂くことで背後から攻撃を仕掛けるが暗夜は闇を通じて背後を取り返して斬撃を叩き込む。

 

氷雪「私達も参りましょう…!」

 

夢幻「そうだね、コンビネーションで勝つよ!」

 

渾沌「ぐふぇ…?」

 

氷雪「…あなたのやり方はお見通しです」

 

饕餮「グルルルァ…!」

 

夢幻「残念、幻でした〜♪」

 

 氷雪と夢幻はコンビで渾沌と饕餮に挑み、まず渾沌の右腕に付いた弩弓・醜類悪物から放たれる予測不能な軌道を描く矢を氷雪が氷塊を展開して防ぐ。

 しかし、その直後に饕餮が右腕に付いた鋭い牙の生えた口・求不得苦で夢幻に噛みつきかかるが、噛みついた夢幻は幻であり、背後から本物の夢幻が現れて斬撃を叩き込む。

 

⭐︎⭐︎⭐︎

 

妖魔「着いた…!」

 

霊魂「後はどうにかして上に登れば…」

 

幽冥「あ?…なんか来るぞ…!」

 

妖魔「うわっ!?…あれは…!?」

 

霊魂「ヌラリヒョン…!」

 

幽冥「本人のお出迎えってか…?」

 

リュウジン『…いや、あれは…妖気で作られたヌラリヒョンの複製体だ…!』

 

 歪みの下までやって来た妖魔達。すると、その三人の前に歪みから放たれた()()が着地し、土煙を吹き飛ばす勢いで黄色いレーザー光線を放つ。

 そして姿を現したのは中にいるはずのヌラリヒョン。

 しし、実際にはヌラリヒョン本人ではなく飽くまで妖力で作られた偽物であることをリュウジンが見抜く。

 

霊魂「放置して先に進む…」

 

幽冥「ってわけにもいかねえか」

 

妖魔「あんな火力で暴れられたら大被害だしね…」

 

霊魂「仕方ない…ここは」

 

幽冥「ああ。…時雨」

 

妖魔「?」

 

幽冥「お前は先に行け」

 

妖魔「えっ!?でも…」

 

霊魂「ここで三人とも足止めを喰らってたら敵の思う壺だ。…倒したら連絡する。そしたら阿修羅ヨロイになって俺達を呼んでくれ」

 

妖魔「…っ…分かった。負けないでよ…!」

 

霊魂「ああ。…時雨も、何とか持ち堪えてくれ。…すまない」

 

幽冥「…つーわけで、頼んだぜ…時雨」

 

妖魔「…任せて。…リュウジンブースター起動!」

 

 ヌラリヒョンに時間を使うわけにはいかないため、霊魂と幽冥が残ってヌラリヒョンを倒し、妖魔が歪みの中に向かうことに。

 

霊魂「さて…」

 

《ミズチ!》

 

幽冥「さっさと片付けるぞ」

 

《ギュウキ!》

 

⭐︎⭐︎⭐︎

 

《神羅エレメント!》

 

神羅「はああっ!!」

 

魑魅魍魎「ふんっ!」

 

神羅「っ…うあっ!!」

 

魑魅魍魎「これが俺の力だ…!」

 

 伊邪那岐ヨロイ・雷獣犬神憑身になっていた神羅は稲妻の斬撃と呪いの咆哮を連続で放つも、それを跳ね除けた魑魅魍魎はドス黒いエネルギーを纏わせた拳で神羅を連続で殴打し、己の力を誇示する。

 

神羅「…確かに…あなたは強い」

 

魑魅魍魎「漸く分かったかァ!」

 

神羅「ですが…力の使い方を間違っている」

 

魑魅魍魎「何ィ…?」

 

神羅「…どうしてそれだけの力を持っていながら…才覚を持っていながら、自分のために人を傷付けるような使い方をするのですか…?真っ当にやれば…きっとあなたを真っ当に認めてくれる人はいた」

 

魑魅魍魎「黙れ!黙れ黙れェ!お前は何も分かっちゃいない!俺は…俺だって真っ当に努力したさ!沢山勉強して…優秀な教師になろうとしていた。でも…いつもお前に評価で負けていた。俺の方が何倍も努力していたはずなのに…。何よりも腹が立ったのは…そんな俺をお前は眼中にも入れなかったことだ…!」

 

神羅「…!」

 

 伊邪那岐ヨロイに戻りつつも神羅は魑魅魍魎と波動の応酬をしつつ舌戦を繰り広げ、真っ当なやり方から外れた魑魅魍魎のやり方を非難するが、そんな魑魅魍魎は自分だって真っ当に努力していたと反論する。

 

神羅「そう…か…」

 

魑魅魍魎「俺は…お前に勝つんだ…!そうでなきゃ…俺はァァ!!」

 

神羅「ぐああっ!!」

 

 魑魅魍魎の言葉を聞いて動きを止めてしまった神羅。その隙に魑魅魍魎は拳を叩き込んで神羅を殴り飛ばす。

 

魑魅魍魎「これで…俺の勝ちだァァ!!」

 

神羅「……」

 

魑魅魍魎「!」

 

神羅「…私は、教師になろうと必死だった。父のような立派な先生になりたかった。そのために努力して来た。…けど、その中であなたを顧みなかったのは事実だ。それがあなたを傷つけたというのなら…すまない」

 

魑魅魍魎「…うるさい。うるさい!今更謝るんじゃねええ!!」

 

神羅「だからこそ…今、ここで。…あなたと真っ向から向き合う!はああっ!!」

 

魑魅魍魎「ぐっ…!」

 

神羅「勝負だ、淀川一茶」

 

魑魅魍魎「…望む、ところだァァ!!」

 

「「はああああっ!!」」

 

 ずっと自分の背中を追って来たという魑魅魍魎──一茶。そんな彼のことを全く気にも留めていなかった神羅──聖はそのことを謝ると魑魅魍魎は半狂乱のような状態で殴りかかる。しかし、神羅はせめて今だけは真っ向から魑魅魍魎を自身の前に立ち塞がる“戦うべき敵”として認め、全力で向き合うと決める。

 そして、もはや技もへったくれもない殴り合いを始める。

 

神羅「はああっ!!」

 

魑魅魍魎「うあああっ!!」

 

神羅「…強いな…!」

 

魑魅魍魎「俺は…力を求めて来た…!全部!お前に!勝つためだ!」

 

神羅「そうか…なら、こっちも全力で返すまでだ!!」

 

 激しく殴り合う神羅と魑魅魍魎。

 お互いに激しい打撃を喰らったことで少なくないダメージを受けるが、闘志は揺るがない。

 

神羅「これで最後だ…!」

 

《超過段階解放!》

 

魑魅魍魎「終わりにしてやる…!」

 

《天界パニッシュメント!》

 

神羅「はああああっ!!」

 

魑魅魍魎「うおあああっ!!」

 

神羅「俺の…勝ちだ…ッ!はああーっ!!」

 

魑魅魍魎「うっ…く…これが…藍羽聖の…本気か…!…勝てないわけだ…。うぐああああっ!!」

 

 最後の力を振り絞った神羅と魑魅魍魎は互いに右拳へと波動を集めると同時にストレートパンチを繰り出すと、拮抗した末に神羅の拳が押し破って魑魅魍魎を殴り飛ばし、空中で爆散させる。

 

聖「…はあっ…はあっ。……さようなら、淀川先生」

 

 死の間際、どこか満足気な様子を見せた一茶に、打ち勝って変身解除した聖は道こそ違えど同じ教職に就き、かつては共に働き生徒を導いていた同僚たる一茶へ別れを告げるのだった…。

 

⭐︎⭐︎⭐︎

 

檮杌「ふんっ!!」

 

禍炎「うあああっ!!…やるじゃないか。流石に三体召喚はキツイね…!」

 

 檮杌が手に持った鉈・難訓を振るって飛ばした爆発性の斬撃を喰らった禍炎は大きくダメージを受けて吹き飛ばされてしまう。

 

禍炎「けどさぁ…僕も負けてられないんだよねえ…!!」

 

《イグニッション!武装!鎌鼬!》

《イグニッション!召喚!水虎!》

 

禍炎「はああっ!!」

 

檮杌「ふんっ!!」

 

禍炎「遅いよ!はあっ!」

 

 檮杌の斬撃をスレスレで回避した禍炎は辻風之鎌を召喚すると液状化した状態で高速で飛び回りつつヒットアンドアウェイでダメージを重ねていく。

 

檮杌「ふんっ!」

 

禍炎「!?うぐああっ!…成る程、符で呼び出した本物ともなると流石に賢いな…!」

 

《イグニッション!武装!塗壁!蟹坊主!》

《イグニッション!召喚!枕返!》

 

禍炎「はああっ!!」

 

檮杌「っ…ふんっ!!」

 

禍炎「枕バリアー!」

 

檮杌「…!?」

 

 爆風によって液状化を解除させられた禍炎は鉄壁之盾と甲殻之爪を召喚すると檮杌に斬撃と刺突を繰り出し、更に難訓による斬撃を枕型のバリアーを鉄壁之盾に纏わせて斬撃を抑え込む。

 

檮杌「ふん…うおおおおっ!!」

 

禍炎「ちょ…嘘でしょ…!?うああっ!!」

 

檮杌「ふんぬああっ!!」

 

禍炎「うっ…無茶苦茶なパワータイプ…僕とは相性が悪いなぁ」

 

 鉄壁之盾を構えて防御姿勢を取っていた禍炎を力づくで振り回して地面に叩きつけることで防御を解かせた檮杌のやり口に禍炎は愚痴を零す。

 

禍炎「ここは…距離を取ろうか」

 

《イグニッション!武装!陰摩羅鬼!》

《イグニッション!召喚!白山坊!》

 

檮杌「ふんっ!!」

 

禍炎「おっと…これで…どうだ!!」

 

檮杌「くっ…うおおおっ!!」

 

禍炎「分身が…うああっ!!」

 

 禍炎は魂魄之弓を召喚しつつ分身して檮杌を一斉に撃ち抜くが、檮杌が我武者羅に振り回した斬撃で分身も掻き消され、自身もダメージを受けてしまう。

 

禍炎「あー…やってくれるよ。本当に。…あんまりこういうのはタイプじゃないんだけどな」

 

《イグニッション!武装!野槌!》

《イグニッション!召喚!狂骨!》

 

檮杌「ふんっ!!…!?」

 

禍炎「はああああっ!!はあっ!はあーっ!!」

 

檮杌「ぐ…うおあああっ!!」

 

禍炎「だああっ!!」

 

 禍炎は檮杌目掛けて土中之鎚を召喚し、更には狂骨の力で自己回復しながら突撃することで爆風を突っ切り、強引に何発も殴り飛ばす。

 

檮杌「…うおお…!」

 

禍炎「っ…流石に消耗が激しいなぁ。…けど、こんなところで諦めるわけにはいかないんだ…!」

 

《イグニッション!武装!海坊主!》

 

禍炎「はあっ!はっ!はあーっ!!」

 

檮杌「くっ…っ…うあああっ!!」

 

 禍炎は海原之拳を召喚して檮杌を何発も殴り付け、触手で投げ飛ばして地面に叩き付ける。

 

《オーバーブースト!》

 

禍炎「はあ…。これで…決める…!」

 

《禍炎インフェルノ!》

 

檮杌「うおああっ!!」

 

禍炎「ぐ…っ…はあっ!!」

 

檮杌「っ…う…うぐああああっ!!」

 

 禍炎は檮杌の斬撃を蒼炎に身を包んでのテレポートで回避しつつ接近し、オンミョウブラストチェンジャーを突き付けると、気付いた檮杌の斬撃を耐え忍びつつ銃口にエネルギーを集め、蒼炎の銃撃を至近距離から発射し、檮杌を焼き尽くす。

 

真黒「はあ…流石に…キツ…」

 

 相討ち覚悟の攻撃によって少なくないダメージを負った真黒は変身を解くとその場に倒れ込む。

 

⭐︎⭐︎⭐︎

 

氷雪「ふっ…!?きゃああっ!!」

 

夢幻「雪ちー!ひゃあっ!」

 

饕餮「グルルルァ…!」

 

渾沌「ぐふぉ…?」

 

 不規則に動く矢や噛みつきに次々にダメージを受ける氷雪と夢幻。

 

氷雪「流石に…強いですね」

 

夢幻「だね。…でも諦めないよ!いっけー!!」

 

氷雪「そうですね…!はああっ!!」

 

饕餮「ガグルルル…!」

 

氷雪「!?氷を噛み砕いた…!?」

 

饕餮「グルァァ!!」

 

氷雪「っ…!」

 

 夢幻は狐火を飛ばして饕餮と渾沌を撹乱しつつ攻撃を仕掛け、氷雪は饕餮と渾沌を凍り付かせようとするが氷雪の氷を喰らった饕餮は大量の氷の礫を放ち始める。

 

夢幻「…あいつは私が!」

 

《チャージスラッシュ!》

 

渾沌「ぐふぉふぉ…?」

 

夢幻「なっ…うあああっ!!」

 

氷雪「夢華さん!…よくも!」

 

《チャージシュート!》

 

饕餮「ガルルル…グオオオ!!」

 

「「きゃあああっ!!」」

 

 氷雪を助けるべくレーザーの斬撃を飛ばして饕餮を狙う夢幻だったが、渾沌の矢を受けてしまい攻撃を崩される。

 それに怒った氷雪がレーザービームを放つも、今度は饕餮がレーザービームを喰らって溜め込み、撃ち返すことで二人を攻撃する。

 

氷雪「このままでは…」

 

夢幻「厳しい…かもね」

 

氷雪「…ですが、まあ…諦めるわけにはいかないでしょう」

 

夢幻「…ま、そうだよね」

 

氷雪「…長期戦は不利ですから、一気に決めましょう」

 

夢幻「策とかあるの?」

 

氷雪「ええ。多少危険な賭けですが…やるしかないかと」

 

夢幻「雪ちがそう言うのなら…乗るよ、その賭けに!」

 

 段々と追い詰められ始めていることを自覚している二人は、一気に勝負を決めるべく動き出す。

 

《スペシャルムーブ!》

 

《凍結シュートフィニッシュ!》

 

《幻影シュートフィニッシュ!》

 

「「はあーっ!!」」

 

饕餮「グルル…!」

 

渾沌「ぐふぇ…?」

 

氷雪「させませんよ!」

 

《凍結スラッシュフィニッシュ!》

 

夢幻「いくよー!」

 

《幻影スラッシュフィニッシュ!》

 

氷雪「はっ!うっ…!はあっ!!はーっ!!」

 

夢幻「ふっ!うあっ!たあっ!やああっ!!」

 

 氷雪と夢幻は同時に冷気光線と狐火のエネルギー弾を発射して饕餮と渾沌を攻撃しつつその身動きを阻害し、二体が動き出す前に追撃として冷気を帯びた連続斬撃と分身のアヤカシレーザーアタッカーによる斬撃を繰り出し、多少被弾しつつもなんとか押し切る。

 

氷雪「一気に…終わらせますよ!」

 

夢幻「OK!」

 

《スペシャルムーブ!》

 

《凍結ストライクフィニッシュ!》

 

《幻影ストライクフィニッシュ!》

 

「「はああああっ!!」」

 

饕餮「くっ…グルァ…!」

 

渾沌「ぐふぁ…!?」

 

氷雪「夢華さん!」

 

《凍結ストライクフィニッシュ!》

 

《幻影ストライクフィニッシュ!》

 

「「はあーっ!!」」

 

饕餮「っ…グル…ぐ…!」

 

渾沌「ぐふぁっ!ぐふぉ…!?」

 

 氷雪と夢幻は同時に跳び上がるとそれぞれ水色の冷気を帯びた右脚と桃色の幻の炎を纏わせた左脚で跳び蹴りを繰り出し、饕餮と渾沌に叩き込む。

 しかし、その持ち前の力で暫くの間耐え抜いていた饕餮と渾沌に、更にもう一度必殺技を発動することでその力を重ねがけて火力を高め、打ち破る。

 

雪音「うう…」

 

夢華「おっと…お疲れ、雪ち」

 

雪音「夢華さんこそ…ありがとうございます」

 

夢華「にしても最後の…すっごい力技だったね。体中痛いよ〜」

 

雪音「……アレしか思い付かなかったんです。うっ…確かに全身痛いですね」

 

 かなり無理する戦術を実行したことで相当なダメージを受けた雪音と夢華は変身解除して寄り添いつつ、軽口を叩き合う。

 

⭐︎⭐︎⭐︎

 

暗夜「くっ…!」

 

窮奇「キヒヒッ!キヒッ!」

 

暗夜「ぐああっ!!…っ、空間切断…厄介だな」

 

 突然空中に打ち上げられ、そのまま対応しきれず被弾してしまった暗夜は、その空間切断能力の厄介さに歯噛みする。

 

暗夜「こいつで…!」

 

《提灯御化!》

 

《アヤダマ一閃!》

 

暗夜「はあっ!はっ…はああッ!!」

 

窮奇「キヒ…キヒヒッ!!」

 

暗夜「っ…ふん!」

 

窮奇「キヒッ!?」

 

 暗夜が炎を纏わせた闇夜月で斬りかかると、窮奇は漱石枕流を振るって再度空間切断を行うが、怯まず突っ込んだ暗夜は炎の斬撃を窮奇に叩き込み、思わぬダメージに窮奇は驚愕の様子を見せる。

 

暗夜「今のは…そういうことか。はああっ!!」

 

窮奇「キヒヒッ!!」

 

暗夜「ぐっ…うあああっ!!…まだだ!!」

 

《唐傘御化!》

《アヤダマ!》

 

《アヤダマライズ!唐傘御化!》

 

暗夜「はあっ!はっ!はああ!!」

 

窮奇「キヒ…!」

 

暗夜「ふんっ!!」

 

《アヤダマバースト!》

 

窮奇「ッ…!」

 

 暗夜は突破口を見付けると、窮奇目掛けてひたすら接近しようと試みる。

 まずは闇を通じて一気に距離を詰めるが、一回使った手ということもあり見切られ、漱石枕流による斬撃を受けてしまう。

 そこで暗夜は唐傘状のバリアを発生させて目眩しと防御を行いながら距離を詰め、何とか再び一太刀を入れる。

 …しかし、それが窮奇の凶暴性のスイッチを入れてしまう。

 

窮奇「キヒャアアッ!!」

 

暗夜「なっ…ぐああああっ!!」

 

窮奇「キヒッ!キヒャヒャヒャ!!」

 

暗夜「っ…ぐ…があっ!!」

 

 窮奇は連続で空間を切断すると、漱石枕流で斬りつけて暗夜を空間の裂け目に叩き込み、出てきた先にまた斬撃を叩き込むという連続攻撃を仕掛け、暗夜に大ダメージを与える。

 

暗夜「くっ…マズいな。……だが…こんなところで、諦めるわけにはいかない。…俺には、償わなくちゃならない罪がある。…そのためにも…この命に変えても、世界の平和を…絶対に守ってみせる!はああああっ!!」

 

《常闇ストライクフィニッシュ!》

 

窮奇「キヒッ!」

 

暗夜「ぐっ…だが…これで間合いに入ったな…!」

 

窮奇「!?キヒッ…キヒャアア!!」

 

都黎「っ…電書ドライバーが…!」

 

 打ちのめされながらも再度立ち上がった暗夜は闇を纏った横蹴りを繰り出すが、そんな暗夜を嘲笑うように窮奇は漱石枕流で斬りかかる。

 しかし、何とかそれを腹で受け止めた暗夜は漱石枕流を掴んでその距離を詰める。そして闇夜月を振り上げるが、漱石枕流の先端が突き刺さったことで電書ドライバーが破損してしまい、腰から外れてしまう。

 

窮奇「キヒヒッ…!」

 

都黎「舐めるな!俺にはまだ…これがある!変幻!」

 

《居合変化…!暗夜丸!》

 

窮奇「キヒッ…!?」

 

《夜行流奥義!》

 

暗夜丸「この刃で…散れッ!」

 

《神剣・宵闇演舞!》

 

暗夜丸「はああっ!!」

 

窮奇「キヒ…キヒャ…ギィヤアアアア!!!」

 

 変身が解除されて窮地に陥った都黎を嘲笑う窮奇だったが、都黎は闇夜月を窮奇に突き刺しながら暗夜丸に変身し、そのまま闇のオーラを纏わせる。

 必死に抵抗する窮奇の攻撃に耐え抜くと、暗夜丸はそのまま闇のエネルギーを刀身から流し込んで窮奇を爆散させる。

 

都黎「っ…ここまで……か…」

 

 捨て身の攻撃を仕掛けたことで自身も重傷を負った都黎はそのままフラフラと倒れ込んで仰向けに寝転がり、意識を手放す。

 

⭐︎⭐︎⭐︎

 

伏魔「やあ…待っていたよ」

 

妖魔「…ヌラリヒョン、あなたを止めます」

 

 時間は少しだけ遡り、歪みの中、不思議な平原のような空間で、妖魔は伏魔と対峙していた。

 

⭐︎⭐︎⭐︎

 

仮面ライダー妖魔!…最終話!

 

雹介「私は私の夢を…叶えるんだ…!」

 

時雨「見てみたいんです!この先皆と紡いでいくまだ知らないハッピーエンドを!」

 

凪桜「この先待ち受ける物語もこの目で確かめたい!」

 

時雨「未来のまだ見ぬ物語を求める僕達は負けない!」

 

「「エピローグといくよ!」」

 

最終話「ハッピーエンドの願いと物語閉幕!」

 

日曜午後9時!




第肆拾玖話をご覧いただきありがとうございます。

さて、今回は決戦前夜、そして最終決戦の幕開けというところを描くこととなりましたが、いかがだったでしょうか。

暗夜、氷雪、夢幻、禍炎、神羅の五人については今回の活躍で本編の出番は終了となります。
そして次回は最終話!と同時に残る妖魔、霊魂、幽冥、黄泉の活躍パートとなっておりますので、お見逃しなく!
8月末までまだ二週あるのに最終話?と思われる方もいるかもしれませんが、次回最終話です!(最終週は後日談の特別編となります)

さて、妖魔の物語、そのラストを是非とも見届けていただけると幸いです!
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