多分、居たら面白いかなぁと思える消息不明キャラも登場して貰っています。
妖精さん、気を付けて!?
ALOに今、とある噂が飛び交っている。
「くっそお! あのケットシー、むちゃくちゃだ!」
「ああ、俺も見たのは初めてだが、むちゃくちゃだったな」(笑)
「そりゃお前が悪い」(笑)
「何でだよ!」
「初対面でベタベタ触られたらなぁ」
「そうだなぁ、幾ら珍しくても限度があるさ」
怒った相手にタコ殴りにされたそうな。
そんな話声を聞く気はなしに聞いていた
「なぁ、エギル」
「ん? なんだ、キリト」
「アイツら、さっきから何話してるんだ?」
「なんだ、知らないのか? 最近、凄く手強いチートなケットシーが現れたらしいぞ」
「へぇー、どんな?」
少し興味が引かれたのか、聞く体制に入ったキリト。
「まぁ、オレも話に聞いただけなんだが・・・こんならしい」
そう言うと、エギルはキリトにその時の様子を撮ったらしい画像を見せた。
「どれどれ? ・・・これは、ケットシー・・・なのか?」
確かに後ろから見ればそれらしい猫耳が見えるが、確定するには情報が乏しい。
どう見ても虎の着グルミの後頭部にしか見えない。
更には大きな木箱を背負っていて、体格がハッキリとしない、長大な得物を手にしているらしい事は分かった。
「さぁな。ただ、見た奴がそうらしいと思っただけだと思うが、言い得て妙だと思わないか?」
「まぁ、確かにそうだけど、正面からの画像は?」
エギルは無い、とばかりに顔を横に振る。
「まぁ続きを聞け。コイツが使う戦法が中々に秀逸らしくてな。それを破ろうとしてる奴等がわんさといるらしいんだ」
「へぇー、どんな?」
「何でも、最初に必ず攻撃を喰らってしまうらしい」
「ふぅん、必中ってわけだ」
「ただな、傍から見てると何でその攻撃が避けられないのかが、分からないらしいぞ」
「・・・へぇ」
その必中攻撃とやらを如何にかわし破るのかを模索しているキリト。
かなり食らい付いている。
「お前が破ってみたいのなら、止めとけと言っておいた方が良いのかもな」
そんな事は百も承知で話を続けるエギル。
「何でだ?」
「多分、取り巻きが黙っていないかもな」
「ん、なんだよそれは」
「何でも、このケットシーには親衛隊が居るらしい。それも結構な数でな」
「へぇー」
「そのケットシーを見守る会だそうだ」
「は?」
つい、呆気に囚われたキリト。
「だから、ファンクラブみたいなもんかな。結構色々と調べているらしいぞ」
「ふぅーん」
これはアルゴにでも聞いてみっかな。
そんな事を考えながら、アルゴ宛てに問い合わせのメールを送って見た所。
「ハイハァーイ! キー坊、呼んだかナ」
「うおっ、ビックリした!」
背中から唐突に声を掛けられたのだ。
「にゃハハハ。で、用件は」
「あ、ああ。今話題になってるらしいケットシーについて教えて貰えないかな?」
「・・・エ」
ピシリと固まるアルゴ。
「ど、どうしたんだよ、アルゴらしくもない」
アルゴのあまりの急変に心配になったキリト。
キリトの方に手を置きかながら、アルゴは言葉を口にする。
「・・・キー坊、ついに犯罪に手を染めるのカ」
「な訳ないだろ! 変だぞ、アルゴ」
「鼠に猫の情報を求める方がどうかしているゾ!」
「や、情報屋だろ?」
「マァ、確かにナ。ダガ、扱える情報にも制限ってモノがあるダロ。
それが身を守る術なのダヨ!」
キリトはアルゴのそのらしくなさから、ある推測を立てた。
「・・・ヤバいのか?」
「マァ、ヤバイヨ。色んな意味でナ」
「じゃぁ、何時何処に行ったら会えるのか位は教えて貰えるだろ?」
キリトがそう言うと、アルゴは左手の人差し指と親指で輪を作り、右手の人差し指と親指を折り、指し示した。
その符徴の意味と相場を知るキリトは、
「随分と吹っ掛けるな」
「仕方がないんダナ。これでも負けてる方だゾ」
「・・・もっと負けらんないか?」
「・・・情報料をケチると痛い目を見る事は分かっているハズ」
「や、それにしても
「しかたがないナー。じゃア、半分に負けてやろウ。
そしテ、存分に痛い目を見るがイイ!」
「おいおい、それは穏やかじゃないな」
穏やかではない雲行きの話を、聞くとはなしに聞いていたエギルも間に入った。
「じゃぁ、半額で聞ける範囲で」
「キリト?」
大丈夫なのか? と心配するエギル。
「イインダナ?」
「ああ!」
商談は成立した。
「先ズ、主な活動場所は不明デ、時間もランダムで特定出来ないんだナ」
「お、おいおい、そんな情報であんな金額を?」
「まァ、待つんダナ。ここからが本当に価値を持っていル。
時間も場所も特定できないからこそ、特定する為の情報網もあるんダネ!
料金はその情報網からのリーク料って事ダ」
「へぇー、って! それでもぼってるだろ!」
「まぁネー、商売だシー。今なら間に合う
「何処だ?」
「この街の北の外れで見掛けたヨ」
それだけ聞くと、キリトは大急ぎでその場へと飛び出して行った!
「って、まだ情報の続きガ・・・」
「その続きって奴と、残り半分。俺が貰おう」
「毎度ー!」
残りの情報に含まれた単語の中には、不穏な称号が贈られる事になるなど、聞いておいて良かったと思われる情報も含まれていた?
その情報を受け取ると、徐にログインしている仲間達にメールを送った。
内容は、【キリトが危険に飛び込んだ】だった。
・・・ ・・・
町の北側の外れ、その広い草原に人垣が出来ていた。
「「「おおー!」」」
「やれやれー!」
「そこだー!」
「行けぇー!」
「きゃぁー!」
「危なぁーい!」
カッキィーン! と音がしたかと思うと、土妖精族のノームの重戦士が宙を舞った。
「ど、どんな相手なんだ?」
飛んで行く所は見たが、その飛んで行ったのが、恍惚とした表情で宙を舞う厳つい大男と言う事までは見ていなかった。
『さぁ! 次に挑むのは誰だ!? チャンピオンはまだまだ元気にヤル気で居るぞ!』
その声に応えるかの如く、ブンブンと武器で風を切る音が聞こえて来る。
その様子に、一目見ようと覗き込むが人の垣根が厚く、全く見えなかった。
「ちょっと、通らせて貰えないか?」
「ヤダ」
無下に断りを入れて来る音楽妖精族のプーカ。
「そこを何とか!」
「えー、それでもヤダ!」
「ん? そんなに噂のケットシーを見たいの? なら、挑戦するんだね」
「そーだそーだ、私らも挑んでやっと見れたんだし」
そんな非難の視線に混じって、聞こえて来た声があった。
『この
これを逃せば針の筵に座らされると分かり、キリトは逃げる事を決めた。
「ハイ! はいはい! オレが挑戦する!」
それを聞き、新たな生贄が現れたとばかりにニンマリとした笑いを浮かべる観客達。
その笑顔は先を急ぐキリトには見えてはいない。
・・・ ・・・
垣根を抜けた先、キリトの視界の前には大きな盾が、金棒をつっかえ棒にして立っていた。
何だか可愛らしい模様が描かれているが、それと防御力は別モノなのだろう。
司会をしているらしいプーカが音楽妖精族特有の拡声魔法を使ってルールの説明をして来る。
ルールとしては、どちらかが先にクリーンヒット=誰から見ても見事な一撃を入れる事。
挑戦の対価として、相応と思われる物を差し出す事。(ポーション・アイテム等)
勝ったとしても報酬は特にない事。(要求すれば叶うかも? 前例ナシ)
と言った事が簡単に説明された。
その盾の前に立つと、直に試合は始まっていると告げられた。
相手はどこだと辺りを見回すが、目に見える範囲ではふざけた格好をしたケットシーとやらは見当たらない。
「なぁ、相手はどこに居るんだ?」
そう尋ねたキリトに対し、
「・・・プッ!」
「クスクス」
「わ、笑っちゃだめよ!」
「知らないで来たみたいね」
笑いを堪える観衆。その内の一人が「目の前にいるぞー!」と叫ぶ。
「はぁ? 目の前って、盾があるだけだけど?」
キリトはジッとその盾を眺めて見る。
どことなくコミカルな子猫が学ランを纏っている絵柄なのだが、如何にも目が離せなくなって来たのだ。
ジッと、盾に見入っていると、盾が傾きそのまま迫って来たと思った時には遅かった。
パコン! とばかりに良い音がして足が払われたと思ったら、視界が右回りに上下逆さまに、更に盾の下に何処かで見た顔があったかと思ったら。
パッカァーン! と視界が暗転した。
一回転したフルスイングをまともに喰らったらしい。
・・・ ・・・
「な、何が!?」
気が付くと地面に倒れ伏し、HPバーが急速に減って行く様子が分かった。
これはかなり強力な一撃をまともに食らったのだと判断し、即座に剣を構えたが、既に終了したと伝えられた。
「え、お、終わり?」
「ああ、見事に嵌ってくれたな。で、何を差し出す?」
「あー、何を出せばいいんだ?」
「お金は・・・要らないって断られるな。なにか珍しいアイテムとかだと喜ばれるぞ。聞いてみたらどうだ?」
「だけど、相手は?」
「そこに居るだろ?」
そう言う先には重そうな盾が立っているだけだったが、その盾がゴロゴロと動き出した。
「えっと、え!?」
そこにはこの間遊んだ相手が立って「勝ッタカラ何カチョーダイ!」とばかりに手を差し出してきているのだ。
虎縞な着グルミ・パジャマとでも言いたげな格好で、金砕棒と盾を引き摺って居た。
「・・・リュートちゃん?」
なぁに? とばかりに小首を傾げている。
「えっと、オレの事は覚えてないかな?」
んーっと、んーっと・・・ぽん!
見覚えがある事は確かだが・・・誰だっけ? とばかりに名前が出て来ない。顔は知っているが名前は聞いてない。
「な、何ぃ! あのハーレムキリトが、この子の名前を知ってるだとぉー!!」
「ゆ、許せん!」
「私達もまだ知らないのにぃ!」
「この子も毒牙に掛ける気かぁ!」
「切る」
「Kill」
「切り捨て御免」
「デスぺナ上等」
「PK掛けても構わないよな?」
「サラマンダーを呼べ! 爆裂魔法を!」
とばかりにエスカレートした観衆。
「うぇ!?」
辺りの様子に気が付いたキリト。
このままでは不味いと、危機感から何時もは失敗する事の多い苦手な幻影魔法を成功させる。
「どこだぁ!」
「そこかぁ!」
「きゃー!」
「ちっ! 違ったか!」
「何でよ!」
「こっちへ!」
「そっちか!?」
「ぎゃぁ!」
手を引かれ、群衆の外へと連れて行って貰った。
「何処行きやがった!」
などと声を荒げる声が聞こえて来るが、その声は背中越しに遠ざかって行く。
「ゴメンね。お兄ちゃんが変な事に巻きこんじゃったみたいで」
すぐ頭上から聞いた声が降って来た。
「
リーファはランドセルの様に背負ったカバン部分から両脇をシッカリと抱き上げる様に、シリカとシノンは金棒と盾を持つ方をそれぞれが掴んでいる所為か「「お、重い・・・」」と呟いている。
お隣にはアスナとユイがキリトの左右の耳を引っ張って飛んでいた。
「大丈夫だった?」
「大丈夫ですか?」
「うおーい! キリの字、見事にやられたんだってな」
クラインも遠くから現れた。
「で、この子がウワサの?」
「・・・多分、そうだと思うんだけど」
「ヨッシャ! 掛って来い!」とクラインが何気なく呼び掛ける。
盾を構え、駆け寄って行くと、足払い、フルスイング! で星☆≡になるクライン。
直に戻ってくると、
「も、もう一番、頼む!」
繰り返された。
如何にも盾に惑わされるからと「こ、今度は盾無しで!」
盾無しで対峙するも、ハニャーン☆ とばかりに魅了されるクライン。
「ダ、ダメだ! 俺にはこの子を攻撃する事なんざ出来ねぇ!」となったそうな。
ちなみに女性陣は言わずとも知れたもの。可愛い可愛いと可愛がったとか。
キリトももう一勝負挑もうとするが、女性陣の吹雪の如き視線の嵐に撤退を決めた。
リズはリズで、金棒と盾に興味深々。
「・・・んー、金棒はダマスカス製・・・かな? 銘はっと、【ミーシャ】? 小熊かな?
盾は、ミスリル製で大きいけど軽目かな? 銘はっと、【にゃめんなよ?】 ・・・なんだろ?」
「ん? ああこれか」
「知ってるの? エギル」
「まぁ、かなり昔に流行ったキャラクターらしいな。何でも子猫に不良の格好をさせたモンらしいが・・・」
「ふぅーん。それぞれに魅惑属性っと」
「リズ、この着グルミは【虎の威を仮る】ですって!」
そんな事を言いながら後ろから抱き抱えているアスナであった。
・・・ ・・・
蛇足
ちなみに、ノームの重戦士は防御をガチガチに固め、クリーンヒットを防いでいた。
耐えて耐えて、その可愛らしい様を見届けるのだとか?
連打にもめげず、打ち下ろしにも耐え、足を薙ぎ払われ様と堪えた。
それでも敢え無く、助走を付けた突きに突き飛ばされていたり。
突きによって僅かに浮いた所を、フルボッコ。
幸運にも勝った暁には【日本○!】の幟を背負って貰うつもりだったらしい?(嘘)
ちなみに、問答無用で攻撃を仕掛ける事が出来てしまう猛者は・・・
その称号を得た者は、
初の加害者で被害者? キバオウ(嘘)
ちなみに【ミーシャ】をそれぞれが持ってみた感想?
「わ、良い重さだ!」
「ほう、重たいな」
「重てぇ!」
「
「ん、ん~!」
「へぇー、結構重いね」
「うーん、これはこれで・・・」
「重いけど・・・うん、振り回せなくもないかな?」
「・・・鬼嫁だ」「イヤ、バット(ー)妻だろ?」
最後の二人は怒り心頭な赤鬼になった相手に追いかけられてボコボコにされたとか・・・(嘘)
き・え・く・りぃ・しり・しの・りず・あ・き・く の順番かと(嘘)
次回は一応、乱暴者に怒りのアフタヌーン? を考え中・・・
あのメイドさんも出す・・・予定?
更新は未定です。
出来次第となるかと。
何処が舞台かはご想像のままに・・・
そして、何となく想像が付くのではないかと考え中・・・