転生宇宙人は地球を楽しみたい!〜 Galactic Travelers 〜 作:D-Ⅸ
「〇〇」←音声言語
〈〇〇〉テレパシー言語
父上に話を通してから仕事場へと戻ると、開口一番に今回メッセージを送ってきた文明を探して接触を図るために、自ら現地へと赴く際の艦隊の結成を連合に願い出た旨を仲間達へと伝える。
「……と言うわけなのよ。申請が受理された場合にもう一度聞くけど、この中でもし付いて行きたい言う人がいれば名乗り出て欲しい。今のうちから搭乗員候補の希望者用仮名簿をあとで作るから、そこに王族の推薦枠として追加しておくよ。そのくらいの権限は私にもあるからね」
そこまで喋ると、やや食い気味にトゥーが参加の意思を示して来た。
「であれば私も行きたいです。未知の文明との交流が出来ればそれは良い学びとなるでしょうから。ちょうど、他の一族の者たちも興味を示している様なので」
「わかった。では加えておこう」
彼女は大人しそうに見えて……というか普段は普通に大人しめだが今回の様な事があると好奇心旺盛な側面を見せてくれるところがある。
流石に知識を重んじる「学者種族」と言われるだけはある。
彼女自身も含め、彼女たちの種族はそれほど感情を表に出さないことが一般的ではあるのだが、心なしか少しだけテンションが高い気がする。
〈私も同行します。あなたの補佐が私の仕事です〉
「うん。よろしく頼むよ」
次いでディアノが続ける。
ちなみに彼のことは私の方から連れて行こうと声をかけるつもりであった。
彼の言う通り、彼の仕事は私の助手のようなものだからだ。
私が彼に休暇を出している時でなければ出かける際にも付き添いを頼むことも多い。
「私も一緒に行きたいわ。私も未知の文明には興味あるし、あのデータを見る限りあの信号を送って来た文明種族は標準的なヒューマノイド種の様に思えたわ。それならヒューマノイド系を中心に複数の種族を治療可能な軍医資格を持つ私は万一有事の際にはある程度役に立てるはずよ。基本的な身体構造は私たちとも多少は類似していると思うから」
そしてラフィが続く。
彼女は研究者としてだけではなく医者としても優秀で、また軍医として従軍経験もあるほか、軍事訓練も経験しており超能力を抜きにした生身の戦闘力だってかなり高い。
かつて経験したと言う宇宙海賊との遭遇戦では武功を挙げた事もあるとの事だ。
そんな彼女が参加してくれるとあれば、確かに心強いし、私としてもそれは嬉しかった。
ちなみに彼女の言う通り、私たちの様なヒューマノイドやグレイに代表される4本の手足があり頭部がある人型種族は基本的な身体構造が類似する傾向がある。
顔は目が二つあり鼻があり口があり口の中には歯が生えている。
食性によって筋肉の付き方や歯の発達の仕方なんかは変わるし、目に瞬膜の様なものを持つ種族もいる。
遺伝子改変などを経て意図的に何かを進化または退行進化させたりはあるし、その種族の母星の大気や重力などの環境要因によって骨格や筋肉や皮膚の付き方なども細部を見れば千差万別となるが、その基本的な部分はそこそこ似ている。
例えば、人間とそっくりな体型なのにお腹に口が付いててそこから消化器官に直結しているとかそう言う種族は、私の知る限りでは存在しないはずだ。
これは恐らく収斂進化と呼ばれるもので、例え異なる星であったとしても環境自体が類似した地球型惑星であれば、そこに育つ生物たちもある程度の類似性を示すのだと考えられる。
地球上でも、生物学的分類においては全く異なるグループに属する海棲哺乳類や魚類などの一部が身体構造や生態、一部の行動において類似性を示すこととよく似ている。
これが宇宙でも起きていると考えられるのだ。
かく言う私の体も人間だった頃と身体構造は大雑把にはほぼ同じだ。
頭には脳があり口から食べたものは喉を通過し食道を通り胃腸などの消化器官に到達し、そこで食べた物は消化酵素などを用いて消化される。
ただ人間よりもちょっと消化器官が長いだけだ。
最後は糞尿と言った排泄物となって体外へと出されていく。
空気を目一杯に吸い込めばそれは肺を満たし、肺はそこから酸素を取り込み酸素は血液に乗って体内を循環する。
汗腺もあり、疲れれば汗もかくし息も荒くなる。
また、悲しかったり辛かったりすれば涙や鼻水だって出てくる。
楽しければ笑うこともある。
そう言う部分は私や私たちだけでなく、その他の多くの宇宙人たちにもやはりほぼ共通して見られることだ。
閑話休題。
こうしてまずはトゥー、ディアノ、ラフィが同行を申し出てきた。
この辺は何年も前からの付き合いであるためいつメン(いつものメンバー)みたいなものである。
それに続いてその他のメンバーたちも各々の意思を表明していく。
ある者は私について行くと言い、またある者は残って留守を預かると言う。
最終的に、この部署に属する12名のうち8名が参加し、4名が残留することとなった。
私のいる小さな部署だけで8人。
宇宙局全体でも参加者を募集するし、軍や民間からも参加を希望する者も出るだろうから今後はそれなりの人数に増えていく事だろう。
「分かった。では私がいない間の室長代理はヴィニス、君に頼みたい。ここの部署の補充要員に関しては私の方から選出しておこう。幸いな事に、この星はしばらく平和すぎて、どこの部署でも外に行ってる軍人以外は暇してる人は多いからね。すぐに手配できるだろう」
「畏まりました。お任せください」
ヴィニスと言うのは残留を申し出たうちの1人で、ここに宇宙局の古参研究員だ。
本名はユーディーヌ・ハゥ・ヴィニス。
私と同族のアルヴィム族で、銀髪オールバックのイケおじだ。
中流の武家の生まれながら文官を経て研究職に落ち着いた人物で、この宇宙局におけるキャリアだけなら私よりも30年ほど長い。
銀河や恒星の誕生プロセスに関する複数の論文を書いていて、ブラックホールや中性子星の研究にも携わったこともある経験豊富な人物だ。
「……あとは船の様子もせっかくだから見て来るよ。更新した設備と改装した箇所を実際に確認しておきたい。それなりに愛着はあるから出来れば乗って行こうかと思うんだ。……残るはデブリで損傷した外装の交換と動力系の改修。それさえ間に合えばきっと問題ないだろう」
〈であれば私も同行しますよ。あの宇宙船に使われている技術は私たちのものですし、現在作業をしているのも私の同胞たちですから〉
そう言うとディアノは自らの端末をシャットダウンさせて椅子からぴょいと飛び降りると、そのままちょこちょこと歩いて私の足元にやってくる。
ふと彼の方へと視線を向けると彼もまたこちらを見つめてくる。
3メートル手前の私の身長に対して彼は1メートル弱ほどのため、自然と超上目遣いとなる。
ちょっと小動物っぽくて可愛い。
前世はいくら宇宙が好きとは言っても、こういう如何にもなリトルグレイ型エイリアンを可愛いとか思った事はなかった筈だが、現世では小動物的可愛さを感じる様になっていた。
「そうだな。ではよろしく頼むよ。それじゃあ行こうか」
彼の言う様に、私の宇宙船は彼らの技術が使われている。
彼らの何十万年も前のご先祖様は作業用バイオボットとして人為的に作られているため、彼らは技術職として非常に優秀である。
高度な科学技術と建築技術で小天体や自由浮遊惑星をコロニー化した事もあるほどで、宇宙船などの開発技術に関しても連合内部において平均以上の高い技術を有している。
「何かあれば私の携帯端末の方に連絡を回してくれ。こちらで現時点でできる範囲の準備を進めておくから」
そう言うと共に私はスマホそっくりの、ただし性能は比較にならないほど端末をローブのポケットから出してみせる。
これが私の仕事道具のうちの一つでもあった。
安く、薄く、軽く、丈夫で水中でも使える上に複数の惑星の大気・重力環境で使用可能な事を実証済みの実用的な逸品で、これも私のお気に入りだったりする。
流石に金星のスーパーローテーションのど真ん中にぶっ込んだら壊れるかもだが。
何より星間通信にも当然対応しているため、離れていてもほぼタイムラグ無しで通話ができる優れものだ。
オフィスを出ると王宮正門の方へと歩みを進める。
その間に端末の音声通信機能、要するに電話で私の船を改修しているコロニーに連絡を入れて宇宙船ドックに訪問する旨を伝え、同時にこの王宮から直行可能なとある宇宙船基地に連絡を取ってそのコロニーまでの足の手配も済ませる。
そこに置いてある私の所有する別の小型宇宙船を使いそのコロニーまでの足とする。
急な申し出になってしまったが、偶然空いている宇宙船発着場の枠があったためそれを確保する事に成功した。
そうこうしているうちに南を向く正門方面のエリアに抜ける。
だが私たちは門からは出ずに脇道に逸れて地下へと進んで行く。
エレベーターで地下フロアまで潜ると、そこには地下鉄の駅があった。
これは元々王宮に勤める職員やそこに住まう王族たちの緊急避難用として用意された、地下深くの隠し通路を大幅に拡大・改装して作られた磁気浮上式真空鉄道だ。
現在は私たちの様な王族や王宮勤めの職員たちの移動の手段として使われている。
これで私たちの暮らす首都から南に進んだ先に有る宇宙港まで最高時速数千キロの高速で移動することが可能だ。
流石に今回は距離が近いのでそこまでのスピードは出さないだろうが。
この鉄道を管理する職員が両脇に控えるなかで、3.5メートルほどの大きさの金属ゲートを通過すると、自動的に個人識別が行われて通行許可が発せられる。
私はもちろん、数人の使用人たちと共に私の随行員のうちの1人として登録してあるディアノもほぼ顔パスだ。
そして辿り着いた先にあったものは細長く伸ばしたラグビーボールの様な乗り物だ。
これは小型化された反重力システムで宙に浮いて進むことが出来る小型のリニア鉄道の様なもので、それを真空に近い環境を作り出したチューブ内を通すことで空気抵抗や摩擦がゼロに近い状態の中を移動させる。
これにより小型の動力装置の少ない推進エネルギーで容易く高速で移動することが可能となっている。
この地下鉄のおかげで東京駅から神田に行くくらいのノリで王宮から直接宇宙港まで移動ができる。
ホームと搭乗口とを接続する通路を介して車内に入ると清潔感ある白い内装が私の目に飛び込んでくる。
壁自体が薄く発光しているため天井にある小型のもの以外はほぼ照明いらずだ。
これは小型のものなのだが、室内空間の広さは体感ミニバン2台分くらいはある。
その空間に乗車定員の6人分のシートが設置されているため、比較的ゆったりと(とは言え移動時間はたかだか数分とないかも知れないが)過ごす事ができる。
ただしこの車両はVIP用の高級モデルなのでこうなっているが、民間用のものはもっと座席の間隔が狭く乗車定員も多い。
私はそのうちの一つのシートに腰をかけると隣の椅子にディアノも飛び乗ってくる。
『本日も王立運輸局鉄道公社をご利用いただきまして誠にありがとうございます。こちら、エリム422号。当車両は臨時急行便、アルヴィ・リーナ宮殿発、カナハ宇宙港行きとなります』
アナウンスを聞き流しつつ発進を待つ。
ちなみにこの乗り物は完全なAI制御による自動運転で運行されている。
このアナウンス自体も、AIによるものだ。
『発車します』
短いその言葉と共に小さくトンと背中を押される様な加速Gを感じる。
静かに、だが急激にマシンが動き出したのだ。
始動してからものの数秒足らずの間に時速数百キロから数千キロと言う猛烈な速度へと加速していくが、この車両の重力・慣性制御システムはGを殆どを吸収して低減する事ができるため、それほどの加速であったとしても人体には問題が生じない。
等間隔に設置された地下空間を照らす照明が目まぐるしく流れていく様を窓から見たりしない限りは、もしかすると動いていることにすら気づかない人もいるかも知れない。
だがそんな光景もあっという間だ。
2駅ほど通過した後に今度はゆっくりと速度を落としてゆき、ある施設の前でピタリと停車した。
ここが宇宙港の真下にある地下鉄駅だった。
しかしここは港の端っこ。
目的の場所までは少し歩くこととなるし、いくら王族とは言えこうした港から正規の手順で宇宙船を飛ばすには最低限の手続きも必要だ。
ホームからエレベーターを使い数フロア分だけ登るとそこに受付があるが、それはあくまで一般用。
他のコロニーへの出張や他惑星への観光など、様々な目的のためにごった返す一般客たちをよそに私たちは貴賓室と言うか、VIP用のラウンジの様な場所までフリーパスでセキュリティゲートを通過して歩いていく。
王族を始めとして、政府関係者や軍の高官とか議員とか外交要員とかはここで搭乗する機体の確認と手続きをする。
その窓口も兼ねているのがここだった。
とは言えゲート通過時に顔認証も含めた個人情報の取得と本人確認を済ませているため、ここに来てまでわざわざ難しいことをする必要はない。
私の場合はプライベートジェットの様な個人所有の小型宇宙船を自分で操縦して飛ばすため、機体の所属や所有者を識別するための登録番号と出発地と目的地、それを結ぶおおよその飛行ルート、そして出発時刻と到着予想時間を纏めた飛行計画書類を提出する必要があるが、それも地下鉄での移動時にディアノがちょちょいのちょいでやってくれたため既に作成&送信済みだ。
部下が優秀だと楽が出来ていい。
ちなみに他の旅客便や貨物便などでもパイロット自らが提出する事が殆どだが、これも最後のチェックのみ自分でやり、作成自体はAIなどに任せてしまう人もたまにいると言う。
「殿下の飛行計画は確かに受理されました。殿下の宇宙船は予約内容の通り、現在は地下発着場1-1にて待機中です」
「分かった。では直ぐに向かおう」
案内役の職員について行き指定された発着場へと宙に浮くゴルフカートの様な乗り物に乗って移動する。
この宇宙港の主要な発着場は地下にある。
そこでは小型機をはじめ、比較的コンパクトなサイズだったり横幅を取らないタイプの葉巻型や鏃型、ベル型、アダムスキー型、あるいは三角型などの宇宙船の離発着を行っている。
私の宇宙船もそれに該当する。
ざっくり20メートルくらいのサイズの三角型機なのでここから発着可能なのだ。
一方で地上は巨大な円盤型や球体型の宇宙船専用のスペースとして活用されている。
私が利用するのは眼前にある扉を潜った先にある地下発着場の1-1だ。
スーッと小さな音を立てて左右に別れる自動ドアを通れば。そこには純白の小型機が鎮座していた。
『ラベム1029-8号12型-改』
水中に生息する小魚(の様な小さな生き物)を意味する「スラーファ」の愛称で呼ばれる、昔から軍民問わず広く流通して来た汎用小型機、その軽武装型上位モデルの近代型改修機だ。
地球上の全翼機またはデルタ翼機に近い形状の三角型の宇宙船で、機体前方にあるコックピットからその後ろのメイン動力となる反重力機関、そして機体後端部に伸びる大気圏内における姿勢制御用兼予備推力用の量子推進エンジン部分が一直線に盛り上がっているが、それ以外の部分は平べったくなっている。
イメージとしてはデルタ翼の戦闘機であるミラージュやユーロファイタータイフーンを宇宙船として再デザインした感じと言えば良いだろうか?
ただしサイズ感的にはそれより一回り大きく、F-15やSu-35あたりと近いだろう。
コックピットを覆う金属パネルは既に開いており、いつでも搭乗可能となっていた。
地表近くで浮遊するその機体の翼に足をかけてよじ登りコックピットに飛び込むと、自分のシートの丁度真後ろに小型種族用の補助座席を展開させる。
その座席にディアノが座ったのを確認すると、コックピットのパネルを下ろし内部を密閉。
『搭乗者の神経接続を確認。生体情報を照合。クルー2名のオーナー情報を確認しました。待機モードを解除。各種システムおよび内部データのセキュリティをアンロック。……ようこそ、マスター・ルウィ』
アナウンスと共に全周カメラや航法システム、レーダーや各種センサー類などが立ち上がる。
それらのシステムの動作チェックなどが自動で行われる。
そして護身用の装備である機首と同軸上に備え付けられた陽電子砲と、機体を熱線攻撃などから守ってくれるシールド発生装置の動作を確認する。
私の所有するこの機体は、ちょっとした戦闘機の様なものだった。
『動力装置ならびに重力制御システム異常無し。生命維持装置、航法システム並びに各種センサー、位置情報機能およびレーダーシステム異常無し。火器管制、アンチビームシールド、時空間バブル発生装置および超光速航行機能、共に異常無し。……全てのシステムが正常に稼働することを確認しました。管制塔との通信周波数を設定。当宇宙港の通信チャンネルコード085にリンク完了。管制塔より当機に与えられたコールサインはランツァ01です』
「了解した。こちらランツァ01、発進準備が完了した。現在待機中」
全てのシステムの起動と動作確認を終了させると、それを管制塔へと伝える。
『……ランツァ01、こちらでも確認いたしました。貴機の前方ならびに予測進路上に障害物無し。離陸途中の機体もありません。他の機は全て準備中または離陸待機中です。当宇宙港への着陸アプローチ中の機もありません。状況はフリーです。地上の天気は快晴。風は西からの微風。飛行に支障はありません。……発進を許可します』
「了解。これより離陸する」
私の脳波によってコントロールされた機体は意のままに動く。
地表付近から数メートルほど浮上したかと思えば次の瞬間には弾丸の様に打ち出されていく。
丸いトンネル状の空間を突き抜けると私たちは外界の光に包まれた。
反重力装置を用いた宇宙船は天体の重力による束縛を受けない。
雲一つない快晴の空を、音速の壁を容易く突き破り速度を上げながらぐんぐんと駆け上がった。
あっという間に地表は平面から丸みを帯びていき、空の色は宇宙と混ざり合い深い藍色へと染まっていく。
発進から僅か1分のうちに、空を飛び越えてあっという間に宇宙へと足を踏み入れた。
『ランツァ01の離陸と大気圏の離脱を確認。そのまま目的地の62の1号コロニー、イニレに向けて飛行してください。……それでは、殿下の旅路の幸運を祈ります。貴方たちに母なる星の加護があります様に』
後ろを見れば、そこには日の当たる大地の緑と肌色に水の青が混じる表側の大地と、日の当たらない氷に閉ざされた裏側の大地の境目が見える。
あれが私の現世における母星だ。
地球と大差ない大きさに、地球と大差ない大気の環境を持ちながら、同じ面を恒星に向けて回るために光と闇、水と氷に分かたれた不思議な星だ。
そんな星から私たちは飛び出し、私の船の改修作業が行われているコロニーへと向けて宇宙船を走らせた。
それは既に恒星の光を反射してきらりと光っており、あとはその光に向けて一直線に進むのみだった。
途中で友好部族である動物型宇宙人(アニマロイド)の巨大葉巻型母船とその護衛機と思しき複数の円盤型宇宙船や、逆ピラミッド型の巨大母船を旗艦とした昆虫型宇宙人(インセクトイド)の貿易船団などとすれ違いながらしばらく進む。
後ろを確認すれば、既に我らが母星はビー玉以下のサイズの光点になっていた。
ここまで来ればコロニーまでの道も折り返しに近い。
残すところ、半分だ。
もうぼちぼちで地球に向け出発です。
……多分。
Tips
この世界の宇宙船は様々な動力システムによって動作しているが、その方式は様々で、電磁気的作用による空中浮遊やある生物の飛行プロセスを参考にしたグレベニコフ式の反重力クラフトなどがある。
そして前回の予告通りここでこの世界における地球の情勢に関するアンケートをとります。
選択肢としては①がイージーモード、②がハードモードです。
詳細について
①WW2と戦後の主要な戦争の犠牲者が史実よりも少なく、その後のソ連崩壊が史実よりも軟着陸です。最近のイベントだとロシアウクライナ戦争とガザ戦争が発生せず、後述(②)の世界で発生したWW3もこの世界では発生しませんでした。作中の舞台である2030年代まで『基本的に史実よりも平和な歴史を辿って来た少し優しい世界線』です。
この世界の場合はシリアスパートが減少して少しほのぼのと話が進みます。
②2024年6月時点までは史実通りで、それ以降は作者が考える『現実をベースにしたある程度悲観的で暗い未来予測』を反映したものとなります。ロシアウクライナ戦争やガザ戦争を中心とした2028年まで続くWW3など、作中の舞台である2030年代の直前まで『過酷な歴史を過ごして来て良くも悪くもようやく平和を取り戻した、ちょっとハードな世界線』です。
この世界の場合はシリアスパートが増加して地球上でのドンパチなどもそれなりに発生します。
この世界の地球の情勢はどうなっているだろうか?
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①WW3のなかった平和な世界線
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②WW3が起きた荒廃した世界線