この奇妙な世界(ザ・ワールド)に祝福を!   作:満員座・スノー

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前回に続く八話。
突如として現れたスタンド使い…その正体とはッ!


キャベツ来襲 その②

 

「はぁはぁ……貴女の噂は予々聞いている、アクア」

 

「は、はあ…(何か怪しいの来たわね…)」

 

 (興奮に)脚をビクつかせながら、じりじりと寄ってくる湿った女騎士。怪しい以外の何者でもない。

 既にめぐみんはジョジョの背後に隠れ、怯えていた。それが…キャベツの向かってくる方向だというのも忘れる程に。

 

「私はダクネス。以前までクルセイダーをやっていたが、今は『ワールドクルセイダース』ッ!!貴女に予見された職業と、同じものに就いている!」

 

「「「!!!」」」

 

 その職名に驚く三人へ、今季最大サイズのキャベツが突進。その顔のキューティーさも凶悪な暗黒空間の様に錯覚するくらいの強力な攻撃が、背後から目もやる暇なく近づいて来る。

 

「今まで謎に包まれていたこの職業の『秘密』ッ!それは『スタンド能力』というものだった!」ガシッ

 

「え、ちょ厄神様にジョジョさん!後ろーーッ!!」

 

「これが黄金の鉄壁…私のスタンド『ピエール=シモン』ッ!!」

 

 そう呼ばれたスタンドは、上空から急降下してくるキャベツから三人を護るように位置を変え、腕を交差させ構えてみせた。

 

「いや、やっぱりいけそうだからこうしよう」パッ

「「「!?」」」

 

 …と思いきや、キャベツを迎えるように腕を広げ、向けてみせた。

 そう…ご存知のように、ダクネスは真性の

ドM』なのである!このキャベツの一撃をもろに受けてみたいという興味本位だけでそう動く

変☆態なのであるッ!

 

「ちょ、キャベツが来るわよ…!?」

「構えるんだダクネスッ!!」

 

これで…いいんだ────

 

 キャベツの痛恨の一撃は黄金の鉄壁によって…受け止められる。

 

ド ブ ブ ン

うぉっ、おっおおっおダメー!!!効果音も怪しいッ!!!!

 

 

 

 

 

「」ビクビクビク

 

 ダクネス…キャベツ収穫祭において再起不能。

 

「何だったのよ…」

「この様子だと大丈夫そうだが…収穫祭ではもう動けなさそうだ…。きっと、昨夜も襲撃を受けたんだろう。宿に泊めてあげなくちゃあな」

「え゛っ(もしやこのヤバい人もパーティー入りの流れでは…?)」

 

 そうこうしている間に冒険者達によってキャベツは結構狩られていた。この大所帯で人数分のキャベツしか狩れていないアクア達は不況だろう。もし正式にパーティーを組むことになったら経済面はかなり厳しい。それも二人の借金が更に苦しませるだろう。もっとも、DIOとアクアをパーティーに加えなければいいのだが、このジョジョという男ときたら…

 

「こうもしていられないわ…もっとキャベツを稼がなくちゃ!!」

 

「アクア様、僕に考えがあります」

 

 閃いたジョジョが口を開く。今この三人で力を合わせ、キャベツを一掃する方法を!

 

「ほほう…いってみなさいよ。ジョジョ」

「(流石あの不審者と正式なパーティーメンバー…口調がもう既に…)」ジト

 

「はい。まず────」

 

 

 

「───なるほどね。私の『水』の力に目をつけるとは、いい目してるじゃないの」フフン

「(作戦考えたのはジョジョさんなのに、なんで偉そうなんだろ)」

 

「おそらくあのキャベツ達が最後の群れです。一か八か…賭けてみるッ!!」

 

「ジョジョさん!私に出番を与えてくれてありがとうございます。やっぱり何があっても私は貴方についていきますよッ」バッ

 

 ジョジョが合図をするとめぐみんが構える。

これは…『爆裂魔法』の構えだッ!!周囲の冒険者達に流れる冷や汗…しかし、彼女はもう止まらないッ!

 

「きっとこれを放てば…この戦いでもう私は動けないでしょう。でも…このめぐみんには、そうなる『覚悟』があるッ 全力を出す『覚悟』がッ!」ギュウウウウウン

 

「キャベツがかなり近づいてきた……今だ!『上空』に爆裂魔法をッ!!」

 

「『爆裂魔法』ッ!!!!」バアアアッ

 

DORRRRRR RRREEK

 

「うっ…す、すごい風圧!飛ばされそう…だけどッ!」

「役目は…果たしました…後は託しますよ、厄神様」バタッ

「ふん!これで活躍したらちゃんとアクアって呼ばせてやるんだから!」

 

 爆裂魔法はその名の通り、凄まじい爆発を生む。放たれた近辺のキャベツは木っ端微塵…もう売り物にはならないだろうが、ジョジョの目的はそこではなかった!

 

「…やはり!僕達が爆風に負けじと立ち上がるように、この強烈な風はキャベツにも対抗意識を向けるッ!つまり…周囲一体のキャベツは爆風に負けじと突撃してくる!!」

「私達の真上に群れのほとんどが集まってきた…これを狙っていたのねジョジョ!」スッ

 

 託されたアクアも、両手を上に向け構える。

 

「『クリエイトウォーター』ッ!」パッ

 

 集まったキャベツ達を点々と繋ぐように上空に水流が生まれる。その空中に描かれた液状のアートはまるで…獲物を捕えたクモの巣ッ!

 

「水は波紋を通しやすい…これ程の水があれば、キャベツ全体に波紋を通すことは可能!『青緑波紋疾走(ターコイズブルーオーバードライブ)』ッ!!」

 

 波紋の衝撃が繋がれたキャベツを末端から気絶させていくッ 高速ドミノ!気絶のドミノ!ただしがめつい稼ぎのドミノーッ!!

 

ギュオオオォォォオオ

 

「ぃやったぁーっ!!!大漁!大漁よ~!!」

 

 勝利の水芸『花鳥風月』が飛び出すと共に。上空のキャベツ達がバッタバタに降ってくる。あの活きの良いキャベツ達がまとめて気絶する程、やはりジョジョは波紋の達人であった。

 

「ツェペリさんにこんな稼ぎのために波紋を使ったなんて言ったら、怒られちゃうな…ハハ」

 

 

 

──────

 

 

 

「…それで。きさまが手柄を立てたから、命乞いでもするというのか」

 

 棺から目覚めたDIOが、姿は違えども『最大の好敵手』だと名乗った青年を睨み付ける。返されたその真っ直ぐな眼差しが、確かにあの生意気に歯向かうジョナサン・ジョースターだと思わせてくる。

 

「ちょっとアンタね!流石にそれはないでしょ!!」

「そうですよ!このグースカアンポンタン男ッ!」

 

 庇う二人をジョジョは右手をスッと前に出し、静止させた。

 

「いいんだ二人とも。それにディオ…ぼくは、命乞いなんかの為にこんなことをした訳じゃあない」

 

「なに?」

 

「準備だ。パーティーメンバーの借金は早めに無くしておかないといけないからね」

 

「パーティーメンバー…だと。ジョジョ貴様…このDIOと同じパーティーを組むつもりなのか!?」

「そうさ!!」

「断じて許さんぞッ!よりによってきさまなんかとッ」

「いくら()()()()()()()()()()()()()()()()()()でも…これまでの君の行い…決して、この世界で野放しにはできない!」

「何故きさまがそれを…だがおかげで忌々しい波紋も大した脅威では無くなった!貴様なぞ相手にもなるかァッ!」

「ならくらわせてやるッ!出力上昇『波紋疾走』ッ!!」ゴォッ

「ぬがッ!?ジョジョのクセに先制攻撃だと…生意気なッ!その気なら私も見せてやるぞ…貴様の知らぬ能力、スタンドをなァッ!!」グッ

「な、なにッ!?」

 

 

 

「ちょっと、宿屋のおじさん来たからやめなさいよ!?」

「すみません。すぐに静かにさせますので…」

 

 いつの間に現れたのだろう、宿屋の主が冷ややかな目で喧騒を見つめていた。焦る二人、止まらない二人、ついでに寝てる一人

 …果たして、この冒険は無事に続いてゆくのだろうか!

 

 借金完済まで、残り5万エリスッ!

 

 

 

 

 

「アクセルの小わっぱめ…今度という今度は許さんぞ…!」

 

 そして、怪しげな城……赤く燃える瞳、デュラハンの憤怒。

 




さりげなくめちゃくちゃ借金返済してくれるジョナサンはガチノ聖人ッチ。
各キャラクターについて、書きたい話は多々ありますがどこでどの話入れるか想像つきません(構想ガバ)

(2024/4/19)追記: 誤字報告ありがとうございます。各点、修正などいたしました。
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