2023年6月13日 第11層タフト
俺はキリトの様子を見に、最前線から降りてきていた。
別にキリトの事を好きになったわけじゃない。
好きになったらなったで問題だ。
今は体は女でも、心は男なのだから
「あれってもしかして、サチさんかな?」
とてつもなくどうでもいい事を考えていたら、キリトの仲間である月夜の黒猫団のサチが街からでて行くのを見つけた。
しかも、1人でだ。
俺はストーカーをするかの如く後を追いかけて行った。
別に好きだからというわけではない。
また、とてつもなくどうでもいい事を考えている内に、森についた。
サチはいつもなら槍を装備しているのだが、今は片手剣に盾を持っている。
「なるほど、練習か。あの時の事を気にしてるのかな?」
まあ、彼女のレベルで危なくなることはないと思うが、一応見ておこう。
危なくなることはないと言っても、万が一があるかもしれないしね。
そして、その万が一がやってきてしまったのだ。
相手の攻撃に盾がはじかれて、そのまま後ろに倒れてしまったのだ。
しかも、倒れたまま立ち上がろうとしない。
俺の体はすでに動いていた。
何度かモンスターに斬りかかると、ガラスの破片の様になって消えていった。
「大丈夫?」
「え?……あ、ありがとう」
「ほんとに大丈夫?」
「うん。ごめんね。わたし、死ぬと思ったらなにも考えられなくなって」
そう言って苦笑いするサチにアイテムストレージから水を出して渡してあげた。
「ありがとう」
「気をつけてね?毎回助けてあげられるわけじゃないから。それにキリトにでも言えば手伝ってもらえるのに」
「恥ずかしくて。それにしてもユアはすごいね。女の子なのにキリトと同じソロだなんて」
「え⁉︎あ、うん。ソロって言ってもキリトがいたしね」
ここは男と言った方がいいのかな?
いや、まず信じてもらえるかな?
「あ⁉︎今日はケイタが私たちの家を買いにいくから見送りにいかなきゃ‼︎ごめん、わたし帰るね」
サチは勢いよく立ち上がり、帰っていった。
俺もゆっくりと立ち上がり、当初の目的であるキリトの様子を見に、サチの後をおった。
「それじゃあ、行ってくる」
俺が街に着いたのは、ケイタが転移門から転移する直前だった。
「ケイタが家を買いに行っている内に少し稼がない?」
「お‼︎いいね‼︎今日は少し上の階層に行ってみる?」
「いつもの場所でいいんじゃないかな?」
「大丈夫だって。それに上の階層なら早く稼げるからね」
そう言って、月夜の黒猫団は街を出て行った。
そのやりとりを建物の陰で見ていた俺は、嫌な予感がしてまたもやストーカーをするかの如く月夜の黒猫団の後をおった。
本当ならここで帰るはずだったのだけれど……
こういう嫌な予感は嫌なくらい当たってしまう。
「はぁ、なんにもなかったらいいんだけど」
サチを殺したくないとか思っている私
でも、生存させてしまうとサチルートになってしまう気がしてたまらない。
慣れてきたら、文字数増やしていきたい。
最初の日付を訂正しました。