前の奴見なくても大丈夫だと思うがな。
タグの「不謹慎砲」?あぁ、イスラエル事変やボスニアヘルツェゴビナなどの不謹慎をぶちまけたブラックジョークだ。
【再三の依頼】
日本・某所
DA本部のラジアータ管理室にて。
「楠木、お前さんの言いたいことは解る。だが、奴を連れ戻すにはそれ相応の”代償”を生む。」
男は煙草をくわえたまま言う。
彼はラジアータの総責任者でありながら、かつてはDAと契約した傭兵でもある。
男の名は『
栄華を誇った”フリッツ傭兵集団”の中枢にして司令塔だった男が、現在はDAで幽閉生活を送る。
名目上は、
「ラジアータが何らかの形で”死んだ”時の不測の事態の人員」
という措置である。
そんな男に対して、DA上層部の1人でリコリスの司令官である楠木は、『死を厭わない英雄の子』を呼び出して教官に据えるという話だった。
それに対してリーは、
「やめとけ。今度こそDAという存在が抹消される。」
と2度も頑なに断っていた。
”奴”は、
「DAの子供たちに青春を送って欲しい。」
という理由から、自分の命と行方を代償に消えた人間である。
その後、喫茶リコリコの面子らがハワイで接触を試みたが、幻覚作用を見せては接触を”避けて”おり、”内地”には踏まずに居なかった。
そう”内地”にはーーー。
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長い日時をかけて説得する楠木司令。
楠木司令だけじゃない。
最後まで会えなかったフキやサクラ、名も知らずのサードリコリス、喫茶リコリコの千束とたきなが三度目の願いに駆けつけてきた。
リーは大きくため息を吐いた。
「お前たちの願いはわかった。奴は”
とうとうリーが折れて、口から彼の存在が漏れた。
リー曰く、
1.緑ウクライナ人を含む白系ロシア人の子孫とブリヤート人、ユダヤ人が東側諸国に対して独立戦争を仕掛けている
2.中には”彼”が鍛え上げた特殊諜報部隊『
3.そんな彼は準内地こと”樺太・旧豊原市”の競馬場にいることを掴んでいる
とのことだった。
かつては日本領土で、準内地に指定された樺太が今や独立の要になっていた。
情報はラジアータを通して判明したものの、大半はリーによって隠蔽されていた為、詳しい内容は吐いていなかった。
DAでも・・・
いや、楠木司令やリリベルの実質的司令官である虎杖でさえ知らなかった。
リーという男は、情報戦略において右に出るものは居ない。
だから、下手に喋ることは”敵”にも丸聞こえにもなる。
それらの情報は、10年前の旧電波塔事件や延空木事件、銃密輸取引と同様にトリガーにもなり得る為、DA内部の情報流出を非常に恐れていた。
多くは喋っていないがために、リリベル主導の拷問にすら耐える始末。
「情報という”インフラ”がなければ戦闘なんて出来やしない。それはローマ帝国から続いた
とリーは、リリベルの拷問時に解き放たれた言葉だった。
どんな組織でも屈しないその姿勢は、かつての傭兵集団から受け継がれていた。
そんな彼でも、彼女たちの申し出に重い腰を上げたのだ。
「偽造工作はこちらでしておくから、メンバーの再編成は楠木司令。貴様がやっておけ。再度、連絡する。」
リーは、別の画面を立ち上げてひたすら作業を始める。
彼女たちはその場で話始めると、
「話が終わったなら出ていけ。仕事の邪魔だ。」
と楠木司令を含むリコリス6名は止む無く出ていった。
次回⇒【違和感】
Q:予定から3ヶ月遅れた理由は?
A:表紙作りを後回しにした結果です。