翻訳に手間取っているわけではないし、表紙作りかと思ったら違う。デジタル化援助で日曜日以外休みが無くなったのが原因だろうね。
1に仕事2に食事3に睡眠。小説なんぞ11番目にある。趣味嗜好じゃないからあんまり眼中に入らない。
ロシア・サハリン
元準内地・豊原(ユジノサハリンスク)郊外
ルークの山荘にて。
フレディが地下から上がると、笑い声が聞こえた。
ふとそちらを見ると、ルークと共にDAの子供たちが笑って平和なひと時を過ごしていた。
この光景が見たかった。
これこそフレディが思う世界であり、『子供たちが武器を手に取らない世界』こそが彼が描いていた世界であった。
だが、
険しい表情をする男に1人の部下が声を掛けた。
「フレディ、どうしたの?」
振り返るとイーダだった。
「いや・・・世界って描くだけでは実現出来ない
「ふーん、でもさ。あの子たちが笑っているから守らなきゃいけない使命が出るんでしょ?」
フレディの使命に的確に把握した言葉だ。
笑い声が上がる部屋に眼をやりつつ、フレディは頷きながら答える。
「まぁな。
フレディの答えにクスッと笑うイーダ。
「言い訳じゃないわよ。私やルークを救ったようにいつも通りにやれば問題ないわよ。」
「それもそうか・・・」
「貴方が居たから、あの子たちが生き延びてる。そしてこうやって会えたんだからいいじゃない。」
救いの手を差し伸べるイーダの言葉に少しだけ重荷が外れたフレディ。
会う過程は強引なやり口だったが、本当はフキたちに会えたことの方が嬉しいのが事実だったりする。
険しい表情が
「ほら、時間がないからブリーフィング始めるわよ。」
イーダがフレディの手を引っ張る。
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「可愛いっすね~この子の名前は?」
サクラはルークの子供を抱っこしながら言う。
「ケリーよ。」
「可愛いですね!」
モモがケリーの玩具を持って言う。
すっかり泣き止んでサクラと一緒にケリーと遊んでいた。
フキは2人を他所に離れたところで何か悩んでた。
いや、顔が赤らめているので悩んでいるわけではなさそうだ。
おおよその予想がつく。
地下室で言われたことが気になってしょうがなかった。
子供たちがそうしている内にイーダとフレディが入ってくると、部屋の空気が変わった。
血生臭い獣が放つ異臭が紛れ込んで、
そんな獣が1人の
「モモ、リーとの連絡を繋げ。」
「あぅ・・・」
モモは固まった。
時間が無いとはいえ、激怒するフレディでは無かった。
「
フレディは自身の命よりも、任務を優先した。
フレディの急かした答えに異議を唱えた1人のリコリスが居た。
フキである。
「しかしながら、現在サイバー攻撃しているって。」
フレディの代わりに何処から現れたピエールが応える。
「いえ、ジャックした衛星が準備してあります。」
「それを使って、リーと喫茶リコリコにダイレクト接続する。」
ピエールがデカい口を叩くとそれに付随してフレディも応える。
フキたちは首を傾げる。
フキは再び口を開く。
「喫茶リコリコって千束たちを呼び出すのですか?」
「いや、用があるのはミカの旦那だ。」
スンっと応えるフレディにサクラが質問を投げかける。
「なぜ千束じゃないんすか?」
「異議を唱えてしまわれると面倒この上ない。なら話が早いミカの旦那しか居らん。」
フキは『なるほど』と顎に手を添えて考え始めた。
それでもなおサクラの質問が止まらない。
「楠木司令じゃダメなんすか?」
「ダメだ。ルークの亡命の件には無理がある。どちらにせよリーには繋ぐ必要はある。モモ、出来るか?」
そう言われたモモは冷静を装って頷く。
イーダが通信機をモモの前に置き、モモと一緒に座る。
「一緒に手伝うから指示を出せる?」
「あ、はい!イーダさん!」
「呼び捨てで良いわよ、モモちゃん。」
フレディは次にルークを見る。
ルークは察する。
「私が交渉材料になるんでしょ?」
「そうだ。かつての婚約者だがいいか?」
「別にいいわよ。元々は彼の敵だっただけだし。」
ルークの言葉にフキは引っかかった。
以前たきなから聞いた話だと、リーは生涯独身を貫いていたはず。
話が可笑しい。
時間のズレなのだろうか?
考えふけっていると、モモの声が上がる。
「繋げます!」
一瞬の間を置いてから、リーの声が山荘に広がる。
<<まさか、お前から直接おいでなさったとはな。>>
次回⇒【取引】
Q:平和な世界って書けばいいのに…
A:戦場で感覚が麻痺った人間に平和とは何ぞや?って考えると子供たちが争わない世界なんやって(しみじみ
Q:天才、生涯独身、傭兵集団所属…妙だな?
A:せやね(逸らし目