とりあえず、過去編をやっときます
誤字報告感謝!
このギャンブルには必勝法がある!
ギャンブルである以上は例外無く、イカサマをしない限り絶対に勝てる保証が無いのが本来ではある。だが、理論上の話をすれば絶対になる。ルーレットの赤と黒の二択をやり続ければ、何れは当たる。古典的な倍賭け法、マーチンゲール法などはリスクは少ないもののリターンには期待できない。
そう結論から言えば、確実に勝てる方法というのは存在する。掛け金が無限に等しい時、無限にある以上は掛け金に制限は要らず、相手が誰であろうともマーチンゲールと組み合わせれば、相手は何時か破産する。俺はそうやって幾つものギャングを潰してきた!
「よし、アザゼル。闇カジノ潰しに行くぞ」
これはコイツが居ないと始まらない。理由としては生贄が必要となるので、残機が実質的に無限に等しい俺とアザゼルぐらいしか出来ない。そして俺は顔が良いので、身体を要求される事も多いのでアザゼルという保険が必要となる。俺は男に興味ねーぞ!いや、女も別にタイプじゃない相手と寝る趣味は無い。抱けるからって手当たり次第嫁にしているアザゼルとは違うんだよ!
「おっ、いいぞー。暇だしなー。終わったら飲んで事業の方を見に行かね?そっちでもそろそろ金を回収しときたいからな」
「オッケー。えぇっと、どの事業だっけ」
「鉱山のとこ。お前は宝石を持って行って良いからな。俺は
「そういうことね。俺は異論無いぞ」
「じゃあ、ちょっとだけ準備しとくわ。命のストックは充分だし、
アザゼルがスマホを使って連絡していた。シェムハザとか他幹部関係かね。数分後、準備が終わったようだ。俺とアザゼルは目星のつけていたギャングが運営している闇カジノの場所まで転移した。
「今回はどういう経緯?」
「あー、協会の方だな。そっちから情報が来て、部下に確認取らせたのよ。そしたらイカサマしてる闇カジノの存在が悪魔内で確認できたってわけよ」
「そっちルートか。相当、負の感情が渦巻いてたのかよ」
「あぁ。中級とはいえ悪魔召喚までされる事態らしいぞ。教会を刺激したく無いからな。被害者をこれ以上増やして面倒ごとになる前にさっさと片付けたいのよ。邪神は中級程度なら、特に何も言わんだろうが、この世界の住人からすれば下級も中級もさして変わらんだろう。……どちらにせよ、上級まで呼ばれたら冥界に影響が出るだろ?そしたら、お前んとこも被害出るからな。こうしてお前も呼んだって訳よ」
「……ダイモールとかでのカジノは順調なんだがな。あっち関係を使えばいいと思うんだが」
「逆に教会すらも黙認しているのが良くないんじゃないか?都市レベルでギャンブルが認められているのと、地方でギャンブルを取り扱うとどうしてもギャング関係ぐらいしか選択肢が無い現状だろ。例外だが、領主が公認してるケースも無くは無いが基本的に公営ギャンブルに近いし、レート関係の問題は消えない。認めたくないがギャング由来の方が賭け金や賭けるものに制限無いし、まともな所が悪魔や堕天使が経営してると来れば、邪神信仰者は別の選択肢を取るしか無いって感じじゃない?天界関係者は邪神やミカエルとか
言い終わってから俺とアザゼルは大きな溜息が出た。俺もアザゼルも偉い立場の筈なんだがな。とはいえ、他の連中に下手に任せると面倒な事態を引き起こされる可能性も捨てきれない。大丈夫だと信じたいが、俺も大罪の悪魔や知り合い関係はある程度信頼してはいるが、それ以外の連中を信じる事は難しい。実際に何度も始末をつける羽目になったしな。
アザゼルもそうだろう。俺たち二人が今までに積み上げた実績もデカいな。俺の場合は邪神の呪いの所為もあるが、アザゼルも人を積極的に害している訳では無い。色んな知識や物を与えたりした点で警戒はされてはいるが、それが商売になってる以上は天界や教会も文句を言えないのだろうな。俺なんかより遥かに上手い立ち回りだわ。俺も少しは考えて堕天すべきだったわ……。
「俺たちは本当に便利屋みたいな事やってんな。俺もだが、お前も色々と無視できないポジションの筈だろ?」
「……さっきも言ったが、下手に波風を立てたくないのよ。俺らぐらいじゃないと迅速に解決は難しいじゃん。根こそぎとって良いから、貯め込んでいる事を期待しようぜ」
「お前はクスリも欲しがってるからな。分け前は多く貰うぞ」
「まあ何時も通りだな」
俺たちはギャングが経営している裏カジノへと移動していた。
なんかきな臭い。順調とは言い難いが、何か違和感を感じた。同様の疑問に似た感覚をアザゼルも思ったらしく、アザゼルの足が止まった。
「おい、ルシファー。今回は悪魔が召喚されたらしいが、その悪魔はどうなったんだ?」
「あ?冥界に戻ってきたぞ。こっちの記憶は破損してたから情報は抜けんかったが、地上にいったのはログが残ってたからな。運悪く実力者とか居たんじゃね?」
「……お前、俺を嵌めたな?」
肩を竦める。このままバレずに巻き込まると思ったが駄目だったか。
それも予定通りだ。しゃーないか、説明してやるとしよう。
「えー、早いけどネタばらしね。他神話がちょっかいかけてきたらしいのよ。悪魔が殺されたのは警告みたいなもんだろ」
「おい、ヤバいんじゃねーのか」
「大丈夫、その神話が暴走してるだけ。行動起こした時点で、邪神を筆頭に神々がその神話を消滅させに行ってる。俺らは地上に居る奴らがここに纏まってるから、それを処理しに来ただけよ。実質残党狩りに近いし、あっちが地上のルールに縛られてる以上は、今まで変わらずギャンブルで解決するだけよ。相手が何時もと違うだけだよ」
項垂れるアザゼルを尻目に俺は先へと進んだ。
一歩進んだだけで世界が変わった。結界で区切っていたのか、光と音の暴力が脳を刺激する。
完全に自分たちのエリアにしているな。こうなっているということはとことんウチの神話とやりあうつもりだったらしいな。もうお前らの帰る場所が無いと言ったらどういう反応をするんだろうな。
確かこの世界じゃなく、別世界からやってきた弱小神話だった筈。それにしても考える力が無いのか?喧嘩を売る相手を間違えてるとしか言えんな。多分、勢力的に大罪一人で壊滅的なダメージ与えられるレベルだぞ。他神話が相手でも同じような結果になることは目に見えてるな。……駄目元とか、捨て駒的な感じだったのか?良く分からんが自殺行為を止めるつもりはない。やった以上は外交的な解決も行わなかった以上は、こちらとしてはそれを咎める形で滅ぼすという手段が手っ取り早い。しょうがない話だね。
俺とアザゼルはギャンブルをしに、辺りを彷徨う。
さて、どうなるかね。さっさと片付けばいいんだがなー。