やめて!殺さないでっ!   作:ハラシキア

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前話がアレだったんでコメディー100ぱーせんとの二回行動です


ぼくがだてんしたりゆう

 

俺らはあの一馬もどき、本人の願いにより一馬と呼称するが、アイツを俺の部下にした。

もう一人の眷属に全てを任し、俺の領地の首都である地獄の一角を神室町と改名させ、その歓楽街へと解き放った。

これからどうなるかは知らんが、極道として腕を磨けばいいと思う。喧嘩相手には困らんだろうし、その容姿と腕が本物を越えれる日も何れは来ることだろう。気長に育つことを待つことにした。

 

そうして地上へと戻った俺たち。待っていたかのように居る元同僚。

俺を男に喰わせようとしたゲテモノ。熾天使(セラフィム)のガブリエルが居た。

 

ガブリエル。元の世界でミカエルと同じく四大天使に上がるほどの知名度を持つ天使。

最高峰のヒーラーだ。死んでも生き返れるが、全てを癒せる訳では無いし、傷も勝手に治る訳では無い。

上級以上になれば、奇跡が使い放題に近いので傷も何もかも癒せるが、奇跡も乱発するほど聖気に余裕があるのは熾天使(セラフィム)レベルぐらいだけだ。

権能として癒しの力に特化したガブリエルは全神話通してもトップクラスのヒーラーだ。コイツが居たからこそ、俺らの神話が覇権を取れた。俺も頑張ったし、アザゼル、ミカエル、ガチホモや他の熾天使(セラフィム)も頑張ったが、ガブリエルが一番貢献したと言っていいだろう。俺も何度も世話になったしな。だが、俺はコイツが苦手だった。

 

コイツは腐ってた。俺の事を惚れてるが、狂ってた。

癒してくれるって言われてついていったら、眠らされて気が付けば手錠が付けられていた。そのまま始まるSMプレイ。趣味じゃねーんだよ!容姿は理想のお姉さんなのに、悪魔も裸足で逃げ出すレベルの業を背負ってる。やめてよ!ぼくをいじめないでよっ!!!

 

更にガチホモに俺を差し出した。危なかった。俺は後ろの処女を失いそうになった……。

これが原因で俺は堕天した。激務とか邪神が迫ってきて怖かった事もあったが、それがキッカケだ。

いやほんとうにゆるしてゆるしてかんべんしてくださいぼくはのーまるのおとこのこですそんなことをされたらすべてをすててにげだします。

 

 

 

綺麗な容姿だ。セミロングで軽くパーマが掛かった小麦のような金髪。豊満なプロポーションは一流のモデルのよう。

でも、何処か暖かさを、母親を彷彿させるような雰囲気。にっこりと笑う、その姿は聖母の様。……でも、何故だろう。俺とアザゼルの身体は震えが止まらないんだ。自然と後退りしてしまうのはどうしてなんだろう。

 

 

 

「ガブリエル、なのか?」

 

「あら、酷い人ですわね。私の顔をお忘れでしたか?」

 

「いや……」

 

言葉が詰まる。アザゼルが何か知ってると思って隣を見る。同じく唖然としていて、間抜けなアホ面を晒していた。

 

「そんなに脅えなくても良いでは無いですか。七百年近く顔を見ていないのですよ。もっと近くで顔を見せて下さいよ」

 

「ヒィ……」

 

情けない声が漏れる。アザゼルは泣いていた。コイツもガブリエルに痛い目見せられたクチだ。

コイツは何だったかな。……ああ、そうだ。邪神に結婚することを報告させにいった時か。それだけだったら邪神も文句は言わなかっただろうな。聖書で人間と結婚が原因で堕ちた訳だし。それが複数だったから堕天が決定的になったんだよな。

 

問題はその後だ。俺とアザゼルとミカエルに加えてガチホモの三角関係プラスαを企んでいたらしいのがガブリエルらしい。

しかも、なんか恐ろしい、悍ましい事に天使の一部の女性とガチホモが秘密結社(ファンクラブ)に所属していた……。制裁は凄惨で、見るも耐えないものだったと聞く……。俺とミカエルは協力して全力で逃げた。あの時ほどミカエルと心が通った日は無いだろう。それを見た秘密結社の連中が興奮しているのを見て正気に戻ったが、ミカエルはショックでその時の記憶を失ってしまった……。

 

 

……ミカエルは見てしまったらしい。その凄惨な現場を。

アザゼルは話さない。が、俺は悟ったのだ。ガチホモは熾天使(セラフィム)でアザゼルは智天使(ケルヴィム)。階級の差は絶対だ。邪神が決めた理に一天使が敵うわけがなかった……。

アザゼルは……ケツから血を流して死んでいた。俺が呼び戻し、その記憶を封印しなければこの世界に戻って来ることはなかっただろう……。

 

 

 

これは後で知った話だが、邪神がその秘密結社の長らしい。それが決め手となって俺はガチホモに狙われている連中や人間に恋した奴らと、悪魔まで堕ちる事になった奴らを引き連れて堕天(逃げ出)した。

こんな職場で働けるか!俺は下界へ行かせてもらう!

 

この事を知っているのは、一部の神とシェムハザ、大罪の悪魔ぐらいだろう。恐ろしすぎる事実だ。俺じゃなきゃあ逃げなせなかったね。

 

アザゼルは封印された記憶が甦ろうとしている!?……どうだろうな、一番がアレなだけで他にも何かある気がする。多分俺も知らない奴だな。

多少は落ちつけたな。酒飲みに自分より酷い奴を見たら冷静になる理論だわ。単純に責任感というよりも、俺も駄目だったら誰も助けてくれないから冷静になるだけなんだが……。これ終わったら一杯やろうぜ!風俗でも何でも付き合ってやるからよ!

 

 

「『止まれ』『止まれ』『止まれ』ぇ!!!!」

 

「うぁっ……。権能まで使った上位命令!?本気ですの?」

 

「わりぃな。そこで話は聞く。何の用だ」

 

全力だ。俺のありったけだ。一時的にだが天使に近い状態へ変化した。権能と天使特権のコンボだ。邪神以外の神話関係者全員に刺さる禁じ手だ。

おかげで貯金がゼロになりました。オワタ。

 

きょ、虚勢を張るしかねぇ!一応ライフはまだ残ってる!これを凌げば何とかなる気がするんだから!

とりあえず、地獄に戻ろう。さっき回収し忘れたしな。それ回収しに行かないとな。

 

「……私も女の子ですよ?そんな対応されたら落ち込んでしまいます」

 

「知るかよ。で、邪神からの言伝だな。聞くぜ」

 

「ほんのお遊びでしたのに。はぁ……」

 

色っぽい息を吐くな。くそっ!容姿だけは良いんだよな、この女。

 

「神と私からの言葉ですよ。この先に貴方が求めるものがあるでしょうね。どの選択をするかで世界が変わりますわ。そのことを理解して行動を求めますわ」

 

それだけを言って超特級呪物は昇天していった。

 

 

 

 

どういうことだってばよ。

 

 

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