やめて!殺さないでっ!   作:ハラシキア

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未来の嫁とのファーストコンタクト(なお、後に黒歴史にかわる模様)

俺かっけぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!

いやー、申し訳ないわ。本気出したらこんなもんよ。

ゼロくぅん、わりぃな!ごめん、俺強いわ!人類最強枠でも種族最強枠筆頭には勝てないんだわ!

いやぁースッキリしたわ!超気持ちいい……。やっぱ、力って最高やな!

 

「ごめんねーアザゼルくーん。俺かっこよすぎて正気に戻っちゃった?ねぇ今どんな気持ち?」

 

「正気に戻すなよ。俺は空気だったわ。お前ってその容姿を有効活用出来ないよな。だから俺と違って結婚できないんじゃない?」

 

「うっ……!」

 

この野郎!言っていい事と悪い事があるだろうが!

ムカついたので、天界の封印されし記憶を解除してあげた。絶叫が響く。いい気味だぜ。

 

あ、お仕置きのカード使っちゃったわ。まあええか。コイツにはまだ仕込んでいるお仕置きのカードがあるからな。……ちょっとは同情してやるよ。

 

 

「お前ぇ!お前ぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!やって良い事と悪い事があるだろうがっ!!!」

 

「でも知らないままも怖いじゃん。因みにこのことをミカエルは知りません。アイツも何時か堕天しそうだよな」

 

「マジか……。俺は処女じゃないのか。……お前が見出したんだろうがっ!お前が責任とれやっ!!!」

 

「ミカエルの事は……まあええか。あのガチホモを俺が見出したという誤解はやめてください。勝手に一目惚れされてなんか気が付いたら熾天使(セラフィム)になってたんですー。いや、ホント。俺の所為にするのは違うだろ」

 

「あっ……。お前って本当に男にも好かれるよな。なんでお前って好かれる相手が何時もヤバいの?」

 

「知らねぇよ!!!!!!」

 

俺が聞きたいわ!邪神もゲテモノもガチホモもっ!可笑しいだろっ!選択肢が無いに等しいんだよっ!ふざけんなっ!俺のギャルゲー壊れてるよっ!!!

 

「この話やめようぜ」

 

「だな。争いは何も生まない……」

 

「一生知らないままで、いや、知らないのも怖い、ん?あっでも知らなかったらこの苦しみも……」

 

バグってたので再度封印してあげた。やったぜ。最強のカードが戻ってきたわ!

 

「ん?何かした?」

 

「ああ、ちょっと封印しといたぞ」

 

「スマンな。手間かけたな」

 

「気にすんな」

 

マヌケが感謝してるのは滑稽だな。

 

……これは、使えるな。なるほどこのコンボだったらコイツは封殺出来るわ。

おいおい、また新しい玩具を手に入れちまったなっ!まあ後でコイツの正妻とシェムハザには共有するんですがね。やっぱ、共有は大事やな!

 

「さて、噂の聖女に会いに行くか」

 

「噂じゃあすっごく可愛いらしいぞ。女神以上らしい」

 

「は?……ああ、シェムハザの部下か。聞く限り有能そうじゃん。実力もあるんだから幹部にすれば?」

 

「いや、その、なんだ。酒癖がわりぃというか……。使えない奴では無いんだが、幹部にするのはな……」

 

歯切れが悪いな。他所様の事情だしな。俺がアレコレ口出しするのは違うか。

 

それにしても女神以上?どんだけ世界に祝福されてるんだ?

女神並はまだ分かる。だが、女神以上は呪いが起きないのか?自分より美しい女神すら許せないギリシャ神話モドキがアクション起こさない?相当邪神に気に入られてるな。その美しさを許容しているって可笑しいと思うんだがな。

 

俺は魔道具を取り出した。

 

「鏡よ鏡よ鏡さん。この余より美しい女性はだーれだ?」

 

『貴方より美しい女性がそn』

 

鏡を叩き割る。アザゼルが呆れた目をしていた。

 

「その仕様どうにかしろよ」

 

(コレ)が狙った効果が発揮出来るならそうしてるわ」

 

最後まで聞いてその女性を映し出したら終わりだ。俺の顔が向こうにもバレる。相手によっては俺を結婚相手にしようと迫って来る。なにこのゴミ。一方的にこっちだけが情報を抜き出せる仕様にアプデ入らんかなー。

 

「対象範囲は?」

 

「この国だけを対象にした。十中八九、間違いないだろう。その聖女だろうな」

 

「その魔道具、アレだろ。あくまで多数決の原理に近いんだろう?……ヤバくないか?元上司が信仰される地で、お前より明確に上の容姿だろ?なんか厄ネタの気配がするぜ」

 

「ここまで来て確認しねーのはナシだろ。あのゲテモノの発言は気になるが、進まんと話にならん」

 

「……そうだな。一応映像を残しとくぞ」

 

警戒心がお互いに強くなる。ヤバイな、明確に危険だと分かるな。

こっから先は地獄だぞ。覚悟を決めて進まないとな。

 

 

そう思っていた。

 

 

俺は見惚れた。有り得ざる事に膝までついてしまった。

太陽を彷彿させる金色(こんじき)の瞳が煌めき、その瞳が揺れた。

 

「天使様……?」

 

俺は天使の姿に戻されていた。時の権能でその状態まで遡って復元までさせる必要がある筈なのに、彼女の前ではその姿になる事こそが正解とされた様だった。俺の意思はそこに無かった。何も考えられず彼女を呆然と見ていた。

 

「ば、馬鹿な……。ルシファーが浄化されただと!?ありえねぇ……。元上司でも無理な決定事項だぞ……」

 

邪神に似て異なる雪原を思わせる白銀の髪が輝く。純真無垢で俺が汚してはいけないと思った。

何故か近づいてきている。何も分からない。動くことが出来ずに俺はただ、彼女を眺めていた。

 

「その、大丈夫、でしょうか?あのっ!綺麗なお顔をしてますね」

 

恥ずかしそうに顔を朱くして俯く少女。かわいい。スカートの裾を恥ずかしそうに握るその姿に俺はようやく確信を得ることが出来た。

俺はこの聖女に惚れている。恋しちゃった。

 

気が付けば悪魔の姿になっていた。

悍ましい気配に慌てて距離を取り、俺を可愛らしく睨みながら聖気を飛ばして来る。

 

彼女の愛か。受け止めるぜっ!

 

俺は死んだ。

 

 

 

「えぇ?なにこれ?」

 

即座に身体を再構築し立ち上がって手を伸ばした。

 

「そなたは美しい。このルシファーの手を取れ」

 

「黙って!!この悪魔!!!」

 

「あ、コイツ一目惚れしたんか」

 

警戒しているが俺からすれば可愛らしいモノ。必死になって聖気を飛ばすが無駄だ。何度死んでも復活する。俺は滅びぬ!何度でも甦るさ!

 

「別に全部受ける必要は無いと思うんですが」

 

騒ぎを聞きつけて護衛の聖騎士がやってきた。邪魔だな。消すか?

 

「聖女様っ!ご無事で!?」

 

「大丈夫。こちらにまだ、危害を加えるつもりは無い、のかも」

 

「悪魔、だと!?教会に攻めて来たのか!」

 

「帰りてぇ……」

 

鬱陶しい。魔眼を発動させて聖騎士達を眠らせる。……ほう、全員は無理か。練度が高いな。いや、それだけじゃないか。俺の嫁(候補)が奇跡を使って庇ったのか。愛い奴よの。

 

「は?アイツ制約無視してないか?」

 

聖騎士達が攻撃をしてくる。地面に突っ込ませた。迫りくる全員を同じ様にした後に同じ魔眼を発動させて確実に眠らせておいた。

 

「あ、まさか。そうか、別の制約と被ったのか。優先順位を発動させた結果、ペナルティーの発動猶予を手に入れてる訳ね。小賢しい真似をするなー」

 

「くっ、何が目的、なの!」

 

「言っただろう。俺はお前が欲しい。これは決定事項だ。俺とお前は運命だ!」

 

「戯言を……!」

 

「馬鹿だなーアイツ。未来見れない相手なのに、何でそんな自信満々なんだろ。拗らせた童貞の誘い方キモすぎだろ」

 

五月蠅い雑音の電源(心臓)を止めた。ちょっとだけ騒がしくなったが、少ししたら静かになった。

 

「?仲間じゃ、なかったの?」

 

「腐れ縁だ。そんな事より答えを聞かせてくれ」

 

「悪魔とは無理。出直して」

 

「……実際、最初の天使の状態だと満更でも無さそうだったんだよな。アイツの顔だけは良いからなー。聖女も所詮はミーハーか」

 

ほう。雑音の割には偶には良い事を言う。そうか、なるほどな。

その合間に一度殺された。フッ、愛が重いぜ。

 

「俺が天使で居続ければ問題ないのか?」

 

「おまっ……正気か!!!?」

 

聖女は閉口するしか無かった。

 




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