GOD EATER ~堕ちた救世主~   作:elsnoir

27 / 38
かなーり久々の更新………続を待ってた人っているのかっていうぐらい久々でした


25話 終わりの幕開け

★極東支部

side:サカキ

 

 ただでさえ彼の感応現象のせいで赤かったフィールドがさらに真っ赤に染まる。

 

「……………もう……終わりが近いか………」

「サカキ博士……」

 

 感応現象が起こしている状態は作戦フィールドに神機使い全員にバーストレベル4+全ステータス大幅上昇。字面だけ見ればいい方に思えるが実際はそうではない。神機使いの体に大幅に負担をかけ、最悪の場合神機の偏食因子が暴走を始める。

 

「………もっと早く、助けていれば………こんなことには…………」

 

 今更そのことを悔やんでも何も変わらない。変わるのは自分たちの状況が悪化していくだけのことだ。

 

 

★外部居住区

side:心葉

 

 神機から聞こえる頭に響く声は聞こえなくなった。その代わり視界が真っ赤に染まって見える。これが血の色か、それとも別の色かはわからない。ただ今は破壊する衝動に、殺す衝動に駆られ、神機を振り続けた。迫りくる仲間だった人を。無慈悲に壊そうとしていた。

 

 

side:詩音

 

 もう彼に声は届きそうになかった。いや届かないのだ。

 

「……くぅっ……本当に…殺すしか……!!」

 

 強制的に開放されたバーストレベルのお陰で体力が削られていく。このままでは神機使いとしてではなく、人として生きることに問題が出てくる。

 

「詩音!もう殺すしか選択肢はない!!彼を救いたかったら、殺せ!!!」

 

 咲良が叫ぶ。彼女は言っていた。生かすことが全て救うのではないと。

 

「……………くっそおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

 

 神機を構えて突撃した。自分より前にシエル、リンドウ、咲良が出た。同時に心葉も迫ってきた。こちらが一歩踏み出して、二歩目を踏み出す頃には彼はもうすぐ目の前にいた。

 

「なっ!?」

「速すぎる!?」

 

 シエルとリンドウが声を上げ驚いていた。気づいた頃には遅かった。

 

「………ッ!!」

 

 小さく息を吐きながら神機を横薙ぎに振り回した。逃げる間も防ぐ間もなく、二人共直撃を避けられず、吹き飛んだ。

 

「がぁっ!?」

「うあっ!?」

 

 勢い良く吹き飛ばされ、住宅の壁に叩きつけられた。

 

「シエル!リンドウ!!くそっ…!」

 

 咲良が神機を再度構え、心葉に向けて振るった。甲高い金属音を鳴らし、刃と刃がぶつかり合う。咲良が1回振るうときには心葉は2回振るっていた。速度が圧倒的に違う。攻撃を仕掛けたのは咲良の方なのに、心葉の猛攻に耐えられず防戦一方になってしまった。同じ強化神機使いでもレベルが圧倒的に違う。

 

「ちっ!」

「遅い」

 

 そうつぶやかれた頃には咲良の神機が打ち上げられていた。その直後また横薙ぎに振るわれた神機は咲良の腹を捉え、吹き飛ばした。

 

「……………」

 

 戦えるのは自分一人だ。ここで自分が倒れれば支部の皆が、一般市民が、皆彼に殺されてしまうだろう。

 

「……守るんだ……私が……」

「…何ができるっていうんだ……貴方に」

 

 ゆらゆらと近づく心葉。赤い瞳がこちらを見る。

 

「……そうだね……私一人じゃ何もできなかったと思う。でも皆がいてくれた…君が…いてくれた………」

 

 息を大きく吐く。

 

「……君が堕ちた者を救ったように…今度は私が君を救う。そして皆を守る」

 

 神機を握りしめる。自分の意志が伝わるように。

 

「リッカ、ブラッドレイジの起動を」

『………わかった』

 

 神機が光を放つ。

 

『……神機の契約……無条件で履行…神機暴走率1000%!?』

「……行くよ」

『待って!こんな状態で起動したら、君は!!!』

 

 自分の体がどうなるか。そんなことはわかってる。ただでさえ体に大きな負担がかかっている状態で神機の暴走。ただの自殺行為に等しい。だがこうでもしない限り、彼を止めることはできないだろう。

 

「……わかってる……死んだら、ごめんね。ブラッドレイジ、発動!!!」

 

 神機が強く光、体の奥底から力が溢れ出した。同時にオラクル因子で構成された金色の翼が形成された。

 

「…待ってて心葉君……」

「…もう…喋らないで…」

「今度は…君が救われる番だから!!」

「喋るなあああああああああああああああああああ!!!!!!」

 

『OracleRageSystem Standby』

 

 彼の叫びと機会音声と共に空気が震えた。

 

『作戦エリアにバーストレベル5の強制付与……!』

 

 先に彼を殺すか、自分の体が蝕まれるか。




年単位での更新でした……この作品もあとすこしで本当に終わりです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。