黒龍の英雄譚   作:イドラ中佐

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第零話:黒龍誕生

 

 

数多の飛竜を駆逐せし時

 

伝説はよみがえらん

 

数多の肉を裂き 骨を砕き 血を啜った時

 

彼の者はあらわれん

 

土を焼く者

 

(くろがね)を溶かす者

 

水を煮立たす者

 

風を起こす者

 

木を薙ぐ者

 

炎を生み出す者

 

その者の名は ミラボレアス

 

その者の名は 宿命の戦い

 

その者の名は 避けられぬ死

 

喉あらば叫べ

 

耳あらば聞け

 

心あらば祈れ

 

ミラボレアス

 

天と地とを覆い尽くす

 

彼の者の名を

 

天と地とを覆い尽くす

 

彼の者の名を

 

彼の者の名を・・・

 

 

 

◤◤◤

 

 

 

ここは・・・そうか。我は負けたのか・・・あの狩人に・・・

 

良き戦いであった・・悔いも残さぬ気持のよい戦いだった・・・永遠に続いてほしいと思うほどに・・・

 

だが我は完全に生命を絶たれることはない。同一の存在として蘇る・・・またあのような猛者が現れるのを願い、シュレイドで眠るとするか・・・

 

 

 

 

しかし、いい加減飽きてきたな。狩人たちとの闘争は楽しいが、何年も繰り返すとなると・・・

 

そうだ、時には息抜きに別世界に転生するのも悪く無かろう。そうだ、それがいい!意識を二つに分裂させ片方をこの世界に、もう一つを別世界に飛ばして転生するとしよう

 

そうだな・・・我は破壊者だった、逃れられぬ運命だった。転生先でもそのように君臨するのもよいが・・・英雄となってみるのも悪くはないだろう。そう、圧倒的な英雄にな。むしろそちらの方が面白そうだ。来世にもいるであろう我のような圧倒的存在を我が英雄として・・・かつての狩人たちのように打倒するのも一興だな

 

ふふふっ今から楽しみだ。では、早速転生するとしよう

 

 

 

◤◤◤

 

 

 

ことの始まりは中国 軽慶市

 

”発光する赤子”が産まれたというニュースだった

 

 

 

以降、各地で「超常」は確認され、原因も判明しないまま時は流れる・・・

 

いつしか「超常」は「日常」に・・・「架空」は「現実」に!!

 

 

 

世界総人口の約八割が何らかの”特異体質”である超人社会となった現在、その力を悪行に使う者が現れる

 

そういった存在を人々は敵・・・”ヴィラン”と呼ぶようになった。爆発的に増える犯罪。そんな世の中で勇気ある人々がコミックさながらに立ち上がった

 

彼らは英雄・・・”ヒーロー”と呼ばれ、誰もが一度は憧れる超人気職業となったのだった・・・

 

 

 

◤◤◤

 

 

 

『うむ?眩しいな・・・』

 

「奥さん!産まれましたよ!!元気な男の子です!!」

 

「あぁありがとう、ありがとう」

 

『見慣れぬ場所・・・そして幼い我の手・・・ふふっ転生は成功したか。どうやら人間の子供として生まれたらしいな。この我を抱いているおなごが母か』

 

「おぎゃあ」

 

『むっ、喋れない・・・どうやら記憶以外はまだ肉体に引っ張られているようだな。力も弱まっている・・・しかし、少しずつだが力が戻ってくるのが感じられる。全ての力を取り戻すまで・・・そうだな、あと十年ほどという所か。どうやら翼や尾、角は生えているようだし、四年もあれば火も扱えるようになるであろうなぁ。ふふふっこの世界で英雄となるのが楽しみだ』

 

かの黒龍は転生した。その力を持ったまま、人間として。これはかつて伝説と呼ばれていた黒龍が、英雄になるまでの物語である・・・

 







◤◤◤

次からはここに次回予告を書いていくゾ!えっ後書きじゃないのって?

・・・書くネタってね。そんなにないんだよ
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