黒龍の英雄譚   作:イドラ中佐

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その圧倒的な力を雄英高校入学試験で教師陣に見せつけた黒彦
自己採点で合格だとは思っているが、あくまでも決めるのは雄英高校側。どうなるかわ黒彦もわからない。そんな中彼に1通の封筒が届くのだった


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第三話:黒龍入学

 

入学試験が終わり数日・・・いつも通りの生活をしていた黒彦。お昼にお気に入りの激辛麻婆豆腐を食べて部屋に戻ろうとした時、玄関から戻ってきた母から声をかけられる

 

「黒彦、ちょっとこっちに」

 

「うむ?どうしたのだ?」

 

母のもとへ向かうと、謎の封筒を渡された

 

「・・・これは」

 

「雄英高校からの封筒よ」

 

「ほう・・・ついに来たか」

 

「邪魔しちゃうと悪いし、部屋でゆっくり見てきなさい」

 

「ご苦労。母よ、合格祝いの準備をしておくといい」

 

「ふふっ黒彦なら大丈夫ね。任せて、とびっきりの料理を用意するから」

 

母の言葉を聞き、自室に戻る龍也。いよいよ雄英高校に合格したかがわかるとなっていつも冷静な黒彦も少し興奮してしまっている。自己採点では合格していると思っているが、やはり決めるのは学校側。改めて伝えられるのは嬉しいものだ

封筒を開けると黒い機械が入っていた。映像端末の一種だと気づいた龍也は机の上で起動させる

 

『私が投影されたぁ!!!』

 

投影されたのは誰もが知っている№1ヒーローのオールマイトだ。しかしなぜオールマイトが投影されるのか疑問に思う黒彦。OBとしての特別出演とかかなと思っていると投影されたオールマイトが喋りだす

 

『HAHAHA!!最初に言っておくけど、別にOBとしての特別出演とかじゃないよ!!なんと私は今年から雄英の教師として勤めることになってね!!まぁそういうことだ!よろしく!!』

 

「ほぅ・・・」

 

流石は天下の雄英。こちらが疑問に持ちそうなことを予測してこの返答を録音しているのだろう。しかしあの№1ヒーローが直接授業を行うとは・・・雄英の本気がうかがえる

 

「超えるべき対象の考えを知るというのも悪くない。それにもしかしたら戦う機会もあるかもしれんからなぁ」

 

『さて!こっからは巻きでいくよ!龍ヶ崎(りゅうがさき) 黒彦(くろひこ)!敵ポイント100!!これだけでも合格ラインだが、我々が見ていたのは敵ポイントだけじゃない!ヒーローの本質、人助け!我々試験官が見ていたもう一つのポイント⋯それが救助ポイントだ!君の救助ポイントは50!合計150ポイントで入試1位!!文句なしの合格だ!!』

 

「ふふふっ当然であるな」

 

『来いよ龍ヶ崎少年!雄英(ここ)が君のヒーローアカデミアだ!!』

 

その言葉と共に映像は終了した。黒彦はもう一度だけ映像を見た後、引き出しの中に大切にしまい、両親に報告しに行くのだった

 

その日は小規模であるが合格祝いのパーティーを自宅で開催。流石の黒彦もこの日は心からの笑顔を見せた

 

ちなみに両親が張り切って黒彦の好きな激辛料理を集めて激辛パーティーにした結果、黒彦の自宅周辺の空気が少し辛くなるという冗談みたいなことが起きていたのは余談である

 

 

◤◤◤

 

 

あっという間にやってきた雄英高校入学当日、真新しい雄英の制服に身を包む黒彦。両親に見送られながら空を飛んで雄英高校に向かう

 

雄英に到着し、入試試験の時にくぐったバカみたいに大きい校門を改めて眺める黒彦。今日からこの学び舎の生徒になる。そう実感するとよりやる気が出るというもの、改めて自分に気合を入れる

 

「ふふふっ楽しみであるな」

 

そう一言だけつぶやき、校門をくぐったのであった

 

驚くほど広い校舎を進みながら自身の教室である1Aに向かう黒彦。入口で校内マップをもらっておいてよかったと思いながら特に迷いもせず1Aにたどり着く

 

「これはまた大きいな・・・」

 

3メートルはあろうかという巨大な扉に驚く黒彦。異形系の個性への配慮で大きくなっているのであろう。そんな大きな教室の扉を見て黒彦は思う『これほど大きい扉ならそれなりに重いのではないか?』と。念のためと思いそれなりの力を込めて扉を動かす

 

さて、雄英高校の技術力は高く、サポートアイテムの開発も教えている関係で便利な設備などが多数ある。雄英バリアや入試試験でも使用された多数のロボットなどだ。この扉も例にもれず、見た目からは想像できないほど軽い。それに丈夫である。何が言いたいかというと、見た目以上の軽さをもつ扉をそれなりの力で開けようとするとどうなるか

 

バァン!!

 

「「「ッ!!!?」」」

 

「・・・・」

 

けたたましい音を立てて開かれる扉。丈夫だったため扉自体は壊れていないが、中の生徒の気を引くには十分すぎるほど大きな音が鳴った。教室に待機していた生徒たちの視線が黒彦に向けられるが、黒彦は

 

「ふむ、存外軽い物であるな。あぁ、出迎えご苦労」

 

と言い、座席表をみて何事もなかったかのように自席に座るのだった。そんな黒彦をみた教室内の意見は口には出さないものの、全員一致していたことだろう

 

『『『こいつ・・・やべぇ・・・』』』

 

徐々に生徒たちが集まってきている中、騒がしい二人が居た

 

「君!机の上に足を置くのはやめたまえ!先輩方に申し訳ないと思わないのか!!」

 

「思わねぇよ!てめぇどこ中だ!?あぁん?」

 

どうやら入試のメガネ君と、ツンツン頭の不良っぽい人物が言い合っているようだった。そんな騒がしい様子を眺めながら

 

『あのメガネ君が先に教室に来ていたら我も突っ込まれていたのだろうなぁ』

 

と内心ちょっとずれたことを考えているだった。その後現れた緑髪の少年をみてさらに騒がしくなるかと思われた教室だったが、一言で鎮まる

 

「お友達ごっこしたいならよそに行け」

 

明らかに生徒の声ではないその声の方に目を向けると、そこにあったのは一つの”寝袋”だった

寝袋は教卓の前に立つと、その中から人間が現れる

 

「はい、静かになるまでに9秒かかりました。時間は有限、君たちは合理性に欠くね」

 

寝袋から出てきたのは黒い服にぼさぼさの髪の男

実は入り口にいることに気づいていた黒彦。しかし彼は見た目は酷いが確かな実力者だと確信する

 

『あんな格好でここまで気配を隠せるとは・・・流石は天下の雄英といったところか。楽しませてくれる』

 

男は寝袋からジャージを何着も取り出し、喋りながらそれを配り始める

 

「俺は担任の相澤(あいざわ) 消太(しょうた)だ・・・よろしくね。突然だが、これを着てグラウンドに出てくれ」

 

そのまま男・・・相澤は教室を出て行ってしまった。残された生徒はとりあえず指示に従うしかなく、グラウンドに向かう事を余儀なくされるのであった

ちなみに・・・残していったジャージはほのかに暖かかった

 







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次回予告

ついに雄英高校に入学した黒彦。しかし天下の雄英高校、最初から順当に入学式とはいかないようで・・・?

次回、黒龍測定
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