池谷とイツキがいつも通りガソリンスタンドでバイトをしている中、健二の180SXがやって来て、それにイツキ達が振り向くと、それに呆れる感じになる2人。
「何だ健二か」
「いつも通りっすね~」
イツキと池谷がそう言う中で、健二が慌てて降りて来たのだ。
「た!大変だ池谷!!!」
「ん?どうしたんだ健二、そんなに慌てて」
「じ!実はとんでもない情報がやって来たんだよ!!」
その事に池谷とイツキは首を傾げるのだった。
そんな中、走一達は弁慶の解体工場で、いつも通り車の部品を解体しては、利用できそうなパーツを集めていた。
弁慶がそのパーツを見ては少し顔をしかめる。
「…駄目だな、内部まで損傷してやがる。これじゃあ手入れをしても、また駄目になる」
「一度解体しても、内部が駄目だったら意味ないですか…。それはちょっと悔しいですね」
「仕方ねぇ。壊れる物は必ず壊れる。これも自然の摂理さ」
そう言って弁慶は事務所に戻って行き、それに走一はそれにちょっとばかり虚しさを感じながらも、解体作業を進めた。
すると解体工場に一台の車がやって来る。走一達はそれに振り向く。
入って来たのは、赤いS15であり、それに道郎は走一に言う。
「おい走一、あのS15…」
「ああ、この辺じゃ見かけないS15だ。一体誰だ…?」
走一達が見ていると、S15からダニエルが降りて来て、走一を見る。
「…お前が稲妻のワンビアか?」
「っ…(俺の事を知っている。しかもナンバープレートを見たら神奈川のナンバーだ。)そうだけど…アンタは?」
「そうか、お前がそうか…。俺はダニエル・アンダーソン。お前の事は零士から聞いている。なんでもこの群馬の中で一番速いんだってな」
「零士!?お前零士の事を知っているのか!?」
走一はダニエルが零士の事を知っていると知り、それにダニエルは頷く。
「ああ、俺はアイツと同じRDRS出身でな。次席で出ている。まあそれはいいとして、俺はお前に少し興味がある…」
っとその事に走一は一度息を呑みながら見る。
そして再びガソリンスタンド、先ほど拓海と小春がシフトに入って来て、健二が持ってきた話しを聞いて耳を傾ける。
「え?速い赤のS15?」
「そうなんだよ!!何でもそいつは妙義の中里とエンペラーの須藤!そしてレッドサンズの高橋啓介を破ったって噂が流れてるんだ!!」
「驚いたな。そんな速いS15がこの群馬に居るなんてな」
池谷がそう言う中で、拓海がその内容を聞いては思わず思った。
「(赤いS15…。そう言えばあの時須藤さんが言ってたな。赤いS15に負けたって…、まさかそいつが!?)」
っとそう思っていた時に、ブルーのMR2がやって来て、それに慌てて仕事モードになる拓海達。
「いらっしゃいませー!」
1人の男性が降りて来ては言う。
「ハイオク…えっと、20」
「ハイオク20リッター!入りまーす!!「あ、ちょっと待った」??」
池谷がその注文に指示をした時に、その男性がタンマが入り、それに拓海達は見る。
「やっぱ…15でいいや」
「(最初っからそうすればいいのに)」
そう小春が心の中で呟きながらも、雑巾で窓を拭き、給油中ながらも男性が池谷に問いかけて来た。
「アンタが“秋名のハチロク”か?」
「っ?」
その言葉に拓海が思わず反応し、それに池谷が顔を横に振る。
「いや、俺じゃないよ。あっちのボケっとした奴がだよ」
「そうか…、あんたがか」
「…そうだけど、アンタは?」
拓海は突然話しかけれた事に名前を問うと、その男性は言う。
「突然すまないな、俺は【小柏カイ】って言うんだ」
「ん?!(小柏だって!? まさか…)」
花に水をやっていた祐一がそれを聞き、MR2の栃木ナンバーに思い当たる顔をするのであった。
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そして走一がダニエルの方を向き、その様子を玄と道郎、事務所から出て来た弁慶がその様子を見る。
「お前の事は零士から聞いた。この群馬…秋名で速いワンビアがいるとな、俺はそれに興味を持ってきた、以前は余りにも出会わなかったから、別の峠では高橋啓介、中里毅、須藤京一を下したのはいいが、どいつもなかなか良い腕をしている奴等だったよ。ストリートの走り屋にしては勿体ないぐらいだ。だが俺の本当の狙いはお前だ、あの零士が他者を褒めるなんてそうそう珍しい事だからな、もしくは同い年だからか知らないが。とにかく、俺はお前とバトルをしたい。お前がどれだけ速いかこの目と身体で確かめたい、どうだ?」
「…あの零士が、そうか…ならその思いに応えないと行けないな。…受けるぜそのバトル、場所は何処でやるんだ?」
「折角だ。栃木のいろは坂でやろう、そこで面白いMR2と一緒にやろうと考えている」
「面白いMR2…??」
走一はその言葉に思わず引っ掛かる。
「そうだ。そいつは秋名のハチロクにバトルを申し込んでいる所だろうな、俺はそいつとちょっと知り合って、そいつが秋名のハチロクとやり合い、俺がお前とやり合うっという形で行う事になった。その方が面白いだろう」
「…でもバトルは1対1だろう?」
「そうだ、その方が効率が良い、それじゃあバトルの方は俺の携帯に連絡してくれ、これが俺の連絡先だ」
ダニエルは走一に形態の連絡先を渡し後、ダニエルはS15に乗って、解体工場を後にするのだった。
その様子に走一は見届け、道郎がやって来る。
「走一…」
「ああ、アイツの思いに応えないと行けない」
そう走一はそう言ってダニエルの後ろ姿を見届けたのだった。
そして場所が変わり、ガソリンスタンドで拓海がカイと向き合っていた。
「お前が秋名のハチロクか、いろは坂でエンペラーの須藤に勝ったそうだな…。須藤は俺のターゲットだった、あのパンパンやかましいエボⅢは地元じゃ敵なしと言われていた。もうちょいの所でおいしい所をお前に持って行かれてた。だから俺のターゲットは自動的にお前に変更させてもらう。俺はお前と勝負したい、どうだ?返事は?」
その内容に、遠くで聞いていたイツキが唾を思わず飲み込み、小春が眼を大きく開きながら興奮していた。まさかバトルの申し込む所を間地かで見られるとは思ってもいなかったからだ。
拓海はその話しを聞いては口を開く。
「…俺はエボⅢに買った覚えはないけど、そういう話しなら、こっちも逃げる訳には行かない。いつとは言えないけど、雪が降る前に必ずもう一度いろは坂に向かう!」
「よし分かった。楽しみに待っている。改めてだ、俺は小柏カイって言うんだ。お前は?」
「藤原拓海。悪いけど、俺仕事中なんだけど…」
「ああそうだったな。悪かった「ちょっとすいません」ん?」
カイが去ろうとした時に、祐一がカイを呼び止め、祐一が話しかける。
「今小柏って言いましたよね。もし間違っていたら申し訳ないけど。ひょっとしたら“小柏健”って…」
「…小柏健は、俺の親父だけど」
そう言ってカイはMR2に乗り込み、ガソリンスタンドを後にした、勿論給油をしたから、イツキと小春が挨拶する。
「「ありがとうございましたー!」」
「店長、教えてくださいよ、さっきのお客さんの話し」
「小柏健の事か?」
「そうですよ!拓海に挑戦状を叩きつけて来たのはいいんすけど、一体何か関係あるんすか?」
イツキがその事を聞き、それに祐一は懐かしそうな表情をする。
「久しぶりにその名を思い出したよ、何年ぶりかな…20年、いや、それ以上は楽に経っているだろうな。その頃、俺や文太、泰三たちはいろんな峠へ出かけて行ってたんだ。小柏健ってのはいろは坂のラリー屋で、その頃の篠原と並ぶ文太の最強のライバルだったぁ」
「ええっ!?」
「(親父のライバル…?)」
イツキは祐一の言葉に驚き、拓海は内心驚きながらもその話しを聞いていた。
「とにかくキレた走り方をする奴だった。文太とは何回もやり合って、最後の大一番に文太が勝って…、その後はプツリと音沙汰なしだったな…。まあそれでも文太を何回も敗北を味合わせた泰三が一番のライバルだったのは間違いないがな」
「(伝説の走り屋と言われた拓海の親父さん…、藤原文太のライバル)」
池谷がその事に思いつつ、祐一は懐かしそうに言う。
「その息子がいつの間にかあんなに大きくなって拓海に会いに来た…。これは偶然じゃないな、もう完全に宿命と言わざるとえないな、拓海」
「……」
その事に拓海は少しばかり言葉が積もらせるも、その事に夕日を見ながら考えるのだった。
そしてバイトが終わり、走一は玄達を別れて、自宅に帰ろうとしていた時だった、走一の携帯が鳴り、それに走一は出る。
「はい」
『おう朝倉、いや走一。俺だよ。零士だ』
「零士?え?なんでお前が俺の携帯番号を?」
走一は零士が自分の携帯番号を知っている事に驚きを隠せずにいて、それに零士は答える。
『すまねぇな、実はお前の自宅に連絡した際に、お前の母親が電話に出てくれてな、その時お前の友人って話したら、お前の携帯番号を教えてくれたんだよ』
「(え~…母さん、番号をそう簡単に教える? でもまあ零士相手なら良いけど)」
っとツッコミを入れつつも、走一は零士と会話する。
「それより零士、ダニエルと会った。今度いろは坂でバトルする事になった」
『ほう、それは面白くなりそうだぜ。アイツはRDRSを次席で卒業しているからな、相当速いぜアイツは。お前が何処まであいつに付いて行けるか見たいもんだぜ』
「…それでも俺は、上を目指すさ、じゃなきゃ俺が走る意味が無い」
『へっ、なら頑張れよ。もっと腕を磨いて、神奈川までやって来な、その時まで待ってるぜ俺は』
「ああ、もし時間があったらラーメンでも食べるか? 交流を兼ねて」
『あっそれなら行くわ』
っとその会話を言った後に電話を切り、走一は夜空を見る。
「(ダニエル・アンダーソン…。フッ、俺は負けないぜ)」
そう内心に語りながら、走一は自宅へと帰って行くのであった。
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