個性【ボイスデーモン】のヒーローアカデミア 作:ねぎトロ丼ねぎ多め
スランプに加えて毎日毎日勉強ばっかしてたせいで集中することができなくなってましたが、成績も安定してきてある程度執筆活動に取り掛かれるようになりました。
多分これからもちょくちょく失踪しますが、生暖かい目で見守っていただけると幸いです。
———物心がついた時から、俺はいつも人ん顔色ば伺いながら生きてきた。
「誰かに怒られるんじゃないか」、「周りに迷惑がかかってんじゃないか」…そう考えるだけで身震いがした。ずっとビクビク怯えて何かあったらペコペコ頭下げて…そげん生活ばしとったら、気づいたら周りは俺んことば舐め腐っとった。何かあるたびに一々がなる上司、俺ん指示無視して問題起こす後輩、そんな俺ば見て裏で嘲笑う同僚達。
かと言ってアイツらに怒る程の勇気もなくて、毎日毎日ストレスで頭がおかしくなりそうやった。
ばってん、そげん臆病者の俺とは今日でオサラバ。俺は今から三年間勤めてきた会社ば潰す。
あん本が教えてくれた。元々持っている
俺は今、ここで新たな俺に生まれ変わる。
「フー…異能解放!万ざ「おっ野生の露出狂」ぶげらあっ!!?」
ゼブラside
あの発表会から一日。オレとねじれは、ホークスの地元である博多に来ていた。連れ合いはエンデヴァーとホークス。現No.1とNo.2のヒーローが隣にいるせいで周りの連中の視線が気になって仕方がない。
「エンデヴァーさん好きな食べ物あります?そこの水炊きスゲー旨いんですよ、鳥の味がしっかり出てて。あ、爆音…じゃなくて、ゼブラくんとネジレチャンはもっと濃い味の方が好みかな?」
「美味けりゃなんでもいい」
「私は声野が食べたいものが食べられたらそれで十分です!」
「なんでもいいってのは難しいなぁ…あ、焼き鳥ってのはどう?こっから歩いて三分くらいのとこにある『ヨリトミミドリ』!あそこのレバー、めちゃくちゃ絶品でクセになるよ」
…さっきから何事もないかのように話してるが、このホークスという男、この短時間でオレが確認できるだけでも既に2、3件くらいの事件を解決している。
先程の露出狂を筆頭に、車道に飛び出した犬、歩道橋の階段を一人で上ろうとしてたババア。どれも目を向けることすらなく、背中の剛翼から飛ばす羽根だけで解決してみせた。…本当にオレ達は必要なのか?
「あ!ホークスやん!!」
「普通に歩いとうの珍しかー!」
「どもー」
「ホークス2位おめでとー!」
「見たぞ昨日の!謙虚にいかんと敵増やすだけやぞ!」
嘘だろ、ファンサービスまで始めやがった。
ツーショットに応える側でガキのバッグにサインまでしている。
「見ろよ、ホークスの隣!エンデヴァーに雄英の最高傑作と名高いネジレチャン!それと……えーと、護送中の
「ち、違う!あれはゼブラや!」
「聞いたことがあるぞ!学生ながら実力は既にトップヒーロー顔負け!ばってん数々の犯罪行為に手を染めてると言う、『いつか逮捕されそうなヒーローランキング』で学生の身分でありながら数々の強豪を抑えて1位に輝いたという化け物!」
「俺も聞いたことある!噂だと、あそこのネジレチャンを無理矢理襲って手籠にしたとか…!」
「オイ待てそれだけは違ぇぞ!」
また巫山戯たこと抜かしてやがる馬鹿がいるみてぇだな。
…おい辞めろねじれ、アイツらに波動を撃とうとするな。その出力だと洒落にならねぇ。
「お前サイン貰って来いってー、エンデヴァー好きって言っとったやん」
「嫌やし!好きやけど!違うやろ!!」
「ん?」
一際デカい声の出所に目をやると、金髪で短髪のオレ達と同い年くらいのガキがサメ頭の奴からエンデヴァーからサインを貰ってくるようにとからわれている。
だがエンデヴァーはサインなんかには応じないタイプの人間だ、軽く舌打ちするか無視するのが関の山だろ。
「わ!来とう!こっち来とう!!
「え、え!?ウソ!?ウソォ!!ヤバイヤバイヤバイ、新コスかっけぇ!!」
「……遠慮などしなくていい」
…嘘だろ、握手に応じて手を差し出しやがった。
とてもじゃねえが、体育祭の時にいきなり自分の息子自慢しながらオレに喧嘩売ってきた奴と同一人物とは思えねぇな。
これならあのファンも満足————
「─────違う」
「違うのか!」
しねぇのかよ。
「エンデヴァーはファンサとかせん……!!媚びん姿勢がカッコイイったい……!!変わってしもた!!変わってしもたよあーた!!」
「ガチ勢やったんか……」
どうやらファンの奴は所謂ガチ勢というやつだったらしく、目から血涙を垂れ流しながら呆然と立ち尽くすエンデヴァーを放置して明後日の方向に走り去っていった。
「違う…違うとは……なんだ…?」
「…へっ!」
「鼻で笑うな!!聞こえてるぞ!!」
「ハハハ、そりゃ言われますって!エンデヴァーさん、そういうことするようなキャラじゃないですし。…アレ、エンデヴァーさんは食べないんですか?」
「飯を食うような気分ではないんでな。ゼブラ、食っていいぞ」
「ん」
「ん〜おいひ〜!」
UMAI ビルとかいうふざけた名前のビルの15階、ヨリトミミドリ。
ホークスが勧めるだけはあり、ここの飯はどれも絶品だ。食欲を唆る炭の香りを漂わせる焼き鳥は一口齧るたびに肉汁が溢れ出し、焼き鳥の次に出された鳥雑炊は米の一粒一粒を丁寧に味付けしたのかと思えてしまう程に出汁の旨みが染み渡っており、蕎麦も上品な蕎麦の香りと確かなコシに喉越しを感じさせる逸品だった。
「やっぱ食べ盛りの高校生二人は食べっぷりいいねぇ!…でもそろそろ勘弁してもらえない?主にゼブラくん、もう食べ終わった串でシルバ◯アファミリーの家作れそうなくらい食べてるんだけど」
「んぐっ…ネギマとハツ、あとレバーを20本ずつ追加」
「待って嘘でしょまだ食べるの??多めに持ってきたはずなのにそろそろ俺の財布の中身無くなりそうなんだけど」
「超過分は俺が出そう。…それより、そろそろ本題を話せホークス。こんな話をしに九州くんだりまで来たんじゃない」
「…"噂“ですか?」
「そうだ。改人『脳無』と怪獣『ニトロ』。
脳無は神野に格納されていた数十体をAFO諸共確保済み。ニトロは数が少なかったらしく、オレが交戦した奴等以外確認されていない。
それ以降は連合自体の動きも以前と比べれば消極的になったのもあり、ニトロは勿論脳無の出現も確認されていない筈だ。
……おいやめろねじれ、あーんじゃねぇよ。今そんなアホらしいことしてる暇は…いや食べる。食べるから笑顔で波動チャージすんのはやめろ。
「"噂“とは言うが貴様…俺だけでなくそこの
「得てないですガチ噂です」
「会計だ!俺は帰る!!」
ブチギレて帰ろうとするエンデヴァーをホークスはまぁまぁと宥めながら話を切り出した。
地元での噂をたまたま耳にしたホークスが調査したところ、全国各地で「脳無らしき影を見た」だの「あの廃墟に人型の怪物がいた」だの、連合の存在を匂わせるような噂が立っており、警察と協力して秘密裏に調査したが何の成果も得られず。
結果としては連合どころかそれに僅かでも通じるような情報は何一つ得られなかった、と。
「ある時は奥様方の井戸端会議で、またある時はサラリーマン達の愚痴の言い合いの中で、果てには下校中の小中学生の会話の中にも。個人的に全国飛び回って調べたんですけど、多少の差異はあれども似たような噂が全く関連のない地域で広まってました」
結局は噂止まりでしかないんですけどね、とホークスは続ける。
確かにホークスが言うように、ここ一年足らずで巻き起こった数々の事件を通して脳無やニトロの存在が明らかになってしまったのを背景に、不安を煽ろうとする馬鹿か何かが吹聴してるという可能性もゼロではない。
「噂のメンドクセェとこだな。単にソイツが嘘吐いてるだけなら心音やらで簡単にわかるが…噂を広めてるやつは話の真偽なんざ気にもしねぇ、それに広まるのが早すぎて出所を突き止めるのも無理だ」
「そ。『人の口に戸は立てられぬ』なんて昔から言うけど、今はネットもあるから余計にね。それにさっき"異能解放"って叫んでた露出狂いたでしょ?あれも似たようなので、最近大昔の個性黎明期の犯罪者の自伝が再出版されて結構売れてるんです」
そう言いながらホークスは一冊の本を差し出してきた。
タイトルは「異能解放戦線」、著者はデストロ。
内容は…自分が巻き起こしたテロやら暴動やらで大量の民間人を巻き込んだという話を、とびきり美化してさながら英雄譚のように書いただけの陳腐なもの。しかもやたら「解放せよ」といった無駄にカッコつけた小難しいフレーズを多用してるせいで読みづらい。はっきり言って、読むだけ時間の無駄だ。
「…クソつまんねぇな。つか誰だよデストロって」
「個性のことを異能って呼んで、『異能は個人に与えられた力、それを抑制する政府は間違ってる』っていう『異能解放論』を唱えてあちこちで暴動を煽動した犯罪者だよ。この前教えてあげた筈なんだけどなぁ…」
「そもそもデストロの件は中学の近代史で教えられる一般教養だ。お前は本当に中学校を卒業したのか?
それとホークス、もったいつけるな。結局貴様は何をしたいんだ、いい加減結論を言え」
「んーとですね、結論は……現No.1のあなたに頼れるリーダーになってほしい!立ち上がる噂話を
「なるほど!でも、私と声野まで呼んだ理由は何なんですか?」
「ゼブラくんは現状唯一ニトロとの交戦経験がある貴重な証人、ネジレチャンは…シンプルに次期トップヒーロー候補レベルの戦力だからかな。自覚ないかもしれないけど、純粋な戦闘能力なら多分トップ10…は無理だけど、20位くらいには入ってるよ」
「…ところでホークス、俺と学生共の話しかしていないが貴様自分は何をする気だ?」
「俺は特に何もしない!なぜなら楽したいから!」
「スタンスどうなっているんだ貴様は!!」
「そのゴーグルみたいなのテメェの目ん玉ごと叩き割るぞ!!」
「俺はね、ヒーローが暇を持て余す世の中にしたいんです」
「流石にそこからの修正は効かないですよー?」
良い話風に纏めようとしやがって…!要約したら「楽したいから頑張って」の10文字じゃねぇか!!
「あとオレが注文した焼き鳥勝手に摘み食いしてんじゃねぇぞ共食い野郎が!」
「鳥は鳥でも猛禽類だしセーフセーフ。というかこれ俺の金で注文してる奴だからね??」
「クソ鳥がぁ…!!」
「くだらんことで暴れるな!新しい焼き鳥ぐらい俺の金で頼め!…おい、焼き鳥を各種30本ずつ追加だ!大至急!」
「さ、30…!?申し訳ありません、その本数となると今から焼き始めるので少々お時間の方いただくことになるのですが…」
「あ゛ぁ゛!?」
「ひぃぃっ…!い、命だけはぁ…!命だけは助けてぇ…!」
「ねえ声野、そろそろやめよ?店員さん怖がってるよ?」
「止めんなねじれ…そこのやる気ねえクソ鳥の羽根剥ぎ取りでもしねぇとムカっ腹が立ってしょうがねぇ!」
「ふぅーん……———
「よし落ち着き殺すぞオラァ!!」
「落ち着き殺す!?」
「お待たせしましたぁ!!ご注文の商品、大至急お持ちいたしましたぁ!」
あっっぶねぇ…!前やられかけた時はプライドとか全部かなぐり捨てて泣きながら土下座してようやく止めたんだぞ…!もしそうなったら割と本気で自殺を考えるぞ…
とりあえず、ちょうど今来た焼き鳥食って落ちつ————ん?
「ん?何してんのゼブラくん」
「ゼブラ、焼き鳥を咥えたまま立ち上がるんじゃない。危険だし行儀が悪いぞ」
「………お前ら全員構えとけ、
肉をこそぎ取るように串をスライドさせ、竹串を投げ捨てる。
何かがこっちに向かっている音が聞こえてくる。距離は…およそ1km。
さっきから変な音が聞こえるから飛行系の"個性"持ちのヒーローか何かかがパトロールでもしてるのかと思ってたが、ヒーローだろうが
「———!?んだアレっ…!!」
「っ!全員!伏せろぉぉ!!」
エンデヴァーが叫び声をあげた直後、叫び声外を一望できる程にデカかった窓が割れ、ガラス片があたりに飛び散る。
しかしそれすら些事に思えるほどのイレギュラーがオレたちの目の前に飛び込んでくる。
────改人、脳無。
つい先程の話題だった化物が、俺達に向けて咆哮をあげていた。
ゼブラくんが後ろの方で気持ちよくなっちゃう体にされかけた話
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書くべき
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書くな
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早く本編の続きを書け