古代王者恐竜キング ジュラシック・エイジ   作:バックベアード

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今回は後編になります。
更新が不定期になるとは言いましたが、予想以上に私生活が忙しく、後編を仕上げるのにあまりに時間がかかってしまいました。読者の皆様には、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
これからもしばらくは忙しい期間が続きますが、何とか執筆は継続してまいりますので、これからも応援していただけると大変嬉しいです。




後編

 その頃、日本のDラボでは、Dキッズがリアスの指示に従いながらテレポート装置の復旧を進めているところだった。

 4人の中では比較的手先が器用なレックスとマルムが基盤内部を注意深く探っており、リアスとの通話画面には古代博士とリュウタが向かい合っている。

 

「も〜ダメ〜…疲れちゃって一歩も動けないかもね〜…」

 

「ミサさん、しっかりして下さい。寝るならこんなところじゃなくて、ちゃんと部屋に戻って寝た方がいいですよ…」

 

 ちなみにオウガは、すっかり疲れ切ってデスクに突っ伏してしまっているミサを介抱しているところのようだ。

 そんな時、基盤内部に顔を突っ込んでいたレックスが驚きの声と共に顔をリアスの方へ戻した。

 

「リアスさん! 確認できました! R-3ブロックの回路がショートしてます!」

 

『なるほど、そういうことね。

…博士? システムの上で飲み物を…例えばコーヒーとかを零しませんでしたか?』

 

「えっ? あぁ…そう言えば…今朝コーヒーをそこの上で零してしまったような…零してなかったような…」

 

 しどろもどろになりながらも古代博士がそう答えると、リアスはわざとらしくため息をついた。

 

『やっぱり…。そんなことだろうと思いましたよ』

 

「それが原因だったの? しっかりしてよ父さ〜ん…」

 

「いやぁ…。ハハハ…すまん…」

 

 リュウタからも非難の目を向けられ、古代博士は縮こまってしまった。

 そんな彼はさておき、マルムは画面の向こうのリアスへと話しかける。

 

「お姉ちゃん。修理はどうすればいいの?」

 

『ショートしてしまっている以上、R-3ブロックの基盤を全て取り替えるしかないわね。

予備の基盤は、システム管理室にあるはずよ。ミサさんならどこに保管してるか知っているはずだし、彼女に頼んで…』

 

「あ、俺が行ってきます! 俺もどこにあるか把握してるので!」

 

『…そういえばそうね。じゃあオウガ君。お願いするわ』

 

「ごめんねオウガ君…。わたしが行かなきゃいけないのは分かってるんだけど…」

 

「いいんですよ。ミサさんはしばらく休んでてもらって大丈夫ですから」

 

 そう言い残すと、オウガはいそいそとテレポートルームから出ていったのだった。

 そんな彼をジト目で見送ったマルムは、通話画面へ目を戻した時にふと思い出した様子で尋ねた。

 

「それにしてもお姉ちゃん。眼鏡がないみたいだけど、ちゃんと見えてるの?」

 

「えっ? あれ? いつもと雰囲気が違うと思ったら…リアス君! 眼鏡はどうしたのかね?」

 

「ホントだ! なんか変な感じ!」

 

「えっ? まさかリュウタもパパさんも気づいてなかったのか?」

 

「そうみたいね…」

 

 どうやら、古代父子はマルムの言葉を聞いて初めてリアスが眼鏡をかけていないことに気付いたようだ。これにはレックスとマルムも呆れてしまっている。

 

「いやぁ~、しかし…眼鏡のないリアス君は、言うなれば蕎麦がない天ぷら蕎麦のようだな!」

 

『はぁ?』

 

「「「??」」」

 

 突然そんなことを言い出した古代博士に、その場にいたリュウタ達の目が点になる。だが古代博士は、うまいことを言えたと言わんばかりの態度であった。

 

 

メキシコ リアスの部屋

 

 そんな古代博士の言葉を、リアスも意味が理解できていない状態であった。

 

『リアス君のように見えて、リアス君ではないということだ!』

 

「何言ってるんですか…」

 

『蕎麦のない天ぷら蕎麦っていうのは、天ぷら蕎麦みたいで美味そうだけど、天ぷら蕎麦じゃないって意味なんだけどなぁ…。分からんか?』

 

『パパさん、それじゃただの天ぷらですよ…』

 

 呆れた様子でそう話すレックスに、リアスも反応を返そうとした時だった。

 突然部屋のドアが開け放たれたのだ。それに即座に反応したリアスがドアへ目を向けると…そこには、のっぽで痩せ型の男…アクト団のノラッティ〜が立っていたのだった。

 

(誰…かしら…? もしかして、あの行き倒れてた人…?)

 

 一応リアスはアジ島でノラッティ〜を一目は見ているはずなのだが、注視していた訳ではなかったため、彼の見た目は覚えていなかった。

 何より彼女は今、オーエン博士に眼鏡を取り上げられている状態である。ノラッティ〜の顔を確認しようにも、ぼやけて見えていなかったのである。

 するとノラッティ〜は、どこから持ってきたのかラテンアメリカの民族楽器・ギロを手にすると、それを擦りながら歌い始めたのだった。

 

「ディ〜ノディ〜ノ〜♪ アモ〜レ許してム〜チョ〜♪ これか〜ら〜♪ 愛に生きるから〜♪」

 

「えぇ…?」

 

『お姉ちゃん?』

 

 よく分からない動きをしながら、妙にいい声で歌い続けるノラッティ〜に、思わずリアスは呆気に取られてしまった。それこそ、通話先のマルムからの呼びかけも聞こえないくらいには…。

 

「オー・マイエ〜ンジェ〜ル♪ 2人で探そ〜♪ 幸せ〜を〜♪ 愛してたもれム〜チョ〜♪」

 

 そして歌い終わると、ノラッティ〜はリアスの前に跪いた。どうやら彼自身の想いを歌に込めた…とかそういうものであるらしい。

 

「あの〜…今忙しいんですけど…」

 

「えっ…?」

 

 しかし、悲しいかな、リアスの反応は冷ややかであった。いきなり入ってきたかと思えば歌い出すなどという奇行を披露したのだから、無理もないことだろう。

 

「用事なら後で聞きますから…」

 

「ミーは、この心のときめきを聞いてほしかったザンス…」

 

 すると、ノラッティ〜はどこからともなく1輪の赤いバラを取り出し、リアスへと差し出した。

 

「あら、お花…。ありがとう…!」

 

「エンジェル…!」

 

 頬を赤らめ、互いに見つめ合うリアスとノラッティ〜は、非常にトレンディな雰囲気に包まれていた。

 しかし、そんな2人に水を差す者がいた。言わずもがなそれは、通話先のマルムである。いくら呼びかけても反応しない姉に業を煮やしたのか、大声で呼びかけてきたのだ。

 

『お姉ちゃ〜ん?』

 

「ムッ!? あっ! ガキンチョ!」

 

 聞き慣れたマルムの声にすぐさまノラッティ〜は反応し、カメラの前に姿を現してしまった。

 

『あーーっ!』

 

『こいつ、もしかして!』

 

『間違いない! あいつは…』

 

「あっ! まずいザンス!」

 

 そこでノラッティ〜は己の間違いに気が付き、素早く画面の前から飛び退いてカーテンの後ろへと隠れた。このままではリアスに、自分が泣く子も黙るアクト団の一員だということが分かってしまう。

 

「どうなさったの?」

 

 リアスが心配そうに声をかけると、ノラッティ〜は素早い身のこなしでまた部屋の出入り口へと戻り、またギロを手に歌い踊り始めたのであった。

 誤魔化すつもりなのだろうか。

 

「オ〜マイ♪ とてもし〜んじ♪ られんザ〜ンス♪

あんたが♪ ガ〜キンチョ達の…仲間だ〜なんて〜♪

かくなる上はーっ! このカプセルを…」

 

 そしてノラッティ〜は、意を決してリアスのバッグを掴み取ると、その中へと手を伸ばし…恐竜の卵の化石(専用ケース入り)を手に取った。

 しかし驚いたのはノラッティ〜である。なんせ彼は卵型カプセルが入っていると思い込んでいたのだ。

 

「にょっ!? これは…!?」

 

「それは恐竜の卵の化石ですけど…どうかしました?」

 

「へっ!? じゃあミーのバッグは…?」

 

「バッグ? あぁ、あれ…ミーさんの持ってらした荷物なら、確かオーエン博士の助手のパンチョーさんが、ゴミ捨て場に持っていったとか言っていたような…」

 

「ふんにょおーっ!?」

 

 リアスの言葉に、ノラッティ〜は露骨にショックを受けた様子を見せる。せっかくの成果をゴミとして扱われてしまったことが余程ショックだったのだろうか。

 

「ミーはなんて誤解をしてたんザンしょ…!

マイエンジェル! 本当に申し訳ないザンスーッ!」

 

 いや。そうではなく、自分の惚れた相手を泥棒の疑いをかけてしまったことへのショックであるようだ。そしてノラッティ〜は、駆け足で部屋を後にしていってしまった。

 

「あっ、ちょっと…」

 

 そして、リアスもそんな彼を放っておけなくなったのか、後を追っていったのであった…。

 

 

その頃 三畳市 Dラボ

 

「お姉ちゃん! ダメよ付いていっちゃ!」

 

「…ダメだ! もうパソコンの前から離れちゃったみたいだ…」

 

「そんな…」

 

 一方で、その一部始終を見ていたDキッズと古代博士は、必死にリアスへの呼びかけを続けていた。しかし、彼女がパソコンの前へ戻ってきそうな様子はない。

 普段から何かと手段を選ばないアクト団にリアスが捕まれば、さぞかし酷い目に遭わされてしまいかねないだろう…。そう彼らが考えていると、テレポートルームへオウガが戻ってきた。その手には、新しい基盤を抱えている。どうやら見つけてこれたようだ。

 

「みんなー! 基盤、あったよー!

…あれ? どうしたの? 何かまた新しい問題でも起きたの?」

 

「画面の向こうに、アクト団がいたんだ!」

 

「なっ、何だって!?」

 

「急いで基盤を組み込んで復旧させないと…!

オウガ! 基盤を僕に!」

 

「わ、分かった! 急ごう!」

 

 そしてオウガから基盤を受け取ったレックスは、大急ぎでまた装置へと頭を突っ込んだのだった…。

 

 

戻ってメキシコ リアスが滞在している村

 

 リアスから自分の荷物の行き先がゴミ捨て場だと把握したノラッティ〜は、そこへと急いでいた。

 しかし、そのゴミ捨て場に入ろうというところで彼は足を止めた。何故なら、そこには1体のサウロロフスと、無数のコンプソグナトゥス達がいたからである。

 

「んぎゃーっ!?」

 

「あれは…サウロロフス! それに周りにいるのはコンプソグナトゥスかしら…」

 

「そうザンス! 特にあのコンプソグナトゥスは見た目に騙されちゃいけないザンス!」

 

 そんな彼らの目の前で、サウロロフスは彼らをチラリと見ただけで、ゴミ捨て場をウロウロと彷徨き続けていた。

 

「何かを探してるのかしら…?」

 

 リアスがサウロロフスの様子からそう分析していたのに対し、ノラッティ〜は別のことを考えていた。

 

(あれは、ミーが見つけた恐竜ザンスか…?

いや、でもあのカードに写っていた姿では、トサカはあんなオレンジ色じゃなかったはずザンス。

えーっと…何色ザンしたっけ…)

 

 懸命にノラッティ〜は倒れる寸前のことを思い出そうとしていたが、どうしても思い出せない。極限状態だったので仕方ないと言えるかもしれないが。

 

 一方、冷蔵庫に閉じ込められたウサラパとエドは、体を無理矢理突っ込んだせいで大変窮屈な思いをしていた。しかも先程サウロロフスが前脚を乗せたせいか、冷蔵庫が歪んで扉が開かなくなってしまったようだ。

 

「なぁんで開かないのよぉ〜…。何とかしなさいよぉ〜…」

 

「んなこと言われても…」

 

 エドがそう抗議の声を上げようとした時だった。彼らが入っている冷蔵庫が何者かに揺さぶられたのである。しかも外からは、大きな生き物の鼻息まで聞こえてくるではないか…。

 

「嫌な予感がするッス…」

 

 エドの嫌な予感は当たっていた。冷蔵庫に再び接近してきたサウロロフスは、その匂いをじっくりと嗅いでから…勢いよく突き飛ばしたのであった。

 悲鳴と共にウサラパとエドが入った冷蔵庫が弾き飛ばされ、その下から姿を現したのは…。

 

「あっ! あれは!」

 

 それはノラッティ〜の荷物だった。どうやらパンチョーが彼のバッグをゴミ捨て場に捨てた後、何者かがよりにもよってその上に冷蔵庫を置いていったらしい。

 しかしそれを見つけたサウロロフスの動きは急に緩慢になった。サウロロフスは優しくそのバッグを咥え上げ、後ろ脚で立ち上がったのである。

 だが、バッグの口からあの卵型カプセルが転がり出ると、ちょうどノラッティ〜の手元へと落ちてきた。

 

「へっ?」

 

 思ってもいなかった展開に、ノラッティ〜は思わず間抜けな声を上げてしまう。しかしサウロロフスの様子を見ていたリアスは、すかさず彼の手を引いて駆け出した。

 

「あっ! 危ないわ!」

 

 すると、先程まで2人がいた場所を、サウロロフスの両前脚が踏みしめていたのである。そしてサウロロフスは、何故か先程まで執心していたバッグを吐き捨て、彼らを追いかけ始めたのであった。

 

「うわーっ! 追ってくるザンス!」

 

「こっちへ!」

 

 突如リアスがノラッティ〜の手を引き、左へ曲がった。何とか追いつかれずには済んだものの、サウロロフスも体勢を崩しながらも方向を転換し、再び2人を追いかけたのであった…。

 

 一方、冷蔵庫に閉じ込められたウサラパとエドだったが、どうやら先程弾き飛ばされた時に扉が下に落ちてしまったようで、完全に出られなくなってしまっていた。

 

「え〜い、もうこうなれば…!」

 

「ウサラパ様、それは…」

 

 そこで、ウサラパは外へ出るために強硬策を用いることにしたようで、エドの静止の言葉も聞かずにアクトホルダーにカードを通した。

 すると冷蔵庫から赤い光が漏れ出したかと思うと内側から弾け飛び、中から成体の姿となったティラノが現れたのだ。

 

ガアァァァァァッ!!

 

「「あれれーっ!?」」

 

 当然その勢いでウサラパとエドは飛んでいってしまったが、ティラノは目の前のサウロロフスへ向かって力強く一歩を踏み出したのだった…。

 

 そして、ノラッティ〜とリアスが岩陰に隠れたところで、丁度入れ違いになる形でティラノがサウロロフスの前へ躍り出ると、激しいぶつかり合いを始めた。それと共に、周囲の風景がバトルフィールドへと変化していく。

 その様子を窺おうと2人が岩陰から顔を覗かせようとした時…ノラッティ〜が持っていた卵型カプセルが2つに割れたのである。

 中から排出されたのは、これまたサウロロフスのカードであった。しかしこちらはトサカがシアンに染まっている。

 

「あらっ?」

 

「ありゃっ? サウロロフスのカードザンス!」

 

「えっ? じゃああの恐竜は?」

 

「あれもサウロロフスだと思うザンスが…何で色が違うのかまでは分からないザンス…」

 

 そんな具合でノラッティ〜とリアスが話している目の前では、サウロロフスとティラノが依然として激しくぶつかり合っていた。

 だが妙なことに、両者がぶつかり合ってしのぎを削る度に、コンプソグナトゥス達がサウロロフスの後ろへ集まり、喧しく囀り始めていたのであった…。

 

 

その頃 三畳市 Dラボ

 

 レックスが基盤の交換を終えたところで、古代博士はテレポート装置の再起動を試みていた。震える手で慎重に装置の電源を入れると…。

 モニターに中南米の地図が表示され、テレポート台にもエネルギーが供給され始めた。ようやくテレポート装置が蘇ったのである。

 

「…よし! 全部正常に戻ったぞ!」

 

「やったね父さん!」

 

 装置が蘇ったことに喜ぶDキッズと古代博士だったが、そうしている暇もなさそうだ。

 恐竜が出現している地点がモニターに表示されていたのだが、そこはメキシコだったのだ。まあリアス達の目の前にサウロロフスとティラノが出現しているので当たり前ではあるのだが。

 

「恐竜が出現してたのは、メキシコだったんだね…」

 

「やっぱりさっき映ってたのはアクト団の…!」

 

「お姉ちゃんが危ないわ!」

 

「そうだな! 大至急恐竜を保護し、リアス君を助け出すんだ! これは責任重大だぞ!」

 

「うん! 行ってくる!」

 

「…こんな姿勢で申し訳ないけど、いってらっしゃ〜い…」

 

 そしてDキッズと彼らのパートナー恐竜達は、古代博士とミサに見送られながらメキシコへとテレポートしていったのだった…。

 

 

 戻ってメキシコでは、まだティラノとサウロロフスの戦いが続いていた。あれから何度も両者がぶつかり合う度に、彼らの周囲にコンプソグナトゥス達が増えていっていたのである。

 

(どうして恐竜同士がぶつかり合う度に、コンプソグナトゥス達は集まってきているのかしら?

何が彼らをあそこまで興奮させているの…?)

 

 リアスがコンプソグナトゥス達の意図を考えていた…その時だった。

 サウロロフスが素早く尻尾を振るい、ティラノの横っ面を叩いて地面に倒したのである。

 すると、どうだろうか。集まってきていたコンプソグナトゥス達は一斉に牙を剥き出しにすると、倒れたティラノに飛びかかって食らいついたのである。

 ティラノも痛みに悶えながら地面の上で暴れるが、なかなか振り落とせないようだ。そこでティラノが地面を転がると、ようやくコンプソグナトゥス達はティラノの体から離れ、波が引くようにゴミ捨て場の方へと逃げていった。

 

(ぶつかり合いの度に集まり、そしてどちらかが倒れた時にその場にいる全員が追加攻撃に加わるといったところなのかしら…?

不思議な生態ね…)

 

 そして、逃げていくコンプソグナトゥス達を、ティラノが追いかけていこうとしたものの、行く手をサウロロフスに塞がれてしまった。

 そしてまたサウロロフスとティラノがぶつかり合うと、また戦いの場にコンプソグナトゥスが増えていくが…今度はサウロロフスがティラノの攻撃を受けてなぎ倒されてしまった。

 すると、コンプソグナトゥス達は倒れたサウロロフスには目もくれず、一目散に逃げ出したのである。

 

「あら? どういうことかしら…。サウロロフスには攻撃しないなんて…」

 

「もしかしたら、あのコンピー達はサウロロフスのお助け恐竜なのかもしれないザンス…」

 

「ミーさん、分かるんですか?」

 

「多分…としか言えないザンスけど…」

 

 2人がそんな話をしていると、突如として高台に1筋の光の柱が現れ、その中からDキッズの4人と彼らのパートナー恐竜達が現れたのだった。

 彼らはテレポートしてきて間もなく、目の前で展開されている恐竜バトルを目撃することになった。

 

「あのトサカは…サウロロフスかな?」

 

「お姉ちゃーん! どこー?」

 

 マルムがそう呼びかけていると、彼らの後ろからオーエン博士とパンチョーが駆け寄ってきた。

 

「おおレックス! それにDキッズのみんなも!」

 

「パパ!」

 

「はっ、博士! 恐竜ですだよ!」

 

「ぬおおおっ! あれはサウロロフス! それに周りにいるのはコンプソグナトゥスではないか!?

やはり! やはりワシの見立ては正しかった! この砂漠にはやはりコンプソグナトゥスが…」

 

「サウロロフスがピンチだ! ガブ! イナズマ! 行くぞ!」

 

 オーエン博士が熱弁している途中ではあったが、リュウタはガブとイナズマをカードに戻し、ディノホルダーにスキャンした。

 

「ディノスラーッシュ!

轟け! トリケラトプス! スティラコサウルス!」

 

ゴオォォォォォ!!

 

ギュオォォォォォ!!

 

 ガブとイナズマは成体の姿となって降り立つと、すぐさまティラノに向かって突進していった。

 サウロロフスに食らいつこうとしていたティラノの体が突き飛ばされ、地面の上を転がっていく。

 

「あら…? いつの間にガキンチョ共が…?」

 

 そこへ、ウサラパとエドがようやく戦線へと戻ってきた。どうやら、先程の冷蔵庫の爆裂によって結構な距離を飛ばされてしまっていたようである。

 

「邪魔はさせないよ! 『爆炎壁攻(ボルケーノバースト)』!」

 

 そこでウサラパは、技カードをアクトホルダーに通して技を発動させた。するとティラノの体を赤い光と火炎が包み込む…。

 しかしリュウタもそれを黙って見ているほど愚かではない。すぐさまディノホルダーのボタンを押して技カードを2枚打ち出して手に取り、スキャンした。

 

「『激力雷電(ギガライディーン)』! 『雷撃一閃(バスタードスピア)』!」

 

 すると今度はガブとイナズマを黄色の光と電撃が包み込み、ガブは両角の間に電撃を溜め、イナズマは1本角に電撃を纏わせた。

 そしてガブの『激力雷電(ギガライディーン)』とティラノの『爆炎壁攻(ボルケーノバースト)』がぶつかり合って起きた土煙に紛れ、イナズマが雷槍の如き角を振りかざしながらティラノへ突進していく。そのままティラノを貫いたイナズマは、諸共に岩壁へと突っ込んでいった。

 思わぬ形でティラノの攻撃から逃れたサウロロフスは、辺りをキョロキョロと見渡し、再びノラッティ〜とリアスに近づいてくる。

 

「んわあっ! また来たザンス!」

 

 再び連れ立って逃げ出したノラッティ〜とリアスだったが、そんな2人をサウロロフスは尚も執拗に追跡してきていた。

 

「何でここまで執拗にミー達を追ってくるんザンしょ!?」

 

「ひょっとして、サウロロフスの目的はそのカードなんじゃ…」

 

「えっ…?」

 

 リアスの言葉に一瞬思考を奪われたノラッティ〜は、遂に追いついてきたサウロロフスに後ろから小突かれ、その場に倒れ込んでしまった。すると彼の手からサウロロフスのカードが離れ、風に乗って流されていく。そしてそのカードがサボテンに触れると、緑色の光を放ち始めた…。

 その光を見つめるサウロロフスが、先程までとは違う独特な鳴き声を出すと、光の中からも同じような鳴き声が聞こえてくる。やがて光の中から姿を現したのは、シアンのトサカを持ったサウロロフスだった。しかも比べてみると、先に出現していた個体よりもトサカが少し小さい。どうやらこちらはメスのようだ。

 2体は互いに歩み寄ると、再会を喜ぶように鼻面を擦り合わせてから抱き合うような仕草を見せたのだった。

 これには、Dキッズのみならず、ウサラパとエドも驚かずにはいられないようだ。

 

「サウロロフスがもう1頭…?」

 

「トサカの色も違うね。あれは個体差なのかな? それとも性的二型…? どっちだろう…」

 

「あの2頭、何してるんだい?」

 

「オスとメスなんじゃないッスか? きっと、つがいなんスよ」

 

「アタシですらまだ独身なのに、あの恐竜ときたら…」

 

 そして、ノラッティ〜とリアスも、そんなサウロロフス達の様子を見守っていた。

 

「愛ザンス…」

 

「そうみたいね…。とても嬉しそうだわ…」

 

 そう言いながら微笑むリアスの横顔を見て、ノラッティ〜は恥ずかしそうに顔を伏せるのだった…。

 だが、皆が皆この光景を微笑ましく見ている訳ではないのである。メスのサウロロフスの出現までガブとイナズマにどつき回されていたティラノは、痛む体に鞭を打ってサウロロフス達へ襲いかかろうとした。

 

「ティラノを止めるんだ! ガブ! 『雷槍角刺(ライトニングスラスト)』!」

 

 だが、それを見過ごしてくれるリュウタではない。すぐさま技カードをスキャンしたのだ。するとガブの体が再び黄色の光と電撃に包まれ、ティラノに向かって駆け出していく。そして素早くティラノを掬い投げると、落下地点で雷槍と化した両角で串刺しにしたのである。貫かれたティラノは、痛みと電撃に悶えながらカードに戻っていってしまった。

 

「ありゃ! いけない!」

 

 それを見たウサラパとエドは、揃って斜面を駆け下りていく。

 

「あっ! あれはウサラパちゃん! ウッサラパちゃーん!」

 

 しかし、そこをオーエン博士に見つかってしまったのだ。オーエン博士は同じように斜面を、老体には似つかわしくない速度で駆け下り始めたのだ。

 

「げっ!? ひぃーーっ!」

 

 そして、その呼びかけを聞いたウサラパも顔を引きつらせ、エドを置いて全速力で走り始めた。だがそれでも、オーエン博士を引き離せていない。

 

「何で逃げるんじゃウサラパちゃーん! あのサウロロフスみたいに、愛を囁き合おうよーっ!」

 

「あれからアタシも考え直したのよーっ!

やっぱりアタシには、アンタみたいな老いぼれなんかより、もっと若い男が必要なのーっ!」

 

「愛さえあれば年の差なんてなんぼのもんじゃい!

ワシら2人のために世界はあるんじゃーっ!」

 

 やはりあの時は雰囲気に飲まれていただけだったようで、オーエン博士からの求愛をウサラパはあっさりと跳ね除けてしまう。しかしそれを受け入れられないオーエン博士は、尚も彼女に追い縋ろうとしていた。

 そのあまりに情けない姿に、Dキッズの4人…特にレックスは呆れてしまっていた。

 

「パパ…」

 

「そりゃ、あのオバさんにだって選り好みする権利はまだあるわよね…」

 

「ああん!? またアタシのことオバさんって言ったわね!?」

 

 マルムの言葉を聞き、いつものようにウサラパは足を止めてしまった。そこへオーエン博士がルパンダイブの姿勢でウサラパへと飛びかかっていく!

 

「ウッサラッパちゃーん!」

 

「ひゃーーっ!」

 

 咄嗟にウサラパは身を捩ったことで何とか捕まらずには済んだものの、これでは恐竜の回収どころではない。そのためかウサラパは、ティラノのカードを拾い上げていたエドに向かって声を張り上げた。

 

「エドーッ! ボサッとしてないで、さっさとスピノとサイカを召喚して、サウロロフス達をいただくんだよ!」

 

「は、はいッス!」

 

 その言葉を受けたエドは、スピノとサイカのカードを取り出すと、アクトホルダーにそれらを通した。

 

「アクトスラーッシュ!

湧き上がれ! スピノサウルス!

揺るがせ! サイカニア!」

 

グァギュオォォォッ!!

 

ウォォオォォォォ!!

 

「スピノ! サイカ! あの2体を倒してカードにしてしまうッス!」

 

 成体となって召喚されたスピノとサイカは、エドの指示に従ってサウロロフス達へと襲いかかっていく。

 しかし、その前にガブとイナズマが立ち塞がった。ガッチリと組み合い、押し合いを始めた4体をよそに、オスのサウロロフスはメスを小突いて逃げるよう促すと、サイカに向かって突進していった。ティラノと戦っていたせいでもう体力もほぼ残っていないというのに、愛する妻のために最後の力を振り絞ろうとしているようだ。

 突き飛ばされ、ひっくり返ってしまったサイカの腹へコンプソグナトゥス達が殺到し、滅茶苦茶に噛みまくる。サイカは痛みに悶えつつも、体を起こすことができずにいるようだ。

 頼みの綱であるスピノも、ガブに加えて手が空いたイナズマも加わっての2体がかりで、ぐいぐいと押し込まれている。

 

「イナズマ! 今度はお前が決めるんだ! 『雷角回弾(サンダーバズーカ)』!」

 

 そこで、リュウタがディノホルダーに技カードをスキャンして技を発動させる。すると全身に電撃を纏ったイナズマが、錐揉み回転しながらスピノに突っ込んでいったのだ。弱点属性の攻撃を受けたスピノは全身を痙攣させながら吹き飛んでいくと、サイカを巻き込む形で地面に倒れ、仲良くカードへと戻っていってしまった。

 

「ああっ! スピノちゃーん! サイカちゃーん!」

 

 すぐさまエドが回収に走ったことで2体をDキッズに取られることはなかったものの、これで何度目かも分からない全滅となってしまった。

 

「良かった…」

 

「ザ〜ンス…」

 

 これには、胸を撫で下ろすリアスとは反対にノラッティ〜はがっかりしてしまう。

 だが、そんな彼らの目の前でオスのサウロロフスががくりと膝をつく。どうやら力を使い果たしてしまったらしい。そこへメスのサウロロフスも近づいていくと、健闘を称えるかのようにオスへ口吻を落とす。

 そして2体は仲睦まじく見つめあいながら…カードへと戻っていったのであった。

 そこへ歩み寄ったリアスは、オスのサウロロフスのカードを拾い上げてから、メスの方にも手を伸ば…そうとしたところで、ノラッティ〜と手が触れた。

 

「「あっ…」」

 

「あぁ、いや、これは…」

 

 結局ノラッティ〜はそのカードを拾い上げたものの、リアスを前に姿勢を正し、そのカードを差し出した。

 

「…どうぞ」

 

「えっ?」

 

「愛し合っている2人は、一緒にいるべきザンス。

ミー達は一緒にいられる運命じゃないけど…せめてこの恐竜達は一緒に…!

ミーは…ミーは辛いザンス〜ッ!」

 

 そしてノラッティ〜は涙を堪えながらもリアスにカードを押し付け、走り去っていった。

 

「リアスさーん!」

 

「お姉ちゃーん!」

 

 ノラッティ〜が立ち去ってから、間もなくDキッズの4人もリアスのもとへと駆け寄っていった。

 

「お姉ちゃん! 大丈夫? 怪我とかしてない?」

 

「え…ええ、私は何も…」

 

「待ってくれーい! ウサラパちゃーん!」

 

 と、そこへウサラパを追いかけていたオーエン博士が現れた。そんな彼の視線の先では、一体どこでかっぱらったのか、馬に跨るウサラパの姿があった。ウサラパは馬をノラッティ〜とエドのもとに横付けし、早く乗るように促した。

 

「ノラッティ〜! エド! 逃げるよ!」

 

「はっ、はいっ!」

 

「ザンスッ!」

 

「ハイ・ヨーッ! シルバーッ!」

 

「茶色いッスよ…?」

 

 そんなエドのツッコミを聞きながらも、ウサラパ達を乗せた馬は高台へ…小型飛行機を停めたところまで走っていく。そして遂に体力が尽きてしまったオーエン博士は、Dキッズとリアスの目の前で膝から崩れ落ちてしまった。

 

「パパ!」

 

「すまん…レックス…。またしてもお前にママを与えてやれんかった…」

 

「パパ…」

 

「レックスの父さん、よっぽどあのオバさんのことが気に入ったんだな〜…」

 

「俺達にとっては三十路手前のオバさんでも、オーエン博士から見れば若すぎるくらいなんだから無理もないよ」

 

「誰がオバさんよ! 誰が三十路手前なのよ! いい加減にしなさいよガキンチョーッ!」

 

「うわっ、聞こえてるよ」

 

 リュウタとオウガがウサラパの地獄耳に驚いている横で、マルムは改めてリアスに聞いてみることにした。

 

「ねぇ、お姉ちゃん。アクト団のおじさんに何か酷いことされなかった?」

 

「えっ? 少しノリが変だった位で、むしろ紳士的な人だったけど…アクト団の人だったの?」

 

 しかし、こればかりは聞き捨てならなかったのか、ノラッティ〜がウサラパと同じ距離から反論してくる。

 

「ミーはおじさんじゃないザンス! ノラッティ〜ザ〜ンス!」

 

「アンタ、何興奮してんの?」

 

「何か大事なものを忘れてきた、みたいな顔してるッスねぇ…」

 

「あっ! アンタ! まさかサウロロフスのカードを…!」

 

「うるっさーーーーいっ!」

 

 そんなノラッティ〜の叫び声を残し、アクト団の3人を乗せた飛行機は西の空の彼方へと消えていった。

 

「最後まで騒がしい奴らだったなぁ〜…。

ん? あれ? オウガ、その手に持ってるカードって…」

 

「え? あぁこれ…サウロロフスがカードに戻ったのと同じタイミングでコンプソグナトゥス達も纏めてカードに戻ったから、拾っておいてたんだ。

それより見てよこれ。『コンプソグナトゥス・トリアシクス』だって…」

 

「何!? コンプソグナトゥス…何と言ったのかね?」

 

 オウガの言葉を聞いたオーエン博士が復活し、オウガからコンプソグナトゥスのカードを受け取る。

 

「ううむ…。確かにそのようだ。この綴りは、『トリアシクス』としか読めん」

 

「えぇ、そうですよね博士。でも、これって…」

 

「言わずとも分かる。ワシが知る限り、『コンプソグナトゥス・トリアシクス』という恐竜は存在しないということはな」

 

「やっぱり…。でも、それならどうして…。

レクシィの元の世界の恐竜だからって、学名まで全く違うものになっちゃうこともあるのかな…」

 

 そんな感じでオウガ達とオーエン博士が輪になって話し合う横で、リアスはポツリも呟いていた。

 

「そう…。アクト団の人だったのね…」

 

 どこか哀愁を感じさせるような瞳で、アクト団の飛行機が飛び去っていった方角を見つめるリアスに、妹のマルムは不安そうな表情を見せていたのだった…。

 

 

その後 アジ島 ソーノイダの研究室

 

「何じゃと!? ぞいっ! またしてもやられたじゃとぉ!?」

 

 思わずそう大声で叫んでから、ソーノイダは口を噤んで部屋の隅を見る。どうやらテリジノをベッドに寝かせていたようで、今の怒声で起きなかったかを確認したらしい。

 幸運なことに、テリジノはぐっすり眠りこけていた。

 

「…大声を出させるんじゃないぞい。今さっきテリジノちゃんを寝かしつけたところじゃったんだぞい」

 

「頼んでもないのに大声を出したのはドクターじゃないですかぁ…」

 

「お前達が性懲りもなくまた恐竜を奪われたとなっては、ワシだって怒らずにはいられんぞい。

ん? そういえばノラッティ〜はどこぞい? 連れて帰ってきたのではないのかぞい?」

 

「えっ? さっきまで一緒だったッスけど…」

 

「ほんと。どこに行ったのかしらねぇ…」

 

 

アジ島 外周部 砂浜

 

「ディ〜ノディ〜ノ〜♪ 忘れ〜られな〜い〜♪」

 

 ノラッティ〜の姿は、アジ島の砂浜にあった。どうやらウサラパやエドとはこっそり別れて、砂浜に1人やって来たようである。

 そこで彼は、沈みゆく夕陽を見ているうちに感情が抑えきれなくなったのか、またギロを手に妙にいい声で歌っていたのである。

 

「その瞳〜♪ 愛してたもれ〜♪

ディ〜ノディ〜ノミ〜〜〜〜♪」

 

 自分達アクト団とは敵対勢力のDキッズの協力者であるリアスに恋をしてしまったノラッティ〜。これから彼は、どのような選択をするのだろうか…。

 

 




 今回の恐竜解説!

「今回の担当は、俺、覇轟オウガだよ。
今回紹介する恐竜は、質実剛健『サウロロフス』!
ガッシリとした体格が特徴的な、大型の鳥脚類だよ。
名前の意味は、「隆起のあるトカゲ」。まあ…頭部を見たそのまんまな名前だね。
この恐竜は、北アメリカとモンゴルから見つかっているんだけど、特に後者の種は皮膚の印象化石や足跡の化石も見つかっていることから、鳥脚類の中ではかなり研究が進んでいる種族なんだ。その足跡の分析によると、生前は指先が蹄のようになっていたみたいだね。
この特徴的なトサカは、パラサウロロフスやランベオサウルスとは違って内部は中空になっていなかったんだ。だからそういった鳥脚類の恐竜とは違って、そこに空気を通すことはできなかったと考えられているよ。その代わり鼻腔の周りに浅く広めの凹みがあったんだ。ここには空気を吸い込んだ時に膨らむようや軟組織があったと考えられているよ。ズキンアザラシの頭部みたいな構造ってことだね。ここに一度吸い込んだ空気を貯めることで、乾燥した空気が直接肺に入っていかないようにしていたんじゃないかな。
ちなみに…本種はパラサウロロフスやプロサウロロフスに名前を一部使われているけど、サウロロフスはどちらとも別に近縁な種類って訳じゃないんだ。
特にパラサウロロフスは「サウロロフスに似たもの」って意味なのに、見た目が似ていないのは勿論、近縁ですらないんだよ。何でそんな名前を付けたのか…俺にはよく分からないんだよな…」


ということで、今回はここまでです。
7月が終わっても、これまでのように2日に1回更新…とはいかないかもしれませんが、Dキッズアドベンチャー編のみならず翼竜伝説編を書き切れるまで執筆・更新は続けていきますので、応援していただけると大変嬉しいです。
それでは次回第30話『絶対防御!パウパウサウルスと2つの輝き!』月の神殿に眠るお宝は、どうやらこの世界線だと水晶ドクロだけではないようで…?
次回の更新も、お楽しみにお待ち下さい!

追記:設定集に技『あいこボーナス』の説明を追記しました。
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