回想という名の説明回です。
就活エアプ勢(というかまだ未経験)なので、現実と異なっている部分があったら、「この世界ではそーなのかー」と思っといてください。
今私はコンパクトにデザインされた防護服のようなものを着て、両手でアサルトライフルを構えています。ちなみに周りにはあと5人同じような服を着た人がいます。
心配御無用、全員漏れなくアサルトライフルを構えています。さらにあともう1人、学生服っぽい服を着て西洋剣を構えた人もいます。
いえ、日本です。ジャパンです。いえ、夢でもなくて現実です。粉うことない現実です。これが『ところがどっこい、夢じゃありません』というやつでしょうか。物々しい服装的にも今の私にぴったりですね、やかましいです。
と、ダメだダメだ。現実逃避なんてしてる暇なんてない。これから行う業務はとても危険なんですから。
しかしこうして思考を切り替えながらも、私の意識は過去へと引っ張られていくのでした。どんぶらこ~。
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事の始まりは2023年の3月の始めごろ、つまり私がまだ普通の大学生だった頃のことです。
2年の後期に受けた講義の成績が公開され(もちろん単位はすべて取れていましたよ?)、あとは3年になるだけとなった少し長めの春休み。いよいよ就職も視野に入れるべきかと就活支援センターを訪ね、企業パンフレットを見ていた時でした。
やっぱり色んな企業があふれているなぁと入り口近くから順にぼんやりと眺めていたのですが、ちょうど真ん中辺りに置かれているパンフレットがやけにうず高く積まれているのが目についたのです。
社名は……なんて読むんでしょうか。おく……分からないですね。億餧と書かれています。
そのパンフレットはちょうど真ん中辺りに置かれているのに、ほとんど誰にも取られていないかのように積まれているのが何故か気になって、私は手に取って中身まで見たのです。
と言ってもそれ自体は薄いもの(というかただの二つ折りの紙だったのですが)で、代表挨拶や会社概要、沿革、それに組織図といったいわばパンフレットのテンプレな情報が一切書かれていない、企業紹介としては失敗作以外の何でもないようなものでした。
それじゃあ一体何が書かれていたのかというと、企業理念となぜか初任給、そしてまたまたなぜか数日後に予定されているらしい説明会への案内、たったそれだけでした。
ちなみに企業理念も「人類の積み上げた歴史と、その正常な発展を保護すること」と、仰々しいだけでいまいち分からないものでしたし、なぜこれが企業パンフレットとしてここに置かれているのか疑問に思うほどには意味不明なものでした。
ではなぜ私が案内のあった説明会に行ったのかというと、パンフレットにあった初任給に目が眩んでしまったからです。
その額なんと50万。それも最低で。平均の2倍以上の給料が最低ラインというのはさすがに魅力として強すぎると思います。
まぁ正直に言うと怪しさ満点なんですけども。そもそもパンフレットからして怪しいですし、多少私が世情に疎いとはいえ、全く聞き覚えも見覚えもないような企業がこの初任給を払えるという点も怪しいです。
しかし、決して裕福とは言えない私からすると目の前に流れてきた
まあいつまでも叔母さんに迷惑をかけ続けるのも忍びないですし、特に嫌な予感はしなかったので説明会だけでも行ってみようかなと。
さて、とりあえずすぐに警察へ電話できるようにしておいて、ついでにボイスレコーダーのアプリも準備しておきましょうか。流石に大学に置かれていたパンフレットの企業なら後ろ暗い感じではないでしょうし、会場も大学近くの普通の建物ですので何とかなるはずです。
きっと……たぶん…………はい。
よし。会場の前で立っていても始まりませんし、とりあえず入ってみましょう。できるなら誰か同好の士を捕まえてから行きたかったのですが、生憎他の人も見当たりませんし。
なんて突撃してから数分後、私は迂闊に会場へ踏み入ったことを後悔していた。それも、すさまじく。
なんででしょうね? 周りにスーツ姿の人はいませんし、パンフレットを持っている人もいないんです。皆さんジャージみたいな動きやすそうな私服を着ていらっしゃいます。あれれ~、会場は間違えてないはずなんですけどね~。
私がそんな風にオロオロしていると、見かねたのかスタッフらしき人が近付いてきました。(スタッフさんはスーツ姿でした。良かった)
「あの、もしかして一般の方でしょうか」
……もしかして部外者と間違えられてます? これ摘み出されるやつですか?
「えと、一般というか、その、案内にあった企業説明会を受けに来たんです。この、おく……」
やばい。緊張と混乱でかなり
とりあえずパンフレットを見せましたが、ここからどうするのが正解なんでしょうか。
「あ、やっぱり一般の方ですね! 説明会の会場はこちらです。案内しますよ」
「えっ、本当ですか? ありがとうございますっ!」
「いえいえ、心細かったでしょう」
「少し……。顔見知りもいませんでしたし、スーツ姿なのも私だけだったので」
「ですよねぇ。ウチ、どうしても一般からの人は少ないんでこうなりがちなんですよね」
このお姉さんは天使かもしれない。わざわざ案内を申し出てくださるだけでなく、私が緊張してるのを察してか気さくに話しかけてくれる。優しさが染み入ります。
……さすがにチョロすぎますかね。
「なるほど。あの、ところでさっきから仰っている“一般の”って……」
「あ、そうですよね。詳しい説明は後からあると思いますけど、端的に言うとウチ、
「なるほど?」
この会社の全貌が掴めませんね。適性に遺伝的な素質でもあるんでしょうか。
というかあれで“おくだい”って読むんですね。あの漢字(餧←これ)を初見で読める人いないと思うんですけど。これまで20年ちょっと生きてきましたが、あの漢字は初めて見ましたし常用漢字ではないと思うんですけど。
そんな私の心情を察したのかお姉さんは社名について話を膨らまらせる。
「ウチの会社名、読めないですよねー。特に
「そうなんですね。でも、込められた意味はホントに立派だと思いますよ」
「そう言ってもらえると嬉しいです。あ、着きましたよ。ここが説明会用の部屋です。一般の人はいても後1人2人程度だと思いますけど、説明はちゃんとしてくれると思うので安心してください」
「分かりました。わざわざ案内までしてもらって、本当にありがとうございました!」
「いえいえ、これも仕事ですので」
「────あー、そうだ。多分説明会では普通に考えたら常識的でないことが言われると思いますけど、錯乱してるわけでもなんでもないんで。受け入れてください」
「え? それはどういう……」
「まぁアドバイスのようなものですかね。では私はここで」
え……? 最後にめちゃくちゃ不安になること言い残されたんですけど。受け入れろってもしかして何かしらの宗教組織だったりするんですか? 怖いんですけど。
でもここまで来て引き下がるわけにもいきませんし、勇気を出して入るとしましょう。
女は度胸とも言いますしね。あれ、言いませんでしたっけ? まぁそんなことはどうでもいいですかね。とにかく部屋に入るだけです。
部屋の中には椅子が5個だけ横並びにされていました。流石に少なすぎやしませんかね、5個って。これじゃ説明会というより面接みたいな感じになると思うんですが。
とりあえず左端の席に座り待つこと十数分、若干くたびれた雰囲気の職員らしい風貌の方が入ってきて、定刻より少し早いぐらいの時間に説明会は始まりました。
「え~、まず最初に断っておきますと、本日この説明会を終えた後に我が社に入社するか否かを決定していただきます。それを踏まえたうえで説明を聞いていってください」
最初からかなり飛ばしてきますね。ジャブで来るかと思ってたら右ストレートが飛んできましたよ。説明会って言葉の定義ずれてませんかね、私とこの人とで。
「し、質問よろしいでしょうか」
「えぇ、構いませんよ。今回はあなた一人ですし、好奇心旺盛なことは良いことですからね」
「あの、入社試験とかはなさらないんでしょうか」
「あぁ、そんなことですか。一般の方は特にしませんね。強いて言えばこの説明会に来るまでが試験のようなものでしょうか」
今入社試験をそんなことって言いましたよ。私たち学生からするとこれからの人生がかかった大一番ですよ、入社試験って。
というか、この口ぶりだと私はもう試験を終えているってことですか? 「試験はもう始まっている」は聞いた事があっても「試験はもう終わっている」は初めて聞きましたね。
「さて、それでは説明会を始めましょうかね。私は
「風見
「風見さん、ですね。面接じゃないんでそんなに硬くならないで良いですよ。それではまず事前知識の共有といきましょう。風見さんはUMAや妖怪、魔術・呪術のような一般にオカルトと呼ばれるものについてご存じですか?」
「マニアではないので詳しくはありませんけど、名前だけなら知っています」
たしか最近呪術をテーマにしたコミックが流行っていた気もしますね。全然詳しくは無いんですが。
「それで十分です。ではまず一つ、それらは実在しています」
「……はい?」
更に飛ばしてきましたね。会って数分でオカルトを信じろとか、えぇ…………。困惑するとかじゃなく正直引きます。ドン引きです。
「えぇ、えぇ、信じられないでしょう。会って間もない人に急にこんなことを言われても困惑するでしょう。ですが事実なのです。……あの、ホントなんでそのドン引きしましたって視線やめてくれませんか、シンプルに辛いです」
「あ、すいません。驚いてしまったので」
「ドン引きしてるのは否定なさらないんですね……。まぁ信じてもらうには実例を見せたほうが手っ取り早いですかね」
と、冴霧さんが私の足元のビジネスバッグへ視線を向けました。
それとほぼ同時になんだか嫌な予感がしたので、とりあえずバッグを持ち上げます。さらに前後に動かしてから椅子の反対側にまで置き場所を移します。
途中何かに当たった気がしましたが……気のせいでしょう。
明らかにマナー的にアウトな行動のような気もしますが、そんなものは今更です。これも気のせいでしょう。
「あの、もしかして見えてます?」
「……? 何がでしょうか?」
「え、いや明らかに避けましたよね今。なんならバッグぶつけて追い払いましたよね」
「いえ、何か嫌な予感がしたので。こういう時は大抵何か良からぬことが起こるんです。昔から勘が良いって友人からは言われていますね」
「えぇ……勘が良いってだけであんな的確に行動できるのやばいと思うんだけど。かなりの逸材じゃないかなこの子」
長所をアピールしてみたら引かれました。言葉は褒めてますが目はドン引きです。なぜ今度は私が引かれているんでしょう。もしかしてターン制ですか?
私が訝しんでいると、冴霧さんは「僕の所持品だと手品だと思われそうだけど、まぁ仕方ないか」と呟きながら胸ポケットから万年筆を取り出して見せました。
あ、冴霧さん素の一人称僕なんですね。あと今時万年筆って珍しいですね。文具を集めるのが好きなんでしょうか。
…………あれ? 冴霧さんが手を離したのに万年筆が落ちずに宙に浮いてます。そのまま蛍光灯近くまで上昇したと思ったら万年筆が飛び始めました。
左右にゆらゆらと動いたと思えば次は円を描くように回り、まるで何かが万年筆で遊んでいるような挙動を取っていますね。
「はい、これは私の手品とかじゃなくて妖精が万年筆を掴んで飛んでいます。どうやら風見さんにはまだ見えてないようですが、入社すれば見えるようになるでしょう」
「……あの、宗教の勧誘でしょうか。申し訳ありませんが私は既に空飛ぶスパゲッティ・モンスター教*1に加入しているのでそういうのはちょっと」
「やっぱりそうなりますよねぇ……。てかそれパロディ宗教でしょう、せめて仏教とかキリスト教にしてくださいよ」
冴霧さんの苦言に驚き九割、不機嫌さ一割といった様相で答える。
「あ、案外詳しいんですね。というか失敬ですね、空飛ぶスパゲッティ・モンスター教の誕生経緯はいたって真面目なもの*2ですのに」
「確かに政治や宗教の観点から見たら真面目ではありますがそこを掘り下げると厄介な人が湧くのでやめましょうね」
「ホントに詳しいですね。なんでそんなに詳しいんですか、ここまで伝わったの初めてなんですけど」
「……どうして僕が引かれてるんですかね、おかしいと思うんですけど」
「と、すいません。ここまで通じる人は初めてでしたのでつい」
「いやまぁ構いませんけど。緊張も大分ほぐれたようですし、話す内容にも宗教的な部分はありますから。というか貴方かなりマイペースですね」
いけませんね、ジョークが通じるのが楽しくて余計な茶番をしてしまいました。冴霧さんにも呆れられてしまっています。
……でも入社試験とかは無いそうですし特に問題ないのでは? 私は訝しんだ。ボブも訝しんでるようです。どうやらワイトもそうだと思うようです。
ふむ、なら問題ないですね。
「なんかまだ変なこと考えられてる気がするなぁ……。んんっ、気を取り直しましょう。風見さんは九州大学に在学なされているということで、物理や化学、数学などのいわゆる科学に分類される学問は一通り勉強なされていますよね」
え、急に面接みたいなこと言い始めましたね。工学部なので暫く触れていない科目もありますが、受験の時にはしっかりと勉強しましたね。
「いえ、特に問題を出そうと考えているわけではなくてですね。一度勉強なされたのであれば、この世界の大半の現象は既に科学的に証明されていること。それに、必要な前提と情報が揃ってさえいれば、次にどんなことが起こるかある程度予測できる、ということが理解できるのではないでしょうか」
「まぁ、一応は。現実的な条件下の話はともかく、高校でもその手の問題を何度も解いてきましたし。それが一体どういう……?」
「つまりこの世界における法則とは科学的なものである、ということです。何を当然のことを、と思われましたか? ですがこう言われても納得できない人はいるんです。つまりは実感が湧かないから実は違うんじゃないか、と考えてしまうわけですね。まぁ、事実として日常のあらゆる事象を計算・予測することは現状不可能ですし」
「────そして、その計算できない物事が実は科学ではない別の法則に基づいて起こっている、と信じてしまうわけです」
「えと、流石に理論が飛躍している気がするのですが……」
「確かに飛躍はしていますね。ですがこれは何も意識的な部分に限った話ではありません。無意識的な部分も含んでいるのです。何気ない良いことが積み重なった日を今日は運が良かったな、と思うことはありませんか? きっとあるでしょう。先程の貴方の嫌な予感が当たる、というのも同じことです。科学的な法則を知識として持っていても、そこに実感という肉がつかなければそれはただの空虚な張りぼてとなってしまうのです」
「なる、ほど……?」
「そして、無意識化でも多くの人々が信じてしまったことにより実際に法則として成立してしまうものが発生する、ということです。魔術・妖術に陰陽道、はてはUMAに妖怪。その実例は古くから大量にありますし、科学が発展した現代でも根強く残っています。我が国だけでなく他の国も大体似たような状態ですね。ですが、根強く残っているからと言ってそれらを放置しておく訳にもいきません。それらが
えーっと、つまり? みんなが信じちゃったせいでこの世界には魔法やUMAみたいなオカルトの存在が実在するようになって、さらにそれは科学技術の発展なんかに悪影響を与えてしまう、ということでしょうか。
ふむ、段々と話の流れが見えてきましたね。
「つまり、そういったいわゆる“非科学的”な存在に対応するのが……」
「はい、我々億餧の活動となります。詳しく言いますと、誕生してしまったそれらの実在────我々は《
「月並みな感想ですけれど、なんというか、凄い大変そうですね」
「ええ、気を抜けばすぐにでも命を落とせる職場ですよ」
…………え?
「そんなに危険なんですか!?」
「はい。対策は念入りにしていますが年に十数人は亡くなっています」
十数人って……労基もびっくりな数字が出てきましたね。
「それ、入社を考えてる私に言ってもいいんですか? 普通にためらいますけど」
「別に止められてないので。言わない人もいますけどね」
「ずいぶんお優しいんですね」
「後で恨まれるのが嫌なだけですよ」
一度目を閉ざして考えを整理する。
「……いくつか質問があります」
「どうぞ」
「ここに書かれている初任給は」
「事実ですよ。風見さんの場合は素質も高そうなのでもう少し上がるかもしれません」
「そのお金はどこから。それと、先程から仰られている素質というのは」
「主には国からの補助金と、発明した新たな科学技術の提供による売上です。素質は奇心体を感じる能力のことですね。基本的に年を取るにつれて奇心体は感じられなくなるものなんです。ですので我が社に入社するための絶対条件は奇心体を認識できることです。そのパンフレットにも普通は認識できないように特殊な技術が用いられてます」
「では一般枠の希望者に試験を課さないのは……」
「そのパンフレットを認識できる時点で十分素質があるからですね。特に、一般枠の方は訓練を行っていない段階でも僅かに奇心体を察知できているので、入社後にチューニングを済ませば優秀な人材になることが多いです」
「そのチューニングというのは」
「手術などではなく訓練のようなものですね。体を
「怪我を負った時などの補償は」
「十分な額を出していますし、業務が業務ですのでそれ以外の福利厚生もしっかりしてるほうです」
「一日の業務時間は。あと、週休は」
「業務内容によりけりですが絶対に8時間は超えないように調整されてます。残業も基本なしですね。長時間働かせて結果死なれたりしたら困るんでそこら辺はちゃんとしてます。週休は2日ですね、常に土日というのはさすがに難しいですが」
かなりホワイトな企業ですね。死ぬ危険性がある点を除けば、ですが。
さて、どうしましょうか。既に説明会も終盤のようですし、そろそろ入社するか否か答えを出さなければならないでしょう。
馬鹿みたいに危険という一部分に目を瞑りさえすれば、正直これ以上の好条件の企業も中々無いだろう。が、私まで死んでしまったら母さんは今度こそ終わってしまう予感もある。ですがお金も必要ですし……。
「他に何か懸念事項でも?」
私が悩んでいると、冴霧さんが助け舟を出そうとしてくれました。しかし初対面で個人的な内容を話すのも気が引けますね。
……ですが、懸念点であることに違いはありませんか。
「実は母のことで」
「風見さんのお母さま、ですか」
「はい。私は父を交通事故で亡くしていまして、そのとき母は父に庇われたため命に別状はなかったのですが、目の前で父を亡くしてしまったことがトラウマになり、精神を病んでしまいまして。今は施設で厄介になっているので、どうしてもお金が必要なんです。これまでは叔母さんに頼っていましたが、いつまでも頼りきりというのも申し訳なくて。……しかしここで私まで先立つようなことがあれば母はどうなってしまうか…………」
私の事情をかいつまんで話せば、冴霧さんは分かりやすく眉根にしわを寄せた。
「中々難しい問題ですね。絶対に死なない、なんてことは気休めでも言えませんし。ですが、ウチならばお母さまのトラウマに関してはどうにかできる可能性はなくはないと思いますよ。というのも、億餧は業務上オーバーテクノロジーをいくつも持っているんです。ですので、人の精神を回復させる技術がある可能性は十分高いかと。勿論それらの特殊な技術を閲覧・使用できるのは一部の優秀と判断された職員だけですが」
「……なるほど、分かりました」
なら、答えは出ましたね。
「────御社、億餧に入社させてください」