ダンジョンにボンゴレ十代目が行くのは間違っているだろうか   作:薔薇餓鬼

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名探偵プリキュアにハマりまくってます。くれあが可愛い。最近、リボーンと名探偵プリキュアのクロスオーバーもいいかなって思ってます。

それとわんぷりとキミプリを一気見しました。現在、ひろプリ視聴中です。

キュアプリズム、キュアバタフライ、キュアリリアン、キュアアイドルとキュアウインク、キュアアンサー、キュアアルカナシャドウが推しです。






標的(ターゲット)165 雷光(アステリオス)

 

 

 

 

 ベル達を護る為に悪役になる事を選んだツナ。

 

 

─────炎真サイド

 

「ツナ君⋯⋯」

 

 遠目ではあるが上空をオレンジ色の炎が移動しているのを炎真は悲しそうな表情を浮かべながら視認する。ツナが宣戦布告しに動いたのだと悟り、炎真は氷漬けにされたティオネの元へと歩くと、右手を氷に添えると炎を解放し氷を溶かした。そしてそのまま炎真はこの場を去る。

 

「⋯⋯待ちなさいよ」

 

 炎真が上空へ移動しようとした矢先、ティオネが炎真を呼び止める。

 

「あんた⋯⋯ツナの仲間でしょ⋯⋯?」

 

「そうだと言ったら?」

 

「ツナは何を考えているの⋯⋯?」

 

「ツナ君から聞いてるでしょ。オラリオを滅ぼす。それだけ」

 

「違う!!」

 

 炎真の返答をティオネは否定する。自分を凍らせる前に見た涙は決して演技などではなかった。ツナが望んでやっていたのではなく、やむ得ない何かがあったのだとティオネは理解していた。

 

「悪いけどその事については教えられない。知りたいなら君達の団長に聞いたらわかるよ。といっても知ったところでツナ君の計画は止められないけどね」

 

「待って!!」

 

 そう告げると炎真はティオネの制止も聞かず、飛び去って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────ツナサイド

 

(オラリオを見るのもこれが最後か)

 

 上空へ移動しながらオラリオを見下ろすツナ。望んでオラリオへ来た訳ではないが感慨深い気持ちになっていた。

 

(これでいい⋯⋯これでみんなは生きていける⋯⋯)

 

 自分を犠牲にしたと知ればベル達は悲しむ。それでも自分がやらなければベル達はオラリオで悲惨な目に遭いながら生きて行く事になる。さらにヘファイストスを始めとした、ベル達の事情を知る者がベル達を庇おうとするだろう。そうなればベル達を擁護する者達まで被害が及ぶ。それはなんとしても避けなければならない事態であった。

 

(迷うな⋯⋯ここで全てを失う事に比べればマシだ⋯⋯)

 

 またユニとγと同じ過ちを繰り返す訳にはいかない。自分達を平和な過去に返す為に命を捨てたユニと違って、自分は死ぬ訳ではない。【ヘスティア・ファミリア】を被害者にし自身を悪だとオラリオ中に錯覚させ、異端児(ゼノス)達を逃がす時間を稼ぐだけ。心に張り裂けそうな痛みが走るも、ツナは迷わないよう自分を叱咤する。

 

「え⋯⋯!?」

 

 その時であった。ダンジョンに戻る為に人造迷宮(クノッソス)を目指していた筈のグロスがダイダロス通りの上空に現れ、この戦いが始まる前に避難していた住民達がいる方へ飛んで行く姿をツナは視界に捉えた。

 

(な、何で⋯⋯!?)

 

 正体がバレれば一巻の終わりというこの状況。グロスがこんな堂々と人前に現れた理由が分からずツナの思考は停止してしまっていたが、首を横に振って正気を取り戻すと、グロスを追いかける。

 

「怪物(モンスター)だぁあああああ!!」

 

「逃げろおおおおお!!」

 

 グロスが降り立つ。そこは今回の戦いが始まる前に戦いに巻き込まれないよう避難していた住民達の避難場所。突如として現れたグロスを前に住民達はパニックに陥り逃げ纏う光景が広がり、ギルドや【ガネーシャ・ファミリア】の眷属が避難誘導を行っていた。

 

(他にも⋯⋯!?)

 

 ツナは建物の屋上に降り立ち、身を屈める。そしてグロスだけではなく3体もの異端児(ゼノス)が現れた光景を見て、ツナは再び思考停止に陥る。

 するとグロスは避難誘導に当たっているエイナの元へと襲いかかる。

 

(しまっ⋯⋯!?)

 

 グロス達が現れた事に混乱したせいでツナは反応が遅れてしまう。

 

(ベル!!)

 

 グロスの牙がエイナに迫る中、ギリギリのところでベルが割って入りエイナを護った。

 山本が助っ人に現れた後、ベルは行方が不明だった異端児(ゼノス)達を連れた春姫と合流し、無事にウィーネ達をダンジョンに送り届ける事に成功した。だがこの騒ぎを聞きつけ現れたのである。

 

「どうやら彼らも君と同じ考えだったみたいだね」

 

 するとツナとベルと同じく騒ぎを聞きつけたフィンがツナの元に現れた。

 

「同じ考え⋯⋯!?」

 

 ツナが動揺する中、フィンはベル達の周囲の人間達に視線を向け、ツナも視線を向けた。そこにはあれだけベルを非難していた者達がグロスと戦っている光景を見て、ベルがオラリオを護る為に戦っていると錯覚している光景が広がっていた。

 

「自分達を犠牲にして、君達の名声を取り戻させようとしているんだろう」

 

「そんな⋯⋯!!」

 

 異端児(ゼノス)達を死なせない為に戦って来たのに、護りべき存在であるグロス達が犠牲になろうと知ってツナはショックを受ける。

 

「それにあまりにタイミングが良すぎる⋯⋯おそらく神ヘルメスの仕業だろう」

 

「ヘルメス⋯⋯!?」

 

「大方、ヘルメスが武装する怪物(モンスター)に交渉したんだろう。そして他者を操る魔道具(マジックアイテム)を【万能者(ペルセウス)】に作らせて、この状況を作り出したってところかな」

 

 冷静に分析するフィンであったが、流石にヘルメスのやり方に嫌悪感と苛立ちを覚えていた。

 

(こうなったら⋯⋯!!)

 

 襲いかかるグロスにベルは攻撃する事ができず防戦一方。しかしグロスを倒さなければエイナはやられてしまう。この状況を打破するにはベルとグロスを救うには他の冒険者を倒し、ベルとグロス達を護った後でオラリオに宣戦布告するしか選択肢はなかった。

 その時だった

 

「ベル⋯⋯!?」

 

 ツナが決意したその時。グロスと戦っていたベルは両手を広げ、笑みを浮かべた。そして攻撃を続けていたグロスも攻撃の手を止めた。

 一方で周囲にいた者達はベルの意図が分からず困惑してしまっていた。

 

(けど⋯⋯!!)

 

 ベルがグロスを見捨てなかったのは嬉しかった。事態が何も変わらないのは明白であり、ツナはすぐに助け向かおうと両手を後方に下げた。

 

「「っ!?」」

 

 だがツナの超直感とフィンの親指がかつてない程の警鐘を鳴らす。

 

「オオオオオオオオオオオオオ!!」

 

 凄まじい雄叫びと共に上空から黒いミノタウロスがベル達の元へ降り立ち、大量の石片が飛び散る。ベルは咄嗟にエイナを突き飛ばし、エイナへの被害を最低限に抑えた。

 そして黒いミノタウロスは両刃斧(ラビュリス)を振り下ろした。ベルは両腕を交差した状態で後方へと飛び直撃するも、黒いミノタウロスの攻撃の余波によって超スピードで飛ばされ建物を次々に貫いていく。

 

「ベル!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────ベルサイド

 

「ぐっ⋯⋯!!」

 

 瓦礫の中から起き上がるベル。ヴェルフの装備である鎧のお陰で致命傷は避けられていた。

 そして先程の黒いミノタウロスがベルの前へと現れる。しかし襲いかかる様子がなかった。

 

「名前を⋯⋯名前を教えて欲しい」

 

 しばらく沈黙を貫いた後、黒いミノタウロスは口を開いた。ベルは黒いミノタウロスに会うのは初めてであったが、この黒いミノタウロスが深層に武者修業していた異端児(ゼノス)だという事は理解していた。

 

「夢を⋯⋯ずっと夢を見ている」

 

「えっ?」

 

「たった1人の人間と戦う夢。血と肉が飛ぶ殺し合いの中で確かに意志を交わした最強の好敵手」

 

「っ!!」

 

 黒いミノタウロスの言葉を聞いた途端、ベルは瞠目する。そしてリドの言葉を同時に思い出す。前世にて強い憧憬を持つ怪物(モンスター)が異端児(ゼノス)として生まれ変わる事を。

 

「再戦、自分をこうも駆り立てる存在がいる。あの夢の住人と会う為に今、自分はここに立っている」

 

(まさか⋯⋯!?)

 

 再戦という単語を聞いてベルの脳裏にある存在が浮かぶ。自身が初めて【ランクアップ】するきっかけとなったミノタウロスの姿が。

 

「自分の名はアステリオス」

 

 アステリオスとは雷光を意味する。名の由来は前世にて見た炎の雷。

 

「名前を聞かせて欲しい」

 

「⋯⋯ベル。ベル・クラネル」

 

「ベル。どうか」

 

 アステリオスは降ろしていた両刃斧(ラビュリス)を構えた。

 

「再戦を」

 

 ベルに決闘を申し込むアステリオス。まだグロス達の問題があり、決闘を受けるどころではない。頭では理解しているのだが、ベルの闘争心はかつてない程に熱くなっていた。

 

「⋯⋯」

 

 するとベルの広角が上がり、武器を構えアステリオスとの決闘を受ける姿勢を見せた。自分と戦う為だけに危険を顧みずやって来たアステリオスの覚悟を無駄にしない為に。冒険者として。男として。

 ベルにはもうアステリオス戦いたいという衝動を抑える事などできなかった。

 

「おおおおおおおおおおおおおお!!」

 

「オオオオオオオオオオオオオオ!!」

 

 ベルとアステリオスは絶叫を上げる。そして前世からの因縁の対決が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────ツナサイド

 

「まさか、あの時の⋯⋯!?」

 

 2人の戦闘の余波によって街が次々に破壊されていく。だがツナはそれよりもアステリオスがベルと戦ったミノタウロスの生まれ変わりだと気づく。

 

(ベルと戦う為に⋯⋯!?)

 

 遠くからではあるがアステリオスが喜んでいる事が伺えた。ツナはアステリオスが仲間を逃がす為ではなくベルと戦う為だけにやって来たのだと理解させられた。

 

(そうか。この戦いの為に⋯⋯)

 

 ツナと同じくフィンもアステリオスの正体と目的に気づき、同時にあの時と同じく心の底から熱くなっている事を自覚する。

 

「【リトル・ルーキー】!!」

 

「頑張れぇええええええええ!!」

 

「やっちまええええええ!!」

 

 そしてベルを非難していた民衆、冒険者、そして神でさえも熱くさせた。ベルを責める声は1つとして無くオラリオ中が熱狂の嵐に包まれていく。

 

(眩しいな)

 

 フィンは今まで英雄になる為に打算的に英雄として振る舞い、英雄と呼ばれるように至った。目的の為であれば切り捨てる事も多くあった。故に自分の事を人工の英雄だと認識していた。

 だが一方でベルは自分とは愚者となりながらも、それでも何1つ捨てる事なく、自らの力で再び英雄の道を切り開いた。

 

(フィアナになるだけでは駄目か⋯⋯)

 

 かつての一族の光であるフィアナ。幼少期に怪物(モンスター)を殺されたあの日からフィンは現代のフィアナになる為にフィンは邁進(まんしん)し続けた。だがベルの戦いを見てフィンは悟った。フィアナになるのではなく、フィアナを越える存在にならなければならないと。一族の光になるには人工の英雄から脱却しなければ駄目だと。

 

『綱吉君。見てるかい?』

 

「……ああ」

 

 するとヘスティアから眼晶(オクルス)越しに連絡が入る。

 

『グロス君達は保護した。ベル君達の戦いに注目が集まってるから、無事に送り届けられる。これで地上に残ってるあのミノタウロス君だけだ』

 

「⋯⋯俺のやった事は無駄だったようだな」

 

『そんな事ないさ。少なくとも綱吉君が仲間を連れて来なかったら、異端児(ゼノス)君達は助からなかった』

 

「……どうだろうな」

 

 とにもかくにもベルのお陰で自分が悪役になる必要性が無くなり、ツナは安堵した。しかし同時にティオネを傷つけた事を思い出して後悔する。

 

「僕は行くよ。武装した怪物(モンスター)とはもう1つ別件で動いているから、リヴェリア達の応援に行かないといけなくてね」

 

「俺も行く。事情はどうあれお前達に迷惑をかけたからな」

 

「いいのかい? ベル・クラネル達の事は?」

 

「問題ない」

 

「っ!?」

 

 ツナが答えるとティオネの元にいた筈の炎真がツナの元へと降り立った。ツナと同じく額に炎を灯した青年の存在にフィンは瞠目していた。

 

「ツナ君。作戦は中止⋯⋯でいいんだよね?」

 

「ああ。それよりもやらなきゃいけない事ができた。悪いがあの2人の事を頼む。それが終わったら撤退してくれ」

 

「わかった」

 

 すると炎真の装備していたリングが宙に浮き、ツナのリングと合体。ツナのグローブの形状が変わる。

 

「使って」

 

「ありがとう」

 

 炎真にお礼を言うとツナはフィンと共にリヴェリア達の元へと向かって行く。

 

「……良かったのか?」

 

「何がだい?」

 

「お前に取って怪物(モンスター)は両親の仇の筈だ」

 

 フィンは幼少期に両親を怪物(モンスター)に殺されている。怪物(モンスター)がフィンのいる村にいる襲撃した。その際にフィンは英雄譚の英雄のごとく子供達を救う為に動いた。しかしそれはただの蛮勇であり、力のないフィンは怪物(モンスター)の猛攻の前に殺されかけた。そんなフィンを両親は庇い、命を落とした。自分にも原因があるとはいえ、それでも両親を殺した怪物(モンスター)をフィンが見逃した事に内心、驚いていた。

 

「ああ。憎いから殺すしかないと思ってた。けど彼を見て答えは1つしかないと決めつける事は止めた。僕も彼のように未知に挑み続けようとね」

 

(ベル。やっぱりお前は凄いな)

 

 自分がオラリオを混乱に陥れようとする中で、ベルは自分達を非難させた者達はおろか、一瞬にしてオラリオ中を熱狂させ、フィンをも変えた。ベルの偉業にツナは脱帽し笑みを零したのであった。

 

 

 




なんかやる気が出ないです。ほぼ毎日投稿できた頃のモチベーションが欲しい。


次回はベルvsアステリオスです。


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