「…はぁ、昨日は驚いたな」
新しい体の事もそうだけど、リオはいつから俺の事が好きだったんだ?そんな素振りは一切見せていないように見たが。
「…感情を隠すのはリオの方が得意だったって事か」
いや、俺が鈍かっただけか?周りの人は気付いててその好意を向けられてる本人は気付かないってのはよくある話だし……あれ?これもう逃げれない?
「……う〜ん、まぁ、いま考えてもしょうがないか、仕事も落ち着いてきたしちょっと甘いものでも食べに行くか」
疲れた時は甘いものを食べるに限る。ミレニアムにあるカフェでパンケーキでも食べるか。
「いらっしゃいませ〜!一名様ですか?」
「あぁ「二名です!」……アリス、お前どうやって俺の場所を?」
「フィールド探索をしていたらリジーを見つけました!」
つまり散歩か。ミレニアムでのアリスとの遭遇率が凄いんだが、ミレニアムに来てアリスに会わない日がない。
「…アリスって俺の場所を分かってたりする?」
「?」
「あ、いや何でもない」
流石に偶然か。
「それで?アリスは散歩して何をやってたんだ?」
「ケイの為のアイテムを購入してました!」
「ケイの?」
「……私はアリスと体を共有しているので必要ないと言ったのですが」
そんな事を言ってるが顔が少し赤いから照れ隠しだと言う事は分かる。うん、こう言うのは分かるのに人の好意には疎いんだな俺。
「俺の体を作るならケイのも作ってもらったら良かったのに」
「材料が足りなかったんですよ。アリスと同じタイプの体は材料が少し特殊なので」
「そうだったのか」
あ、でもそうか。アリスってほぼ人と同じだからそれと同質の素材って事はそんな数は無いのか。
「それはそうとしてあの体の調子は如何です?」
「ん?ペンが持ちやすくなった。前の体だとペンとかパソコンが使いづらくてな。書類関連の仕事ではかなり役に立ちそうだ」
人の手ってあんなにペンを持ちやすかったんだなぁ。すっかり忘れてたよ。戦闘をするとなると体格の違いがあって難しいけども。
「持ち辛そうにしてましたよね!」
「安いペンだとちょっと力を入れただけで折れてしまってな、しかも俺みたいな大柄なオートマタは基本的に書類じゃなく戦闘関連の仕事だからこの手に合うサイズのペンも売ってないし」
「……便利に見えますけど意外と不便なんですね」
うん、部屋の中の大半のゴミは折れたペンなんだよ。
「お陰でもうストックしなくて良くなったからありがたいな…そう言えばアリスはどうなんだ?コントローラーとか普通に持ってゲームしてる所はいつも見てるが」
「アリスの力加減はパーフェクトです!」
「じゃあ俺の力加減が下手なだけか」
−−−こうしてゆっくりとした時間を過ごすのもほんと久しぶりだな、やっぱり平和が一番だ