「…それでは今日の議題、アリウス学園の子たちにバレないようどう見守るかの案を出してもらいたいと思います」
スズカたちのストーカー行為を終わらせ、家に帰った後そんな真面目な顔でアホみたいな議題を言い出すベアトリーチェに集められた俺たちは何も言えない……俺ゲマトリア違うんだが。
「……あの、ベアトリーチェ、久方ぶりに会議の招集が来たので集まりましたが…まさかそんな事の為に我々を集めたのですか?」
「そんな事とはなんですか黒服!!これは私たちにとっては死活問題なのですよ!?」
「そ、そうですか?」
うぉ、黒服があまりの剣幕に押されてる。いつも笑ってる顔に見える黒服が困惑した顔になっとる。
「…ベアトリーチェよ。我々にどう重要なのか、説明を求む、ただ招集し議題を出すだけではその物事への意図を汲み取れぬ」
「ふむ、マエストロの言い分にも一理ありますね。では、説明しましょう」
ベアトリーチェの話を聞いてからどうするかに方針を決めたようだマエストロは、黒服みたいに詰め寄られたくなんだなお前。
「まず、私の自業自得とはいえアリウス学園の子たちは世間では少なくない人々が実行犯だと思っています。そんな輩が彼女たちに何をするか分かったものではありません!誘拐し監禁され、口にも出せないようなそんな悍ましいことをされてしまうかも、あぁ、想像しただけでも恐ろしい!!私たちはそんな目に遭わないように彼女たちを見守る必要があるのです!」
うん、確かに誘拐とかは怖いけどさ、そんな監視するように見守る必要も無いんじゃないかな?
「…崇高を探究する時よりも力説しているんですが」
「そう言うこった…」
「そんなにか?」
ゴルコンダと席が近かったからヒソヒソと二人で会話していると。
−バン!!
「「「!?」」」ビクッ!
「そこ二人!ちゃんと話を聞いているのですか!!これは最重要会議なのですよ!!」
「「も、もちろん!」」
「そそ、そう言うこった!」
ダメだ、今のベアトリーチェには誰も逆らえない!
「…それで、それのどこが我々にとっての死活問題なのでしょう?」
「黒服、あなたはホシノさんの神秘について研究をしているのですよね?」
「…えぇ、失敗に終わりましたが…なぜ?」
「スズカを初めにアリウスの生徒たちはホシノさんと仲が大変よろしい。つまり、彼女たちを守ることイコール、ホシノさんのことも守れると言う方程式が出来るんです!」
お前は何を言っている?
「お前は何を言っている?」
しまった。つい心の声が表に。
「なる、ほど?」
「マエストロは芸術により崇高へ至ろうとしていますよね?でしたらヒエロニムスやユスティナを生み出した彼女たちの信仰はその為の見本になるのではないでしょうか?」
「…一理ある…のか?」
おい、丸め込まれてるぞゲマトリア、それで良いのか!?
ベアトリーチェの自論と勢いで黒服とマエストロがそうなんじゃないかと思い始めてきた。
「ゴルコンダとデカルコマニーは………良くわかりません」
「……」
「どう言うこった!?」
そこは二人を説得する材料の用意をしとけよベアトリーチェ。
「そう言うことなので!私たちにとってアリウスとは探究に必要な最重要組織なのです!!!」
「お前の私利私欲がダダ漏れなだけじゃねえか結局!!」
「そう言うこっった!!!!」
ほら、デカルコマニーも同意してるじゃないか。
「……そろそろ夕食の時間ですし、会議は終わりにしましょうか」
「それは良いですね。賛成です」
「…仕方がありませんか。では今日の会議はここまでです。次回までに案を何か考えて来てくださいね」
ゴルコンダ、助かったけどもこれは問題の先送りにしかなってないぞ。
俺の膝を枕にしていたコンがバッと手を上げる。
「私はお寿司が食べたいですリジー!」
「寿司か、じゃあ出前注文するから何か食べたいのあるならメモしてそれをくれ」
−−−こうしてゲマトリア史上初と思われるしょうもない会議は終わりを告げた