成り変わりカイザー理事の奮闘物語   作:CoCoチキ

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百十一話 なぜレストランなんだ。おかしいだろ!

 

 「お待たせ、ちょっと銃を選ぶのに時間が掛かって」

 「気にするな。俺もさっきまで服を選んでたからな」

 「選んだ結果がアロハシャツとは…似合ってますけどオシャレをする気あります?」

 

 別に良いじゃないかベアトリーチェ、この体にはアロハが一番似合うんだからさ。

 

 それぞれチームに分かれてボンゴに指定された位置に立つ。

 

 「準備出来たかイ?それじゃあルールを説明するヨ!まず!ここではplayする人の事をsurvivorって呼ぶネ!survivorはこの端末を使ってケテルの種類を把握しながラ、道中に落ちてる物質を駆使し、ポイントを集めながらゴールを目指すのサ!」

 

 ふむ、つまりこのタブレットはケテルの図鑑と言うことか……ケテルの図鑑ってパワーワード過ぎないか?あれ一体でも3回戦ったのに今度は複数体なんだぞ?

 

 「それと休憩ポイントもあるからそこで武器の取り替えや物資の補給も出来るヨ!目印はコレ」

 

 近くのポスターを指差してうちのロゴの入ったガレージを見せてきた。結構デカいな。

 

 「それじゃあ行ってらっシャーイ!」

 「ん?」

 

 行ってらっしゃいって、ここはまだ準備室じゃ?

 

 そう思っていたらボンゴが壁に付いてるレバーを引いて壁が開いて足元が移動床に変形し強制的に移動させられた。

 

 「…かなり力入ってるなぁ、このアトラクション」

 「えっと、この図鑑によると私たちが今から行く場所はレストランエリアだって、アトラクションを開始するとランダムなエリアに移動させられるっぽいね」

 

 プレナパテスの持ってるタブレットを覗き込むとエリアはビーチ、市街地、レストラン、タワー、ゲームセンターの5つのエリアがあった……どう言うラインナップ?

 

 移動床が止まるとシャンデリアや綺麗なテーブル、燭台などが配置されたなんとも煌びやかな室内が目の前に広がっていた。

 

 「市街地とタワーはまだ分かる…なぜレストラン?」

 「なんだかフライパン片手にコック帽を被ってそうなケテルが居そう」

 「…それって…あれ?」

 

 クロコに指を指された方向を見たら本当にフライパン片手にコック帽被ってるケテルがオムライスを作っていた。

 

 『ヨウコソ!「ケテレストラン」へ!ワタシハココノ料理長、Type.cookデス。当店自慢ノコース料理ヲ是非ゴ堪能クダサイマセ!』

 「コース料理?」

 「あ、ここ本当にレストランになっててケテルを倒していくと料理が食べられるみたい」

 「なんだそのピンクの悪魔を彷彿とさせる仕組みは」

 

 いつからここはグル◯レー◯の会場になったんだ。

 

 「そもそもレストランで水鉄砲って、せめて海の家をエリアにしろよ」

 

 そんな事を呟いていたら近くにテーブルを薙ぎ払いながら鞭のような触手を持ったケテルが飛び込んで来た。

 

 「……テーブルと椅子はこの為に並べたのでしょうか?」

 「トキ、突っ込む所はそこか?俺はあのサンバみたいに広がってる装飾が気になるんだが」

 『コチラ、オードブルノ Type.Vトナリマス』

 「そのVってまさかベジタブルのVか?」

 

 色合いがまさに野菜って感じなんだが。人参とブロッコリーの絵も描かれてるし。

 

 『爆発スルホドノ瑞々シサガ当店ノ自慢デゴザイマス』

 「爆発?」

 「……」

 

 プレナパテスが無言で図鑑を見せて、目の前の相手の詳細を映す。こいつはどうやら鞭の様な触手と背中のサンバみたいな装飾からトマト型の水爆弾を飛ばしてくるのが主な攻撃方法らしい。

 

 「……よし。いつも通り俺がタンクになるから攻撃頼んだぞ!」

 「サポートなら任せて」

 

 俺はここで借りたシールド、フレッシュくんが親指に見立てたヒレを立てて「俺に任せて!」と描かれた盾を構える…俺の体格で借りられるやつがこれしか無いんだけど結構恥ずかしいな。

 

 俺がなんとも言えない顔を(表情無いけど)しながら盾を見ていると触手が俺の後ろ側に回り込んでいる事に気付き、咄嗟にSGで撃つと接近していた水爆弾が水と当たって爆ぜた。

 

 「あっぶね。まさかの無音かよ」

 「これではリジーの後ろも安全とは言えませんね」

 「私の暁ちゃん(仮)で水爆弾を撃ち落とします!」

 

 コンの水鉄砲からホースの様に水が噴射されて触手の向きを逸らし水爆弾があちこち飛んでいく。俺たちの近くでフライパンを振ってるケテルはなんか傘が背中から飛び出て水を防いでた。

 

 『サァサァオ客様、当店自慢ノオードブルヲドウゾオ召シ上ガリクダサイ』

 「どこを食えと!?あと前に出てくんな!邪魔だって!」

 「…サイズが私たちと同じなだけに、絶妙に動きを阻害されるわね」

 

 触手が左右から接近してきたので両方とも掴んでリボン結びにしてやった。これで触手爆弾は使えないだろ…と思っていた時期が俺にもありました。あの野菜ロボ俺がリボン結びにしたら更に6本の触手を出してタコ足になった。

 

 「ふざけんな!」

 

 全部の触手が順番に爆弾を撃ってくるから一緒に近くに立っていたリオを抱き抱えて走り出す。

 

 「くっそあの時のケテルよりも厄介だなあの野郎!」

 「触手による遠中近全てのカバーに、本体の砲身からの爆撃、良く考えられているわね」

 「あんなの最初に出て来る敵じゃないだろ!モモイたちのゲームのスライムか!」

 「中々に斬新なゲームだったわね。ただ、まだ理解出来ていないのがあの腹違いの友人と言う所かしら…リジー左から触手が来てるわ」

 

 テーブルの裏に隠れて爆弾をやり過ごし手榴弾を投げて反撃し、また走り出す。

 

 「無表情で淡々とやってるからモモイたちはかなりハラハラしてたな」

 「……そうかしら?あれでもかなり楽しんでいたのだけど」

 「リオは表情が堅いからなぁ。笑みを浮かべたとしても可愛いと言うよりも綺麗だと感じる微笑だし」

 「………突然褒めないで、流石に恥ずかしいわ」

 

 燭台を投げ飛ばして野菜ロボにぶち当ててヘイトを稼いで、囲まれる前に逃げる。

 

 「リオさんもリジーもイチャつくのは良いんですけどちゃんと戦ってください!」

 「……すまん」

 

 これは否定できない。

 

 「えっと、図鑑には足元に潜り込まれたら一切の手出しが出来なくなるって書かれてるね。なんでもセンサーが足元まで探知出来ないとかなんとか」

 

 それって既にトキが潜り込んでるのと関係あるか?いつそこに居た。

 

 「仕掛けは万全、後はこのスイッチを押すだけです。リジー、迎えに来てください」

 「ん?分かった」

 

 トキならそのまま出てきても普通に攻撃を避けられそうな気がするけどな。そう思いながらテーブルの間を走りに抜けSGで爆弾を撃ち落とし、シールドで防ぎながらトキを回収した。

 

 「では、スイッチ、オン」

 

 −ドバーーン!

 

 「はぁ!?」

 「……」

 

 トキがスイッチを押すと野菜ロボの下から突然大量の水が噴き出して上に飛ばされていった。トキも予想外だったのかして口をポカンと開けて驚いている。

 

 「…トキ、お前何を仕掛けた?」

 「フィールドを探索している最中に発見した……遠隔操作式爆弾」

 「あれ普通の人間が食らったら危ないだろ」

 

 上に吹き飛ばされ、そのままワイヤーでどこかに去っていったケテルを見ながら文句を言う。あれケテルだから大丈夫だったもののあんな所まで飛ばされたら俺でも危なかったぞ。

 

 『食前運動ハバッチリデスネ!デハコチラ本命ノオードブル。トマトトアボカドノミルフィーユデゴザイマス』

 「お前さっきからずっと居ると思ってたらそう言う事かよ!?」

 

 何のためにうろちょろしてるのかと思ったら。ケテルを倒した時に料理を提供する為のケテルだったのか。

 

 「これ美味しいですよ?リジー」

 「むぐ!……ほんとに美味いな」

 『五ツ星ノ味ダト自負シテイルノデ』

 

 そうなんだろうけど…なんか納得いかないのは何故だ?

 

 「…ん、この後にまだ沢山居る筈…どんな料理が出て来るか楽しみ」

 「うん、普通だったら楽しみなんだけどね。こうして大暴れした後に食べるのって後が怖いかも…」

 

 どうやらプレナパテスも俺と同じ事を思っていたらしい、この後も戦った後に食事となると後半がキツいなぁ。

 

 −−−そう思いながら食べていると、リオを抱き抱えていたままだったのを忘れていた

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