成り変わりカイザー理事の奮闘物語   作:CoCoチキ

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百十九話 難易度高すぎないか?

 

 「あ〜楽しかった!」

 「最後の迫る壁とか凄かったよね!」

 「音は凄い間抜けだったけどな」

 

 突然ガコン!と音が鳴ったと思ったらその次がぽすんだった。あの音で壁が迫って来るから逆に恐怖感を煽ったんじゃないか?

 

 「そして何より、プライステーションがゲット出来た!」

 「ゲーム開発部からしたらこれほど嬉しい賞品はないだろうな…う〜ん、俺もゲームソフト買うべきだろうか?」

 

 けどゲームは会社でも出来るしなぁ、コンや黒服達から要望があったら買うことにするか。

 

 「“ねぇ、なんだかあそこだけ妙に広いと言うか、長い場所があるんだけど。あれは?“」

 

 先生が銃の音が響く建物、と言うより屋台を見つけ聞いてくる、まぁ、あそこだけバンバン音が鳴ってたら気になるよな。

 

 「射的」

 「“射的!?私の知ってる射的と違う気が…“」

 

 キヴォトスの外から来た先生ならそう言うと思った。俺も最初はコルクを詰めた銃で射的が良いかと考えたんだが。

 

 「キヴォトスだと日常のように銃を使うからすぐ当たる。そんなに当てられまくったらすぐに賞品が無くなって補充が間に合わないからあの距離と言うわけだ」

 「“あ、そう言えばそっか、でも私はあれ当てられる気がしないな“」

 

 それに撃つのは賞品じゃなくて的だから余計に先生の知ってる射的とはかけ離れてるだろうからな、俺はもうこんなモノだって慣れた。

 

 「後少しだったのに〜!」

 「どんまい、また今度挑戦しようよ」

 

 ん?あの二人は確かうちの雇用してる狙撃手だったよな。あの二人がお遊びの射的で外したのか?

 

 実戦を数多く経験してきた傭兵が難しいと感じる射的が少し気になり、俺も実際にやってみる事にした。

 

 「いらっしゃい、ここでは初級、中級、上級、一日一回だけ挑戦できる超級があるよ」

 「あ〜じゃあその超級で」

 「はいよ」

 

 スタッフが屋台の裏側のボタンを押すと一般人が描かれた板と障害物が設置された。

 

 「………マジか」

 

 もしかしてこの障害物の隙間を通さないといけないのか?これは少し早まったかもしれない。

 

 「ええい、今更か!こうなったら意地でも当ててやる!」

 「因みに制限時間は1分ね」

 

 一分か、そこまで余裕があるわけじゃないが戦場よりは全然あるな。しっかり狙って撃たないと。

 

 「銃は…ウィンチェスターM70か」

 

 銃を持ってきていないから屋台で使われている銃を手に持つ。いつもの狙撃銃と勝手が違うから当たるかは分からんが絶対に当てる。俺にも意地がある。

 

 一番手前にある板はゆっくりと動き、少し奥にある板はそれよりも2テンポ速く動いている。他の障害物も規則的なモノや不規則な動きをして的は規則的な動きをしていて本当に一瞬の隙を突かないと当てられない激ムズ仕様になっていた。

 

 「……普段と違うから逆に緊張するな」

 

 そんなどうでもいい事を呟きながら狙いを定めて、的と障害物が離れる直前に引き金を引いた。

 

 「“当たった?外れた?“」

 「うぉ!?いつの間にそんな近くに来てたお前ら」

 

 俺が射的に集中してる間に、先生達は何か色々と買ってきていたようで、リンゴ飴やら綿飴やらとお祭りお菓子を買って隣に立っていた。

 

 「まぁまぁ、そんな事より当たったの?」

 「分からん。撃った直後に先生に声を掛けられたから確認が出来なかった」

 

 スタッフが確認をするまで分からないなこれは。

 

 「そう言えば、こちらの賞品は一体何ですか?」

 「さあな、俺は難易度が気になったからやってみただけで賞品に関してはそこまで興味ないな」

 

 これで失敗だったら清く負けを認めよう、俺の技量じゃまだあのレベルの狙撃は出来ないと言う証明にもなる。

 

 「お〜ド真ん中だよ、お客さん。はいこれ、超級の賞品のリジーパーク限定、海のペロロぬいぐるみだよ」

 

 渡された賞品を見てみると、少しだけサメの尻尾と鱗が生えたペロロのぬいぐるみだった。

 

 「………これか」

 「…ヒフミが喜びそうな賞品だな」

 

 そうかぁ、あの子ペロロ好きだったな。あげるか?

 

 −−−ヒフミにそのまま渡しても自分で手に入れると断られそうだったので彼女の友人のアズサに渡しておいた。多分、気に入ってくれただろう

 

 

 

 

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