成り変わりカイザー理事の奮闘物語   作:CoCoチキ

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百四十二話 よく来たな!!!!(ヤケクソ)

 

 「…全く、貴様は一体何を考えてる。俺を二度もドッキリに引っ掛けるとは、ただ前のよりはマシだからそれは良しとしよう」

 「“いやぁ、申し訳ない、つい思いついちゃってさ“」

 

 思いついちゃってさじゃねえんだよ。そもそもお前どうやって配信用のカメラ操作した。

 

 「“それでもう一つ申し訳ない事を頼みたいんだけどさ“」

 「…ん?」

 

 なんだろう…このメインストーリーには関わらないけどもそれとなく面倒くさいような感じのする気配が漂ってくる。

 

 【 料理屋シャーレ(カンパニー食堂)】

 

 「いらっしゃいませぇ!!!!(ヤケクソ)」

 「“いらっしゃい!“」

 

 うちの食堂で俺と先生がなぜか二人で料理を振る舞う事になった。前々から準備してましたと言わんばかりの食材に無駄に凝った看板。先生曰くこの間ゲーム開発部とゲームをした時に罰ゲームで生徒に手料理を振る舞う事になったらしく。一人では不安だった先生が俺に手伝ってほしいと言ってきた。最初は断ったんだがモモイたちには俺も手伝ってくれると伝えたらしく、ここで断るとモモイたちが若干可哀想だと思い手伝う事にした。

 

 「来たよ〜!」

 「お邪魔します」

 「リジー!先程の生放送とても面白かったです!今度アリスにもポーズを教えてください!」

 「え、えと、こんにちは?」

 

 はいこんにちは!!アリスはあれ気に入ったのか?マジで?そしてなんか人数増えてないかなぁ!?ゲーム開発部と一緒に現れたのはアビドス復興委員とミカとイズミとトキ!お前のその顔の広さはなんなんだモモイ!?いやホシノたちはまだ分かる。だけどミカはどうやって連絡取ったんだお前!それとミカお前イズミと一緒に居る事が多いな?

 

 「美味しい手料理と聞いて!」

 「イズミちゃんに誘われて!」

 「モモイちゃんたちに呼ばれて来たよ〜」

 

 えぇ…どこで聞きつけたんだ。

 

 「それでそれで?二人は何を作るの?」

 「…ハンバーグだ」

 「“そうなんだ?“」

 

 本当ならお前が決めるべき事なんだぞ先生!全く、材料はそうだな…玉ねぎ、豆腐、ミンチ肉、ポン酢、大根の豆腐の和風ハンバーグにしてみるか。

 

 「先生、玉ねぎを微塵切りにしておいてくれ、それと豆腐をキッチンペーパー2枚で包んだ後にオーブンレンジで水分を飛ばしてほしい、1分〜1分半ぐらいで良いはずだ」

 「“分かった“」

 

 そう言えば梅干しもあったな、ポン酢に混ぜて梅ポン酢にするか。

 

 俺は梅干しの種を抜いてポン酢に馴染むよう細かく包丁で刻み混ぜ込む。先生が玉ねぎを焼いてる間に大根下ろしを作る。これ昔は腕が疲れるから面倒だったんだよなぁ。

 

 「“玉ねぎ、切り終わったよ。それと豆腐の…なんだか手慣れてるけどよく作るの?“」

 「コンビニ弁当ばかりは栄養が偏るし、今は黒服たちも一緒に住んでる。あいつら熱中すると携帯食か外食で済まそうとするからな、基本料理は俺か黒服が担当だ」

 「“黒服!?“」

 

 最初は俺も驚いたけど料理も実験の一環だと言ってなんとも黒服らしいと納得してしまった。あいつこそ食事を適当に済ませそうなイメージあったんだけど。偏見だったか。

 

 「あぁ、そうだ。終わったなら次は–––」

 

 【 数十分後 】

 

 「出来たぞ。豆腐の和風ハンバーグ」

 「なんだか想像してたのより美味しそうなの出て来た!?」

 「紅茶も淹れれるし、料理も出来る。執事とかやってた?」

 「いや?紅茶を淹れ始めたのは最近だし。料理は一人暮らしだったか出来るだけ安く済ませようとした結果の副産物だ」

 「“大金持ちの社長とは思えないほど庶民的!?“」

 

 こちとら元一般庶民じゃい、慣れて来たとはいえ大金が自分のとこにあるのに未だ恐怖を感じる。

 

 「さ、冷める前に召し上がれ」

 「「「「頂きます!」」」」

 「ん〜!美味しーい!白ごはんととっても合うよこれ!」

 「ほんと、美味しい…なんて言ったら良いのかな?お店に出すレベルじゃないけど…なんだかほっとする感じの味」

 

 どうやら舌の肥えている二人は満足させられたようで何より。それよりもモモイとミドリがハンバーグを口にした後うんうんと唸ってるんだが。なんなんだ?

 

 「口に合わなかったか二人とも?さっきから首を傾げてるけど」

 「ううん!美味しいよ!美味しいんだけど…」

 「どこかで食べた事あるような味がして…どこだったかお姉ちゃんと悩んでたんだ。懐かしいような、そうじゃないような…う〜ん」

 「アリス…知ってます!思い出の母の味というやつです!」

 「「それだ!」」

 「そ…そうかな?普通に美味しいと思う…けど、母の味かな?」

 

 それはなんか違くないか?思い出の母の味って、普段通り作っただけだぞ。

 

 「ふっふっふ、アリスのお陰で良いシナリオが書けそうだよ!」

 「なんだか分からんがモモイが納得したようで何よりだ……ん?今更だけどイズミ、他の部員はどうした?」

 「?……みんな風紀委員に捕まったよ?」

 「えぇ…」

 

 美食研究会はいつも全員で活動してる訳じゃないのは知ってたがまさかの全員捕まってたのかよ。

 

 「“いつも通りと言えば、いつも通り…かな“」

 

 ハルナのことはあまり知らないけど先生手料理って聞いたら真っ先に飛びついてくるかと思った。イズミがこうしてやって来たんだから来てもおかしく……いやおかしいわ。美食研究会の食に関する情報収集能力おかしいだろ。

 

 「おかわり!」

 「はいはい、いま持ってきてやるから少し待て」

 

 美食研究会の情報収集能力に恐れ慄いていてうっかりイズミが大食いだと言うこと忘れおかわり要求に普通に答えてしまった。この後は言わずもがな…彼女が満足するまで和風ハンバーグを作り続ける事になったよ。

 

 −−−事務作業より疲れた。今度イズミが来るってなったら他にも道連れ要員連れてこようと心に決めた

 

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