「ふ〜む、やはり解散令が出されているのは本当のようですね」
「百花繚乱の事についてまだ調べてたのか?コン」
「はい…調停役である百花繚乱が解散となると百鬼夜行のアレやコレやに多大な混乱を引き起こします。ですのでそれが噂の独り歩きだった。なんてオチだったら良かったんですが」
パンフレットを作り終わった後、コンはそわそわとした様子で百鬼夜行の事について調べ始めた。せっかく祭りがあるのに万が一があれば台無しになると心配になってるみたいだ。
「それに、お祭りが開催されなかった空白の20年間。どこにも情報が載っていません。これが気掛かりなんですよねぇ」
「そこは俺も気になるところだが。気にしてもしょうがないだろ?地元民に聞いても碌な情報が出なかったんだ。余所者である俺たちが調べるのには限度がある」
みんなお祭りムードで気にしちゃいない。なら気にするような事じゃないんだろ。
「…おや?どうされましたか?そのように頭を悩ませて」
「黒服か…いや、百鬼夜行のことで気になることがあってな」
「百鬼夜行ですか。あぁ、百鬼夜行と言えば知っていますか?」
「「?」」
顎に手を当てて考え込むような仕草をしたと思ったら思い出したと言わんばかりに手を叩く。
「現在、先生は百花繚乱の生徒から、「百花繚乱継承戦」の証人になって欲しいと頼まれそれを承諾したらしいですよ」
「継承戦?…それより黒服、毎度思うんだがお前どこでその情報を?」
「クックック、企業秘密です」
…ゲマトリアの謎技術と思っておこう。
「なんでも、百花繚乱幹部一人、それ以外の立会人が一人が見守る中で一対一の戦いを行い勝つ事が出来れば、その者の立場を“継承“することが可能だとか」
「勝つ事が出来ればって下剋上じゃねえか!?」
「ただ、その生徒以外の百花繚乱の生徒は既に大半が諦めており、幹部からも立会人を拒否されているようですが」
拒否?それはどう言うことだ。風気委員のような組織がそのまま解散してしまうのを良しとしてるのか?
「私にもその理由は分かりませんが。偶然先生が呼ばれ、偶然あなたと現地で出会い、偶然百花繚乱の立会人となった。果たして、これらの出来事は本当に偶然なのでしょうか?」
そう言われると、そうだな。いつもの俺なら先生がここに居るだと!?まさかまた何か大きな事件が起きるんじゃないだろうな!?とか疑ってたんだが、パンフレット作りに夢中で気にしてなかった。
「……率直に聞くが、もしかして祭りの時になんか起こる?」
「さて、予想の範疇を出ませんが、今までの傾向を踏まえると、100%何かが起こるでしょう」
「…祭りって確か」
「明日の夜です」
あれ、これひょっとしてやらかした?今の今まで準備を可能な限りしてから関わってきたけど今回もしかしてほぼ準備無しの状態でメインストーリーに関わらないといけないのか?
「…明日すぐに百鬼夜行に行くぞコン。祭りの時に行くんじゃ間に合わんかもしれん」
「分かりました!スピアさんたちにも連絡を入れておきます!」
「ふむ、私は私で注意しておきましょう」
今回、黒服がその話をしてくれなかったら絶対に手遅れになってた気がする。今も若干手遅れ感はあるかもだが。
−−−まぁ、今までどうにか解決できたしなんとかなる…よな?