「そうだ。選択肢だ…」
「定められた存在だとか言っておきながら随分と都合が良いな」
フランシスの目的は明白、この世界の崩壊だ。それに黒服たちが厄介だと言うような男がどんな条件を突き付けるか。
「難しい選択ではない。お前はカイザーPMC理事なのだから、迷う余地すらないだろう」
「…アホか、俺はカイザーコーポレーションをクビになり新しくカンパニーを立ち上げたんだぞ」
「いいや、お前の存在、そのものがカイザーPMC理事なのに変わりはない」
む、確かに、それはそうだ。アビドスを管理してるのだって変わりはしないしこのボディがカイザーPMC理事のものだってのも当然の話だ。
「お前に残された選択肢は2つ…“悪役“に戻って生きるか。“主人公“となり滅びるか…だ」
「随分と両極端な選択肢だな」
「この物語は…お前が介入せずとも先生の手によりエンディングを迎える。故に、ここがお前にとって最後の分岐点」
なに?つまり何をしなくても解決するってことか!それを聞けただけ安心は出来るが…俺の最後の分岐?
「異なる世界のお前のように…悪意を持って生徒を搾取する「悪い大人」になるか。あの愚かな男のように…善を持って生徒に寄り添い破滅する「主人公」になるか…ここで選ぶしかないのだよ」
あの愚かな男…先生、プレナパテスのことか?俺が原作の理事を選べば生き残り、主人公になれば死ぬ。え?俺この世界のプレ先ポジだった?…いや、そんなわけないだろ。俺シャーレ所属じゃねえし。
「善を選べば…お前は今宵、生徒を庇い、獣によって引き裂かれるだろう。逆に悪を選べばお前は生きる。そして、このキヴォトスを破滅させるためのもう一人の
獣、獣か…もう少し情報が欲しいな。それに祭りの夜、何かが起こるのは確定した。うちの会社の奴らも来るし現場対応になるが被害は減らせるな。
「考えるまでもない…ねぇ、生憎と俺は俺自身の事を主人公だと思ったことは一度もない。俺はどこまでも変わらない。悪だ」
「否…お前が告げる偽りの悪など意味を為さない。お前は悪を騙っているだけに過ぎない」
うん、そこだけはマジで意味わからん。何を思ってお前は悪を騙ってるとか言うんだよ。
「…生徒を庇えば死ぬ、なら何をしなければ死なないんだ?」
「簡単だ…お前は“何もするな“……ただそれだけでお前は悪に戻れる」
「熱烈な勧誘だことで、祭りの時に何が起こるってんだか」
「……
よし!なんか重要そうなワードを引き出せた!しかし、かいだん?会談、階段…いや、百鬼夜行ならではのものなら、怪談!……なんで?
「…「黄昏」より
「空に……花?花火か!」
だけど、怪談との関係性はなんだ?キヴォトスじゃもう何でもありな気がするから怪談が具現化してもおかしくはないけどさ。炎に包まれる………分からん。そんな祭り会場を一気に燃やすようなやつを仕掛けてるのか?バイトにサオリが居るんだぞ?無理だろ。
「お前がこの世界に居る以上、運命と言うレールの上を走り続けるしかないのだ。お前に与えられた選択肢は「悪い大人」か「主人公」か…それだけだ」
悪い大人ってのは原作で言う悪役なのは分かった。主人公はまぁ先生だけだ。二択かぁ。
「今までのお前の思い通りに物語が進んだのはお前が逸脱した存在だったから。世界はお前と言う存在を定義付けるために…百花繚乱編へとお前を招いたのだ」
ふ〜ん、世界が俺を定義付けする為にね。それで悪い大人か主人公かってのはほんと極端過ぎる気がする。
「え〜っと、要約すれば。このキヴォトスに主人公は二人も要らん!だから主人公選ぶならお前この世界から退場ね。その代わり悪役の枠はまだまだ余ってるから!ってことか?」
「…そう捉えてもらって構わない、お前の選ぶ結末を私は見守ろう」
あ、フランシスのやつ最後の最後まで言いたい放題言って帰りやがった。結構面倒な状況になったな。あれか?世界の強制力ってやつか。本来あるものへと戻ろうとする力が働いて、それのツケを今日払う必要があると。
−−−まだ知りたいことはあるが。それでもかなり情報を入手出来たし早速あいつらのとこ戻って情報共有するか