成り変わりカイザー理事の奮闘物語   作:CoCoチキ

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百六十二話 寿司って美味いよな

 

 「……うぅむ」

 

 なんか買い物してくじ引いたら寿司のサービス券貰ったわ。アビドスの…凄いな。アビドスに寿司屋が出来ちゃってるよ。これ誰を誘うべきか。

 

 「ん?」

 「あれ?リジーじゃん!こんなとこでどうしたの?」

 「こんなとこでどうしたのって…ここ俺の家の前だぞ」

 「え!?こんな大っきい家と言うか屋敷に住んでたの!?大富豪じゃん!」

 

 はは、俺もビビる位には金持ちだぞ。正直いまどこまで持ってるのか分からなくて怖い。金はあっても困らんと言うが持ち過ぎたら逆に恐怖を感じるわ。

 

 「で?モモイはどうしてここへ?」

 「私?今度作るゲームのアイデアを練るためにアビドスの砂漠を見に来たら迷子になったんだよ!スマホで現在地確認してるのにマップと実際の景色が全然違うし!」

 

 なんか似たようなパターンの生徒と最近出会した事があるなぁ。ちょっとアビドスの地図更新遅くないか?

 

 「あれ?リジーが手に持ってるのって何かのサービス券?くじ引き一回引けるとか?」

 「惜しい、くじは既に引いた後だ。これはその景品だぞ」

 「どれどれ〜?え!?お寿司の無料サービス券!?」

 

 人数がそこそこ誘えるみたいだから一人で行ってもしょうがないんだよなこれ……。

 

 「ゲーム開発部誘って食べに行くか?」

 「良いの!?」

 「あぁ、良いぞ。なんなら今回も俺の奢りでいいから誘いたい奴誘ってこい」

 「オッケー!」

 

 【 10分後 】

 

 「なぁモモイ」

 「…何でしょう」

 「俺は確かに誘いたい奴が居たら誘えと言った…だがな」

 

 俺はモモイを見ながら目の前に居る修学旅行かと言わんばかりの人数の生徒を指差して言う。

 

 「誰がクラス単位で誘えと言った?こんな人数寿司屋に入るわけないだろうが!」

 「ごめーん!ユウカやリオ会長とかヒナとかホシノとかミカを誘ってたら話が広がっちゃって!」

 

 ほぼ全員学園トップ!?お前他に誘えそうな生徒居ただろ!?なんでそんなピンポイントに学園のトップ層を勧誘するんだ!

 

 「実は、私も今日気付いたばっかなんだけどキヴォトス無双のダウンロード数が10万人突破してたからさ〜お祝いも悩んでたら誘われたから渡りに船って感じて誘っちゃった!」

 

 そうかなら仕方ない……え、10万?多くね?

 

 「私たちの体験を元に作ったからかな?ストーリーが結構好評でさ〜私も見た時は一桁間違えたかな?って思ったよ!」

 「それは良かったな。だけど寿司屋に入れるかどうかの問題は片付いてないぞ」

 

 これはダメ元で聞いてるか?もしダメだったら大分と困った事になるんだが。

 

 「良いぜ」

 「良いのかよ!」

 「うちはまだ開店してから日の浅い店だ。学生さんがここで食って話を広げてくれんならありがたいってもんだ。ただそのサービス券はあんたと4人分しか無料にならんぜ」

 

 それはまぁ見れば分かる。5名さま無料ってデカデカと書かれてるからな。

 

 「うちで使ってるのはアビドス産の新鮮な魚だ。育ちが良いのかして食ったら……飛ぶぜ?」

 「言い方が危ないな大将!?」

 「いや、実際うちの新人に握った寿司食わせたら料理漫画みたいにぶっ飛んで行きやがった」

 

 物理的に飛んでったのか!?我が社で育ててるプランクトンに一体どんな秘密が。

 

 「つってもぶっ飛んだのは一人だけだがな」

 「おい」

 

 そいつがただ単に漫画に影響受けただけじゃねえか。ビビらすなよ。入る店間違えたかと思ったじゃないか。

 

 溜め息を吐いて席に座る。寿司屋の内装は一見すると普通の回転寿司に見えるが。アクアリウムが置いてありその中には多種多様の魚が泳いでいた。魚を見ながら寿司を食べれる店って事だろうか。

 

 「(◉▼◉)」

 「あ、スピスちゃん」

 「…大将、この魚は?」

 「こいつかい?こいつはなんでもどっかの国では盾って意味がある名前を付けられてるって聞いてな。最近アビドスに美食研究会とやらが出てるらしいから願掛けとして飼育してんのさ。うちの寿司は美味いって自信はあるが美食の基準が分からねぇんでな」

 

 すまん大将、その美食研究会は既に居るんだ。彼女たちがここを爆破することはないと思うからせめてその部分だけは安心して欲しい。

 

 「基本はレーンから流れてくるのを好きな様に食ってくれ。なんか欲しいもんがあったらそのパッドで注文してくれりゃすぐ握るぜ」

 「分かった……で、さっきから気になってたんだがあそこで泳いでるマグロを崇めてる奴は誰だ?」

 「あぁ…例のぶっ飛んだ新人だよ。この間寿司を食わせてからずっとこんな調子でよ。おい!お客さんが来てんだからそれ止めて仕事に戻れ!」

 「神よ!私はまたここに戻って来ます!」

 

 やべぇ、あいつマグロを神として崇めてんだけど。別に誰が何を崇めようと好きにすれば良いとは思うが…人前で堂々とアクアリウムに跪くのはどうなんだ。

 

 「それではアリスはこの緑色の何かが乗ったマグロにします!レッツチャレンジです!」

 「あ!アリスそんな一気に食べたら」

 

 大泣きマグロと書かれたワサビが盛りに盛られたマグロをアリスが一口で食べた瞬間、アリスは思い切り仰け反って鼻を抑えた。

 

 「かッッッッッッッッ!?」

 「ほら〜!」

 「水を飲め、水を」

 「ゴクゴクゴクゴク!ぷは〜!…アリスの舌と鼻に強烈な刺激が走りました。お寿司と言うのは強烈な棘ダメージを与えるアイテムだったんですか!?」

 

 いや、それはお前がワサビ盛りマグロを一口で一気に食べたからだ。初手でもの凄いの選んだな。

 

 「違うよ。アリスちゃんがワサビを一気に食べちゃったからだよ。はい、こっちがワサビ抜きのマグロだよ」

 「あの緑色の物体はワサビと言うのですね。アリスはワサビは痛いモノだと覚えました……!これがマグロなんですね!とっても美味しいです!」

 「醤油欲しかったらその入れ物に入ってるから上の部分を押して掛けるんだぞ」

 

 ワサビは魚の生臭さを消すために使われる事が多いがこの辛さが結構良いんだよな。寿司と合う。ただワサビは結構好みが分かれる。このツーンとした辛さがダメだって人も多い。

 

 「このボタンは何ですか?」

 「あ〜それは熱湯がそこから出る様になってるんだ。お茶の粉があるだろ?」

 「なるほど…お茶を飲みたい時はコップを押し付ければ良いんですね!」

 

 何気にアリスは寿司を食べるの初めてだったのか。最初に食べたのがアレとは災難だったな。

 

 −−−食べ終わった後会計の時の値段を見てびっくりしたのはここだけの話

 

 

 

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