「“リジー、ちょっとここの10連ガチャを押してくれない?“」
「俺、運が絡むゲームになると大体は最悪な結果で終わるんだけど?」
「“大丈夫!リジーは肝心な時ほど運が良くなるのを知ってるからね!“」
「ゲームのガチャは別に肝心な時ではないが?」
運が絡む要素は確かに多々あったがそれでも事前に準備を進めた上で駆け抜けたからな?ほぼ運は関係なかったからな?
「まぁいい、ほらこれで良いか?」
「“誰が引けるかな…“」
「別にソシャゲをするなとは言わんが…課金するなら程々にしておけよ。お前何度もそれでモヤシ生活を「“お!リジーが当たった!“」まて、お前のそれはガチャはガチャでも生徒募集だったのか!?」
先生のタブレットを画面を見ると間違いなく俺が写っていてカンパニーのロゴもしっかりと描かれていた。
「“あなたは擬似的なシッテムの箱を使えてたし生徒募集もしてたからいけるかなって思ってたんだ。ピックアップ期間が過ぎそうだったし一か八かだったね。ちなみにリジー以外のみんなは持ってるよ“」
「あ、分かる。私も昨日リジーを引いたばかりでさ」
「プレナパテスお前もか!?」
この世界線で俺はどうやらプレイアブル化されてしまった様だ…いや、二人の指揮下に加えられたから予想は付いてたが目の前で堂々と言うか普通。ん?先生俺以外の全員って言ったか?
「他の子もプレイアブル化してたのか?」
「“うん、だから偶に指名手配とか大決戦とか手伝ってもらってるよ。あ、これ今までのピックアップ一覧“」
えっと、最初に実装されたのは…スズカとバルバラ…バルバラ!?
『暗き墓地より歩み出る古き信仰』
これはカタコンベの事を指してるのか?う〜ん。多分良い意味だよな?
俺がこのピックアップタイトルの意味を考えてるとそれを遮るように先生が次のピックアップタイトルを見せてきた。
「“他にも『空を夢見た一本槍』はスピアがピックアップだったしこれなんて多分コンじゃないかな?『幼き白狐は人と成る』これってサポートAIから成長したからこんなタイトルなんじゃないかってプレナパテスと話してたんだ"」
スピアとコンは星3なのか。じゃあカノンとかショウとかは星2か?スズカは…星2だったみたいだ。このメンツに手伝ってもらってるって。生徒だから良いのかもしれないがなぁ…ま、細かい事を気にしてたら負けか。
「“そしてついさっき引いたリジーがこれ『世界へ根付いた安息の大樹』もう性能とかもビックリするくらい強いからこれは引かなきゃ損!って思ってたんだよね。だからもし大決戦とか来たらよろしく!“」
「お前は学園トップだけじゃなく企業主すら連れ出す気か?」
「“だって強いんだもん“」
「良い歳した大人が語尾にもんなんて付けんじゃねえよ!子供か!」
ヘラヘラ笑いながらそう言う先生にツッコミを入れてるとふと疑問が浮かんだ。
「…俺の事を引いたのが今日とか昨日とか言ってたけど。俺がプレイアブル化したのは最近なのか?」
「“え〜っとアトラ・ハシースの時に一回きたんだけど石が無くて引けなくて断念。その時は色々忙しかったし集めてる暇がなかったんだよね“」
「私はクロコの為に全部砕いたから既に諦めてた」
何気なく言ってるけどその理由を知ってる俺たちからすればツッコミしづらい上に重い!
「つまりこれは2回目か?」
「“うん、燈龍祭が終わった後にピックアップがやってきたんだ“」
「あれは驚いたよね。祭りが終わった次の日だったからさ」
……これはつまり、俺が世界に認められたって事か?フランシスの言う事が正しいなら俺はアビドス編から百花繚乱編までは地に足を付けてなかった事になり、先生とプレナパテスが引けなかったのは俺の立ち位置が曖昧だったから?百花繚乱編でようやく役割を決めたから改めて先生へのサポートとして手伝えよって事でピックアップされたのか?なんか…そう考えたら随分人間くさい神だな。
「急ぎの仕事がない日なら別に構わんが。あんまり多く呼び出すなよ」
「“…善処するよ“」
「フリじゃねえぞ?」
そう念押しするも、目を逸らしているので絶対に呼び出すだろうと言う未来を想像できて俺はため息を吐いた。
−−−後日、案の定指名手配やら大決戦やらで俺が頻繁に借り出される事になった