成り変わりカイザー理事の奮闘物語   作:CoCoチキ

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百七十六話 誰が想像できるんだよ…この結果

 

 「EMP手榴弾を投げろ!」

 「だあぁぁ!!そう言うのほんっとにやめろ貴様ら!鬼か!?」

 「ヘリを扉で撃ち落とした化け物に鬼など言われたくなどないわぁ!!」

 「う〜ん、こればっかしは否定できないよリジー、普通の人は鉄の扉なんて投げないからね」

 

 噂で聞いたぞ!どっかのスケバンは素手で戦車を投げ飛ばしたって!だったら何もおかしくないだろ!鉄の塊ぶつけてヘリを落とすなんて!全く、さっきまでプレジデント相手にキレてたのが。いや。いっそここで気持ちをリセットした方が良いかもしれん。あの爺さん相手に感情任せは一番危険だ。

 

 「しかもリジー、今のところEMP全部避けてるよ?これで普通はちょっと無理があるんじゃないかな〜」

 「避けるしかないだろこんなの!?」

 「それを避けるしかないで避けれているからお前は化け物なのだ!なんなんだその動きは!?」

 

 このキヴォトスで培った技術でしかないわこんなもん!チートって言うのは先生の指揮能力みたいな物を言うんだ!なんだ相手の体力が分かるって!おかしいだろう!

 

 バンバンと破裂するEMP手榴弾を爆破で吹き飛んでたんだろう椅子などをばら撒きながら範囲を制限してその間を入り抜けていく。

 

 「最近の椅子って凄いな。あんなどっからどう見ても普通の椅子が対EMPコーティングされてんだから。未だにコーティング出来てない俺とは大違いだ」

 「だから!そう言うところが化け物なのだぁ!こちらは必死に攻撃していると言うのになんだ!?お前のそれは!ピクニック気分か!?」

 「貴様らのお陰で冷静になれただけだ。あの爺さん相手に勢い任せは不味いからな。危うく乗せられるところだった」

 

 冷静になればなるほど俺のことを怒らせることを目的にしてた気がするあの爺さん。爆弾の一件でジェネラルが嫌いだと言ったが訂正。ジェネラルは苦手なやつだ。プレジデントと比べたらあいつの方がまともな部類だと分かった。少なくともあいつはこんなトチ狂ったことはしないと言う確信がある。

 

 「それにしても数が多いなぁ!こうなったら……」

 

 EMP兵器の弾切れになったのか実弾しか飛んでこなくなったので。俺はそこら辺に落ちてたもう片方の鉄扉を持ち盾のように両手で構える。

 

 「ホシノ、もう一丁銃を使えたりするか?出来るなら俺のSGを持ってそのまま後ろから着いてきてほしいんだが」

 「…出来なくはないかな。おっけ〜」

 「よし……突貫!!」

 

 いつぞやの時みたいに銃弾を受けながら相手に急接近し。そのまま構えた鉄扉で跳ね飛ばしていく。

 

 「数人掛りで奴を止めろ!これ以上勢いを付けさせるな!!」

 「ふははははは!無駄だぁ!」

 「おじさんの事も忘れないでよね。それそれ〜!」

 

 数人がぶつかってきてもそのまま足に入れる力を強めてそのまま吹き飛ばし。飛ばし損ねたやつをホシノが後ろから撃ち抜いていった。

 

 「クソ!十六夜ノノミさえ居れば小鳥遊ホシノは無力化出来るんじゃなかったのか!?」

 「いや、途中までは本当に良かったぞ。うん。俺も手を出せんと思ってたし」

 「こうなったらこの通路ごと爆破して!」

 「判断がちょっと遅かったな」

 

 かなりの人数が倒されてる上に俺は目と鼻の先。ニチアサとかのヒーローでもないんだから起爆スイッチを押させる筈ないだろ。

 

 「これはもう要らん!」

 「ぐわぁ!?」

 

 鉄扉を叩きつけ指揮官を気絶させた後にそのまま通路を走り続ける。どうやらほぼ全部の部隊が俺たちのとこに来たみたいでさっきの奴ら以外に邪魔は入らず。スムーズに進むことが出来た。

 

 「よぉし!追いついたぞクソジジィ!覚悟はできてんだろうな!」

 「あ、社長、どもっす」

 「……お前トイレ行ってたんじゃなかったか?」

 

 カイザーグループのヘリが着陸している場所に辿り着きプレジデントを見つけたと思えば、さっきトイレに行くと言っていた警備が何故かプレジデントを縛ってその背中に上に座っていた。ジェネラルは俺の方を見て肩を竦めているし、ノノミの近くにはスオウに倒されたであろう兵士が二人倒れてた。

 

 「いや〜…その筈だったんすけどね?ここ広過ぎて迷子になったんすよ。気付けば訳の分からないとこに出てるし。プレジデントたちが来るしで混乱してたら撃ってきたんで……縛ったっす!」

 「と、言っているが。この男、プレジデントが姿を見せた瞬間に残弾全てを撃ちつくす勢いで弾幕を張ってヘリから我々を遠ざけていたぞ」

 

 ジェネラルが溜め息を吐きながらそう言う。よくよく見たらジェネラルのコートの裾に穴が空いてるような……えぇ。

 

 「警備さん、いつもリジーさんの執務室の前でゲームをしてる姿しか見てなかったので私もびっくりしました」

 「俺、接近戦とか全然ダメなんで弾幕ばっか上手くなったんすよね。お陰で前は弾代だけで給料の大半が吹っ飛んで……あれは悲しい事件だったっす」

 

 弾幕ばっかって、なんだこの脱力感…物凄くありがたいんだけども。なんかプレジデントにキレてたのが馬鹿らしくなるくらいあっさり捕まったな。ホシノも呆気に取られてるじゃんか。

 

 「…スゥ……まぁ、なんだ。帰ったらボーナス期待しとけ」

 「マジで!?よっしゃあ!!」

 

 −−−あれだ。経緯は何であれ、今回の事についてMVPは間違いなくこいつだわ。

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