成り変わりカイザー理事の奮闘物語   作:CoCoチキ

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二十一話 ほ〜シャーレの手伝いね…え?俺部外者だけど入って良いの?

 

 エリドゥ戦の後は調月リオはなんやかんやあって生徒会長を続けられるらしい。なんかセミナーの会計の子に横領してたこと滅茶苦茶叱られてたけど。そこはまぁ、何も言えんな…俺は俺の方でパワードスーツの修理をしてもらってなんでこんな風になったのかを誤魔化すのが大変だった。

 

 「社長!お客が来てるよ?」

 「ん?誰だ?」

 「えっと、ミレニアムサイエンススクールの調月リオなんですが」

 「分かった、通してくれ」

 

 現在俺はあの作戦の後の後処理などを調月リオから頼まれてミレニアムにいるヘルメット団を総動員してやってる。契約はまだ続いているからもちろん追加料金は無しだ。

 

 「おはよう、海崎リジー…早朝にごめんなさい。ちょっと頼み事があって」

 「良いぞ、他の傭兵はともかく、俺個人はまだお前との契約は続いているしな」

 

 依頼書の仕分けを一旦中断して紅茶やケーキを用意する。

 

 「…リジーが用意するのね」

 「あぁ、秘書ではなく社長自身が入れる会社があっても良いだろ?あ、調月リオはコーヒーの方が良かったか?」

 「えぇ、お願い…それと私のことも呼び捨てで構わないわ。一緒にキヴォトスを背負った仲だもの」

 

 あぁ、つい癖でフルネーム呼びしてたわ。ダメだなカイザーマンやカイザー理事の時の癖が抜けない。

 

 「分かった。ではリオ、話を聞こうか」

 「実は私の後輩から先生の手伝いをして欲しいと頼まれたの。エリドゥのことで負い目があるから快く引き受けたのだけど……その……私も手が空いてなくて」

 「…言いたいことは分かったがシャーレに部外者の俺が入って良いのか?傭兵である俺があまりシャーレに出入りするのはよろしくないと思うんだが」

 

 生徒とかなら普通に入れるらしいんだけどな。ってかそれこそ他の学校の情報とか乗ってるんだから俺がやったらダメだろ。

 

 「えぇ、海崎リジーとしては無理ね」

 「そうだろう?だから何か別の……海崎リジーとしては?」

 「そう…カイザーコーポレーションのカイザーPMC理事としてならばどうかしら?」

 

 バレてるしーー!一体いつからバレてたんだ!?

 

 「つかぬことをお聞きしますがいつから?」

 「…あなたに依頼を送った時からね」

 「……ワーオ。俺って色んなところに弱み握られてね?」

 「安心して頂戴、別にどうこうするつもりはないわ、ただ後輩に言い切った手前、今更無理でしたはちょっと……」

 

 リオならその点は心配してないな。この子不器用だし弱みを握って脅すなんてことも出来なさそうだし。

 

 「とりあえず、試してみるが。無理そうならその後輩には申し訳ないが断ってくれ、俺も一緒に謝ろう」

 「…ありがとう、出来そうだったら後輩には頼りになる人に頼んだって伝えておくわ…コーヒーご馳走様」

 「頼りになるって、俺はただリオの計画の通りに動いただけだぞ?」

 

 ハッキングされないようまずはヘルメット団で足止めをしてエリドゥまで移動する時間を稼ぐ、その後は飛鳥馬トキと防衛ドローン、俺とアヴァンギャルド君で全力の足止めをする。うん、俺じゃあ精々カイザーマンをするくらいしか出来ないな……カイザーマン?

 

 「リオ、一つ聞きたいんだけど…どこまで俺のことを調べた?」

 「…………あなたの業績や評価、人柄や…その………アビドスでの出来事」

 「…カイザーマンとかも?」

 「……えぇ、カイザーマンも」

 

 クッソ恥ずかしいじゃねえか!!俺が成り代わってからの出来事も全部調べたってことじゃんか!!

 

 「それでよぅ俺のことを雇おうと思ったな!?調月リオ!自分で言うのもあれだけど俺は別に生徒のことなんて気にかけてないんだぞ!?」

 「…あら、それは可笑しいわね。アビドスの生徒のために借金返済の案を用意したり。約束した訳でもないのに先生の頼みを聞いてアビドスの生徒の面倒を見たり、極め付けにはこれ」

 

 ん?ボイスレコーダー?

 

 「これはあなたのパワードスーツに居るAI、コンから入手した物よ」

 

 コンから?一体なんの…。

 

 『数多の演算を検証を繰り返したデータが、アリスがキヴォトスを滅ぼすと指し示している!』

 「…は?」

 

 え、いや、それ。

 

 「他にも」

 『ならば何故!調月リオのことを守ってやらない!あいつも貴様の生徒だろう!』

 「いや、ちょっと待って、ねぇ何その笑みは!?そもそもコンは俺のAIの筈だよな!?なんでボイスレコーダーをリオに渡したの!?」

 

 リオ本人に聞かせられないような恥ずかしいセリフを言いまくった気がするんだけど。思ってる以上に恥ずかしいセリフを言ってたんだけど!?

 

 「まだまだ」

 『彼女は一人孤独にキヴォトスの為にと背負う必要のない重荷を背負って努力して来たのだぞ!!それを貴様が……シャーレの先生であるお前が!!!!』

 

 『否定するのか!!!!!』

 

 「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!?!?!?///」

 

 なんでそんなところまで録音してんだコンーーーーーーー!!?

 

 −−−それからしばらく俺はリオに小っ恥ずかしい音声を聴かせられ続けた。ほんっっと俺って後先考えないよな!!

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