成り変わりカイザー理事の奮闘物語   作:CoCoチキ

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 今回はカイザー理事のところにちょくちょく遊びに来る傭兵スピアの視点でお送りします。


二十七話 と言うわけでそっちに便利屋送ったから頼む!

 

 【 スピア視点 】

 

 「はぁ!?っちょ、成り行きで便利屋68を雇うことになったからよろしくって、別に良いけどさ。お前さ、依頼人と間違われたって普通に人違いですって言えば良い話じゃねえか。いや、あ、じゃなくてだな、まぁいいや!ボーナス期待してるぜー」

 

 相変わらず変なことに首を突っ込むねぇうちの社長は、ま、そんな社長だからアタシも毎日の飯と寝床にありつけたんだけどな。

 

 「お〜い!お前ら!社長が新しく人員雇ったけど今回の仕事終わったらボーナスくれるってさ!」

 「ほんと!?」

 「ボーナスか〜!何にしようかな!」

 「私は銃に付けるストラップを買おうと思ってさ!」

 

 こんな普通の会話出来るくらいには余裕が出来たもんだよ。

 

 「っと、そろそろ時間的にも来てておかしくないんだけどな、あれか?」

 「あなたたちが依頼主の言ってた赤ヘルメットと黒ヘルメットね?」

 「おう!アタシはスピア、ここの部隊の隊長さ」

 

 どいつもこいつも強そうだな。しかもこの余裕の笑み浮かべたやつ。底が知れない。

 

 (なんだかすっごい見覚えのあるヘルメットなんだけど!?もしかして今回の依頼主ってヘルメット団を雇ってたりするのかしら!?え、これ騙された?報復のために嘘の依頼された!?)

 

 「じゃ、潜入と捕縛頼んだぜ?アタシら正面衝突は得意なんだけど潜入とかのチマチマとした作業は苦手でよ」

 「…えぇ、任せてちょうだい」

 

 (いや全然そんなことなかったわね。報復じゃないなら良かったわ)

 

 なんつう自信だよ。もしかして便利屋ってのは知る人ぞ知るタイプの凄腕集団なのか?

 

 「アタシらはお前らがターゲットを捕縛したらあいつらの私兵を制圧するために突入するからこの無線機で連絡を寄越してくれ」

 「一つ確認!ターゲット以外は別に何しても良いんだよね?」

 「あぁ?そうだな、どうせこんな深夜にはアタシらみたいな傭兵か私兵しか残ってねぇし。あ、けどターゲットに気付かれるなよ?逃げられたらたまったもんじゃねぇ」

 

 折角のボーナスが無くなっちまうよ。

 

 「…物資は好きに使って良いんだよね?」

 「おう、ここにある分は好きなだけ使って良いぜ?」

 

 へへ、アタシのスズメバチ(PPS−43)も自由に改造して良いって言ってたしほんと太っ腹だぜ!こんな好待遇中々ないってもんだ!

 

 「…ふふふ」

 「どーよ?サイレンサーに赤外線ゴーグル、麻酔弾にフラッシュバン。更には高性能地雷まであるんだぜ?」

 

 むむむむ、こんだけの物資を見ても眉一つ動かさないなんて。まぁ?アタシもこの程度で驚いたりはしないけど?

 

 「それじゃあ装備を整えたら行かせてもらうわ」

 

 それから便利屋たちはテキパキと装備を整えて会社の中に入って行ったけど………あんなにたくさんの地雷何に使うんだ?いや、もしかしたら便利屋にしか分からない、とっておきの使い道があるんだろうな。じゃなきゃ潜入に地雷なんて持っていかない。

 

 【 一時間後 】

 

 「……タイチョー、合図まだですか?」

 「まだ一時間しか経ってないだろうが!もう少し待て!」

 「でも流石に冷えてきましたよ〜」

 「そこにブランケット置いてるから膝にでも掛けてろ」

 

 無線機にはまだ連絡は届いてない。アタシ以外のやつはもうのんびりとしてやがるがせめてアタシだけでも入り口を見張ってないとな。のんびりダラダラするのはその後だ。

 

 『もしもし?』

 

 お!早速連絡が来たか!

 

 「どうだ?ターゲットを捕まえたか?」

 『えぇ、捕まえるには捕まえたわ。ただ』

 「…ただ?」

 『ちょっと受け止めてくれないかしら?』

 

 ん?受け止めて?……それは一体どう言うことだ?

 

 −ドカーーーン!!

 

 そう思った瞬間アタシの横のビルの入り口が爆ぜた。

 

 「「「「えぇ!?」」」」

 

 アタシ含めてのんびりしてたやつが飛び上がってビルに目をやると連鎖的に上へ上へと爆発してビルを破壊していった。それが最上階にまで到達すると爆発と同時に便利屋がターゲットを連れて飛び降りていた。

 

 「「「「えぇえええええ!?!?」」」」

 

 「ちょ!?ウッソだろう!?うわわわわわ!?お前は白髪のやつを!お前は紫髪のやつでお前はメッシュのやつでアタシはあのピンクのやつを受け止める!急げぇええ!!」

 

 とんでもない方法で脱出をした便利屋をどうにかこうにか受け止めるとターゲットは今の飛び降りで気絶。便利屋たちはスクっと立ち上がって軽い足取りで帰って行った。特にアタシが受け止めたピンク髪のやつはこうなることは当然と言わんばかりの不敵な笑みを浮かべてそれを崩さず。無言で去って行った。

 

 「……便利屋68…やっべぇ」

 

 −−−あんな大胆な作戦、アタシでも出来ねえよ。傭兵よりも肝が据わってんな

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